極悪令息と呼ばれていることとメシマズは直接関係ありません

ちゃちゃ

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74 毛染めor 〇〇 ※

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 ちゃぷん。
 
「はふぅー……」
 
 極楽だ。とろっとした湯が肌を滑り、なめらかになっている気がする。
 
 レオに裸に剥かれたのち「ティアは疲れてるみたいだからオレが洗ってあげるね」と言って俺の返答を待たずに頭から体、つま先まで全て洗われてしまった。お礼に俺もレオの頭を洗ってあげたら喜ばれた。体は大丈夫だからと湯船に浸けられた。
 
 少し熱めの湯が体を芯から温める。体を洗い終えたレオが俺の右隣に腰を下ろした。
 
「うわー結構熱いね。ティア平気?」
「うん。ただ肌が赤くなっちゃったけど」
「肌弱いんだっけ。普段が白いから赤くなると分かりやすいね」
 
 湯に触れていない肩や首はほのかに桃色に色付いている程度だが、湯に浸っている足や体は赤くなっている。レオも肌が白い方だから、しばらくしたら赤くなるかも。
 
「見た目ほど痛いとか熱いとかはないから大丈夫だよ」
「なら良かった。ティアの黒髪と白い肌はそれぞれを引き立て合ってるみたいで魅力的に感じる。今茶髪なのが少し残念だ」
「あ、それシドにも同じようなこと言われた」
「……ん? いつ」
「一緒に公衆浴場行った時」
「シドはティアが黒髪なこと知らないだろう」
「えと……髪じゃなくて……」
 
 レオの言及から逃れるように視線を下げる。レオが俺の視線を辿った先には僅かだが生えている、黒々とした陰毛が。
 
「ひぁっ!?」
 
 レオの手が湯の中で揺れる俺の陰毛をさわさわっと触れる。肌に直接当たっていないのに下半身がピリピリと痺れる感覚がする。
 
「あの、レオその……」
「あの時二人が来るの遅かったけど、なに、シドにココ・・見られたの?」
「服を脱いだら見られただけだよ」
「そう。今後は些細なことでも気を付けないとね」
「うん……ココ・・も染めようかと思って忘れてた」
 
 話している間も俺の陰毛を触るのを止めないレオ。そろそろストップを掛けようと右隣に顔を向けると、にこやかな表情を浮かべるレオと目が合う。
 
「万が一のことを考えて事前に対処すべきだとオレも思うんだ」
「うん、だから染めようかなって」
「それなんだけどね、オレに他の良い案があるから試してみよう?」
 
 
 
 
 
 
 
 ショリ……ショリ……。
 ゆっくりと、丁寧に剃られ減っていく陰毛。俺は浴槽のへりに腰掛け、声が漏れないようにするのに必死だった。膝立ちで俺の正面に向かい合うレオの手によって、既に半分以上の陰毛が消失した。
 元々毛の量は多くなかったが、ツルツルになっていく陰部を見るのは恥ずかしい。しかも恋人の手ずから剃毛ていもうされるなんて、いくら一線を越え、体の隅々まで知られていると言っても、恥ずかしいものは恥ずかしい。しかも、俺の陰茎が丁度レオの顔の前にあるので、息がかかる度に、存在を感じる度に意識してしまい、少し反応してしまっている。レオも気付いているはずだが、俺のきざしを無視して剃るのに集中している。俺はとにかく早く終われと祈ることしかできない。
 
「ふっ……ん…」
「あぁ……大分剃り終えたね。じゃあ次は左足をへりに乗せてみて」
「うん?」
「えっとね、こう」
「うわぁー!」
 
 レオに左足を持ち上げられたせいで先程よりも足を広げる格好になり、股間が本当に丸出しになった。
 
「レオ! レオ! あの! ここまで見るのは、レオだけだから! こんなとこまで剃らなくても……! あと恥ずかしい!」
「もちろんオレだけしか見させないけど、念には念を入れないとね。石けん足すね」
 
 そのまま、自分でも見たことがない場所まで剃刀を滑らされ、ゆっくりと時間を掛けただけあって傷つくことも痛くなることも無く、仕上げに温泉の湯をかければスッキリとまさに生まれたての姿になった。
 
「よく我慢したね。ありがとうティア」
「あの……レオ……」
 
 ソコは、レオに直接触れられていないのに、既に先走りがこぼれていた。レオがただリスク回避の為だけに剃ったのではないことは分かってはいたが、それよりも今は一刻も早く中途半端に快感を拾ってしまって辛い体をレオに慰めて欲しかった。
 
「オレの手で無抵抗にココを剃られるのも、それすらも感じてしまっているのも、ティアはとても健気で可愛かったよ」
「頑張った?」
「うん、偉いねティア」
「じゃあ……ぁん!」
 
 勃ち上がった俺自身をレオが口に含み、ジュポジュポと強く早く口淫される。すぐに快感がこれ以上無い程に増して、足が震える。
 
「イク、レオ、すぐに、イっちゃう!」
「うん、イって良いよ」
 
 レオの承諾の言葉を聞いて、射精の準備をしようとした瞬間、今まで触れたことが無い場所を押され、一瞬体が固まる。
 
「なに!? そこ、なに!? んぁ……! あっ!」
「ここもね、気持ち良くなる場所だよ」
 
 肛門と睾丸の間にある場所を、緩く押される。今まで気にもしなかった場所だが、じわじわと気持ち良くなってくる。
 
「さっきココも剃ったんだ。剃らなくても綺麗だけど、直に舐めやすいからね」
 
 そう言って口から陰茎を離すと、レオはその何も無い・・・・場所をぺろぺろと舐めだした。
 
「レオ!? あっ……あァっ……! そこ、やだ、やだ」
「大丈夫。気持ち良いよね?」
「気持ち良い……けど……」
 
 射精まで至る決定力に欠ける。さっきまでの口淫でイきそうだったので、寸止めにされた状態になり、より体は辛くなった。
 
「もう、イきたい……からぁ……!」
「ごめんごめん。意地悪したね。ちゃんと責任取るから」
「ふぅ……はぁ……あぁぁっ!」
 
 レオが自身の指に素早く石けんを付けると俺の後孔に侵入してきた。お風呂でふやけ、石けんによってぬるぬるになった指は容易に奥まで入ってくる。レオの言葉通り、すぐに前立腺に辿り着き、ぐにぐにと刺激を与え始めた。
 
「あっ! レオ! あっ! あっ!」
 
 もはや喘ぐ音しか出ない俺を見上げながら、レオは変わらず睾丸と肛門の間を舌で刺激し続けている。
 
「あ、あぁっ……ひゃっ! ……はぁっ! も、イクイクイク! 本当にイク! イクっ! っん……!」
 
 おしりの中と、何も無いはずの場所を刺激され、白濁を飛ばしながらイってしまった。
 
 浴室の湯気で息苦しい中、懸命に空気を吸っているとレオにお湯を体にかけられ清められる。そのまま抱き上げられると再び湯船に浸かった。レオに姫抱きされたまましばらくぼんやりとレオに頭を撫でられたり顔にキスされたりしていたが、おしりと太ももの間くらいに当たる固いモノに気付き、覚醒した。
 
「もう、十分温もった」
「ん? そう?」
「うん……」
 
 レオの首に腕を回しながら言った俺の言葉の意図を察してくれたレオは俺を抱いたまま浴室を出た。
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