あの物語の続きを知りたい!

火輪

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古い書庫 2

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「さ~て、何があるかな~?」
書棚に向かいワクワクしながら本を眺める事数分。
ミラルカはガックリと肩を落とした。

「読めない…」
字が読めないわけではない。並んだ本の背表紙が古くなりすぎて掠れ、見えにくくなっているのである。
試しに一冊取り出して見たが、内容は恋愛小説らしかった。しかも結構過激な18禁的な。
気づいたリラが慌ててミラルカから取り上げ、書棚に戻した。

どうしたものかと、ノアを見るともう うたた寝をしている。
一度案内を断ったがこれでは目的のものが見つけられない。
リラを見ると察してくれたらしく、ノアを揺さぶり起こしてくれた。

「むぅ…なんじゃね」

「ノア、どの場所にどんな本があるか教えて欲しいです」

「どれが見たいのですかな?」

「この国とか周辺の国々の地図があれば見たいんだけど…」

「地図は機密事項ですぞ」

「新しいのではなく、古いので良いのだけど置いてないかしら?」

「ふ~む…かなり古いものなら何冊かございましたな。……ここじゃな。この一画は建国のお伽話や子供向けの本が置いてございます。姫様にはちょうど良いでしょう。ぞれでは、ごゆっくり」
そう言うやノアは、欠伸をしながら自分の所定位置に戻って行った。

ミラルカは早速取ってもらった地図を机の上で開いて見た。

中央に大陸が有り その左には海を挟んで中央の大陸の半分くらいの大陸が一つ、右下には更にその半分の大きさの陸地(島なのか大陸なのかは判断できなかった)がある。その他に大小さまざまな島々。
かなり大雑把な地図だ。

次にこの大陸だけの地図を見てみる。
インフィル神聖国が中央に書かれた地図だ。大陸の右下側に位置し上(北側?)は山脈があり左(東)から下(南側)にかけて大きな森が広がっている。そして右(西側)は海。
周りから隔絶されたような国。

「陸の孤島みたい。インフィルって他の国と交流してるの?」

「あまり盛んと言うわけでは有りませんがそれなりに…」
リラも詳しく無さそうだ。
山脈の向こうには砂漠といくつかの小国らしきもの。
広大な森を挟んでいるが直接接しているのは二国。
ザルディア国とファルシオ国。

「ん…?ファルシオ?どこかで聞いたことあるような……。いや、ザルディア国もどっかで見たような…?」

何か覚えがあるような地図を凝視して、ミラルカは記憶を探ってみた。

「あっ!!…こ、これ!あの小説に出てた国名!」

あまりの驚きについ大きな声で叫んでしまったミラルカだった。
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