極悪令息と呼ばれていることとメシマズは直接関係ありません

ちゃちゃ

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40 触りたい ※

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 あまりに丁度目の前にレオの腰があるので、張っている箇所を右手のひらで触ってみた。硬い……大きくないか……?
 
「ちょっ……! ティア、待って」
「触りたい。レオを気持ち良くしたい……初めてだから、下手だろうけど……。一緒にいるのに一人でしないで……俺もう子どもじゃないんだよ」
 
 レオが俺を思いやってくれているのは嬉しいが、俺の体にレオの魔力が馴染むまでキスしかしなさそうだ。自分のですら処理程度にしか触らないので気持ち良くならないかもしれないけど、そこは勉強しながら上手くなっていきたい。なにせ、俺成人してますから。
 
 
 
 
 勢い半分意地とチャレンジの気持ち半分でレオの陰茎を手淫しだしたのは良いものの、大きくなったレオの陰茎に驚き、ついうっかり強めに握ってしまい、レオに先導されながら手を動かしていた。亀頭についている先走りをぬりぬりと指で広げる。
 
「近くにローションが無いから……ティア、自分の唾液をオレのペニスに落とせる?」
「う、うん」
 
 言われるがまま、口内で唾液を作り、大きく反り返っているレオの陰茎にたらりと落とした。唾液を陰茎に擦り付けながら両手でゆっくりと擦っていく。片手では無理な気がする……。
 
「ん……うん、気持ち良いよ……ティア……」
 
 レオが俺の手で気持ち良くなってる! レオの感じている声と更に出てくる先走りに自分自身も興奮していくのが分かる。レオの艶のある声と、吐息。ぐちゅぐちゅと響く水音に俺の心臓音が混じって聞こえていた。
 
「あ、いいよ……ティア。出そうだ……。イクよ……っ!」
 
 レオは俺の顔にかからないように亀頭の先に自身の手のひらをかざして白濁を受け止めた。量と勢いが凄かったため、俺の頬に少しだけついた。俺は指で触って、好奇心と確認のためにそのまま口に入れた。
 
「な!!?」
「甘い……」
 
 やっぱり体液だから精液も甘いんだ……。唾液も汗も甘かったけど、こっちはとろっとしてる……。
 
「ティア、そんな、舐め……」
「レオ、こっちも貰って良い?」
 
 レオの言葉を遮り、レオの手についたままの白濁をペロリと舐めた。美味しいな……料理に使えたらと思う程だけど、こんなに美味しいと感じるのは俺だけなんだよな……。
 
「……っ!! ティア……大丈夫か? 意識はしっかりしてるか?」
「うん……。ちょっとぼんやりしてるけど、まだ大丈夫」
「なんで舐めたんだ?」
 
 レオが心配しながらも俺の行動に対して質問してくる。
 
「体液に魔力が入ってて、魔力を馴染ませるには体液の摂取が必要なんだよね?」
「そうだ」
「これもそうなる?」
「そうなるけど……ティアにはこんなことさせられないよ」
「なんで?」
「ティアがオレのモノを舐める姿に興奮してしまう俺自身の性癖を理解してしまって、興奮した状態でティアに無体をしないように出来れば抑えたいってことと、俺のを舐めさせるのはなんとなく背徳感があるから……」
「だから、俺もう成人してるんだよ? 体だって平均以上あって華奢でも無いし、そんなの感じる必要ないよ」
「守りたい……って気持ちが強すぎて、庇護する対象にこんなことを……って考えていだいてしまう罪悪感と、それを上回る興奮と欲求の間にいる」
「……でも俺はレオと恋人同士なんだから、その……我慢しないで欲しい……。その……男だから最後までは出来ないけど……」
「…………ん……?」
「その……子どもも出来ないし、触ることしか出来ないけど、俺勉強して頑張るから……」
「いや、他国に嫁いだ以外の旧王族で子ども出来たら色々面倒だから、そもそも子どもを作る気は無いし、何があってもこれからはティア以外とこういう行為をすることは無いんだが……。え……触ることしか……?」
「だって……」
 
 性交するための穴が俺には無いから無理だもん……。出来るとしたら触るとか……な…舐めるくらい……?
 
「ティアとナルカデア王国に行ったら、崇拝に近い程、愛し子を想っている父に俺は刺されるかもしれない……」
「な、なんで……?」
 
 項垂れるレオを心配するも、理由を聞いても答えてはくれなかった。


 レオが何故か下半身露出したまま意気消沈していたので、戻ってくるまで未だ目の前にある達した後の陰茎を眺めてみる。出したのにこの大きさということは元々がこのサイズなのか……4歳違いでこんなに違うものなのか……と自身の陰茎がある股間に目を移す。パンツに隠れているが、レオのモノを触って、色気のある声を聞いて少しだけ反応してしまっている。そもそも性欲は薄い方なのであまり辛くはない。暫くしたらおさまるか……。
 再び目線を前に戻すと、さっきより大きく、そして上向きになった陰茎が表れた。へっ……!!? いつの間に!?
 
「レオ、なんで……」
「そりゃぁまぁ……好きな子に息がかかりそうなくらい近い距離でじっと自分のペニスを見られたら、こうなるよ」
「そ……うなんだ」
 
 さっき出したばかりなのに……?
 
「あの……また触ろうか……?」
「いや、オレのは良いよ。また今度の楽しみにしておく」
 「そっか……。あ、じゃあ……」
 
 そろそろ門限ヤバそうなんで帰ろうかな、と言おうとした瞬間に、俺はレオに縦抱きにされていた。なになになに!?
 ズンズンと部屋を歩き進め、隣の部屋のドアを開けた。足早に中へと進んだと思ったら、そのまま俺をゆっくりと下ろした。───ベッドに。
 
「え……!? なんでベッド……」
 
 自分の想定外の事に、その実行犯であるレオにその答えを教えて欲しくてすがるように見上げた。欲を滲ませるレオの目が口元が、男を感じさせる。
 
オレは・・・もう良いとは言ったけどね」
 
 レオはベッドに両膝を付けて俺に近づいてくる。先程までとはがらりと変わった雰囲気とレオの様相に、ばくばくと心臓が胸を打ち付けている。全く考え無かったと言うと嘘になる。でも交際一日目で寝室に連れ込まれるとは思っていなかった。
 
「オレもティアに触りたい」
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