80 / 155
2章 少年期 2部 パルブス村編
5話 宴
しおりを挟む
葬儀に参列したタケルは宴の会場である広場に案内してもらい、カルロスの了承を貰い中央に大きなキッチンを作った、そして様々な準備を済ませ、アルセリオが教えてくれた踊り子と楽器を使える女性達と一緒に笑った一旦広場を離れ、衣装の打ち合わせをしていた。
「ふむ、成る程、上下別々で面積は少な目、ヒラヒラと動く軽めの飾りね。」
タケルは【メイクアイテム】を使い踊り子の衣装を作成した。
「こんな感じでどうかな?」
「わあ、ステキ!」
「私達が以前使ってた物よりステキね。」
「早く着てみましょう♪」
衣装は好評のようで、女性達は喜び早く着てみたいと言うので、タケルは【メイクアイテム】でテントを作成してそこで着替えて貰うことにした。
「はい、この中で着替えてね、俺はその間に楽器の打ち合わせをするから。」
「ありがとう~。タケル君」
「待っててね~。」
タケルがテントを設置すると、女性達は笑顔ではしゃぎながらテントに入って行った。
「じゃあ、楽器の打ち合わせをしましょうか。」
「ええ、お願いね。」
タケルは女性達の話を聞いて楽器作成した、一つは弦楽器で形はギターに近いが、ヴァイオリンのように弓を使って音を奏でる楽器だ。
二つ目は笛で地球でもよくある筒に穴を開けた横笛である。
最後は打楽器だが、こちらは様々な種類の打楽器を使い分けると言うので、最低限必要だと言う何種類かを作成した。
「じゃあ、試しに演奏して見ましょうか。」
「そうね、練習も兼ねてやってみるわ。」
そう言うと女性達は演奏を始めた。タケルが女性達の演奏を聞いていると、後ろから声がした。
「音が小さいわね。室内ならともかく、あそこの広場じゃ音が皆に聴こえないと思うわよ。」
衣装に着替え終わった女性達であった。確かにそんな少し音が小さく感じた。目の前で聞くには十分だが、あの広場でやるには少し音量が足りなく感じた。
「んん~。ちょっと楽器に細工をしましょう。」
タケルは【メイクアイテム】を使い楽器に魔石を仕込み、音を増幅させる仕組みを作った。試しに演奏してもらうと、まるでアンプを通し、スピーカーから音が出てるかのように大きな音が出せた。
「良いですね。じゃあ演奏者用にの衣装も作りますか。」
タケルは音量の調節をすると、演奏者用の衣装も作り女性達に渡した。
「じゃあ、後は踊りと合わせて練習していて下さい。後でアルセリオを呼びに来させます。あ、そうだ!ちょっと良いですか?」
タケルは踊り子の女性に話し掛け、何かを話し込んでいた。
「それ良いわね!早速それで練習してみるわ。」
どうやら踊りの演出を思い付いたようで、それを伝えると女性達もその演出を気に入ったようで、すぐに練習してみると言った。
「じゃあ、俺は先に戻ってステージを作成してきます。」
タケルは女性と別れて会場に戻ると、端の方にステージを作成した。
「タケル君、これは・・・」
戻ってくるなりステージを作成したタケルに向かいカルロスが不思議そうに聞いてきた。
「ああ、カルロスさん。実は女性達の中に踊り子と楽器を使える人が居たので、踊りを披露して貰う事にしたんです。彼女達の希望でも有りましたからね。」
「そうか、いよいよタケル君が主催者だな。」
カルロスは少し呆れて笑っていた。
「アハハハ・・・・」
タケルは苦笑いをする事しか出来なかった。
「ハハハ、まあ住人も新しく村を作るのに働き詰めだったからね、皆を労うのも兼ねていたんだがお陰で楽しんで貰えそうだよ。さて、そろそろかな。」
日も随分と傾き、青かった空は夕焼け空となり、建物の隙間から広場を夕日が照らしており、会場にポツポツと集まって来た住人の姿を赤く染めていた。
暫くして日が完全に沈み、辺りが薄暗くなると、広場に設置した魔石が光り会場を優しい光で照らした。
「さて、そろそろ始めるか、丁度良いからステージを使わせて貰うよ。」
会場を見渡したカルロスは頃合いだと見て、ステージに上がり、会場に向けて喋り始めた。
「パルブス村の皆!聞いてくれ、皆も知ってる通り、以前の村がオーク共に襲われ、連れ去られたフェリシア、パウラ、リアナ、エレナ、ラウラの五人が無傷で帰って来た、そして、残念ながらアマンダとカミラが無言の帰宅となった。今日は二人の弔いと、五人の生還の祝い、さして、新しいパルブス村の復興に尽力してくれた皆を労う為に宴の場を設けた、そして!五人の女性を助けてくれたタケル君達一向がこの会場を設置してくれた。」
ステージ脇に居るタケルに視線が集まり、拍手が起こる、タケルが恥ずかしそうにしていると、カルロスが話を続けた。
「タケル君が用意した料理は見たことが無く旨いぞ!エールも冷えてる!冷えてるエールは旨いぞ!」
エールの話しに男性から歓声が上がった。
「今日は大いに食って飲んで、楽しんでくれ!そして、このパルブス村の復興のそして発展の力の源にしてくれ!宴の開始だ~!」
カルロスの演説が終わると、宴会が開始され、男性達がエールに群がった。
「おお!なんだコレ!エールが冷えてるぞ!しかも旨い!」
「本当だ!旨いなコレは!」
冷えたエールは非常に好評で、あっという間に無くなり樽を交換した。そして中央のキッチンでは皆がそれぞれの料理に列を作っており、料理を取り分け終わった子供が席まで待ちきれずにつまみ食いしていた。
「美味しい!!」
そこかしこで料理に舌鼓を打ち、酒やジュースで乾杯をしていた。
今回の宴のキッカケとなったフェリシア達も、家族と一緒に料理を食べて楽しそうに笑っている。パウラだけはサビオや他の女性達と楽しそうにしていたが、どこか寂しげであった。
「おお、盛り上がってるな。タケル、女性達を連れて来たぞ。」
アルセリオが踊り子の女性達を連れてきていた。
「おお、アル。良い時に来た。宴は始まったばかりだから、ルシアナさん達と楽しんで来いよ。」
「おお、悪いな、遠慮無く楽しませて貰うよ。」
アルセリオはルシアナ達の元へと向かって行った。
「じゃあ、皆さん、先に料理食べちゃいますか?出番はもう少し後にしようと思うんですが。」
「いえ、このまま待機しておくわ、食べたら踊れなくなっちゃうもの。でも飲み物だけ頂こうかしら。お酒以外も有るんでしょ?」
「モチロン有りますよ、ジュースとケルム茶と紅茶が有ります、適当に持ってきますね。」
タケルは女性達にジュースとお茶を持って行き、出番まで雑談をする事にした。
「タケル君、ありがとう。助けてくれただけじゃ無くてこんな舞台まで用意してもらって。」
「いえ、良いんですよ、本来ならお客さんとして宴に参加の筈なのに、踊りを披露して貰う事になって、すいません。」
「謝る必要なんて無いわ、私達は踊り子よ、こんな素敵な舞台で踊れるなんて光栄だわ。それに、もう踊れないと思っていたけど、また踊れる事になって、こんな舞台も観客も居る、今は早く私達の踊りを見せたくてウズウズしてるわ。」
彼女達はオークに拐われた時点でもう踊る事は出来ないと諦めていたようだ、記憶を消して改ざんしてるとはいえ、そこは覚えていたようだ。
「そうよ、私も踊りたくて仕方ないわ。」
他の女性も同様の考えであり、タケルに感謝をし、早く踊りたいと訴えてきた。
「判りました、少し早いですが、やりましょう。カルロスさんに話をしてきます。」
タケルは女性達の踊りを始めて貰うため、忙しそうに各テーブルを回っているカルロスに声を掛けた。
「おお、タケル君、お陰で皆喜んでるよ。」
「それは良かったです、それじゃあそろそろ踊りを披露したいのですが。」
「ん?そこは俺が仕切るよりも、タケル君がやった方が良いんじゃないか?」
カルロスはニコッと笑い、どうせまた何か企んでるんだろ?という感じでそう言った。
「判りました。」
タケルもニヤッと笑い返事をすると、女性達の元へ戻って行った。
「じゃあ、皆さん、ちゃっと証明の段取りをしてくるんで舞台袖で待ってて下さい。」
女性達の元へ戻ってきたタケルは何か考えが有るようで舞台を照らしていた魔石を回収したかと思うと、また設置して回っていた。暫くして女性達の元へ戻ると、女性達に何かを話すと灯りが消えて暗くなった舞台へと女性達を上がらせた。
「じゃあ、打楽器で注目を集めてから始めますね。」
タケルは舞台袖へ降りていき、打楽器の女性に合図を送ると、太鼓の音が会場に鳴り響いた、その音で会場中が舞台に注目すると、太鼓の音が止み、静かな演奏が始まった。そこでタケルは設置し直した灯りな魔石を光らせると、スポットライトのようにひかり、踊り子を照らし出した。
踊り子の衣装は先程作った物ではなく、地味なドレスのような感じの物であった、しかし静かな演奏と踊りに合っており、会場の皆が見とれていた。暫く静で優雅な踊りが続いたかと思うと、演奏は止み、踊り子もポーズをとったまま動かなくなった。
「ん?もう終わりか?」
そこかしこからそんな声が聞こえ始めた時、タケルが灯りを一旦落とすと 静かな演奏から一転テンポの早い演奏が会場に鳴り響いた。
タケルはまたスポットライト風の魔石で踊り子を照すと、先程とは違うポーズの踊り子がライトに照らされていた、そして踊り子達動き出したかと思うと、衣装を掴み引っ張ると、最初に作ったセクシーな衣装が姿を表した、次の瞬間、会場から大歓声が巻き起こった。
踊り子達は早いテンポの演奏に合わせ、激しく、そしてしなやかに踊り、タケルは演奏に合わせてライトを点滅させ、曲が変わるとライトの色も変え、さながらアーティストのライブのように舞台を彩った、そして衣装には宝石の代わりに魔石が散りばめてあり、ライトに照らされ、そして踊り子の踊りに揺らされ、魔石はキラキラと輝き、踊り子を引き立てていた。
最後の踊りが終わり、挨拶をすると、会場全体から歓声と拍手が贈られ、踊り子達は舞台を降りていった、すると踊りを目を輝かせ見ていた子供達が踊り子達に駆け寄って来た。
「お姉ちゃん達キレイだった~。私もあんな風に踊りた~い。」
「お姉ちゃん達キラキラしててお姫様みたいだった~。」
駆け寄って来た子供は女の子が多く、男の子は少し遠巻きに照れ臭そうにその様子をみていた。
楽器を演奏していた女性達には村の若い男女が駆け寄り、様々な質問をしていた。
その様子をにかやかに見ていたタケルの元に、カルロスがやって来た。
「タケル君!なんて素晴らしい舞台なんだ、俺は感動した。」
カルロスはタケルの手を両手で握り、ブンブンと振っていた。
「ハハハ、カルロスさん、お礼なら俺じゃなくて、彼女達に言ってあげて下さい。」
タケルがそう言うとカルロスは手を離し、女性の方を向くと早足で向かって行った。
「それもそうだな、では行って来る。」
「ハハハ、余程気に入ったんだな、カルロスさん。さて、俺も一つ盛り上げますか。」
タケルはそう呟くと、サビオとアルミスに念話で話しかけた。
『アルミス、サビオさん、ちょっと、良いですか?』
タケルが念話で話し掛けると、料理が山盛りに盛られた皿を持ち、モグモグと食べながらアルミスがすぐにやって来た。
「あんえひょう、あえるあま・・・」
「・・・アルミス、食べながら喋りのは止めようか。」
「んぐっ。失礼しました、なんでしょう、タケル様。」
「いや、良いんだけど、今後は気を付けようね、キレイな顔が台無しになっちゃうよ。」
アルミスは皿を片手に頬に手を当て、顔を赤くして照れていた。
「タケル殿、とうかしたかの。」
サビオがアルミスの後方から現れた。
「あ、実はですね・・・・」
「ほう、面白いの、多分可能だ。」
タケルは何かを思い付いたようで、サビオに何かを話すと、サビオは面白そうだと言って頷いていた。
「じゃあサビオさん、また後で。アルミス、サビオさんが準備するまでちょっと剣で演舞を披露して貰えないかな。」
「判りました。タケル様。」
「そうだ、どうせならゴーレムと戦ってみようか。」
「良いですね、斬撃が使えませんが、面白そうですね。」
アルミスの了承を得ると、タケルは魔石で声を増幅させるさせ、会場にアナウンスした。
「会場にお集まりのみなさん、舞台にご注目、コレより、剣聖アルミス・ボナエストによる剣の演舞を御覧に入れます。剣聖!アルミス!」
タケルがアルミスを紹介すると、アルミスは流れるような動きで演舞を披露した。
「素晴らしい演舞に拍手を!」
タケルがアナウンスをすると盛大な拍手がわき起こった。そしてタケルがまたアナウンスを始めた。
「それでは続いて、剣聖アルミスとゴーレムの死闘を御覧にいれます。」
タケルはゴーレムを三体召喚し、アルミスに襲い掛からせたが、一瞬でやられてしまった。一瞬の出来事に会場は静まりかえったが、すぐに歓声がわき起こった。
「剣聖アルミスでした、ありがとう、もう一度盛大な拍手を!」
再度盛大な拍手がわき起こり、アルミスが舞台から一礼した。
「それでは次に、皆様、空をご覧下さい。」
皆が空を見上げると、タケルは魔石の灯りをボンヤリと明るく、足元が分かる程度までくらくした。
皆が見上げる空に大きな花火が咲き誇った、サビオの魔法である。日本の花火とは違うが、とても大きくキレイで、皆空を見上げてうっとりとしている。サビオの魔法による花火の打ち上げは暫く続き、後半はタケルも加わり見上げるそら一面に魔法の花火を咲き誇らせて、最期に大きい花火を一発打ち上げ、臨時の花火大会は終了した。
拍手と歓声が沸き起こる中、カルロスがタケルに駆け寄って来た。
「タケル君、凄い物を見せて貰った、俺は感動に震えているよ。それでお願いなんだが・・・・」
カルロスはタケルに耳打ちすると、タケルはウンウンと頷き、カルロスと固い握手を交わしていた。そしてカルロスはタケルから魔石を借りて舞台に上がった。
「みんな、ちょっと聞いてくれ、俺は新米の村長だ!まだまだ力不足のところがある。そして、俺は後悔していた事がある、オークに襲われる前、俺はある女性にプロポーズが出来ないでいた、そしてあの襲撃だ・・・俺は後悔した!何故あの時プロポーズしなかったのか、何故あのとき村に居なかったのか・・・だから俺は決めた、後悔しない為に、もう離れ離れにはならないと!一生そばに居ると!パウラ!」
パウラが踊り子の女性達に促され、舞台にあげられた。
「今日、君は家族が生き残って居ない事に悲しんでいるかもしれない、だから!俺が君の家族となり、君の悲しみを幸せで包んで行きたい、そして新しい家庭を築いて、君を笑顔にしたい!パウラ、幸せにする、結婚してくれ。」
パウラはカルロスのプロポーズに返事はしなかったが、黙ってカルロスの胸に飛び込んだ。カルロスが抱きしめ、二人は舞台の上で口付けを交わした。二人が口付けを交わし終わった時に歓声があがり、会場全体が二人を祝福した。そして歓声により我に返った二人が照れて顔を赤くすると、夜空に再び花火が上がった。プロポーズ前にカルロスがタケルに成功したら花火を打ち上げてくれとお願いしていたのである。
カルロスのプロポーズが成功に終わり、宴は幕を閉じ、タケル達はパルブス村に一晩泊まる事にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何だか話が長引いてしまいました。正直この話は蛇足感が凄いですが、気のせいです。
パルブス村の話は次で終わりにしようと思っていますが、伸びたらすいません。
それでは今後も宜しくお願い致します。
「ふむ、成る程、上下別々で面積は少な目、ヒラヒラと動く軽めの飾りね。」
タケルは【メイクアイテム】を使い踊り子の衣装を作成した。
「こんな感じでどうかな?」
「わあ、ステキ!」
「私達が以前使ってた物よりステキね。」
「早く着てみましょう♪」
衣装は好評のようで、女性達は喜び早く着てみたいと言うので、タケルは【メイクアイテム】でテントを作成してそこで着替えて貰うことにした。
「はい、この中で着替えてね、俺はその間に楽器の打ち合わせをするから。」
「ありがとう~。タケル君」
「待っててね~。」
タケルがテントを設置すると、女性達は笑顔ではしゃぎながらテントに入って行った。
「じゃあ、楽器の打ち合わせをしましょうか。」
「ええ、お願いね。」
タケルは女性達の話を聞いて楽器作成した、一つは弦楽器で形はギターに近いが、ヴァイオリンのように弓を使って音を奏でる楽器だ。
二つ目は笛で地球でもよくある筒に穴を開けた横笛である。
最後は打楽器だが、こちらは様々な種類の打楽器を使い分けると言うので、最低限必要だと言う何種類かを作成した。
「じゃあ、試しに演奏して見ましょうか。」
「そうね、練習も兼ねてやってみるわ。」
そう言うと女性達は演奏を始めた。タケルが女性達の演奏を聞いていると、後ろから声がした。
「音が小さいわね。室内ならともかく、あそこの広場じゃ音が皆に聴こえないと思うわよ。」
衣装に着替え終わった女性達であった。確かにそんな少し音が小さく感じた。目の前で聞くには十分だが、あの広場でやるには少し音量が足りなく感じた。
「んん~。ちょっと楽器に細工をしましょう。」
タケルは【メイクアイテム】を使い楽器に魔石を仕込み、音を増幅させる仕組みを作った。試しに演奏してもらうと、まるでアンプを通し、スピーカーから音が出てるかのように大きな音が出せた。
「良いですね。じゃあ演奏者用にの衣装も作りますか。」
タケルは音量の調節をすると、演奏者用の衣装も作り女性達に渡した。
「じゃあ、後は踊りと合わせて練習していて下さい。後でアルセリオを呼びに来させます。あ、そうだ!ちょっと良いですか?」
タケルは踊り子の女性に話し掛け、何かを話し込んでいた。
「それ良いわね!早速それで練習してみるわ。」
どうやら踊りの演出を思い付いたようで、それを伝えると女性達もその演出を気に入ったようで、すぐに練習してみると言った。
「じゃあ、俺は先に戻ってステージを作成してきます。」
タケルは女性と別れて会場に戻ると、端の方にステージを作成した。
「タケル君、これは・・・」
戻ってくるなりステージを作成したタケルに向かいカルロスが不思議そうに聞いてきた。
「ああ、カルロスさん。実は女性達の中に踊り子と楽器を使える人が居たので、踊りを披露して貰う事にしたんです。彼女達の希望でも有りましたからね。」
「そうか、いよいよタケル君が主催者だな。」
カルロスは少し呆れて笑っていた。
「アハハハ・・・・」
タケルは苦笑いをする事しか出来なかった。
「ハハハ、まあ住人も新しく村を作るのに働き詰めだったからね、皆を労うのも兼ねていたんだがお陰で楽しんで貰えそうだよ。さて、そろそろかな。」
日も随分と傾き、青かった空は夕焼け空となり、建物の隙間から広場を夕日が照らしており、会場にポツポツと集まって来た住人の姿を赤く染めていた。
暫くして日が完全に沈み、辺りが薄暗くなると、広場に設置した魔石が光り会場を優しい光で照らした。
「さて、そろそろ始めるか、丁度良いからステージを使わせて貰うよ。」
会場を見渡したカルロスは頃合いだと見て、ステージに上がり、会場に向けて喋り始めた。
「パルブス村の皆!聞いてくれ、皆も知ってる通り、以前の村がオーク共に襲われ、連れ去られたフェリシア、パウラ、リアナ、エレナ、ラウラの五人が無傷で帰って来た、そして、残念ながらアマンダとカミラが無言の帰宅となった。今日は二人の弔いと、五人の生還の祝い、さして、新しいパルブス村の復興に尽力してくれた皆を労う為に宴の場を設けた、そして!五人の女性を助けてくれたタケル君達一向がこの会場を設置してくれた。」
ステージ脇に居るタケルに視線が集まり、拍手が起こる、タケルが恥ずかしそうにしていると、カルロスが話を続けた。
「タケル君が用意した料理は見たことが無く旨いぞ!エールも冷えてる!冷えてるエールは旨いぞ!」
エールの話しに男性から歓声が上がった。
「今日は大いに食って飲んで、楽しんでくれ!そして、このパルブス村の復興のそして発展の力の源にしてくれ!宴の開始だ~!」
カルロスの演説が終わると、宴会が開始され、男性達がエールに群がった。
「おお!なんだコレ!エールが冷えてるぞ!しかも旨い!」
「本当だ!旨いなコレは!」
冷えたエールは非常に好評で、あっという間に無くなり樽を交換した。そして中央のキッチンでは皆がそれぞれの料理に列を作っており、料理を取り分け終わった子供が席まで待ちきれずにつまみ食いしていた。
「美味しい!!」
そこかしこで料理に舌鼓を打ち、酒やジュースで乾杯をしていた。
今回の宴のキッカケとなったフェリシア達も、家族と一緒に料理を食べて楽しそうに笑っている。パウラだけはサビオや他の女性達と楽しそうにしていたが、どこか寂しげであった。
「おお、盛り上がってるな。タケル、女性達を連れて来たぞ。」
アルセリオが踊り子の女性達を連れてきていた。
「おお、アル。良い時に来た。宴は始まったばかりだから、ルシアナさん達と楽しんで来いよ。」
「おお、悪いな、遠慮無く楽しませて貰うよ。」
アルセリオはルシアナ達の元へと向かって行った。
「じゃあ、皆さん、先に料理食べちゃいますか?出番はもう少し後にしようと思うんですが。」
「いえ、このまま待機しておくわ、食べたら踊れなくなっちゃうもの。でも飲み物だけ頂こうかしら。お酒以外も有るんでしょ?」
「モチロン有りますよ、ジュースとケルム茶と紅茶が有ります、適当に持ってきますね。」
タケルは女性達にジュースとお茶を持って行き、出番まで雑談をする事にした。
「タケル君、ありがとう。助けてくれただけじゃ無くてこんな舞台まで用意してもらって。」
「いえ、良いんですよ、本来ならお客さんとして宴に参加の筈なのに、踊りを披露して貰う事になって、すいません。」
「謝る必要なんて無いわ、私達は踊り子よ、こんな素敵な舞台で踊れるなんて光栄だわ。それに、もう踊れないと思っていたけど、また踊れる事になって、こんな舞台も観客も居る、今は早く私達の踊りを見せたくてウズウズしてるわ。」
彼女達はオークに拐われた時点でもう踊る事は出来ないと諦めていたようだ、記憶を消して改ざんしてるとはいえ、そこは覚えていたようだ。
「そうよ、私も踊りたくて仕方ないわ。」
他の女性も同様の考えであり、タケルに感謝をし、早く踊りたいと訴えてきた。
「判りました、少し早いですが、やりましょう。カルロスさんに話をしてきます。」
タケルは女性達の踊りを始めて貰うため、忙しそうに各テーブルを回っているカルロスに声を掛けた。
「おお、タケル君、お陰で皆喜んでるよ。」
「それは良かったです、それじゃあそろそろ踊りを披露したいのですが。」
「ん?そこは俺が仕切るよりも、タケル君がやった方が良いんじゃないか?」
カルロスはニコッと笑い、どうせまた何か企んでるんだろ?という感じでそう言った。
「判りました。」
タケルもニヤッと笑い返事をすると、女性達の元へ戻って行った。
「じゃあ、皆さん、ちゃっと証明の段取りをしてくるんで舞台袖で待ってて下さい。」
女性達の元へ戻ってきたタケルは何か考えが有るようで舞台を照らしていた魔石を回収したかと思うと、また設置して回っていた。暫くして女性達の元へ戻ると、女性達に何かを話すと灯りが消えて暗くなった舞台へと女性達を上がらせた。
「じゃあ、打楽器で注目を集めてから始めますね。」
タケルは舞台袖へ降りていき、打楽器の女性に合図を送ると、太鼓の音が会場に鳴り響いた、その音で会場中が舞台に注目すると、太鼓の音が止み、静かな演奏が始まった。そこでタケルは設置し直した灯りな魔石を光らせると、スポットライトのようにひかり、踊り子を照らし出した。
踊り子の衣装は先程作った物ではなく、地味なドレスのような感じの物であった、しかし静かな演奏と踊りに合っており、会場の皆が見とれていた。暫く静で優雅な踊りが続いたかと思うと、演奏は止み、踊り子もポーズをとったまま動かなくなった。
「ん?もう終わりか?」
そこかしこからそんな声が聞こえ始めた時、タケルが灯りを一旦落とすと 静かな演奏から一転テンポの早い演奏が会場に鳴り響いた。
タケルはまたスポットライト風の魔石で踊り子を照すと、先程とは違うポーズの踊り子がライトに照らされていた、そして踊り子達動き出したかと思うと、衣装を掴み引っ張ると、最初に作ったセクシーな衣装が姿を表した、次の瞬間、会場から大歓声が巻き起こった。
踊り子達は早いテンポの演奏に合わせ、激しく、そしてしなやかに踊り、タケルは演奏に合わせてライトを点滅させ、曲が変わるとライトの色も変え、さながらアーティストのライブのように舞台を彩った、そして衣装には宝石の代わりに魔石が散りばめてあり、ライトに照らされ、そして踊り子の踊りに揺らされ、魔石はキラキラと輝き、踊り子を引き立てていた。
最後の踊りが終わり、挨拶をすると、会場全体から歓声と拍手が贈られ、踊り子達は舞台を降りていった、すると踊りを目を輝かせ見ていた子供達が踊り子達に駆け寄って来た。
「お姉ちゃん達キレイだった~。私もあんな風に踊りた~い。」
「お姉ちゃん達キラキラしててお姫様みたいだった~。」
駆け寄って来た子供は女の子が多く、男の子は少し遠巻きに照れ臭そうにその様子をみていた。
楽器を演奏していた女性達には村の若い男女が駆け寄り、様々な質問をしていた。
その様子をにかやかに見ていたタケルの元に、カルロスがやって来た。
「タケル君!なんて素晴らしい舞台なんだ、俺は感動した。」
カルロスはタケルの手を両手で握り、ブンブンと振っていた。
「ハハハ、カルロスさん、お礼なら俺じゃなくて、彼女達に言ってあげて下さい。」
タケルがそう言うとカルロスは手を離し、女性の方を向くと早足で向かって行った。
「それもそうだな、では行って来る。」
「ハハハ、余程気に入ったんだな、カルロスさん。さて、俺も一つ盛り上げますか。」
タケルはそう呟くと、サビオとアルミスに念話で話しかけた。
『アルミス、サビオさん、ちょっと、良いですか?』
タケルが念話で話し掛けると、料理が山盛りに盛られた皿を持ち、モグモグと食べながらアルミスがすぐにやって来た。
「あんえひょう、あえるあま・・・」
「・・・アルミス、食べながら喋りのは止めようか。」
「んぐっ。失礼しました、なんでしょう、タケル様。」
「いや、良いんだけど、今後は気を付けようね、キレイな顔が台無しになっちゃうよ。」
アルミスは皿を片手に頬に手を当て、顔を赤くして照れていた。
「タケル殿、とうかしたかの。」
サビオがアルミスの後方から現れた。
「あ、実はですね・・・・」
「ほう、面白いの、多分可能だ。」
タケルは何かを思い付いたようで、サビオに何かを話すと、サビオは面白そうだと言って頷いていた。
「じゃあサビオさん、また後で。アルミス、サビオさんが準備するまでちょっと剣で演舞を披露して貰えないかな。」
「判りました。タケル様。」
「そうだ、どうせならゴーレムと戦ってみようか。」
「良いですね、斬撃が使えませんが、面白そうですね。」
アルミスの了承を得ると、タケルは魔石で声を増幅させるさせ、会場にアナウンスした。
「会場にお集まりのみなさん、舞台にご注目、コレより、剣聖アルミス・ボナエストによる剣の演舞を御覧に入れます。剣聖!アルミス!」
タケルがアルミスを紹介すると、アルミスは流れるような動きで演舞を披露した。
「素晴らしい演舞に拍手を!」
タケルがアナウンスをすると盛大な拍手がわき起こった。そしてタケルがまたアナウンスを始めた。
「それでは続いて、剣聖アルミスとゴーレムの死闘を御覧にいれます。」
タケルはゴーレムを三体召喚し、アルミスに襲い掛からせたが、一瞬でやられてしまった。一瞬の出来事に会場は静まりかえったが、すぐに歓声がわき起こった。
「剣聖アルミスでした、ありがとう、もう一度盛大な拍手を!」
再度盛大な拍手がわき起こり、アルミスが舞台から一礼した。
「それでは次に、皆様、空をご覧下さい。」
皆が空を見上げると、タケルは魔石の灯りをボンヤリと明るく、足元が分かる程度までくらくした。
皆が見上げる空に大きな花火が咲き誇った、サビオの魔法である。日本の花火とは違うが、とても大きくキレイで、皆空を見上げてうっとりとしている。サビオの魔法による花火の打ち上げは暫く続き、後半はタケルも加わり見上げるそら一面に魔法の花火を咲き誇らせて、最期に大きい花火を一発打ち上げ、臨時の花火大会は終了した。
拍手と歓声が沸き起こる中、カルロスがタケルに駆け寄って来た。
「タケル君、凄い物を見せて貰った、俺は感動に震えているよ。それでお願いなんだが・・・・」
カルロスはタケルに耳打ちすると、タケルはウンウンと頷き、カルロスと固い握手を交わしていた。そしてカルロスはタケルから魔石を借りて舞台に上がった。
「みんな、ちょっと聞いてくれ、俺は新米の村長だ!まだまだ力不足のところがある。そして、俺は後悔していた事がある、オークに襲われる前、俺はある女性にプロポーズが出来ないでいた、そしてあの襲撃だ・・・俺は後悔した!何故あの時プロポーズしなかったのか、何故あのとき村に居なかったのか・・・だから俺は決めた、後悔しない為に、もう離れ離れにはならないと!一生そばに居ると!パウラ!」
パウラが踊り子の女性達に促され、舞台にあげられた。
「今日、君は家族が生き残って居ない事に悲しんでいるかもしれない、だから!俺が君の家族となり、君の悲しみを幸せで包んで行きたい、そして新しい家庭を築いて、君を笑顔にしたい!パウラ、幸せにする、結婚してくれ。」
パウラはカルロスのプロポーズに返事はしなかったが、黙ってカルロスの胸に飛び込んだ。カルロスが抱きしめ、二人は舞台の上で口付けを交わした。二人が口付けを交わし終わった時に歓声があがり、会場全体が二人を祝福した。そして歓声により我に返った二人が照れて顔を赤くすると、夜空に再び花火が上がった。プロポーズ前にカルロスがタケルに成功したら花火を打ち上げてくれとお願いしていたのである。
カルロスのプロポーズが成功に終わり、宴は幕を閉じ、タケル達はパルブス村に一晩泊まる事にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何だか話が長引いてしまいました。正直この話は蛇足感が凄いですが、気のせいです。
パルブス村の話は次で終わりにしようと思っていますが、伸びたらすいません。
それでは今後も宜しくお願い致します。
1
お気に入りに追加
3,420
あなたにおすすめの小説
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
異世界でスキルを奪います ~技能奪取は最強のチート~
星天
ファンタジー
幼馴染を庇って死んでしまった翔。でも、それは神様のミスだった!
創造神という女の子から交渉を受ける。そして、二つの【特殊技能】を貰って、異世界に飛び立つ。
『創り出す力』と『奪う力』を持って、異世界で技能を奪って、どんどん強くなっていく
はたして、翔は異世界でうまくやっていけるのだろうか!!!
イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)
こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位!
死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。
閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話
2作目になります。
まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。
「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
伯爵家の三男は冒険者を目指す!
おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました!
佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。
彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった...
(...伶奈、ごめん...)
異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。
初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。
誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。
1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる