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1章 転生~幼年期
プロローグ1
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まだ朝は少し肌寒いある晴れた日、尊流(主人公 沢村尊流 さわむら たける)は新しい現場に向かう為に電車に乗っていた。
尊流は小さいが会社を立ち上げ、建設業界で働く職人である、昔から勉強は苦手だったが手先が器用で、何でも人よりそこそこ出来たので、その器用さを生かして建築関係の仕事をしていた。
昔は少しだけ不良の道に進んだ事も有ったが、根が真面目で優しい尊流は、高卒では有るがその真面目さを親会社に認められ、独立を薦められた結果、10人にも満たない小さな規模では有るが、会社を立ち上げる事が出来、その会社ももう5年続いている、今度の現場は今までよりもかなり大きい現場で、更に従業員を増やし会社を大きくする事が出来そうな事も有り、気分良く電車に揺られて居た。
「今までは少し時間が掛かったけど、今度の現場のおかげで、ようやくだな…」
苦しい時も有ったが、今までの苦労がようやく報われる兆しが見えて来て、人も疎らな電車の座席に座りながら、思わず呟いた。
駅に着き扉が開くと、今まで疎らだった電車に大勢の人が乗り込んで来た。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
ある男の行動
以前から計画していたある事の為、男はここ数日は殆ど眠れないで居た。
「この世界の為だ、この世界の為だ…」
寝不足な為目の下にクマを作り、虚ろな目をしたまま、周囲の人々やすれ違う人々から向けられる好奇な目も気にせずに、独り同じ事をブツブツと呟きながら駅の中を歩いていた。
ホームに着いて、電車を待ってる間も、先程と同じく独りブツブツ呟いていた。
暫くすると、沢山の乗客を乗せた電車が滑り込んで来た、電車から降りる人をやり過ごし、多くの人が電車に乗り込んで行く、男もその人波に身を任せるかのように電車の車内に入り込んで行った。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
(ここまで来ると結構人が多いんだな。)
尊流はこれから暫く仕事で通う事になる通勤路の電車の車内の中の人々を、ゆっくりと見渡しながらそんな事を考えていた。
その時、ふと目に入った人物が居た。周囲の人々とは明らかに異質な存在、通勤中のサラリーマンやOL,通学中の学生、または夜勤明けで帰宅途中の者や、朝まで遊んで朝帰りの者とも違う、勿論自分と同じ現場に向かう職人とも違う。
何故だかは判らないが、ハッキリと異質な存在と感じられた。
異質な存在と認識してるのは自分だけではないようだが、よく見るとそう感じてるのは、男の周囲の人達だけのようだった。
どうやら男は何かブツブツと何かを呟いているようだ、それで周囲の人は怪訝な顔つきで男をチラチラと見たり、敢えて見ないようにしているうだった。
しかし尊流の周囲の人でその男の存在の異質さに気付いてる人は居なかった、それもその筈、男と尊流の距離は結構離れて居た為だ、しかし尊流は男の異質さにきづき、そして何故だかその男の事が気になっていた。
普段ならブツブツ呟いている位なら、(変な奴が居るな。)位で気にはならないのだが、何故気になるのだろうと不思議に思っていると目的の駅に着いたので、席を立ちホームに降り立った。
結構な数の人が降り、また、多くの人が今降りた電車に乗り込もうと待機している為ホームは人で溢れて居た。
(これから暫くはこれを体験しなくちゃいけないのか…)尊流は少し気が滅入りそうになるが、(でも頑張らなくちゃ!)と心の中で気合いを入れたその瞬間だった。
「この世界は腐ってる!だからこの世界の為に腐った世の中を先ずは俺が綺麗にしてやる!!!」
多くの人で溢れるホームの喧騒を切り裂く程の大声が響き渡り、多くの人が一瞬、声の発生原の方を振り返り、そして視線を向けた。
勿論、尊流もその方向を見た、そこに居たのは先程の何故か気になる男が両方の手にそれぞれ何かを持ち、手を上に挙げていた。
一瞬何か判らなかったが、次の瞬間それが何かを尊流は理解した、四角い粘土のような物に這っているケーブル類、何かの基盤のような物、そう、爆弾であった。
「みんな死ねーーー!!!」
周りの人々は状況が理解出来ないのか、多くの人がフリーズした状態で固まっていた。
男のもう片方の手には黒くて小さめの箱のような物にスイッチが1つ、恐らく起爆装置であろう、尊流はそれを理解した瞬間に、フリーズした人々を掻き分け、男が持つ起爆装置に向かって走り出し、男から起爆装置を奪い取った。
尊流は小さいが会社を立ち上げ、建設業界で働く職人である、昔から勉強は苦手だったが手先が器用で、何でも人よりそこそこ出来たので、その器用さを生かして建築関係の仕事をしていた。
昔は少しだけ不良の道に進んだ事も有ったが、根が真面目で優しい尊流は、高卒では有るがその真面目さを親会社に認められ、独立を薦められた結果、10人にも満たない小さな規模では有るが、会社を立ち上げる事が出来、その会社ももう5年続いている、今度の現場は今までよりもかなり大きい現場で、更に従業員を増やし会社を大きくする事が出来そうな事も有り、気分良く電車に揺られて居た。
「今までは少し時間が掛かったけど、今度の現場のおかげで、ようやくだな…」
苦しい時も有ったが、今までの苦労がようやく報われる兆しが見えて来て、人も疎らな電車の座席に座りながら、思わず呟いた。
駅に着き扉が開くと、今まで疎らだった電車に大勢の人が乗り込んで来た。
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ある男の行動
以前から計画していたある事の為、男はここ数日は殆ど眠れないで居た。
「この世界の為だ、この世界の為だ…」
寝不足な為目の下にクマを作り、虚ろな目をしたまま、周囲の人々やすれ違う人々から向けられる好奇な目も気にせずに、独り同じ事をブツブツと呟きながら駅の中を歩いていた。
ホームに着いて、電車を待ってる間も、先程と同じく独りブツブツ呟いていた。
暫くすると、沢山の乗客を乗せた電車が滑り込んで来た、電車から降りる人をやり過ごし、多くの人が電車に乗り込んで行く、男もその人波に身を任せるかのように電車の車内に入り込んで行った。
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(ここまで来ると結構人が多いんだな。)
尊流はこれから暫く仕事で通う事になる通勤路の電車の車内の中の人々を、ゆっくりと見渡しながらそんな事を考えていた。
その時、ふと目に入った人物が居た。周囲の人々とは明らかに異質な存在、通勤中のサラリーマンやOL,通学中の学生、または夜勤明けで帰宅途中の者や、朝まで遊んで朝帰りの者とも違う、勿論自分と同じ現場に向かう職人とも違う。
何故だかは判らないが、ハッキリと異質な存在と感じられた。
異質な存在と認識してるのは自分だけではないようだが、よく見るとそう感じてるのは、男の周囲の人達だけのようだった。
どうやら男は何かブツブツと何かを呟いているようだ、それで周囲の人は怪訝な顔つきで男をチラチラと見たり、敢えて見ないようにしているうだった。
しかし尊流の周囲の人でその男の存在の異質さに気付いてる人は居なかった、それもその筈、男と尊流の距離は結構離れて居た為だ、しかし尊流は男の異質さにきづき、そして何故だかその男の事が気になっていた。
普段ならブツブツ呟いている位なら、(変な奴が居るな。)位で気にはならないのだが、何故気になるのだろうと不思議に思っていると目的の駅に着いたので、席を立ちホームに降り立った。
結構な数の人が降り、また、多くの人が今降りた電車に乗り込もうと待機している為ホームは人で溢れて居た。
(これから暫くはこれを体験しなくちゃいけないのか…)尊流は少し気が滅入りそうになるが、(でも頑張らなくちゃ!)と心の中で気合いを入れたその瞬間だった。
「この世界は腐ってる!だからこの世界の為に腐った世の中を先ずは俺が綺麗にしてやる!!!」
多くの人で溢れるホームの喧騒を切り裂く程の大声が響き渡り、多くの人が一瞬、声の発生原の方を振り返り、そして視線を向けた。
勿論、尊流もその方向を見た、そこに居たのは先程の何故か気になる男が両方の手にそれぞれ何かを持ち、手を上に挙げていた。
一瞬何か判らなかったが、次の瞬間それが何かを尊流は理解した、四角い粘土のような物に這っているケーブル類、何かの基盤のような物、そう、爆弾であった。
「みんな死ねーーー!!!」
周りの人々は状況が理解出来ないのか、多くの人がフリーズした状態で固まっていた。
男のもう片方の手には黒くて小さめの箱のような物にスイッチが1つ、恐らく起爆装置であろう、尊流はそれを理解した瞬間に、フリーズした人々を掻き分け、男が持つ起爆装置に向かって走り出し、男から起爆装置を奪い取った。
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