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番外編・その後
皇室は今日も兄弟に振り回される
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「やってられませんわ。」
「本当にそうですわ。あ、王妃殿下、この焼き菓子とても美味しいです。」
「あらほんとね。…気付いた時にはもうね……。2人の付き合いを止めようものなら反乱を起こしそうよ。誰なの? ニコラスに外交官の役割と軍事権を与えたの。私よ。私と陛下よ。あぁ~新しく取り寄せた紅茶が沁みるわー。」
王妃アシュリーと側妃オリヴィアは、最近よくお茶会を開くようになっていた。というより愚痴零し大会だが。各々の我が子が、皇子であるにも関わらず女性の伴侶を持ちたくないと言う。というより、兄・弟以外とパートナーになりたくないと言う。
青天の霹靂とはこのことだ。そのままその場で倒れ、気付いた時にはベッドに寝かされていた。何故かオリヴィアと共に。オリヴィアも……倒れたのね……。
何とか仲を裂こうとオリヴィアと2人で画策したが、全て阻まれる。え、怖い。小さい嫌がらせから大きな謀も全て序盤で潰されるし証人も証拠も回収される。クラウスは変わらずのほほんとしてるから何が起きてるのかすら分かってないはず……!
その後、王宮内でニコラスとバッタリ会ったら、にっこり微笑まれた。こっわぁ……。陛下を巡ってちょっとしたイザコザはあったけど、特に何も仕掛けてこなかったオリヴィアとは大違いね。
と、半年ほど水面下での攻防があったが、遂に根負けしたというか、もうこちらの手札も手立ても無くなった。2人が結ばれることで発生する諸問題より、2人が皇位継承権を放棄して他国にでも行かれた方が問題だ。特にニコラスが。
という訳で、先日2人の仲を認めることを伝えたのだ。まぁ近親ではあるが、子供が出来る訳でもないし……。私たち家族以外の長官や側近たちは既に何となく気付いてたようだし……。そう、子供と言えば……。
「陛下、新たな側室となるご令嬢探して来ますから、お子をお作りになってくださいよ。」
陛下、いた。
存在感を薄くしながらも、ずっとそっとお茶を飲んでいた。お茶だけでもう3杯目だ。
「そうですわ、子どもたちを放置し過ぎた私たちにも非はありますが、陛下の責任でもありますのよ。」
「私はもう産めん……。」
「元々産めないでしょう。産んだ経験がおありで? 陛下は産ませる方ですよ。」
「側室はもう増やすつもりは無い。経費も嵩むし、何よりアシュリーとオリヴィア、愛する2人以外と結婚するつもりはない……。」
「「陛下……。」」
「愛だけでは後継者問題が解決しませんの。」
「うっ。」
「そりゃあ私たちだって、子どもには愛する人と結ばれて欲しいと思いますよ。でも男で異母兄弟だし、皇族としての義務もあります。ただ、2人は幼い頃から本当に頑張っていて、何かを強請ったことすらありませんもの。親として頼みの一つくらい叶えてあげたいですわ。まぁ…そもそも現状見ると叶える他ありませんが。」
「ニコラスの場合、人に頼むより自らの手で全てを手に入れるタイプですけど…。我が子ながら皇太子にならなくて良かったですわ。将来、暴君になりそうで……。」
はぁ~……と3人同時に溜め息をついた。
陛下の血縁者を洗い出して、その子をクラウスの養子にしよう、ということで話はまとまった。
その後、事ある毎に高貴なお茶会が開かれたのだった。
クラウスとニコラスは、その後2人で協力し合い、外交と内政共にバランスの取れた良い為政者となって、国民にも深く愛されたという。
「本当にそうですわ。あ、王妃殿下、この焼き菓子とても美味しいです。」
「あらほんとね。…気付いた時にはもうね……。2人の付き合いを止めようものなら反乱を起こしそうよ。誰なの? ニコラスに外交官の役割と軍事権を与えたの。私よ。私と陛下よ。あぁ~新しく取り寄せた紅茶が沁みるわー。」
王妃アシュリーと側妃オリヴィアは、最近よくお茶会を開くようになっていた。というより愚痴零し大会だが。各々の我が子が、皇子であるにも関わらず女性の伴侶を持ちたくないと言う。というより、兄・弟以外とパートナーになりたくないと言う。
青天の霹靂とはこのことだ。そのままその場で倒れ、気付いた時にはベッドに寝かされていた。何故かオリヴィアと共に。オリヴィアも……倒れたのね……。
何とか仲を裂こうとオリヴィアと2人で画策したが、全て阻まれる。え、怖い。小さい嫌がらせから大きな謀も全て序盤で潰されるし証人も証拠も回収される。クラウスは変わらずのほほんとしてるから何が起きてるのかすら分かってないはず……!
その後、王宮内でニコラスとバッタリ会ったら、にっこり微笑まれた。こっわぁ……。陛下を巡ってちょっとしたイザコザはあったけど、特に何も仕掛けてこなかったオリヴィアとは大違いね。
と、半年ほど水面下での攻防があったが、遂に根負けしたというか、もうこちらの手札も手立ても無くなった。2人が結ばれることで発生する諸問題より、2人が皇位継承権を放棄して他国にでも行かれた方が問題だ。特にニコラスが。
という訳で、先日2人の仲を認めることを伝えたのだ。まぁ近親ではあるが、子供が出来る訳でもないし……。私たち家族以外の長官や側近たちは既に何となく気付いてたようだし……。そう、子供と言えば……。
「陛下、新たな側室となるご令嬢探して来ますから、お子をお作りになってくださいよ。」
陛下、いた。
存在感を薄くしながらも、ずっとそっとお茶を飲んでいた。お茶だけでもう3杯目だ。
「そうですわ、子どもたちを放置し過ぎた私たちにも非はありますが、陛下の責任でもありますのよ。」
「私はもう産めん……。」
「元々産めないでしょう。産んだ経験がおありで? 陛下は産ませる方ですよ。」
「側室はもう増やすつもりは無い。経費も嵩むし、何よりアシュリーとオリヴィア、愛する2人以外と結婚するつもりはない……。」
「「陛下……。」」
「愛だけでは後継者問題が解決しませんの。」
「うっ。」
「そりゃあ私たちだって、子どもには愛する人と結ばれて欲しいと思いますよ。でも男で異母兄弟だし、皇族としての義務もあります。ただ、2人は幼い頃から本当に頑張っていて、何かを強請ったことすらありませんもの。親として頼みの一つくらい叶えてあげたいですわ。まぁ…そもそも現状見ると叶える他ありませんが。」
「ニコラスの場合、人に頼むより自らの手で全てを手に入れるタイプですけど…。我が子ながら皇太子にならなくて良かったですわ。将来、暴君になりそうで……。」
はぁ~……と3人同時に溜め息をついた。
陛下の血縁者を洗い出して、その子をクラウスの養子にしよう、ということで話はまとまった。
その後、事ある毎に高貴なお茶会が開かれたのだった。
クラウスとニコラスは、その後2人で協力し合い、外交と内政共にバランスの取れた良い為政者となって、国民にも深く愛されたという。
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本当にありがとうございました!
torajima様、いつも感想ありがとうございます!
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