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5巻
5-3
しおりを挟む第二章 ダンジョンシーカー1 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
ハッハー!
俺の名はヘルメス=マッキンリー! 凄腕のトレジャーハンターだ!
ちなみに日本での名前は郷田洋平だったが、異世界のみんなには内緒だぞっ!
と、まあ、そんな内緒事項は別として俺はぶっちゃけ、かなり凄い。
何が凄いかっていうと、ヘルメス=マッキンリーという名前で普通に通るぐらいに顔が濃い。
そしてオッサン顔だ。
日本にいる時からオッサン顔っていうので、人から馬鹿にされていたっけ。
小学四年生で駅員に『子供料金って……いい大人が恥ずかしくないんですか?』とか言われたのには本当に笑ったね。
タッパもあったしな。小四で百六十八センチってかなりのもんだと自分でも思う。
そんでもって、二十八歳の今になっても身長は百六十八センチで変わらずだ。
どこにいったんだよ、俺の第二次成長期はよ。
ちなみに見た目は三十五歳で小学校の頃から変わらない。
って、話が脱線しちまったな。
何が凄いってそんなしょうもない事じゃねえ。普通に俺は異世界では強者の部類に入る。
なんせ、Sランク級冒険者に数えられていて、レベルも今現在270だ!
どんな迷宮でも俺の実力とトレジャーハントのスキルさえあれば一発KOだ!
世界中の迷宮や遺跡を巡ったおかげで、数々のレア装備も完備して向かうところ敵なしってきたもんだ!
そんな感じで少なくとも迷宮攻略においては俺の右に出る者はいなかった。
本当に楽勝だったんだよ。
――ただし、一般的な意味での最高難度の迷宮ならな。
さっきも言ったが、俺はソロプレイで超高難度ダンジョンを次々踏破してきた。
で、表のダンジョンで最高峰とされる迷宮をクリアしたあとの事だ。
俺は酒場で最悪の迷宮の噂を耳にした。
聞けば、未だに世に広く知られていない高難度の迷宮があるって話だったんだ。
それはつまり最強のトレジャーハンターである俺にとって、最悪の迷宮とくればイコール最高に割のいい仕事となる訳だ。
しかも前人未踏で世に知られていないというのも非常に魅力的だった。
何と言っても誰にも荒らされていない訳だから、迷宮に眠る財宝も選り取り見取りって奴だからな。
――で、現在……俺はその『狭間の迷宮』の二十三階層にいる。
一人でまともに攻略できたのは、最初のほうの低層で隙と弱点を突いて何とか二、三階層のみ。あとは全て逃げの一手だった。
そんでもって俺は今――自らの腹から、臓物を撒き散らかして絶賛虫の息って奴だ。
おあつらえ向きに、血に飢えた十を超えるケルベロス達が俺の周囲を徘徊している。
ハハっ、本当に笑えねえ。
なんせ、ケルベロスだぜケルベロス!
神話の生物が、この階層ではまるで雑魚キャラですって顔をして、それがダース単位でそこかしこにいるんだから本当に笑えねえ。
いや、ありえねえ。俺にとっては雑魚じゃねえ。
しかも、この階層には安全地帯が存在しないときたもんだ。
恐らくここまで到達した連中が、この階層で手こずるはずがないという想定なんだろう。
だからこそ安全地帯がない。息抜き的な意味合いの階層なんだと思う。
とにかく大量のケルベロスがそこかしこにいる状態で、雑魚敵の殲滅戦みたいな様相を呈している。繰り返すが、俺にとっては雑魚じゃねえっつうの。
実際に【過去視】の能力を使っても、この階層を攻略した連中は圧倒的なレベル差を活かしたゴリ押しか、あるいは冗談みたいなスキルを活かしてのこれまたゴリ押しだった。
まあ、共通する事はみんながみんな余裕のよっちゃんでこの階層を突き進んでいったって事だな。
何度だって言うが、俺にとってケルベロスの大軍の単純配置ってのは致命傷だ。
なんせ、俺は【過去視】の能力で上手く隙をついて、逃げの一手だけで二十三階層まで潜ってこられたんだからな。
単純なパワープレイの物量作戦は相性が悪すぎる。
が、まあ…………俺自身もいつかはこんな事が起きるだろうとは思っていた。
だから嘆いても仕方ないってなもんで、この階層でも今までとまったく同じ手法で駆け抜けようとした。
全力ダッシュで次の階層への扉に進んだんだが、道のりの三分の一程進んだところで犬どもに捕まって……腹を抉られ臓物を撒き散らしている現況って訳だ。
最初、俺に群がってきたのは四匹だった。
で、次から次に血の臭いを嗅ぎつけたワンコロどもが集まってきた。
結果、周囲にいるケルベロスの総数は目視で二十を超えた。
「カハっ……大腸が飛び出ちまってやがるな」
まったく、我ながらヤキが回ったもんだな。
俺が長い間トレジャーハンターをやってこられたのは【過去視】のスキルの恩恵が大きい。
けど一番大きかったのは、日本にいる頃から持っていた危険察知の第六感だ。
キナ臭い香りを感じると、背中の辺りにムズムズが走るんだよな。
飛行機事故もバスの事故もそれで回避したし、異世界に来てからもギルドの斡旋仕事で他の連中が大惨事に遭ったようなのは全てスルー出来た。
君子危うきに近寄らずってなもんだな。
でも、何故にあの酒場でこの迷宮についての噂を聞いた時、第六感が働かなかったのか。
よりによってなんであの時に……何度悔やんでも悔やみきれない。
「まあどうでもいいか。どうやら俺もここでおしまいみてえだなァ……。くだらねえ……本当にくだらねえ」
ほうっといても死ぬってのに、せっかちなケルベロスが俺に近付いてきた。
ボタボタと涎を垂れ流しながら、大きな大きな口を開く。
ビッシリと並んだ巨大な歯と、赤色の巨大な舌。
「出来れば痛みは少なめにな……」
軽く溜息をつきながらそう呟く。
――結局……死ぬまで独りぼっちだったな。
オッサン顔のせいで虐められて中学の時から引きこもって……そっから二十二歳まで引きこもり続けて、気付けば両親は死んでた。
まあ、家のローンは終了してたんで、そこは助かったが。
どうしようかといろいろ考えたんだが、働くのは無理だし、そもそも人と話すのは苦手だし……そんな時に突然、異世界トリップって奴が起きた。
妙な空間に飛ばされ、とんでもなく美形のショタ神と会った。
彼はキョドりまくる俺が物凄くお気に召したらしい。
曰く、「ハハハ。いい感じにキモくて好みだよ」という事だった。
で、貰ったスキルが超級の【鑑定眼】だ。
持ち前の第六感と【鑑定眼】のスキルを活かして、俺は異世界でSランク級冒険者にまで成り上がった。
と、そこまで思い出して、俺はハハっと乾いた笑い声を漏らした。
――死ぬ時に人は走馬灯を見るっていうが、どうやら本当だったようだ。
現在、ケルベロスは目と鼻の先。
生ぬるく、そして生臭い吐息を鼻先に感じ、いよいよ観念した俺は瞼を閉じる。
一秒。
二秒。
三秒。
四秒。
五秒。
――ん?
来るべき痛みが来ない。
代わりにぴちゃっと飛沫が頬を濡らした。頬に手をやり確認すると、掌は真っ赤だった。
続けてすぐさま、ドサリと地面に音が響いた。
何事かと思い周囲に目をやる。
分断されたケルベロスの首と胴体。そして、セーラー服の少女が立っていた。
彼女は振り向き、億劫そうに呟いた。
「経験値の横取りを非難するつもり?」
横取り? 何を言ってやがるんだこいつは。
「でも、キミはどうせ助からないように見えるので経験値は必要ないはず……いや、でもこの階層まで来れるという事は……」
ポンと少女は掌を打った。
「なるほど。【擬態】か」
納得したように彼女は頷く。
と、同時にケルベロスが数体、彼女に襲い掛かってくる。
瞬きの間。
神速とも呼べる速度で彼女は日本刀を振るい、襲い掛かってきた全てのケルベロスの首を切断した。
「まあ、どちらにしろこの階層はボーナスステージ。経験値は根こそぎボクが貰うから」
それだけ言うと彼女は腰をかがめ、微かに前傾姿勢を取った。
そして――
衝撃波が吹き荒れた。
音速を遥かに超える速度で動いたのだろう。
吹き荒れる突風に俺はゴロゴロと転がされる。同時に、ケルベロスの首がぼとぼとと地面に落下していった。
これは良くない。
地面を転がった衝撃で俺の腹から、更に大腸がぶちまけられる。
「おい、お前……」
「ん? この刀の切れ味に驚いた? これは備前長船兼光……ボクの生まれ育った祖国の稀代の名刀であり、そしてこの世界の魔素でありえぬほどに練成・強化された刀だよ」
こいつは黒髪だし日本人……か。
ってか、確かにこの世界では地球上の伝説にある高名な武器の数々が同名で存在したりする。
ロンギヌスの槍であるとかグングニルであるとか。
この世界独自の謎パワーでブーストされたという備前長船……まあ、この切れ味も納得だろう。
「いや、そう……じゃなくて……」
「まあ、驚くのも無理はない。これはただの備前長船兼光ではない。何しろ、深層域でドロップした何百、いや、何千振りの内の最上位……レア中のウルトラレアなのだから」
……ってか、話を聞かねータイプだなこいつ。
既に周囲には、一匹のケルベロスも存在しない。
死んでいるか、あるいは致命傷を受けて虫の息で痙攣しているかのどちらかだ。
安全は確保されている訳だ。
そうであればさ……とりあえず俺の怪我について心配すんだろ普通?
「お嬢……ちゃん?」
「何?」
「出来れば……怪我……を……治して……ほしい」
はてな? と少女は首を傾げた。
「それは【擬態】だよね? まさか本当に……内臓出てるの? この階層まで来れるのに? こんなボーナスステージで普通に死にかけてる……と?」
ここでついに俺の意識が危なくなってきた。
痛みについてはスキル【耐痛】で何とかなるが、失血なんかの身体的な致命傷はどうにもなんねー。
これ以上の問答を続けるとマジで死ぬ。
「頼む……助けてくれ……」
「見返りは? いや、どうやってここまで潜って来れたと聞くほうが適切かな?」
「……【過去視】の……スキルが……ある。役に……立て……るはず……だ」
少女は残念そうに首を左右に振った。
「残念だがボクには最も不要なスキルだ」
くっそ、目が霞む。
本当にもうダメらしい。
「……スキルでも何でもないが俺は……勘がいい」
「勘がいい? どういう事だい?」
「危険を……察知すると……背中に違和感が……走る」
しばし少女は何かを考えるように顎に手をやる。
そしてゆっくりと俺に歩み寄り、一言呟いた。
「【パーフェクトヒール】」
内臓が見る間に収納されていき、腹膜が瞬時に再生した。
次に、切り裂かれた肉と皮がこれまた瞬時に再生した。
腹をさすると傷跡も何もない。まさに完全回復って奴だ。
「完全回復……伝説上の魔法じゃねーのかそれは?」
俺は乾いた笑い声をあげた。
「いいや」と少女は首を左右に振る。
「MPは消費するけれど、これは魔法じゃない。正確にはスキルの一種だよ」
「スキル……? しかし、どう見ても近接戦闘職の……それも攻撃特化型のお嬢ちゃんに……何故そんなシロモノが?」
「ああ、その事? 五階層前の敵から盗んだんだ」
「盗んだって……」
「とても便利だからね。即死さえ避ければそうそう死にはしない。HPにある程度振っておけば……あとはMPが尽きるまで無限に戦える」
やはり話が出来ないタイプの女のようだ。
何の説明もなく盗んだと言われてもサッパリ分からない。
いや……これは最初からまともに話をする気がない感じか?
話をしても意味がないというか、まともに説明をする気がないというか、そういうオーラを感じる。
「しかし……嬢ちゃんのレベルはどんなもんなんだ? 尋常じゃないのは分かるが……」
「レベル? 強さの指標としてそれを問う事にどれほどの意味があるのだろう。まあ、無意味とまでは思わないが」
「え……?」
「ああ、キミは実力でここまで来た訳じゃないんだったね。ソロプレイなら普通は十階層に辿り着く前にレベルは1000を超える。その時点で資格を得る事が出来るんだが……」
「資格?」
「物理演算法則に介入する力さ」
物理演算法則介入?
ん? 今、サラっととんでもない事を言いやがったんじゃないかこのお嬢ちゃん?
「おい、それって……」
「創造神の作ったこの世界。ゲームに例えるならクソゲーもいいところなんだが、まあ、世界を支配する物理法則の演算方法に介入する力だね」
「まさか……」
「とはいえ何でも出来るようになるという訳でもない。まあ、ちょっとだけ……係数だったり倍率だったりもっと言うと微分積分だったりを弄れるようになる程度だよ」
運動法則をある程度任意に書き換えられるって事か?
本当に無茶苦茶じゃねーか。
「例えばだね。物理演算法則への介入を極めれば……時速十キロメートルの初速で飛び上がったとしても、それを第二宇宙速度に設定し……地球の衛星軌道から飛び出す事が出来るようになる」
「第二宇宙速度つったら本来は時速四万キロメートルじゃねーか」
「より正確に言うのであれば時速は約四万三百キロメートルだね。そして四万キロという距離は概ね地球一周分となる」
おいおい……と俺は溜息をついた。
「無茶苦茶どころじゃねーぞ、その能力」
「ああ、ボクもそう思うよ」
すんなりと認められてもどう反応していいか分からない。
でも、俺にも分かる事がある。
これは俺にとって千載一遇のチャンスであり、今、目の前にいるこの少女は、俺に垂らされた救いの糸だという事だ。
なんせ常識外れのダンジョンで出会った、更に常識外れの力を行使する人間だ。
俺が助かるにはどう考えても……こいつにすがるしかねえ。
「なあ?」
「何?」
「連れて行ってくれないか? 俺はどうせここで死ぬ」
「連れて行ってもいいけど……」
「いいけど?」
「役に立ってね?」
「ああ、俺の第六感には期待していいぜ?」
うんと少女は頷いた。
「本当に期待しているよ。スキルやステータス数値に頼らない特殊な能力……そういったものをボクは今欲しているんだ。眉唾でもいい。まさに藁にもすがるという奴だね」
「……どういう事だ?」
「いずれ分かるさ。それはいいとして……」
「ん?」
「どうしてボクについてきたいの?」
「お嬢ちゃんについていけば、少しは生存の確率が上がるはずだ」
「数十階層下までなら簡単だね」
「数十階層っつーと?」
「ボクについてくればその辺りまでは確かに楽勝だと思う。でも……」
「数十階層下まで楽勝って、この迷宮が何階層までか知ってやがるのか?」
「うん、それで五十階層以降は段違いでレベルが上がるんだ。今のボクと同行しても間違いなくその辺りで詰んで死ぬよ?」
「何言ってやがんだ? まるで本当に見てきたみたいな事を言いやがって……」
やれやれとお嬢ちゃんは肩を竦める。
「信じる信じないはキミ次第だね。いずれにしても死ぬのは確定だよ?」
まあ……と俺はお嬢ちゃんの瞳を見据えた。
「いずれ死のうが死ぬまいが、俺がこの迷宮で生きていくためには……お嬢ちゃんにのっかるしかねーんだよ」
しばし考えて、お嬢ちゃんはコクリと頷いた。
「好きにすればいい」
「しかし……」と呆れ顔で俺は呟いた。
「どうして嬢ちゃんはそんなにも強いんだ?」
しばし考え、少女は言った。
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