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ウララ

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第1章 仮想世界

5話 ランク

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「ん~。美味しい」
コハクはパフェを美味しそうに食べる。

あれから俺たちは街に戻り今はカフェのテラスで食事を行っている所だ。
因みに俺はコーヒーを、スズはパンケーキを食べている。

「で、結局何の用?」
ここまでは特に何事も無く戻って来た訳だがコハクの目的がいまいち分からない。俺は痺れを切らして尋ねる事にした。

「実はさ、今度大型の都市防衛イベントがあるでしょう」

「ああ。勿論知っているが?」
今度行われる都市防衛イベント。何でも雑魚のEランクから最高ランクのEXランクまでの全てのランクのモンスターがごちゃ混ぜになってこの世界に存在する主力都市を侵略してくるって言うイベントだよな。勿論俺も参加するつもりなのだが何かあったのだろうか?

「私思ったんだけどさ、このイベントって案外数が物を言うと思うのよね」
まあ確かにモンスターは万単位で攻めて来ると書いてあったし、その中に高ランクモンスターが数百、数千といると考えれば個人で戦うのは大変だろう。

「だからさ、あんたとパーティーを組みに来たの」

「パーティーか」
俺はコハクの提案に悩む。
確かにパーティーを組めばお互いに助け合う事も出来るかもしれないが正直

「いいじゃないリュウ君。人数が増えた方が楽しいし」
今まで蚊帳の外だったスズがそう提案する。

「うぅん。まあそうだな。ゲームは一人より複数人の方が良いしな」

「やった!そうと決まればイベントに向けて特訓よ!」
コハクはパーティーの結成が決まると勢いよく立ち上がり言い放つ。

「それは良いがクエストのランクは落ちるぞ」

「え?何で?」

「スズはまだ始めて一週間しか立ってないからな」

「ああそっか。因みにあなたのランクはいくつなの?」

「えっと、ごめんランクって何?」

「「え?」」
スズの質問に俺もコハクも驚いて何も声を出せなくなる。

「えっと、ステータス欄に書いてあるだろう」
何とか冷静さを取り戻した俺はスズに聞く。

「ステータス欄?あ、もしかしてこの『C』って書かれてあるの?」
スズはステータスウィンドウを確認しながら答える。

「そうそれ。というかあなたCランクなのね」
コハクは呆れたように言う。俺だってスズのランクが『C』だったとか初めて知ったんだけど。それにたった一週間でそこまで行くのか。俺でももう少し時間が掛かったのに。

因みにランクはプレイヤーにもモンスターにも付くのだが、E、D、C、B、A、S、EXランクのように右に行くほどランクが高くなる。と言ってもSランク以上はほとんどおらず、EXランクのプレイヤー何かは全体でも10人しかいない。

「そうだ。二人のランクはどれぐらいなの?」

「EXランクだ」

「EXランクよ」

「へー」
だがランクをしっかりと分かっていないスズには、俺たちのランクに関して何も言わなかった。
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