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四章〜最悪の世代と最後の世代〜
第64話「古の王が追求」
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「【ダンジョンマスター】を破滅に導く⋯⋯か」
喰貝の鬼の形相を前にレイジは小さく呟いた。
困惑するわけでもなく、驚くわけでもないレイジ達の反応に喰貝は異常だとすら感じた。
「んだよその反応⋯⋯まさかじゃねぇが、テメェ等このことを知ってんのか?」
「一応は⋯⋯と言えばいいか」
思い出されるのは異世界で涼宮にあった日のこと。
涼宮はレイジ達のダンジョンにやってくると早々にゼーレを殺そうとした。そして、その理由は単純だった。
——私達に良くないことが起きるから。
この言葉の真意が何なのか,涼宮は何を知っているのか。
レイジはこの事実について知らなければならないと感じていた。
「俺が知っているのはゼーレが——アドバイザーの魔物が【ダンジョンマスター】に良くないことを起こすと言うことだけだ」
「⋯⋯」
「だから教えてほしい。何が起きるのか、何が原因なのかを。俺はゼーレを殺したくないんです」
そう言ってレイジは頭を下げた。ゼーレを殺したくないという切実な願いを込めて。
そして、レイジの行動に続くようにエイナとパンドラも頭を下げた。
あまりに異様な光景に喰貝は目を見開いた。
そして、頬をポリポリとかじると「はあぁー」と深いため息を吐きながら振り上げた拳を下ろした。
「わぁったよ。そこまで出来んならまだ大丈夫だろ。いいぜ、話してやる」
そう言って喰貝は先ほどまでいた岩の上まで跳躍し、腰を下ろした。
攻撃をしないことへの意思表示か、はたまたゼーレのそばに居たくなかっただけなのかは分からない。
「さて、初めにだがテメェはアイツ等について何を知っている?」
「ダンジョンについて知らないことを教えてくれる⋯⋯くらいか?」
「他には?」
「⋯⋯」
改めて振り返ってみればレイジはゼーレのことをあまり知らなかった。
「普通の魔物の出自は魔界だ。じゃあ、コイツ等は?
「コイツのステータスは見たことあるか?
「コイツ以外のヤツ等には会ったことがあるか?
「コイツ等の知識はどこから得たものだ? そもそも何で知ってんだ?
「そもそもコイツ等の目的は何だ? ダンジョンの運営を助けるだけか?
矢継ぎ早にされる質問にレイジは押し黙ってしまった。
まともに答えられないレイジはゼーレのことをあまりにも知らなすぎた。
そして、ゆっくりと振り返りながら他のメンバーが知っているかを確認するが——誰一人として首を縦に振る者はいなかった。
「ははっ、まさか本当に何も知らねぇのか。よくそんなんで『守る』とかたいそうなことが言えたな」
「くっ⋯⋯」
「別に責めてるわけじゃねぇよ。コイツ等にとって『知られる』ことは死ぬのと同じだ。そういう意味ではテメェはちゃんと守れてたんだよ」
俯くレイジに喰貝は目を細めながらそう言った。
まるで誰かをレイジを重ね合わせているかのようだったが、顔を横に振るうと次は気絶しているゼーレへ視線が向けられた。
「⋯⋯ところでよぉ、いつまで寝たフリしてるつもりだ?」
喰貝の視線に気づいたレイジ達の意識が一斉にその先——ゼーレへと向けられる。
「さっきの質問、テメェが答えるのが筋ってモンじゃねぇのか?」
「⋯⋯」
「それともアタシが全部バラしてやろうか? テメェを必死に守っていたコイツ等によお!」
「⋯⋯」
「何とか言ったらどうだ! あぁ!」
「⋯⋯」
ピクリとも動かないゼーレに対して徐々に怒りのボルテージを上げていく喰貝。
まるで壁に叫んでいるかのような無意味な光景。止めに入ろうとレイジの煮詰まった言葉が喉元まで差し迫った瞬間——
「⋯⋯うるさいなぁ」
——ムクリと体を起こし、ゼーレが立ち上がった。
何の変哲もなく,朝のベットから起き上がるようにゆっくりと,ゆっくりと。
だがしかし,そこには普段の天真爛漫な笑顔はなく——氷のような冷ややかな雰囲気が漂っていた。
「ゼーレ⋯⋯なのか?」
あまりの印象の違いにレイジは絞り出すようにゼーレに問いかけてしまった。
「⋯⋯そうだよ。お兄ちゃんのことが大だいDAIダイ大di~e好きなゼーレ、だよ? 忘れちゃった?」
瞳孔が開き切り、感情の欠片も感じられない空な言葉を並べるゼーレ。
そんなゼーレはレイジにニコリと微笑みかけた後、喰貝へと目を据えた。
「はぁ、ホント⋯⋯五月蝿いのが来ちゃったよ。で、ゼーレの秘密をバラす⋯⋯だっけ?」
「随分といい度胸してるじゃねぇか」
「それをしてお姉さんに何の意味があるの?」
「理由が分かればコイツ等もテメェをぶっ殺すのに邪魔をしないだろ」
「⋯⋯ふーん、なるほどね。お姉さんの中ではそう言う予定なんだね。でも、そう簡単に思い通りにいくかな?」
「⋯⋯んだと?」
拳を握り締め『力』を誇示する喰貝とは対照的に、ゼーレは人差し指を顎に添えて可愛らしく顔を傾けた。
「どんな独裁者も手に入れられない物が二つある。その一つは『敬意』だよ。力任せに解決したってお兄ちゃんは納得しないんじゃないかな?」
挑発するように目を細めるゼーレ。
その態度に食ってかかろうとする喰貝だったが、レイジ達から向けられる戸惑いの視線に気がついた。
「⋯⋯なるほどな。確かに一理はある⋯⋯が、テメェの正体をバラす分には関係ねぇな」
「このまま怒りに任せて帰ってくれれば最高だったのに⋯⋯まぁ、しょうがないか」
手をヒラヒラとさせ、降参のポーズを取るゼーレ。
「いいよ、話してあげる。ゼーレのこと、アドバイザーの魔物のこと全部⋯⋯全部、ね」
そう言ってゼーレは語り始めた。
今まで秘めていた思いの丈を全部、全部吐き出し始めた。
喰貝の鬼の形相を前にレイジは小さく呟いた。
困惑するわけでもなく、驚くわけでもないレイジ達の反応に喰貝は異常だとすら感じた。
「んだよその反応⋯⋯まさかじゃねぇが、テメェ等このことを知ってんのか?」
「一応は⋯⋯と言えばいいか」
思い出されるのは異世界で涼宮にあった日のこと。
涼宮はレイジ達のダンジョンにやってくると早々にゼーレを殺そうとした。そして、その理由は単純だった。
——私達に良くないことが起きるから。
この言葉の真意が何なのか,涼宮は何を知っているのか。
レイジはこの事実について知らなければならないと感じていた。
「俺が知っているのはゼーレが——アドバイザーの魔物が【ダンジョンマスター】に良くないことを起こすと言うことだけだ」
「⋯⋯」
「だから教えてほしい。何が起きるのか、何が原因なのかを。俺はゼーレを殺したくないんです」
そう言ってレイジは頭を下げた。ゼーレを殺したくないという切実な願いを込めて。
そして、レイジの行動に続くようにエイナとパンドラも頭を下げた。
あまりに異様な光景に喰貝は目を見開いた。
そして、頬をポリポリとかじると「はあぁー」と深いため息を吐きながら振り上げた拳を下ろした。
「わぁったよ。そこまで出来んならまだ大丈夫だろ。いいぜ、話してやる」
そう言って喰貝は先ほどまでいた岩の上まで跳躍し、腰を下ろした。
攻撃をしないことへの意思表示か、はたまたゼーレのそばに居たくなかっただけなのかは分からない。
「さて、初めにだがテメェはアイツ等について何を知っている?」
「ダンジョンについて知らないことを教えてくれる⋯⋯くらいか?」
「他には?」
「⋯⋯」
改めて振り返ってみればレイジはゼーレのことをあまり知らなかった。
「普通の魔物の出自は魔界だ。じゃあ、コイツ等は?
「コイツのステータスは見たことあるか?
「コイツ以外のヤツ等には会ったことがあるか?
「コイツ等の知識はどこから得たものだ? そもそも何で知ってんだ?
「そもそもコイツ等の目的は何だ? ダンジョンの運営を助けるだけか?
矢継ぎ早にされる質問にレイジは押し黙ってしまった。
まともに答えられないレイジはゼーレのことをあまりにも知らなすぎた。
そして、ゆっくりと振り返りながら他のメンバーが知っているかを確認するが——誰一人として首を縦に振る者はいなかった。
「ははっ、まさか本当に何も知らねぇのか。よくそんなんで『守る』とかたいそうなことが言えたな」
「くっ⋯⋯」
「別に責めてるわけじゃねぇよ。コイツ等にとって『知られる』ことは死ぬのと同じだ。そういう意味ではテメェはちゃんと守れてたんだよ」
俯くレイジに喰貝は目を細めながらそう言った。
まるで誰かをレイジを重ね合わせているかのようだったが、顔を横に振るうと次は気絶しているゼーレへ視線が向けられた。
「⋯⋯ところでよぉ、いつまで寝たフリしてるつもりだ?」
喰貝の視線に気づいたレイジ達の意識が一斉にその先——ゼーレへと向けられる。
「さっきの質問、テメェが答えるのが筋ってモンじゃねぇのか?」
「⋯⋯」
「それともアタシが全部バラしてやろうか? テメェを必死に守っていたコイツ等によお!」
「⋯⋯」
「何とか言ったらどうだ! あぁ!」
「⋯⋯」
ピクリとも動かないゼーレに対して徐々に怒りのボルテージを上げていく喰貝。
まるで壁に叫んでいるかのような無意味な光景。止めに入ろうとレイジの煮詰まった言葉が喉元まで差し迫った瞬間——
「⋯⋯うるさいなぁ」
——ムクリと体を起こし、ゼーレが立ち上がった。
何の変哲もなく,朝のベットから起き上がるようにゆっくりと,ゆっくりと。
だがしかし,そこには普段の天真爛漫な笑顔はなく——氷のような冷ややかな雰囲気が漂っていた。
「ゼーレ⋯⋯なのか?」
あまりの印象の違いにレイジは絞り出すようにゼーレに問いかけてしまった。
「⋯⋯そうだよ。お兄ちゃんのことが大だいDAIダイ大di~e好きなゼーレ、だよ? 忘れちゃった?」
瞳孔が開き切り、感情の欠片も感じられない空な言葉を並べるゼーレ。
そんなゼーレはレイジにニコリと微笑みかけた後、喰貝へと目を据えた。
「はぁ、ホント⋯⋯五月蝿いのが来ちゃったよ。で、ゼーレの秘密をバラす⋯⋯だっけ?」
「随分といい度胸してるじゃねぇか」
「それをしてお姉さんに何の意味があるの?」
「理由が分かればコイツ等もテメェをぶっ殺すのに邪魔をしないだろ」
「⋯⋯ふーん、なるほどね。お姉さんの中ではそう言う予定なんだね。でも、そう簡単に思い通りにいくかな?」
「⋯⋯んだと?」
拳を握り締め『力』を誇示する喰貝とは対照的に、ゼーレは人差し指を顎に添えて可愛らしく顔を傾けた。
「どんな独裁者も手に入れられない物が二つある。その一つは『敬意』だよ。力任せに解決したってお兄ちゃんは納得しないんじゃないかな?」
挑発するように目を細めるゼーレ。
その態度に食ってかかろうとする喰貝だったが、レイジ達から向けられる戸惑いの視線に気がついた。
「⋯⋯なるほどな。確かに一理はある⋯⋯が、テメェの正体をバラす分には関係ねぇな」
「このまま怒りに任せて帰ってくれれば最高だったのに⋯⋯まぁ、しょうがないか」
手をヒラヒラとさせ、降参のポーズを取るゼーレ。
「いいよ、話してあげる。ゼーレのこと、アドバイザーの魔物のこと全部⋯⋯全部、ね」
そう言ってゼーレは語り始めた。
今まで秘めていた思いの丈を全部、全部吐き出し始めた。
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追記
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2024/02/23
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