1 / 6
入隊前の話し
入隊するまで
しおりを挟む
200◯年4月
書くことが思いつかないくらい怠惰な中学生活が終わって、高校に進学した。
高校生になるとスケベ心だけがムクムクと成長して、2年生になる頃にはギャルゲーや同人誌というものを嗜む立派なオタクになっていた。
当時は「ブギーポップ」や「キノの旅」がマイブームで、いわゆるラノベが大好きだったのだが、
同時にパソコン部(という名のオタクの巣窟)に入部したのが運の尽き。
ガンダム、アーマード・コア、ミリタリー、サバゲ、ネトゲ、葉鍵、BL、Fate、あらゆる分野のオタク文化に触れて順調にキモオタへと成長していった。
反比例するように元々低かった学力が下がり続け、成績は5段階評価の1~2が並ぶ始末である。
そして2年生の3学期、遂に親から「進学しないなら就職して出ていけ」と宣言された。
「これはマズイ」と思うのだがオタクは止められない。
バイトもロクにできない10代のクソガキ(しかもクソキモデブオタである)が、卒業と同時に衣食住を充足させる術を求められたのだ。
当然全力で現実逃避し、ゲーセンに通うか、ネトゲの日々である。
そんな子の馬鹿さ加減を親はよく理解していたのだろう
「お前みたいなどうしようもない奴は警察か自衛隊で鍛え直せ」
と怒鳴る。
今でこそ頼もしくヒーローのように言われる自衛隊も、当時はまだ馬鹿と鼻つまみの矯正施設のようなイメージだった。
仕事というものに意識がなく、ダラダラと生きてきた私は
「どうせ働くならミリオタも齧ってるいるし、そっち方面にいくか」と、怒鳴られた翌日には地連(当時は地方連絡部という人さらいー入隊斡旋事務所があった)を訪ねて、
入隊試験の願書を受け取っていた。
高校の担任からは「お前じゃ1か月ももたない」と言われ、
親からは「もっと真面目に考えろ」と怒鳴られ、
友人からは正気を疑われ、
親戚には爆笑された。
唯一、祖母だけが心配しながらも期待して送り出してくれたことが印象に残っている。
当時は知らなかったのだが、既に亡くなっていた祖父は召集(いわゆる赤紙)ではなく志願で入った軍人だった。
かなり後に知ったのだが、後年私が自衛隊でやっていた仕事に近い種類の部署にいたこともわかった。
それ故だったのかもしれない、入隊後もたまに会いに行くと大変喜んでくれた。
様々な反応を受ける中、入隊一次試験には朝までラグナロクをやって寝不足だったけど合格できた。
二次試験は面接で、希望する職種について聞かれた。
私は陸空海の順で希望ですと答えた。
一番の希望は陸自の戦車乗りになりたい、機甲科が希望。
次いで空自で給油係でもいいから戦闘機に触れる仕事がしたいと答えた。
この時は海自にはまったく興味がなかったし、どのような仕事をしているのかというイメージも湧かなかった。
なのであえて触れもしなかったように思う。
そして二次試験の合否通知書が届く、結果は合格。
自身も認めるほど高校の成績があまりに酷い私が合格できたことが、当時の自衛隊の不人気っぷりをよく表しているのではないか?
とりあえず卒業後にホームレスになる心配がなくなりひと安心。
だがそれも束の間、合格の通知書には「海上自衛隊に合格」の予想外の文言があった。
それでも卒業後にいきなり追い出される恐怖よりマシ、とにかく衣食住を確保したのだから一任期だけでもやってみようと軽く考えながら
卒業までの期間を学校をサボりながら覚えたてのラグナロクオンラインをするか、寝ているだけの怠惰な生活で過ごしたのであった。
書くことが思いつかないくらい怠惰な中学生活が終わって、高校に進学した。
高校生になるとスケベ心だけがムクムクと成長して、2年生になる頃にはギャルゲーや同人誌というものを嗜む立派なオタクになっていた。
当時は「ブギーポップ」や「キノの旅」がマイブームで、いわゆるラノベが大好きだったのだが、
同時にパソコン部(という名のオタクの巣窟)に入部したのが運の尽き。
ガンダム、アーマード・コア、ミリタリー、サバゲ、ネトゲ、葉鍵、BL、Fate、あらゆる分野のオタク文化に触れて順調にキモオタへと成長していった。
反比例するように元々低かった学力が下がり続け、成績は5段階評価の1~2が並ぶ始末である。
そして2年生の3学期、遂に親から「進学しないなら就職して出ていけ」と宣言された。
「これはマズイ」と思うのだがオタクは止められない。
バイトもロクにできない10代のクソガキ(しかもクソキモデブオタである)が、卒業と同時に衣食住を充足させる術を求められたのだ。
当然全力で現実逃避し、ゲーセンに通うか、ネトゲの日々である。
そんな子の馬鹿さ加減を親はよく理解していたのだろう
「お前みたいなどうしようもない奴は警察か自衛隊で鍛え直せ」
と怒鳴る。
今でこそ頼もしくヒーローのように言われる自衛隊も、当時はまだ馬鹿と鼻つまみの矯正施設のようなイメージだった。
仕事というものに意識がなく、ダラダラと生きてきた私は
「どうせ働くならミリオタも齧ってるいるし、そっち方面にいくか」と、怒鳴られた翌日には地連(当時は地方連絡部という人さらいー入隊斡旋事務所があった)を訪ねて、
入隊試験の願書を受け取っていた。
高校の担任からは「お前じゃ1か月ももたない」と言われ、
親からは「もっと真面目に考えろ」と怒鳴られ、
友人からは正気を疑われ、
親戚には爆笑された。
唯一、祖母だけが心配しながらも期待して送り出してくれたことが印象に残っている。
当時は知らなかったのだが、既に亡くなっていた祖父は召集(いわゆる赤紙)ではなく志願で入った軍人だった。
かなり後に知ったのだが、後年私が自衛隊でやっていた仕事に近い種類の部署にいたこともわかった。
それ故だったのかもしれない、入隊後もたまに会いに行くと大変喜んでくれた。
様々な反応を受ける中、入隊一次試験には朝までラグナロクをやって寝不足だったけど合格できた。
二次試験は面接で、希望する職種について聞かれた。
私は陸空海の順で希望ですと答えた。
一番の希望は陸自の戦車乗りになりたい、機甲科が希望。
次いで空自で給油係でもいいから戦闘機に触れる仕事がしたいと答えた。
この時は海自にはまったく興味がなかったし、どのような仕事をしているのかというイメージも湧かなかった。
なのであえて触れもしなかったように思う。
そして二次試験の合否通知書が届く、結果は合格。
自身も認めるほど高校の成績があまりに酷い私が合格できたことが、当時の自衛隊の不人気っぷりをよく表しているのではないか?
とりあえず卒業後にホームレスになる心配がなくなりひと安心。
だがそれも束の間、合格の通知書には「海上自衛隊に合格」の予想外の文言があった。
それでも卒業後にいきなり追い出される恐怖よりマシ、とにかく衣食住を確保したのだから一任期だけでもやってみようと軽く考えながら
卒業までの期間を学校をサボりながら覚えたてのラグナロクオンラインをするか、寝ているだけの怠惰な生活で過ごしたのであった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
子宮頸がんになりまして
☆よこやん☆
エッセイ・ノンフィクション
がんが見つかったのは30歳。さあこれから結婚、出産を本格的に考え始めた矢先の出来事でした。
今若い世代から増えている子宮頸がん。
当時の闘病、心情などを描いていきます。
怪獣ディメチに喰われていくママさん
雪乃
エッセイ・ノンフィクション
これは私の母と私達家族に現実に起こっている日常。
『まさか私達の母親が認知症になるなんて!?』
受け入れられない想いと受け入れるしかない現実。
准看護師として多くの認知症の患者さんを看てきたというのに、自身の親となれば全く以って情けなく素直に受け入れられないもの。
また実際認知症に喰われていく母自身の葛藤。
不定期ですがそんな気持ちを綴っていきます。
短い文章ですが、その中に私達の色々な気持を織り込んでいきます。
突っ込みあり、笑いそして悔しさと悲しみ、病に喰われていく母への怒りにも似た葛藤と偶のデトックス閑話。
そしてこのお話の終わりは……考えたくないですね。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
天空からのメッセージ vol.88 ~魂の旅路~
天空の愛
エッセイ・ノンフィクション
そのために、シナリオを描き
そのために、親を選び
そのために、命をいただき
そのために、助けられて
そのために、生かされ
そのために、すべてに感謝し
そのためを、全うする
そのためは、すべて内側にある
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる