36 / 48
第二章 神崎透
第35話 運命の日③
しおりを挟む
家に帰り、夕食を済ませると、時計の針は午後七時を回っていた。
そろそろ動き始める頃か。
俺は自分の部屋のクローゼットを開き、上下黒のジャージを取り出し、それに着替え始める。
ん? 何だこれ?
制服のズボンを脱いだ時、ポケットに違和感があるのを感じた。中からブレスレットが出てきた。虹色に輝くブレスレット。
俺はそれをまじまじと見てから、もしかしたら事件に関係する物かもしれないと思い、それも持っていくことにした。
ライトは……スマホのでいいか。
俺はスマホを持ち、三つ折りに小さくまとめた事件の資料、ブレスレットをズボンのポケットにねじ込んだ。それから、英語が書かれた黒いキャップを深く被る。
「よし」
強く息を吐き、部屋のドアを開ける。俺は、家族にも気付かれないように家を出た。
夜の学校は、やはり不気味だった。高くそびえ立つ特別棟は、夜闇に照らされ群青色に染まっている。広大なグラウンドに、人影が一人も見えないのも、新鮮味かつ、不安を感じさせた。
俺は橋を渡った後、グラウンドの横にある小さな雑木林に身を潜めた。ここから特別棟までは、おそらく百五十メートル程あるだろう。
俺はスマホを顔の前にかざし、カメラを起動する。別に望遠鏡など無くとも、カメラのズーム機能を使えばいい。このスマホも、夜にでも高画質な写真が撮れるという優れものだ。
俺は倍率を調整し、特別棟にピントを合わせると、それを一旦地面に置いた。
ここから正念場だ。いつ、犯人がやって来るか分からない。油断してはいけない。もちろん、今夜犯人が学校に来ない可能性もある。それはそれでしょうがない事だ。それと、特別棟方面で犯行を行わない可能性もある。今まで、たまたま特別棟の近くで異変が起きていただけかもしれない。
正直、成果を得られる気がしない。でも、やってみる価値はある。
俺はそこでじっと待機した。
気付いたことがある。ここから特別棟の右側に、職員の駐車場が見えるのだ。時間を確認すると、もう八時を過ぎている。今わずかに残っている車も、もうじき無くなっていくことだろう。
九時を過ぎて、おそらく最後の職員が学校を出た。その間に、特別棟に不審な人物は訪れていない。そろそろ集中力が切れかかってきた。
辺りもだいぶ暗くなり、近くの茂みからコオロギの鳴く声が響いている。リスキーだとは思いつつも、俺は少し雑木林から離れた場所に移った。
夜十時が過ぎた。月がようやく天から見下ろし始める。夜の暗さが増した今、そいつの明かりだけが頼りだった。スマホのライトはもう、むやみに使えないと察した。
十時半頃、危険な思想が脳内によぎった。
近づいてみるか?
自分のふと出た考えに身の毛がよだった。「危ない」と危険信号を出す自分と、好奇心を貫こうとする自分が葛藤する。
もう、犯行済みだとしたら?
俺はグラウンドの外から、特別棟の側面を見ていただけに過ぎない。もし、裏側や別の場所で犯行が行われているとしたら、俺は気付けない。
駄目だ。危険だ。
いいや、上手くやれる。大丈夫だ。校舎の周りをグルッと廻るだけだ。
好奇心が、俺の足を動かし始めた。徐々にその建造物がずんずんと近付いてくる。羅列した窓の奥は、闇しか映さない。だが一瞬、どこからか火災警報器の赤い光が一瞥をくれた気がした。
特別棟に突き当たってから右へ進み、角を左に曲がってから背を屈めた。職員の駐車場を横目に、校舎の壁に沿って進む。
秋風は吹いていない。遠くで車が走る音がたまにするだけで、あとはいつの間にか大きくなっていた自分の呼吸音が耳を占める。
一滴の汗が首筋に垂れていく。俺はキャップを被り直した。
数メートル歩き、部室の小屋が建ち並ぶ場所へ着いた。そこで俺は、初めて異様な音を聞く。
ガンッ!! ガンッ!!
何かを叩く音。俺はひとつの小屋の壁に寄って、足を止めた。
ガンッ!!
音は絶え間なく続く。その音は明らかに何処かの部室からするものだった。今、自分の横にある部室ではない。
どうする。壁から顔を出して、覗いてみるか?
危険信号がパカパカと、心臓の動きに合わせて照っている。どんどんどんどん速くなる。
駄目だ。ダメだ。だめだ。それだけは。そこまでは……!
……探偵魂の信念が勝った。
もうここまで来たら、犯人の顔を拝んでやる。
俺はしゃがんだまま、音のする方へと近づいていった。
落ち着け。落ち着いて、ちゃんと見るんだ。そしてーーーー
ブウウウウウッ!! ブウウウウウッ!!
心臓がもぎ取られるような気がした。何が起こったか、分からなかった。
少し遅れて、やっとその感触に気付いた。ズボンのポケットの中で、スマホがバイブ音を鳴らしたことに。
慌てて俺はスマホを取り出した。通知が来ている。父からのメールだ。
「どうした? どこにいるん……」
ロック解除前の画面で、全文は見れないが内容は分かった。親にバレた。家に居ないのが。
ザッ
いや、今、それどころじゃない。
足音が、すぐそこまで迫っているのを感じた。
顔を上げる。銀色の棒が、壁の向こうからゆっくりと、姿を現していく。
人の指が見えたその刹那、俺は走り出した。続いて、俺の足音とは違う音が追い始める。
しゃがみっぱなしで、乳酸が溜まっていた足は思うように動かない。思うように酸素が吸えない。それでも必死に走った。今まで来た道をがむしゃらに。
駄目だ。だから言ったんだ。あの時やめてれば。
「うっ……! うるせっ!……うっ、せえ!! ハァッ!」
さっきから何なんだ? これは、別人格が話しかけているのか?
住人が脳内で騒ぎ立てる。
俺の言う通りにすれば……。
うるせえ。うるせえ。うるせえ!
みんな落ち着いて!
もう、嫌だよ……。
きっと助かるって!
自分の身の危険に抗うように、涙が溢れ始めた。今すぐ泣き崩れたい。後ろを追ってくるヤツに、命乞いをしたい。でも、それでもヤツは俺をなぶり殺すんだろうな。
生きなきゃ駄目だ。
カクつく足を精一杯回した。地面をこれでもかと思うくらい蹴った。肩が抜けるくらい、腕を振った。
速く、速く、速く。
……え?
突然、世界がぐるりと回り始める。片足が宙を蹴っていた。その次に、手、肘、肩、背中、順々に身体が打ちつけられる。ぐるりぐるりと身体を回した俺がたどり着いたのは、石が無数に敷き詰められた場所。
河原……?
倒れ込む自分の頬に感じる、冷たい感触。ザアザアと川が流れる音。
俺は、土手から落ちたのか。
身体の節々の痛みを我慢しながら、俺はまた立ち上がった。
「あーあー、盛大に転びましたね」
ヤツは俺の真後ろまで来ていた。咄嗟に身構えるが、もう足腰は使い物にならない。
ヤツも、俺と同じく黒ずくめの格好だった。右手にバット。フードを被った顔は、狐のお面を着けている
俺の警戒する姿を見て、ヤツは「ふふっ」と嗤った。ヤツの左手がお面に伸び、その顔をあらわにする。
「やだなあ、透さん。僕ですよ僕。翔ですよ」
そろそろ動き始める頃か。
俺は自分の部屋のクローゼットを開き、上下黒のジャージを取り出し、それに着替え始める。
ん? 何だこれ?
制服のズボンを脱いだ時、ポケットに違和感があるのを感じた。中からブレスレットが出てきた。虹色に輝くブレスレット。
俺はそれをまじまじと見てから、もしかしたら事件に関係する物かもしれないと思い、それも持っていくことにした。
ライトは……スマホのでいいか。
俺はスマホを持ち、三つ折りに小さくまとめた事件の資料、ブレスレットをズボンのポケットにねじ込んだ。それから、英語が書かれた黒いキャップを深く被る。
「よし」
強く息を吐き、部屋のドアを開ける。俺は、家族にも気付かれないように家を出た。
夜の学校は、やはり不気味だった。高くそびえ立つ特別棟は、夜闇に照らされ群青色に染まっている。広大なグラウンドに、人影が一人も見えないのも、新鮮味かつ、不安を感じさせた。
俺は橋を渡った後、グラウンドの横にある小さな雑木林に身を潜めた。ここから特別棟までは、おそらく百五十メートル程あるだろう。
俺はスマホを顔の前にかざし、カメラを起動する。別に望遠鏡など無くとも、カメラのズーム機能を使えばいい。このスマホも、夜にでも高画質な写真が撮れるという優れものだ。
俺は倍率を調整し、特別棟にピントを合わせると、それを一旦地面に置いた。
ここから正念場だ。いつ、犯人がやって来るか分からない。油断してはいけない。もちろん、今夜犯人が学校に来ない可能性もある。それはそれでしょうがない事だ。それと、特別棟方面で犯行を行わない可能性もある。今まで、たまたま特別棟の近くで異変が起きていただけかもしれない。
正直、成果を得られる気がしない。でも、やってみる価値はある。
俺はそこでじっと待機した。
気付いたことがある。ここから特別棟の右側に、職員の駐車場が見えるのだ。時間を確認すると、もう八時を過ぎている。今わずかに残っている車も、もうじき無くなっていくことだろう。
九時を過ぎて、おそらく最後の職員が学校を出た。その間に、特別棟に不審な人物は訪れていない。そろそろ集中力が切れかかってきた。
辺りもだいぶ暗くなり、近くの茂みからコオロギの鳴く声が響いている。リスキーだとは思いつつも、俺は少し雑木林から離れた場所に移った。
夜十時が過ぎた。月がようやく天から見下ろし始める。夜の暗さが増した今、そいつの明かりだけが頼りだった。スマホのライトはもう、むやみに使えないと察した。
十時半頃、危険な思想が脳内によぎった。
近づいてみるか?
自分のふと出た考えに身の毛がよだった。「危ない」と危険信号を出す自分と、好奇心を貫こうとする自分が葛藤する。
もう、犯行済みだとしたら?
俺はグラウンドの外から、特別棟の側面を見ていただけに過ぎない。もし、裏側や別の場所で犯行が行われているとしたら、俺は気付けない。
駄目だ。危険だ。
いいや、上手くやれる。大丈夫だ。校舎の周りをグルッと廻るだけだ。
好奇心が、俺の足を動かし始めた。徐々にその建造物がずんずんと近付いてくる。羅列した窓の奥は、闇しか映さない。だが一瞬、どこからか火災警報器の赤い光が一瞥をくれた気がした。
特別棟に突き当たってから右へ進み、角を左に曲がってから背を屈めた。職員の駐車場を横目に、校舎の壁に沿って進む。
秋風は吹いていない。遠くで車が走る音がたまにするだけで、あとはいつの間にか大きくなっていた自分の呼吸音が耳を占める。
一滴の汗が首筋に垂れていく。俺はキャップを被り直した。
数メートル歩き、部室の小屋が建ち並ぶ場所へ着いた。そこで俺は、初めて異様な音を聞く。
ガンッ!! ガンッ!!
何かを叩く音。俺はひとつの小屋の壁に寄って、足を止めた。
ガンッ!!
音は絶え間なく続く。その音は明らかに何処かの部室からするものだった。今、自分の横にある部室ではない。
どうする。壁から顔を出して、覗いてみるか?
危険信号がパカパカと、心臓の動きに合わせて照っている。どんどんどんどん速くなる。
駄目だ。ダメだ。だめだ。それだけは。そこまでは……!
……探偵魂の信念が勝った。
もうここまで来たら、犯人の顔を拝んでやる。
俺はしゃがんだまま、音のする方へと近づいていった。
落ち着け。落ち着いて、ちゃんと見るんだ。そしてーーーー
ブウウウウウッ!! ブウウウウウッ!!
心臓がもぎ取られるような気がした。何が起こったか、分からなかった。
少し遅れて、やっとその感触に気付いた。ズボンのポケットの中で、スマホがバイブ音を鳴らしたことに。
慌てて俺はスマホを取り出した。通知が来ている。父からのメールだ。
「どうした? どこにいるん……」
ロック解除前の画面で、全文は見れないが内容は分かった。親にバレた。家に居ないのが。
ザッ
いや、今、それどころじゃない。
足音が、すぐそこまで迫っているのを感じた。
顔を上げる。銀色の棒が、壁の向こうからゆっくりと、姿を現していく。
人の指が見えたその刹那、俺は走り出した。続いて、俺の足音とは違う音が追い始める。
しゃがみっぱなしで、乳酸が溜まっていた足は思うように動かない。思うように酸素が吸えない。それでも必死に走った。今まで来た道をがむしゃらに。
駄目だ。だから言ったんだ。あの時やめてれば。
「うっ……! うるせっ!……うっ、せえ!! ハァッ!」
さっきから何なんだ? これは、別人格が話しかけているのか?
住人が脳内で騒ぎ立てる。
俺の言う通りにすれば……。
うるせえ。うるせえ。うるせえ!
みんな落ち着いて!
もう、嫌だよ……。
きっと助かるって!
自分の身の危険に抗うように、涙が溢れ始めた。今すぐ泣き崩れたい。後ろを追ってくるヤツに、命乞いをしたい。でも、それでもヤツは俺をなぶり殺すんだろうな。
生きなきゃ駄目だ。
カクつく足を精一杯回した。地面をこれでもかと思うくらい蹴った。肩が抜けるくらい、腕を振った。
速く、速く、速く。
……え?
突然、世界がぐるりと回り始める。片足が宙を蹴っていた。その次に、手、肘、肩、背中、順々に身体が打ちつけられる。ぐるりぐるりと身体を回した俺がたどり着いたのは、石が無数に敷き詰められた場所。
河原……?
倒れ込む自分の頬に感じる、冷たい感触。ザアザアと川が流れる音。
俺は、土手から落ちたのか。
身体の節々の痛みを我慢しながら、俺はまた立ち上がった。
「あーあー、盛大に転びましたね」
ヤツは俺の真後ろまで来ていた。咄嗟に身構えるが、もう足腰は使い物にならない。
ヤツも、俺と同じく黒ずくめの格好だった。右手にバット。フードを被った顔は、狐のお面を着けている
俺の警戒する姿を見て、ヤツは「ふふっ」と嗤った。ヤツの左手がお面に伸び、その顔をあらわにする。
「やだなあ、透さん。僕ですよ僕。翔ですよ」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】Amnesia(アムネシア)~カフェ「時遊館」に現れた美しい青年は記憶を失っていた~
紫紺
ミステリー
郊外の人気カフェ、『時游館』のマスター航留は、ある日美しい青年と出会う。彼は自分が誰かも全て忘れてしまう記憶喪失を患っていた。
行きがかり上、面倒を見ることになったのが……。
※「Amnesia」は医学用語で、一般的には「記憶喪失」のことを指します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『焼飯の金将社長射殺事件の黒幕を追え!~元女子プロレスラー新人記者「安稀世」のスクープ日誌VOL.4』
M‐赤井翼
ミステリー
赤井です。
「元女子プロレスラー新人記者「安稀世《あす・きよ》」のスクープ日誌」シリーズも4作目!
『焼飯の金将社長射殺事件の黒幕を追え!』を公開させていただきます。
昨年末の「予告」から時間がかかった分、しっかりと書き込ませていただきました。
「ん?「焼飯の金将」?」って思われた方は12年前の12月の某上場企業の社長射殺事件を思い出してください!
実行犯は2022年に逮捕されたものの、黒幕はいまだ謎の事件をモチーフに、舞台を大阪と某県に置き換え稀世ちゃんたちが謎解きに挑みます!
門真、箱根、横浜そして中国の大連へ!
「新人記者「安稀世」シリーズ」初の海外ロケ(笑)です。100年の歴史の壁を越えての社長射殺事件の謎解きによろしかったらお付き合いください。
もちろん、いつものメンバーが総出演です!
直さん、なつ&陽菜、太田、副島、森に加えて今回の準主役は「林凜《りん・りん》」ちゃんという中国からの留学生も登場です。
「大人の事情」で現実事件との「登場人物対象表」は出せませんので、想像力を働かせてお読みいただければ幸いです。
今作は「48チャプター」、「400ぺージ」を超える長編になりますので、ゆるーくお付き合いください!
公開後は一応、いつも通り毎朝6時の毎日更新の予定です!
それでは、月またぎになりますが、稀世ちゃんたちと一緒に謎解きの取材ツアーにご一緒ください!
よ~ろ~ひ~こ~!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
偏食の吸血鬼は人狼の血を好む
琥狗ハヤテ
BL
人類が未曽有の大災害により絶滅に瀕したとき救済の手を差し伸べたのは、不老不死として人間の文明の影で生きていた吸血鬼の一族だった。その現筆頭である吸血鬼の真祖・レオニス。彼は生き残った人類と協力し、長い時間をかけて文明の再建を果たした。
そして新たな世界を築き上げた頃、レオニスにはひとつ大きな悩みが生まれていた。
【吸血鬼であるのに、人の血にアレルギー反応を引き起こすということ】
そんな彼の前に、とても「美味しそうな」男が現れて―――…?!
【孤独でニヒルな(絶滅一歩手前)の人狼×紳士でちょっと天然(?)な吸血鬼】
◆閲覧ありがとうございます。小説投稿は初めてですがのんびりと完結まで書いてゆけたらと思います。「pixiv」にも同時連載中。
◆ダブル主人公・人狼と吸血鬼の一人称視点で交互に物語が進んでゆきます。
◆現在・毎日17時頃更新。
◆年齢制限の話数には(R)がつきます。ご注意ください。
◆未来、部分的に挿絵や漫画で描けたらなと考えています☺

【毎日更新】教室崩壊カメレオン【他サイトにてカテゴリー2位獲得作品】
めんつゆ
ミステリー
ーー「それ」がわかった時、物語はひっくり返る……。
真実に近づく為の伏線が張り巡らされています。
あなたは何章で気づけますか?ーー
舞台はとある田舎町の中学校。
平和だったはずのクラスは
裏サイトの「なりすまし」によって支配されていた。
容疑者はたった7人のクラスメイト。
いじめを生み出す黒幕は誰なのか?
その目的は……?
「2人で犯人を見つけましょう」
そんな提案を持ちかけて来たのは
よりによって1番怪しい転校生。
黒幕を追う中で明らかになる、クラスメイトの過去と罪。
それぞれのトラウマは交差し、思いもよらぬ「真相」に繋がっていく……。
中学生たちの繊細で歪な人間関係を描く青春ミステリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる