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ゆっくりと立ち上がり、呼吸を落ち着かせる。模糊さんは上空を飛んでいるので、今は安心して深呼吸。落ち着かせまいと模糊さんが突撃してくるが、躱すだけなら問題は無い。空へと上がる隙に徐々に息を整えた。
ようやくほぼ万全な状態に戻ったので、改めて思考を巡らせる。回避は出来るが攻撃は出来ない。上空に飛ぶ瞬間が一番遅いが、隙はなくカウンターがある。武器はナイフサイズの木刀のみで、爪の攻撃は防げず。更に木刀を振る速度より、模糊さんの横移動の方が速い。体力切れを狙うのがセオリーな状況だけど、僕の方が先に体力が尽きるだろう。
結論。攻撃を躱しつつ、横移動をされる前に木刀を当てる。それも長期戦は不利なので、一撃に賭けなければいけない。覚悟は既に出来ている。後はタイミングだけだ。全身の力を抜き、音に全神経を注ぐ。
・・・そうだ、目に見えないけど僕にも使える存在があった。模糊さんにしか有利にならないと思って、考えてもいなかった存在。左右に飛びながら、位置を調整する。準備は整った。
上空から脳天目掛けて再び爪が振り落とされる。それを僕は風上に向かって大きく回避。同時に握りしめていた木刀を、模糊さんに向けて全力で投げる。強い風ではないが、木刀を僅かに速くしてくれた。
「えっ!?」
驚いた声が聞こえたが、爪で弾かれる。冷静に対処されたようだが、跳ねた心音を捉えた。動揺して僅かに隙が出来ている。そう、この瞬間。横移動される前の隙が欲しかったんだ。
回避するために跳躍した着地地点。位置を調整した最大の理由。
切り落とされた木刀を拾うが速いか全力で跳びかかる。
狙うは音の中心。着地すら考えず、全身の力を突く事だけに集中させた。
ようやくほぼ万全な状態に戻ったので、改めて思考を巡らせる。回避は出来るが攻撃は出来ない。上空に飛ぶ瞬間が一番遅いが、隙はなくカウンターがある。武器はナイフサイズの木刀のみで、爪の攻撃は防げず。更に木刀を振る速度より、模糊さんの横移動の方が速い。体力切れを狙うのがセオリーな状況だけど、僕の方が先に体力が尽きるだろう。
結論。攻撃を躱しつつ、横移動をされる前に木刀を当てる。それも長期戦は不利なので、一撃に賭けなければいけない。覚悟は既に出来ている。後はタイミングだけだ。全身の力を抜き、音に全神経を注ぐ。
・・・そうだ、目に見えないけど僕にも使える存在があった。模糊さんにしか有利にならないと思って、考えてもいなかった存在。左右に飛びながら、位置を調整する。準備は整った。
上空から脳天目掛けて再び爪が振り落とされる。それを僕は風上に向かって大きく回避。同時に握りしめていた木刀を、模糊さんに向けて全力で投げる。強い風ではないが、木刀を僅かに速くしてくれた。
「えっ!?」
驚いた声が聞こえたが、爪で弾かれる。冷静に対処されたようだが、跳ねた心音を捉えた。動揺して僅かに隙が出来ている。そう、この瞬間。横移動される前の隙が欲しかったんだ。
回避するために跳躍した着地地点。位置を調整した最大の理由。
切り落とされた木刀を拾うが速いか全力で跳びかかる。
狙うは音の中心。着地すら考えず、全身の力を突く事だけに集中させた。
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