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3章〜生まれ落ちたシンイ〜
69話「平穏は脅威から生まれ恐怖にて消える5」
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「ひゃああああああああああぁぁ!!」
レイジ達の居る二階の更に上、三階で ハクレイ の悲鳴にも似た叫びが響き渡った。
「ハクレイッ!」
「あ、お兄ちゃん、ちょっ!」
「行きましょう!」
「え、待ってよぉ」
真っ先に反応した レイジ はすぐさま近くの階段を駆け上がり、パンドラ も続く。
ゼーレ も戸惑っていたが パンドラ の後を追うように三階へ上がった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
三階へ上がるとそこは二階と同様に左右に幾つかの扉が並んでいた。
しかし、その扉の数は二階に比べ少なく開いている扉からは一部屋一部屋が広く設計されているのが分かる。
そして、一際大きい扉、それも両開きの部屋からは今も ハクレイ の声が聞こえる。
「ハクレイッ!」
レイジ が急いで入るとそこには——
「こっち⋯⋯」
「あうぅ?」
「ひゃああああ! 可愛いっす!」
——齢一歳くらいだろう幼女と遊ぶ ハクレイ と ミサキ の光景が広がっていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
遡ること数十分前。
「さて、三階に来たっすね」
「⋯⋯ん」
「ここは何というか⋯⋯二階とほとんど同じっすね」
「⋯⋯ん」
「でも⋯⋯」
ハクレイ と ミサキ は示し合わせたようにある一つの扉を見た。
二階や三階にあるどの部屋よりも大きく、重量感のある両開きの扉。
他の扉とは違い腐敗している場所もなく、装飾も蝋燭の光によって鈍い色を跳ね返している。
「ここは何かありそうっすね。じゃ、早速——」
「だめ⋯⋯」
「え?」
扉に手をかけようとした ハクレイ を ミサキ が一言で止めた。
ハクレイ は疑問に思い ミサキ の顔を覗き込むとそこには——
「だめ⋯⋯」
——割りかし⋯⋯と言うより本気なゲーマーの顔付きの ミサキ が居た。
その瞳が写しているのは一手や二手の先読みではない。果たして何がそこに映っているのか ハクレイ には分からないかった。
ゴクリ、と ハクレイ は急速に乾いた喉を生唾で潤すことで ミサキ への質問に口を開いた。
「ダメって⋯⋯どういいことっすか?」
「お姉ちゃん、が⋯⋯いってた⋯⋯」
「ゼーレ先輩っすか?」
「ん⋯⋯私たち、は⋯⋯なに?」
「⋯⋯ん?」
ハクレイ は頭の中が一瞬にして真っ白になった。
『私達は何?』
唐突に問われた哲学的な質問。
存在する理由? 物質的証明? 宗教的価値観?はたまたそれ以外?
どれにしても、どれをとっても ハクレイ には答えられる解答がなかった。故に——
(『私達は何?』ってどういう事っすか!?と言うかイキナリなんて質問するんすか先輩はっ!?アレっすか、今この瞬間になって『あいでんててい』 の崩壊ってヤツっすか!?)
——ものすごく混乱した。だがこの時、ハクレイ に電流が走った。
(⋯⋯そう言えば、ゼーレ先輩が言ってたっす!『人は突然自分自身が分からなくなるんだよ?』って⋯⋯そうか! つまりこの場面を言うんっすね!この時を見越してたんすね ゼーレ先輩は⋯⋯恐ろしい人っす⋯⋯!なら、自分にできるのはただ一つっす。ここで、ミサキ先輩を助けるっす! ゼーレ先輩に教わったあの答えでッ!)
ハクレイ は目を開けた。この間、わずか数秒。
その瞳に意識が宿っていた。
覚悟を、決意を、決めた歴戦の猛者の様な光がその瞳の奥で美しく輝いている。
「ミサキ先輩⋯⋯その答えは——!」
ハクレイ がゆっくりと己の中にある答えを声に出す。ハッキリと、ミサキの奥底にまで伝わるように。
「——愛の為に全てを⋯⋯」
「うん⋯⋯たんさくしゃ⋯⋯」
「捧げ⋯⋯はい?」
「たんさくしゃ⋯⋯だよ?」
ハクレイ がパチクリと目を瞬かせる。
ミサキ は可愛らしくコテンと首を傾ける。
「⋯⋯いまの、って⋯⋯?」
「わあああああああああっ!」
自分が何を言ったのか、何を言おうとしてたのかを認識した ハクレイ は顔を真っ赤にし ミサキ の言葉を遮った。
「無しっす! 今の無しっす! 聞かなかったことにしてくださいっすっ!」
「なんで⋯⋯?」
耳まで赤く染まった ハクレイ は手をワタワタと振り必死に弁明をする。
「お願いしますっす! 後生っす! 帰ったら自分のお宝写真あげるっすから!」
「いや⋯⋯」
「お願いっす! 帰ったら自分のオヤツ全部あげるっすからぁ!」
「⋯⋯わかった」
「本当っすか!?」
「ほんと⋯⋯」
「絶対っすよ! 絶対に絶対っすよ?」
「ぜったいに⋯⋯ぜったい⋯⋯」
「ぜっっっっったいっすよ! 特に ゼーレ先輩には絶対に言っちゃダメっすよ!」
「⋯⋯うん」
はあ、はあ、と息を荒げ肩で呼吸をする ハクレイ。
一方——
(これ⋯⋯『ふり』⋯⋯?)
——ミサキ は ゼーレ に教えてもらってことを思い返し、帰った後の行動をどうしようかと頭を悩ませていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「⋯⋯それで、探索者だからどうなるんすか?」
顔の熱は冷めていないが一応は冷静さを取り戻し、ハクレイ が先ほどの質問の意図を ミサキ に聞いた。
「ん⋯⋯このへや⋯⋯ボスべや」
「多分そうっすね」
「たんさくしゃ⋯⋯つまり⋯⋯ゆうしゃ、の私たちは」
「どう言う飛躍でそうなるかわかんないっすけどそうっすね」
「いきなり⋯⋯ボスべや⋯⋯だめ」
「そうなんすか?」
「そう⋯⋯お姉ちゃん⋯⋯いってた⋯⋯『どら●え』って⋯⋯げーむ?⋯⋯で」
「げーむ? が何かわかんないっすけどそうなんすね。あ、帰ったら自分にもやらしてくださいっす」
「ますたーに⋯⋯ないしょね⋯⋯」
「了解っす!それで、自分たちはどうすればいいんっすか?」
「ん⋯⋯」
ハクレイ の質問によくぞ聞いてくれた、と言わんばかりに ミサキ は胸を張って答えた。
「ほかのへや⋯⋯たんさく⋯⋯そして⋯⋯ボスべや」
「成る程っす!つまり、最初に行っちゃダメってことっすね?」
「そう⋯⋯そして⋯⋯ほかのへやにはっtボスのじゃくてん、の⋯⋯じょうほうがある」
「つまり、それを全部集めてボスに挑戦ってことっすね?」
「ん⋯⋯」
ハクレイ の要約に満足した ミサキ が応用に可愛らしい顔を縦に振った。
「そうとなれば早速行くっす!」
「ん⋯⋯」
こうして、ハクレイ が先陣を切る形で他の部屋の探索が始まった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「結局何も無かったっすね」
「ん⋯⋯」
全てに部屋を見て回ったが二階同様に目ぼしいものはなかった。
結果、ミサキ はあまり表情に変化はないが目に見えて落ち込んでいるのがわかる。
ハクレイ も落ち込む ミサキ を見てどう慰めればいいのかわからずオロオロとしている。
「と、取り敢えずボス部屋行かないっすか?
お兄さんが来る前に倒しちゃえばきっと褒めてくれるっす!」
「⋯⋯!」
レイジ に褒めてもらえる、その言葉に ミサキ 強く反応した。
先程までの落ち込んだ雰囲気は何処へやら、ミサキ の目には別の闘志のようなものが宿っていた。
「さて、じゃあ開けるっすよ?」
「こい⋯⋯私が⋯⋯ぶち殺す⋯⋯」
「⋯⋯」
最早別の趣旨に成っている、そうとしか ハクレイ は感じられなかった。
それでも、ハクレイ は何とかその重量感ある扉を開いた。
そこには——
「こ、ここは⋯⋯?」
「⋯⋯?」
埃一つない床、天井には部屋全体を仄かに照らすランプ。そして——
「あうぅ⋯⋯」
——齢一歳くらうだろう幼女が必死に立ち上がろうとしていた。
「あうぅ?」
幼女は ハクレイ と ミサキ に気づいた。
振り返り、不思議そうな表情をしながらも好奇心が勝ったか必死に歩いて近づいてきた。
「だぁー」
ようやくの思いで幼女は ハクレイ の元へたどり着き満面の笑顔を作った。そして、動かしにくそうに口をモゴモゴさせると⋯⋯
「ねーねー」
と、ハクレイ に向かって呼びかけた。
その瞬間——
「ッ!」
「!?」
——ハクレイ の中で何かが走り、
「う、ひゃああああああああああぁぁっ!」
ハクレイ の叫び声が響き渡った。
レイジ達の居る二階の更に上、三階で ハクレイ の悲鳴にも似た叫びが響き渡った。
「ハクレイッ!」
「あ、お兄ちゃん、ちょっ!」
「行きましょう!」
「え、待ってよぉ」
真っ先に反応した レイジ はすぐさま近くの階段を駆け上がり、パンドラ も続く。
ゼーレ も戸惑っていたが パンドラ の後を追うように三階へ上がった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
三階へ上がるとそこは二階と同様に左右に幾つかの扉が並んでいた。
しかし、その扉の数は二階に比べ少なく開いている扉からは一部屋一部屋が広く設計されているのが分かる。
そして、一際大きい扉、それも両開きの部屋からは今も ハクレイ の声が聞こえる。
「ハクレイッ!」
レイジ が急いで入るとそこには——
「こっち⋯⋯」
「あうぅ?」
「ひゃああああ! 可愛いっす!」
——齢一歳くらいだろう幼女と遊ぶ ハクレイ と ミサキ の光景が広がっていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
遡ること数十分前。
「さて、三階に来たっすね」
「⋯⋯ん」
「ここは何というか⋯⋯二階とほとんど同じっすね」
「⋯⋯ん」
「でも⋯⋯」
ハクレイ と ミサキ は示し合わせたようにある一つの扉を見た。
二階や三階にあるどの部屋よりも大きく、重量感のある両開きの扉。
他の扉とは違い腐敗している場所もなく、装飾も蝋燭の光によって鈍い色を跳ね返している。
「ここは何かありそうっすね。じゃ、早速——」
「だめ⋯⋯」
「え?」
扉に手をかけようとした ハクレイ を ミサキ が一言で止めた。
ハクレイ は疑問に思い ミサキ の顔を覗き込むとそこには——
「だめ⋯⋯」
——割りかし⋯⋯と言うより本気なゲーマーの顔付きの ミサキ が居た。
その瞳が写しているのは一手や二手の先読みではない。果たして何がそこに映っているのか ハクレイ には分からないかった。
ゴクリ、と ハクレイ は急速に乾いた喉を生唾で潤すことで ミサキ への質問に口を開いた。
「ダメって⋯⋯どういいことっすか?」
「お姉ちゃん、が⋯⋯いってた⋯⋯」
「ゼーレ先輩っすか?」
「ん⋯⋯私たち、は⋯⋯なに?」
「⋯⋯ん?」
ハクレイ は頭の中が一瞬にして真っ白になった。
『私達は何?』
唐突に問われた哲学的な質問。
存在する理由? 物質的証明? 宗教的価値観?はたまたそれ以外?
どれにしても、どれをとっても ハクレイ には答えられる解答がなかった。故に——
(『私達は何?』ってどういう事っすか!?と言うかイキナリなんて質問するんすか先輩はっ!?アレっすか、今この瞬間になって『あいでんててい』 の崩壊ってヤツっすか!?)
——ものすごく混乱した。だがこの時、ハクレイ に電流が走った。
(⋯⋯そう言えば、ゼーレ先輩が言ってたっす!『人は突然自分自身が分からなくなるんだよ?』って⋯⋯そうか! つまりこの場面を言うんっすね!この時を見越してたんすね ゼーレ先輩は⋯⋯恐ろしい人っす⋯⋯!なら、自分にできるのはただ一つっす。ここで、ミサキ先輩を助けるっす! ゼーレ先輩に教わったあの答えでッ!)
ハクレイ は目を開けた。この間、わずか数秒。
その瞳に意識が宿っていた。
覚悟を、決意を、決めた歴戦の猛者の様な光がその瞳の奥で美しく輝いている。
「ミサキ先輩⋯⋯その答えは——!」
ハクレイ がゆっくりと己の中にある答えを声に出す。ハッキリと、ミサキの奥底にまで伝わるように。
「——愛の為に全てを⋯⋯」
「うん⋯⋯たんさくしゃ⋯⋯」
「捧げ⋯⋯はい?」
「たんさくしゃ⋯⋯だよ?」
ハクレイ がパチクリと目を瞬かせる。
ミサキ は可愛らしくコテンと首を傾ける。
「⋯⋯いまの、って⋯⋯?」
「わあああああああああっ!」
自分が何を言ったのか、何を言おうとしてたのかを認識した ハクレイ は顔を真っ赤にし ミサキ の言葉を遮った。
「無しっす! 今の無しっす! 聞かなかったことにしてくださいっすっ!」
「なんで⋯⋯?」
耳まで赤く染まった ハクレイ は手をワタワタと振り必死に弁明をする。
「お願いしますっす! 後生っす! 帰ったら自分のお宝写真あげるっすから!」
「いや⋯⋯」
「お願いっす! 帰ったら自分のオヤツ全部あげるっすからぁ!」
「⋯⋯わかった」
「本当っすか!?」
「ほんと⋯⋯」
「絶対っすよ! 絶対に絶対っすよ?」
「ぜったいに⋯⋯ぜったい⋯⋯」
「ぜっっっっったいっすよ! 特に ゼーレ先輩には絶対に言っちゃダメっすよ!」
「⋯⋯うん」
はあ、はあ、と息を荒げ肩で呼吸をする ハクレイ。
一方——
(これ⋯⋯『ふり』⋯⋯?)
——ミサキ は ゼーレ に教えてもらってことを思い返し、帰った後の行動をどうしようかと頭を悩ませていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「⋯⋯それで、探索者だからどうなるんすか?」
顔の熱は冷めていないが一応は冷静さを取り戻し、ハクレイ が先ほどの質問の意図を ミサキ に聞いた。
「ん⋯⋯このへや⋯⋯ボスべや」
「多分そうっすね」
「たんさくしゃ⋯⋯つまり⋯⋯ゆうしゃ、の私たちは」
「どう言う飛躍でそうなるかわかんないっすけどそうっすね」
「いきなり⋯⋯ボスべや⋯⋯だめ」
「そうなんすか?」
「そう⋯⋯お姉ちゃん⋯⋯いってた⋯⋯『どら●え』って⋯⋯げーむ?⋯⋯で」
「げーむ? が何かわかんないっすけどそうなんすね。あ、帰ったら自分にもやらしてくださいっす」
「ますたーに⋯⋯ないしょね⋯⋯」
「了解っす!それで、自分たちはどうすればいいんっすか?」
「ん⋯⋯」
ハクレイ の質問によくぞ聞いてくれた、と言わんばかりに ミサキ は胸を張って答えた。
「ほかのへや⋯⋯たんさく⋯⋯そして⋯⋯ボスべや」
「成る程っす!つまり、最初に行っちゃダメってことっすね?」
「そう⋯⋯そして⋯⋯ほかのへやにはっtボスのじゃくてん、の⋯⋯じょうほうがある」
「つまり、それを全部集めてボスに挑戦ってことっすね?」
「ん⋯⋯」
ハクレイ の要約に満足した ミサキ が応用に可愛らしい顔を縦に振った。
「そうとなれば早速行くっす!」
「ん⋯⋯」
こうして、ハクレイ が先陣を切る形で他の部屋の探索が始まった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「結局何も無かったっすね」
「ん⋯⋯」
全てに部屋を見て回ったが二階同様に目ぼしいものはなかった。
結果、ミサキ はあまり表情に変化はないが目に見えて落ち込んでいるのがわかる。
ハクレイ も落ち込む ミサキ を見てどう慰めればいいのかわからずオロオロとしている。
「と、取り敢えずボス部屋行かないっすか?
お兄さんが来る前に倒しちゃえばきっと褒めてくれるっす!」
「⋯⋯!」
レイジ に褒めてもらえる、その言葉に ミサキ 強く反応した。
先程までの落ち込んだ雰囲気は何処へやら、ミサキ の目には別の闘志のようなものが宿っていた。
「さて、じゃあ開けるっすよ?」
「こい⋯⋯私が⋯⋯ぶち殺す⋯⋯」
「⋯⋯」
最早別の趣旨に成っている、そうとしか ハクレイ は感じられなかった。
それでも、ハクレイ は何とかその重量感ある扉を開いた。
そこには——
「こ、ここは⋯⋯?」
「⋯⋯?」
埃一つない床、天井には部屋全体を仄かに照らすランプ。そして——
「あうぅ⋯⋯」
——齢一歳くらうだろう幼女が必死に立ち上がろうとしていた。
「あうぅ?」
幼女は ハクレイ と ミサキ に気づいた。
振り返り、不思議そうな表情をしながらも好奇心が勝ったか必死に歩いて近づいてきた。
「だぁー」
ようやくの思いで幼女は ハクレイ の元へたどり着き満面の笑顔を作った。そして、動かしにくそうに口をモゴモゴさせると⋯⋯
「ねーねー」
と、ハクレイ に向かって呼びかけた。
その瞬間——
「ッ!」
「!?」
——ハクレイ の中で何かが走り、
「う、ひゃああああああああああぁぁっ!」
ハクレイ の叫び声が響き渡った。
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