あの物語の続きを知りたい!

火輪

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困惑

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ーーファルシオとザルディアーー
ミラルカの前世において確かに記憶にある国名だが、地球上に存在していた国ではない。
あの事故の時、手にしていた新刊の小説の中に出てくる国であり、ファルシオ国は主人公のいる国だった。

『え…どう言うこと?私あの物語の中に生まれ変わったの?』

前世 本が大好きでいろんなジャンルを読みまくっていたミラルカは当然異世界転生モノも大好物だった。

『インフィル神聖国…なんか聞き覚えあると思ったよ。確かファルシオの王子様と結婚する相手がインフィルの王女だったような…』

インフィルの王女はミラルカを入れて八人ということになっているが、既婚者は四人。残りの王女から誰か嫁ぐのだろうか?

『確か嫁ぐ王女の髪は青銀髪……。ほかの王女に銀髪の子がいるのかな?私はまだ七歳だし、まさか、私じゃないよね…?』

衝撃と嫌な予感にミラルカは椅子にへたり込んで頭を抱えてしまった。

「ミラルカ様!お加減が…?」

驚くリラに手を振り、
「大丈夫、ちょっと眩暈しただけだから。すぐ治る」
となだめた。

「ですがお顔色がよろしくありません。医師を呼んで参りますわ」

「ホントに大丈夫。でも、今日はもう部屋に戻って休みます。ノア、この書庫の本は持ち出し可能かしら?」

「ほとんど用無しのような物ばかりなので、お好きになされよ」
投げやりなノアの言葉が返ってきた。

「じゃあ、何冊か借りていくわ」

ミラルカは見ていた地図とお伽話とノアが言っていた本を数冊持って古い書庫を後にした。

早く部屋に戻ってしっかり考えなくてはいけないと、心配するリラに適当に返事を返しながら急ぎ足で部屋に戻るミラルカだった。
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