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6 一大告白の準備
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一夜明けて本日土曜。とりあえずムード作りが大切だと思い、颯の好きな物を作ろうとスーパーで食材を買ってきた。あと、何の記念日でもイベントでも無いけど、ケーキとシャンパンを買ってきた。雰囲気イコール夜景とシャンパンだ。夜景無いけど。
え、どうしたの? ってなるかな。でも、もう買っちゃったしOKOK。
颯はそんな上手く出来ない俺の料理を、毎日美味しい美味しいと言ってくれる。その中でも、かなり好評だったのが肉じゃがだ。元々煮物は得意な方だったが、母親直伝の煮汁の配合と具の大きさが颯好みだったようで、「また食べたいな。」って言ってくれた。
颯は今日の夕方には帰宅するので、帰ってくる前に早めに料理に取り掛かる。
無事に作り終わり、そのまま放置して味を染み込ませる。今は16時過ぎか……。あとは部屋の掃除でもして待ってようかな。
掃除を始めようとキッチンから出た瞬間、『ピンポーン』とチャイムがなる。え! まさかもう!? と思いインターフォンを見ると颯がいた。
バタバタと扉を開けに走る。
「お帰りなさい! 早かったね。」
「少しでも早く千紘に会いたかったから。」
相変わらずこんなことを普通に言う……。
いや、俺も素直に言葉で伝えるんだ。決めたんだ。
「お、俺も……会いたかった……。」
ゴン!!
「ん?」
颯が手に持っていた荷物を床に落とし、顔を両手で抱えている。
「颯?」
顔から手を離した颯が俺を抱き締める。
「千紘と同じ気持ちだったなら嬉しい……。」
きゅん……。これはきゅんです。あぁー好きだな。いつ俺も好きだと告白しようか……。とりあえず先にご飯だ。いや風呂か?
「その、浴槽洗い終わってて、お湯すぐに入るけどお風呂もう入っちゃう? ご飯出来てるけどまだ早いよね。」
「そうだな、先にお風呂入ろうかな。外から帰ってきたし。」
「じゃあお湯張るから楽にしててー。」
「ありがとう。」
お湯の張り具合と温度を確認する。大丈夫そう。
「颯ー! お風呂いつでも大丈夫だよー。」
ガラッ
え。
「は、ははは颯!?」
「ん? もうお風呂大丈夫なんだよね?」
「そうだけど……! なんで裸!?」
「そりゃお風呂入るから裸だよ。寧ろこの場合千紘が服着てるのが変なんだよ。」
「ん……? ん……?」
裸……勿論下も脱いだま颯が近付いてくる……。
そのまま俺を引き寄せ俺の耳に唇を当てる。
「このまま一緒に入る?」
「ひゃー!!」
俺は風呂場から逃げ出した。中から颯の笑い声が聴こえてきた。あいつ余裕があり過ぎる……。はぁ……今日ちゃんと話せるんだろうか。
颯が風呂から上がり、ご飯にするにはまだ少し早いので俺もお風呂を済ませ、肉じゃがを温める。
「あ、俺の大好きな肉じゃがだ。作ってくれたの?」
「うん、前に美味しいって言ってくれたから……。」
「嬉しいよ、ありがとう。」
喜んでくれたことに嬉しくなり、頬が緩む。
「さ、食べよー。」
そのまま2人で談笑しながら食べ進めた。
え、どうしたの? ってなるかな。でも、もう買っちゃったしOKOK。
颯はそんな上手く出来ない俺の料理を、毎日美味しい美味しいと言ってくれる。その中でも、かなり好評だったのが肉じゃがだ。元々煮物は得意な方だったが、母親直伝の煮汁の配合と具の大きさが颯好みだったようで、「また食べたいな。」って言ってくれた。
颯は今日の夕方には帰宅するので、帰ってくる前に早めに料理に取り掛かる。
無事に作り終わり、そのまま放置して味を染み込ませる。今は16時過ぎか……。あとは部屋の掃除でもして待ってようかな。
掃除を始めようとキッチンから出た瞬間、『ピンポーン』とチャイムがなる。え! まさかもう!? と思いインターフォンを見ると颯がいた。
バタバタと扉を開けに走る。
「お帰りなさい! 早かったね。」
「少しでも早く千紘に会いたかったから。」
相変わらずこんなことを普通に言う……。
いや、俺も素直に言葉で伝えるんだ。決めたんだ。
「お、俺も……会いたかった……。」
ゴン!!
「ん?」
颯が手に持っていた荷物を床に落とし、顔を両手で抱えている。
「颯?」
顔から手を離した颯が俺を抱き締める。
「千紘と同じ気持ちだったなら嬉しい……。」
きゅん……。これはきゅんです。あぁー好きだな。いつ俺も好きだと告白しようか……。とりあえず先にご飯だ。いや風呂か?
「その、浴槽洗い終わってて、お湯すぐに入るけどお風呂もう入っちゃう? ご飯出来てるけどまだ早いよね。」
「そうだな、先にお風呂入ろうかな。外から帰ってきたし。」
「じゃあお湯張るから楽にしててー。」
「ありがとう。」
お湯の張り具合と温度を確認する。大丈夫そう。
「颯ー! お風呂いつでも大丈夫だよー。」
ガラッ
え。
「は、ははは颯!?」
「ん? もうお風呂大丈夫なんだよね?」
「そうだけど……! なんで裸!?」
「そりゃお風呂入るから裸だよ。寧ろこの場合千紘が服着てるのが変なんだよ。」
「ん……? ん……?」
裸……勿論下も脱いだま颯が近付いてくる……。
そのまま俺を引き寄せ俺の耳に唇を当てる。
「このまま一緒に入る?」
「ひゃー!!」
俺は風呂場から逃げ出した。中から颯の笑い声が聴こえてきた。あいつ余裕があり過ぎる……。はぁ……今日ちゃんと話せるんだろうか。
颯が風呂から上がり、ご飯にするにはまだ少し早いので俺もお風呂を済ませ、肉じゃがを温める。
「あ、俺の大好きな肉じゃがだ。作ってくれたの?」
「うん、前に美味しいって言ってくれたから……。」
「嬉しいよ、ありがとう。」
喜んでくれたことに嬉しくなり、頬が緩む。
「さ、食べよー。」
そのまま2人で談笑しながら食べ進めた。
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