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2章3部フィナールの街編

46話 ミレイアの活躍

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タケルとアルミス、アルセリオは街の冒険者とフィナール伯爵の兵士達を連れてシーバムの大森林でレベル上げをしに行っている頃、その他のメンバーは街で思い思いに過ごしていた。サビオとアルバは街を散策し、ルシアナとクシーナ、ベルナルドは孤児院へプリンを持って行き、帰り際に寄付金を渡した。そしてミレイアは深緑の森の泉亭のミレーナに街の外で魔法を教え、街に帰るときに拐われてしまった。ミレーナの安全を考え、抵抗せずに大人しくアジトに連れられて行った。その後買い付けに来た男を見てどこかで見た事が有ると思ったが、思い出せないでいた。 

(まあ良いわ、あれが誰であろうとやる事は変わらないわ。)

「ほう、今回はなかなか粒揃いじゃないか。」

「そうだろ、どいつも上玉だぜ。」

「そっちの二人はどうだ?」

買い付けに来た男が子供達を確認し終わると、麻袋に入れられたミレイアとミレーナの事を確認しに近付いてきた。

「ダンナ、この二人はどっちもとびきりの上玉ですぜ。」

「おい!その二人は魔法使いなんだ、先ずは喋れなくしてからだ!」

買い付けに来た男にミレイア達の容姿を見せようと1人の男が麻袋を外そうとした時、御者席に座っていた男がそう言って麻袋を外すのを制止した。

「あ、そうでやしたね。危ない危ない。」

制止された男はそう言うと、ズボンのポケットから小瓶を取り出した。

「ヘッヘッ。これで暫くは声が出せないだろう。」

男はそう言うと、猿ぐつわの上から小瓶に入った液体を垂らした。

(やっぱり用心深いわね、魔法を使える子にはこうやって詠唱を出来なくしているのね。でも残念、私には関係無いけどね。) 

「よし、もう良いだろう。」

男はそう言うとミレイアとミレーナの麻袋の上から縛った縄と猿ぐつわを外し、麻袋を外した。

「おお、これは素晴らしい。」

買付の男はミレーナを見るとそう言って近づいくとミレーナの顔を掴みジロジロと品定めをするかのように見ていた。

「ふむ。この子は大金貨2枚出そう。」

「おお、大金貨2枚!ではこっちのガキはどうですかい?」

「どれ、ほう。こんな状況でも涙1つ流さず睨み付けるとは、なかなか胆が据わってるな。」

買付の男はミレイアの元に来るとそう言ってミレイアの顔もジロジロと見ていた。

「良いだろう。大金貨3枚だ。」

(ふん、300万ベルクとは私も安く見られたものね。)

「おお!良いんですかい?」

「ああ、ただ他は全員大金貨一枚だ。」

「全員買ってくれるならそれでも構いませんぜ。」

「じゃあ交渉成立だ。全員を俺の馬車へ積んでくれ。」

(やったわ!分断されるのがいちばんの懸念だったけど、全員一緒ならやり易いわ!馬車へ全員が乗ったらチャンスね。)

交渉が成立すると、男達が子供達を運び買付の男の馬車に乗せ始めた。

「よし、お前で最後だ。良かったな、高く売れて。売れ残ったら魔物の餌にする所だったからな。」

(なっ!こいつら、本当にグズね。)

「おら、またどこかで高く買われると良いな、ヒッヒッヒッ。」

ミレイアを運んだ男はミレイアを馬車へ少し乱暴に投げ入れると、そう言ってアジトへ戻って行った。

(チャンスね。)

男がアジトへ戻って行き、買付の男も子供達を買った代金を支払う為に馬車から離れていた。買付の男の部下も何人か居たが、アジトの入り口付近で雑談をしていて馬車の中は死角になっていた。

(反撃開始よ!)

ミレイアは声にならない声でそう言うと、黒狼を呼び出した。

『この子達を守って頂戴。』

『ワカ・・ッタ・・・』

ミレイアは黒狼に子供達を任せると、馬車を降りてゆっくりとアジトの入り口の男達近付いて行くと、アースバレットを展開させるとすぐに放って男達を気絶させた。

(暫く寝てなさい。)

ミレイアはそう言うと気絶した男達を土魔法を使い縛りつけて拘束した。

(確か買付の男達は3人で今二人拘束して、元から居たのが10人だから中には11人ね。殺さないで相手するとなると少し面倒ね。)

ミレイアは殺さずに捕らえる為には少し手間が掛かると考え、マジックポーチから小さな人形のような形をした魔石を取り出した。

(これを使ってみましょうかね。)

ミレイアは取り出した魔石を地面に置いた。

(出でよ!)

ミレイアがそう念じると、魔石が光ったかと思うと、そこにゴーレムが現れた。

(さあ、ゴーレムちゃん。人拐いどもを退治しに行くわよ!)

ミレイアがそう念じるとゴーレムが動き始めた。

(殺さない程度にね。)

その時、アジトの中から声がした。

「おい、何だ今の光りは?何か有ったのか?」

アジトの中から光の原因を確かめに誰かがやって来た。

(黙らせて。)

すると、男が顔を出した瞬間にゴーレムが男を殴り付け、男は気絶してしまった。すかさずミレイアが土魔法で男を拘束した。

(良いわね、この調子で行きましょう。)

その時、もう1人の男が先ほどの男が戻って来ないので様子を見に来た。

「おい、どうだったんだ?何かわかっ」

またもゴーレムが殴り付けて男を気絶させ、ミレイアが土魔法で拘束した。

「何だ今のは!敵襲か?!」

(ここまでみたいね。突入するわよ!)

ミレイアは男達をアジトから逃がさない為に、ゴーレムと共にアジトへ突入することにし、ゴーレムを先に突入させると、アジトの中が騒がしくなった。

「な、なんだこれは!」

「ゴーレムだと?大丈夫だ!一斉にかかればノロマなゴーレムなんてこの人数で掛かれば楽勝だ!」

このゴーレムはタケルが作ったゴーレムで、誰でもゴーレムを使えるようにとタケルが試験的に作った物をミレイアが譲り受けていたのである。それ故ゴーレムがノロマと言う常識は当てはまる筈も無かった。そしてそんな事を男達は知る由も無く、ゴーレムの殺さないように手加減された攻撃によって、斬りかかった全員が吹き飛ばされ、半数が気を失ってしまった。

「うう、なんだありゃあ、本当にゴーレムか?」

「まるで高ランクの魔物みたいだ。」

男達が驚いている時、ミレイアがゴーレムの影から出て来て男達に向かって何かを話始めた。

(観念しなさい!もうアナタ達に勝ち目は無いわ!)

「あれは!魔法使いのガキじゃねえか。一体どうやって・・・」

「どうやったかは知らんが、声は出せなくしてあるんだ、恐れる事はねえ!恐らくゴーレムも何かのアイテムだ、あのガキを殺っちまえば動きも止まる筈だ!ガキからやっちまえ!」

(はぁ。判って無いわね。私にはそんなの関係無いのよ、良いわ。相手してあげるわ、かかってらっしゃい!)

「このガキ、さっきからなに変な踊りをしてんだ?構わねー、やっちまえ!」

ミレイアは念話をする要領で男達に話し掛けていたが、男達には通じる筈も無く、ただ無言でジェスチャーをしてるようにしか見えていなかった。

(あ、念話は通じないんだったわね。)

ミレイアはようやく自分が声を出せておらず、男達に話が通じていない事に気付き、ヒールと解毒の魔法を掛けて声を出るようにした。そして同時に土魔法で男達の足元を拘束して動けないようにしていた。

「なっ!なんだこりゃ!」

「何でもいい!剣を投げてでも良いから殺せ!」

足元を拘束され、動けない事に気付いた男達は焦っていたが、ボスらしき男がそう言うと、男達が剣やナイフをミレイアに向かって投げ付けた。しかし全ての攻撃はミレイアに届く前に空中で止められ、その場で制止してしまった。

「なっ。どこかに仲間が居るのか?」

「全く低脳ね、アナタ達は。仲間なんて居ないわよ、全て私の仕業。」

「なっ、何故お前は喋れるんだ!確かに声を出なくした筈だ!」

男達は驚いていた、薬を使い間違いなく声を出なくした筈なのに目の前にいる子供が喋っているのである。

「オラ!死ね!」

1人の男がミレイアに斬りかかって来た。どうやら1人だけ足元の拘束を破壊して動けるようになったようである。

「遅いわね。」

ミレイアがそう言うと、斬りかかって来た男が電撃に撃たれその場に崩れ落ちた。

「どう?これで判ったかしら?」

「まさか、完全無詠唱・・・」

「正解!」

「完全無詠唱だと?そんな馬鹿な!こんなガキが」

その時、無詠唱が信じられないと声を荒らげていた男が電撃に撃たれ意識を失った。

「うるさいから黙ってなさい。」

ミレイアが電撃を放ち、男を黙らせたのであった。

「で?アナタ達はどうするの?大人しくするなら命までは取らないわよ。」

ミレイアがそう言うと、残りの男達は観念したのか肩を落として項垂れた。

「最初からそうすれば良いのよ。」

ミレイアはそう言うと男達を土魔法で拘束し直し、ゴーレムにアジトの外に運ばせた。

「終わったみたいだね。」

外へ出るとタケルとアルセリオとミレイア、それにレベル上げに行っていた面々が馬車に積まれた子供達を解放して、ミレイアにそう声を掛けてきた。

「タケル!どうしてここへ?」

助けを求めてもいないのに現れたタケルにミレイアは驚いて思わず声を上げて問い掛けた。

◇◇◇

その少し前。ミレイアが黒狼を呼び出した頃、タケル達は初日のレベル上げを終え、帰ろうとしていた。

「タケル君、今日1日で随分とレベルが上がったよ。」

自分のレベルが随分と上がった事に驚き、フォルティスがタケルにそう話し掛けた。

「そうですね、でもまだ新種の魔物を相手にするには足らないですね。」

「そうか、やはり実物は手強いんだな。」

「そうですね、はやりブレスと予知は厄介ですよ。」

「じゃあ明日からも頑張らんとな。」

「そうですね。では帰ります・・・・・」

「タケル君、急にどうした?」

会話の途中で急に黙り込んだタケルにフォルティスがそう問い掛けた。

「ええ、今蒼牙と黒狼達の念話を聞いていたんですが、ちょっとトラブルが発生したみたいです。」

「トラブル?一体どうしたんだ?」

「詳細は判りませんが、ミレイアが黒狼に対して守るように伝え、誰かと戦いを始めようとしているようです。」

「ミレイアがどうかしたのか!」

タケルの話を聞いてアルセリオが駆け寄って来た。

「うん、少しトラブルみたいだ。すぐに行こう。」

「ああ、頼む。」

「皆さん、トラブル発生で帰る前に少し寄り道をします。」

タケルはそう言うとすぐに全員を連れてミレイアが呼び出した黒狼の元へ転移で移動した。

あるじ~。この馬車の中に子供達が居るんだって。」

「そうか、ありがとうな。」

タケルはマップで子供達の事をすぐに気付いていたが、蒼牙が報告してきたのでお礼を言ってフォルティスに子供達の縄をほどくのをお願いした。

「フォルティスさん、子供達をお願いします。」

「判った。」

フォルティスは小声で返事をすると、馬車に乗り込み子供達の縄をほどくと、女性達に渡していった。

「もう大丈夫だぞ、怪我は無いか?」

フォルティスが尋ねても、どの子も頷くだけであった。人拐いの男達は魔法使いのミレイアだけでなく、他の子供達達にも騒がれないように声が出なくなる薬を飲ましていたようである。

「エルネスタ、ケガは無いようだが子供達の様子がおかしい、ちょっと見てやってくれ。」

「判ったわ。」

女性達は子供達を受けとると一人一人体調を確認していった。

「あっ!ミレーナ!ミレーナじゃないか!どうしてお前まで!」

フォルティスが囚われた子供達の中にミレーナが居ることに気付き驚いていた。ミレーナも助けに来たのがフォルティス達だと気付き安心したが、すぐにミレイアの事を思い出して、ミレイアを助けてあげて欲しいと必死に声にならない声で訴えかけていた。

「なんだ?何か言いたいのか?もしかしてミレイアちゃんの事か?」

フォルティスがそう言うと、ミレーナはコクコクと頷き、フォルティスの腕にすがり付いてミレイアを助けてと訴えていた。

「ミレイアちゃんなら大丈夫だ、タケル君とお兄さんのアルセリオ君も来ているからね。」

フォルティスがそう言うと、ミレーナは安心したのか、緊張の糸が切れてその場に崩れ落ちて気を失ってしまった。

「頑張ったな、ミレーナ。」

フォルティスはそう言うと優しくミレーナを抱き上げ、女性達に渡した。
 そして馬車の外ではアルセリオが早くミレイアを助けようと焦っていた。

「タケル!早くミレイアを助けに行こう!」

「アル、ちょっと待って。」

タケルが剣を抜いてアジトに入って行こうとするアルセリオの腕を掴み、そう言ってアルセリオを制止した。

「何でだよ!早くしないとミレイアが!」

「大丈夫だよ、俺が渡したゴーレムも使ってるし、半分位は既に拘束しているみたいだ。残りももうすぐカタがつくと思うよ。」

「え?本当か?」

タケルの言葉にアルセリオは驚いて動きを止めた。

「うん。本当だよ。だって考えてみてよ、ミレイアはAランクの冒険者だよ、盗賊が何人掛かって来ようが相手にならないよ。」

「それもそうだけど、でも万が一が有るかもしれないだろ?」

アルセリオはミレイアの実力を信じていたが、それでもやはり心配なようであった。

「ほら、見てみ。あそこに拘束されてるやつら、あれはミレイアの土魔法で拘束されているんだよ、殺さずに拘束出来る位にミレイアは落ち着いているんだよ。」

タケルに言われ、アジトの入り口付近を見ると、確かに気を失って拘束されている男達が転がっていた。

「そうか、ミレイアを信じて見るか。」

「あっ、終わった見たいだね、出てくるよ。」

タケルがそう言うと、ミレイアがゴーレムに男達を運ばせてアジトから出てきた。

「終わったみたいだね。」

「タケル!どうしてここへ?」

「蒼牙と黒狼の念話を聞いてね、急いで駆け付けたんだけど、必要無かったみたいだね。」

タケルはそう言って拘束されている男達に視線を移した。

「勿論。こんな奴ら私の敵じゃ無いわ。」

ミレイアはそう言って胸を反らしてドヤ顔をしていた。

「そのわりにはアジトまで連れられて来てるじゃないか。」

ドヤ顔をするミレイアにアルセリオが突っ込んだ。

「お兄様、何を言っているのかしら?私はミレーナの安全を第一に考え、他の子供達が捕まっている事を知ってワザとここまで連れられて来たのよ。お陰で買い付けに来た奴まで捕まえる事が出来たのよ。」

そう言ってミレイアは1人の男を指差した。すると、兵士の男性が驚いて声を上げた。

「あ、アイツはマルコスじゃないか!」

「マルコスって兵士長の立場を利用して数々の悪事がバレて捕まった、あのマルコスか?アイツは確か囚人移送馬車の事故で死んだ筈じゃ・・・」

「いや、間違いないな。俺は一緒の任務に付いた事が有る。あれはマルコスだ。」

「そうか、じゃあその事故で死んで無かったんだな。」

タケルとマルコスもどこかで見た事が有ると思っていた買い付けに来た男だが、タケルが街に来たときに絡んで来た兵士であり、レベル上げに来た兵士の話を聞いて思い出した。
その後、人拐いの男達は全員街に連れられて行き、犯罪奴隷として売られて行った。
そしてタケル達は順調にレベル上げをしていき、全員が新種の魔物に対抗出来る程の十分な強さを手に入れたのであった。

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