僕だけのための歌

リリっ子

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瞳の映る世界

獣な心。

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一瞬時が止まるまこ。

目の先にはすぐにけざきの顔がある。
長くて高い鼻先が今にも当たりそうだ。
私の毛穴多分今全開なのに、、、

マコは動揺する。

「なっわーけ、ないじゃ、、ないですか!」

けざき「あはは、そーだよね、、でもマコちゃんだったらたっくんも好きになりそうだなーーて思ってさー」

まこ「え、、

まこはけざきと目があってまた時が止まる。

まこ「いやいやいやーーそんなまたうまいこといって!ててていうか!けざきさん顔近いですよ!」

けざき「ごめん近かったかな、、」

まこ「大丈夫ですけど笑笑今日メイク薄めだから恥ずかしかったっすよ!」

けざき「え、スッピンなの?ほっぺもちもちじゃん!そのままでもじゅーぶんかわいいよ」

まこ「いやいやいやそんなこと言ったら女の子に誤解されちゃいますよ!笑笑」

けざき「本当に可愛いと思った子にしか言わないよ笑笑」

え、

マコの頭の中ではいつの日か頭に流れたkraftwerkのthe robotsが流れた。

まこはけざきを見つめる。

この人さっきからめっちゃマウントとってきてない??
マコちゃんだったら?!
かわいいよ、
極め付けには

マコの頭の中ではけざきが、学生服を着ている。さえないおさげのマコに壁ドンするシーンが流れる。

「かわいい子にしか言わないよ。」

「カットーーーーーー!」

監督に扮したはちがおさげのまこの頭を台本の束でたたく。

まこ「あっ、」

けざき「どしたの?まこちゃん?」


それを遠目で片瀬はちは、望遠鏡でまことけざきを眺める。

大きなくしゃみをした後に、
「あいつら、仕事場で何イチャイチャしてんねん。な?」
「な?」

そこにはオン眉の小さいショートカットのおばさんがいる。

「誰やおばさん」
「な?」
「どっかで見たことある顔やなぁ、」

おばさんはにっこりした。



ベットのセットの前に仁王立ちになる白木あん。背後には衣装を直すスタッフそして、右側にはメイクを丁寧に確認するスタッフがついている。少し遠目にいる石崎を眺める。

石崎は。ベットから、三メートルほどのところに仮つけられたベンチに腰を下ろしている。


石崎の眼差しは、、まことけざきに向けられている。

白木「へー」

白木はチークを直すスタッフによそ行きの声で言った。
「ねぇー衣装さん私のカメラテストしてくれた人ってどっかのスタッフ?それとも衣装アシスタント?とかですかぁ?」

と、まことけざきのほうを見た。


白木の頬にチークをのせていたスタッフの一人は、手を止めて言った。

「あ~あの子石崎さんのマネージャー?助手みたいなこと言ってなかったけ?」


すかさずもう一人が相槌をするように

「そうそう!!マネージャー助手!女の子なんで珍しいですよね、、」

「へー、、」

白木は思った。

あの心のない男が、女の子を?しかも、あんなに冴えない感じの女の子をマネージャーにするのか?
白木には疑問だらけだった。

スタッフ「でもー、石崎さん意外にあんな感じのフツーの子がタイプだったりして」

「いやーでもあの子素直そうだしねー、ほんとはもう付き合ってたりして?笑」

と、もう一人のスタッフは言った。

白木は睨みをきかした。

スタッフは、すぐさま黙り、手元を動かす。

白木「へー、」


石崎は眉間に皺をよせ、急に席を立つ。

白木は、石崎が席を立つのを見て、駆け寄る

白木「タックー」

石崎はそれを遮るように
ごめん後にしてくれる?
と一言言い放ち、マコのもとに去っていった。

白木「相変わらず
つれないわ」

白木は石崎からマコの方に目線を変える。
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