【R18】電子書籍から淫魔男子を召喚したアラサー女子がおいしく食べられて溺愛されて幸せになる話

なかむ楽

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05.公私の区別

 ❦・04-32・❦ 

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 それもあって、顔を赤くさせた千綾はウェインの胸をやんわりと押した。

「ちい?」

「か、会社だし……こういうことは……ね? 家に帰ってからで」

 ただちに、早急に、今すぐ、速やかに、膣トレ器具を取り出したい。

「汚れるのを気にしてるの? ちゃんと着替えも持ってきたよ」

 ウェインは指をパチンと鳴らして、紙袋をふたつ向かいのソファに落とした。

「用意周到~。じゃなくて」

 入っている膣トレ器具を見られたら、さすがの千綾も消え入るくらい恥ずかしい。秘密のえっちな(?)トレーニングを知られるわけにはいかない。

「職場、だし?」

特別会議室ここがちいの持ち場じゃないんだし、気にしなくてもいいんじゃない?」

「そういう意味じゃないんだってば」

 打ち明けてしまおうか。いや、ウェインに言ったら『見たい!』と嬉しそうに言うに決まっている。
 どうにか回避せねば。

「汗、かいてるし。いくら防音してても、やっぱり会社ってのは倫理的によくないし。……業務も残ってるから、ね?」

「先日、オフィスラブえっち特集のマンガ買ってたよね?」

 背後から見られていたのか……。

「それは......っ、オフィス内でストレスに塗れている現実から逃げようとして買っただけ。オフィスの誰かとそうなりたいとかじゃないよ」

「俺がいるからね。ちいが浮気しないってわかってるよ。妄想くらいは許してあげる。そのオフィスラブの妄想の相手が俺だったら嬉しいな」

 それ言っちゃいます? 

(妄想してたよ。ウェインが有能上司で……残業中や資料室、会議室で……、みんな仕事してるのにいけないコトしてる……って、妄想はしたよ。いっぱいしたよ。だって、ケンカ中で話もできなくて、寂しかったのもあるし……)

 ウェインの顔がみるみると輝く笑顔になっていく。

「許可なく心読んじゃだめなんだからねっ」

「ふふっ。うん。ごめん。ちいはほんとに正直だね。かわいい」

 きゅっと手を握られる。大きな男らしい手が千綾の手を包み、指を絡ませる。恋人繋ぎ。ウェインは恋人繋ぎを好むのか、よく恋人繋ぎをするようになった。

「仲直りのキス、しようよ」

「……ん」

 キスくらいなら。と、目を閉じる。そっと触れ合うだけのささやかな体温。きゅっと恋人繋ぎに力を込められて、淫紋がズクンと反応した。
 もっとほしい。足りない。
 だけど、微妙な位置にある膣トレ器具が気になる。

「……は、ハグなら、いいよ?」

 千綾が弱腰で言うと、包み込まれるように抱きしめられた。大好きな、安心するぬくもりと香り。

「大好き……ウェイン」

「俺はもっと大好きだよ」

 惜しむように離れると、ちゅっと軽くキスをされる。千綾もちゅっと軽く返すと小鳥のように啄むキスに繋がった。やがて、唇同士の触れる時間が長くなる。

(どうしよう。……膣トレボールが、当たって……。欲求不満と淫紋のせいで……むずむずしてる)

 どちらが先に出したのか、舌を出して粘膜を舐め合っている。ウェインにしてみれば、久しぶりの食事になるのだと、思い出した。

「お腹、減ってるの?」

「淫魔の食事は、人間が感じる食欲的な飢餓感はないよ。でも、足りてないよ。触れ合いたい。ちいの熱が欲しくて我慢できない」

「……ん……ふ」

 千綾の口内に潜り込んできた舌が、口蓋を丁寧にくすぐり、頬の内側の柔らかな粘膜をぺろぺろと子犬のように舐めている。
 服の上から胸をまさぐられ、ストッキングにおおわれた足を、タイトスカートをウェインの手が性急に撫で回す。

(だめ。この先は……。膣トレボールを入れてるのが、バレちゃうっ)

 キスで官能を刺激され、体温と興奮度が増すにつれて、膣の浅い場所にある器具を意識して腰がくねってしまう。動かす気はないのに。

「誘ってるの? 会社ではしたくないって、業務が残ってるって言ってたよね?」

「そう、だよ……」

 でも、キスに応えてしまうし、胸をやんわりまさぐるウェインの手を払えない。
 会社とは思えない豪華な特別役員会議室だからか、どこか別の場所で抱かれようとしているのも。外音を取り込まない室内は、異国のお城みたいだ。
 ジャケットを脱がされて、ジョーゼットタックシャツの後ろボタンを外される。
 スカートのホックを外されると、着込んでいる冬用のインナーの下に、少しひんやりとしたウェインの手を感じて、ふるり震える。

「……あったか」

「つめたい……、ふふっ」

「これから温めてあげるよ」

 そのサファイア色の目には、千綾のよく知る輝きがある。日光に縁取られた金の髪。その向こうはオフィスビルが映る窓だ。
 現実を見てしまうと、ぐらぐら気持ちが揺れ動く。

(したい……。でも、膣トレボールもあるし、業務も残ってるし……。会社だし……)

「ひゃ」

 背中を撫でられ、ブラのホックを外される。拘束がなくなった乳房が服のなかでゆさっと落ちた。
 彼の手が、服をたくし上げようとする。

「待って。誰か来たら」

 役員室が近い。外音がしないのは、誰かが近づいてもわからないということだ。

「鍵が開いてても誰も来ないよ。それとも、誰か来たほうがいい?」

「やだ。ウェインは見られたいの?」

 ウェインは答えずに、千綾にキスをする。身体の芯から蕩けそうになる巧みなキスと、乳房を揉みしだく手つき。
 ジンジンしていく下腹部、淫紋、膣トレボールが入っている場所。

(締めちゃう……、あっ、)

「んぅっ」

 服のなかで、かりかりコリコリ、乳頭を引っかかれて腟内のボールが、ぬぐっと動いた。分泌された愛蜜のせいで滑りがよくなったからだ。
  
「なんだか、反応善すぎない?」

「こ、心、読んでくれないの?」

「読まないでって、ちいが言ったでしょ。不躾に読まないよ」

 そうだけど、そう言ったけど。くどくど常々言っていたけれど。

(わざと? ううん。ウェインが知ったら大はしゃぎするはずだもん)

 服類とブラを胸元まで上げられる。まだ明るい陽射しに乳房が晒されると、そわっと室温で冷えた。
 ウェインが首筋にキスをしながら歯を立てたので、千綾はぶるっと小さく震える。──と、腟内なかの膣トレボールもくにゅんと少し奥へ動いた。

「んっ……、ん」

(このまま締めたら奥に戻らないかな?)

「今日はガーターストッキング?」

 この季節、アプリで気温をチェックして寒いとデニールの厚いタイツにしたり、パンツスーツにする。今日は小春日和だったので、便利なガーターストッキングだ。

「う、うん。……あ、まだ、触っちゃ、だめ」

「? どうして? ルールはないでしょ」

「そうだけど。久しぶりだし? その、旨ももっと可愛がってほしいな、なんて……」

 うまい作戦が思いつかなくて焦る。ウェインが離れるか、後ろを向いた隙にでも膣トレボールを素早く抜きたかった。

「積極的だね。職場なのに」

(あっ、忘れてた! しかも、鍵かかってないんだっけ!)

 どうしよう、どうしよう。

「……こんな機会ないし? ね、ウェイン。して?」

 恥ずかしくて顔を真っ赤にさせながら、みずから乳房を持ち上げて誘惑をする。こんな品性の欠けらがない、あけっぴろげな誘惑をすることが生涯にあるとは思いもよらない。黒歴史だ。
 ツンと上を向く乳首と柔らかな乳房に誘われて、ウェインがくちづける。

「じゃ、おっぱいで二回くらいイこうね、ちい」

(いやいや、それはさすがに。まだ仕事が残ってるから激しいのは困る~っ)



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  ☽・:*

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