【本編完結】義弟を愛でていたらみんなの様子がおかしい

ちゃちゃ

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18 愛し合う ※

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 ちゅ……ちゅ……と触れるだけの口付けを交わす。
 気持ち良い……。唇が触れるだけでこんなに満たされるなんて……。多幸感に満たされながら、クロードの首に手を回し抱き締める。
 
 
「クロード、好き。大好き。嬉しい。嬉しい。」
 
 ぎゅーと絶対に離さないと言わんばかりにクロードに抱きつく。
 
「ぐぅ……。破壊力が凄い。可愛い。我慢出来る気がしない。」
「もっとキスしたい。クロード、もっと……。」
「これはもうオレは悪くないな。共犯だ。」
 
 クラウス殿下から、素直に積極的にアプローチすべしというアドバイスを実直にこなす優秀なレイフォード。若い2人が両想いと分かり、2人きりの部屋でタガが外れるのは仕方の無いことだった。
 
 クロードはバっとレイフォードを抱き上げ、優しくベッドへと降ろす。上に乗り上げたクロードをレイフォードは期待と不安が交じった目で見上げた。
 
「レイ、愛してるよ。これからたくさんキスしよう。朝までずっと一緒にいよう。体中キスしたい。最後まではしないけど触りたい。絶対に嫌なことはしない。触れることを許してくれる?」
 
 父に耳が痛い程、都度都度レイフォードの気持ちを第一に優先し、成人するまでは体の関係を持たないように言われてきた。とは言うものの、既に挿入を伴わない性行為、所謂いわゆる『バニラセックス』は1年以上続けていた。だが、あくまで体を舐めたり、陰茎を刺激したりするもので、挿入に関わる接触は避けていた。触ると、見ると繋がりたくなる。我慢出来なくなる。だが、遠くない日に、最後まで繋がることになる。今から少しずつ準備をしておいた方が良いだろう。慣らしておくと、中でも気持ちよくなって、体も楽かもしれない。
 
 
「ん……触って……。僕もクロードに触りたい。」
「今日は初めてだから、オレから触らせて。慣れてきたらレイにも触って欲しい。」
「分かった……。」
 
 額に、瞼に、目尻に、鼻に、頬にと口付けられる。そのまままた唇にキスされると舌でトントンと唇をノックされ、薄く口を開ける。口内にクロードの舌が入ってきて、優しく舌を絡ませられる。柔らかな舌が交じり合い、気持ち良い……。歯茎の奥や上顎を舐められ、ビクビクと反応してしまう。口から溢れた唾液もそのままに、クロードは僕の耳を優しく触る。どこもかしこも気持ちよくて、快感を必死で追っていた。クロードからもたらされるものは、何であれ全て受け入れたい。溢れる2人分の唾液を飲み込み両腕をクロードの首に回した。
 
 体感で30分位はキスしていたと思う。見なくとも分かるくらい、僕の陰茎は立ち上がっていた。そして、クロードの陰茎も固く僕のお腹に当たっていた。
 
「レイ。気持ち良いよ。服脱がしても良い?」
「うん……。クロードも脱いで……。」
「勿論。じゃあレイが脱がせてくれる?」
 
 上半身を起こし、まずはクロードのシャツを脱がせる。震えてボタンが中々取れなかったけど、なんとか脱がすことが出来た。ズボンはベルトが付いてて、これもなんとか外し、膝立ちになったクロードのズボンを下にズラした。完全にちあがったそれは、今まで見たことあるものより更に大きくなっていた。
 
「え……成長期……?」
「ん゛ん゛! いや、今までも勃ってはいたけど、今はレイが可愛くていやらしくて更に興奮してこうなってるんだよ。」
「え、大きさって自在なの?」
「自由自在には出来ないけど、今が一番大きいかな。」
 
 あまりの衝撃に真正面にあるクロードの陰茎を見つめていると、手際よくクロードに上着と下履きを脱がされた。ぴょこんと勃起した自分の陰険から先走りが漏れていて、恥ずかしくなって顔を手で隠した。
 
「顔を見せてレイ。一緒に気持ちよくなろうね。」
 
 そう言って、ベッドのサイドテーブルから香油の瓶を取り出して手に垂らした。そのまま僕の陰茎を握る。
 
「あ!! あ……気持ち良い……。」
「気持ち良いね。今日は2人で一緒にイこうね。」
 
 再びレイフォードの上にクロードが乗り上げ、体重が掛からないように抱きしめた。体が密着し、クロードの体温に安心した次の瞬間、お互いの陰茎を合わせ、前後に動き始めた。
 
「あぁぁー! あっ、あっ、クロード!」
「気持ち良い? レイ。」
「気持ち良い。クロードの固いおちんちんが当たって気持ち良い……!」
 
 くちゅ、くちゅ、と音をさせながらお互いの先走りが交じる。クロードはレイフォードの手を繋ぎ、口付けをした。そのまま耳を舐め、首すじを強く吸い、あとを残した。下半身の動きはそのままに、左手は強く握ったまま、右手だけを離し、胸の飾りへと移動する。
 
「あ、や! あぁ……。」
 
 既に開発された乳首は触るだけで立ち上がった。色付き、感じていることを主張するレイの乳首がクロードは大好きだった。兜合わせを続けながら、器用に乳首をイジメ、レイフォードはもうイク寸前だった。
 
「イク……! イッちゃう……!」
 
 その声に反応し、クロードは上半身を起こし2人の陰茎を両手で握ると強く早く動かし始めた。
 
「あっあぁー! イク! イク!! 出ちゃう! クロード、クロード!」
 
 絶頂の快感の怖さで必死にクロードの名前を呼ぶレイフォードに愛しさが募る。
 
「オレもイきそうだ……! レイ、イクよ。一緒に……!」
 
 激しく手を動かし、ほぼ同時に白濁液を出した。ほとんどがレイフォードの胸やお腹に飛んだが、体に付くことも気にせずクロードはレイフォードを上から抱き締めた。お互い、呼吸が荒く、胸が上下している。
 
「レイ、ありがとう。幸せだ。ずっと、愛し合いたかった。レイ、心から愛している。」
「クロード、僕も愛している。僕の世界では、君だけが輝いて見える。」
 
 長年の想いが結ばれたという実感を、2人はゆっくりと噛み締めていた。
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