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第1章 守護龍の謎
第18話 俺の契約相手が天使すぎる件
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***
「邪龍の討伐に失敗した……だと?」
謁見の間で、国王のヨアヒム1世は不機嫌さを隠そうともせずに言った。その怒りに震える拳が玉座の手すりを叩く。
「信徒たちが邪龍を追い詰めたのじゃが、なんでも思わぬ邪魔が入ったらしくてな……」
大司教のゴットフリートは毅然とした態度で国王と相対しながらも、その顔は青ざめていた。
「ほう……。そやつは今どこにいる? すぐにでも処分してやる」
「それが、どうやらすぐにいなくなったようで、どこを探しても見つからんのじゃ」
「逃げたのか……愚か者が」
ヨアヒムは忌々しげに吐き捨てると、苛立たし気に足を踏み鳴らした。
「それで、貴様たちはこれからどうするのだ?」
「それは……」
ゴットフリートは言い淀む。
「まさか、このまま引き下がるつもりではないのだろうな? 貴様らは我が国の象徴なのだ。女神はこの国の民を導く存在で、拠り所なければならぬ。もしそれがドラゴンライダーに取って代わられるようなことがあれば……」
「分かっておる。女神様の力が戻った暁には必ずやそのドラゴンライダーを始末する」
「ならばよい。期待しているぞ」
そう言って立ち去ろうとするヨアヒムだったが、ふと思い出したかのように振り返った。
「そういえば、その邪魔だてした愚か者はどういう見た目をしている? 儂も直々に刺客を送り込んでやろう」
「それが、まるで王宮魔導師のような見た目だったようなのじゃ……」
「……なんだと?」
「フードを被っていたせいでよく分からんかったが、おそらくは若い女だと思うのじゃが……。それに、奴は確かに魔法を使っていたようじゃ」
「……その話は真か?」
「う、嘘なぞつくはずがないじゃろ! わしは女神様に仕える身じゃぞ!」
「よもや王宮内に裏切り者が紛れ込んでいるとはな……まあいい。とにかく、見かけたら必ず始末しろ。良いな」
「はっ……」
ゴットフリートは冷や汗を流しながら頭を下げる。そして、国王の姿が見えなくなるまで頭を垂れ続けた。
「……ふう」
誰もいないことを確認してから、ゴットフリートは大きくため息をつく。そして、懐から水晶を取り出すと、そこに映る人物に話しかけ始めた。
「女神様……もはや猶予はございません」
『分かっているわ』
水晶には金髪の美しい女性の顔が映し出されていた。彼女は慈愛に満ちた表情でゴットフリートを見つめている。
「どうか、我々をお導きください……」
ゴットフリートは祈った。
『ゴットフリート……敬虔なる我がしもべよ。国王よりも前に奴らを殺しなさい』
「はっ、しかし奴らは既に力をつけており……我ら信徒も手を焼いております」
『まだ完全じゃないけれど、あたしの力の一部をお前に授けるわ。──必ず守護龍とドラゴンライダーを討ちなさい』
「かしこまりました……!」
ゴットフリートは涙を浮かべて深く礼をする。すると、彼女の身体が光に包まれ、その姿が掻き消えた。
***
「……はぁ、はあ、はあ……!」
「大丈夫ですか?」
目を開けるとフラウが心配そうな目で俺の顔を覗き込んでいた。俺はゆっくりと上体を起こすと、額の汗を拭って大きく深呼吸した。
「ああ、ちょっと嫌な夢を見てな……」
フラウは俺の隣に腰かけると、優しく肩に手を置いた。
「どんな悪夢を見たんですか? 私で良ければ話を聞きますけど……」
「……お前がいなくなる夢を見たんだ」
俺はぽつりと呟くように言った。
「え?」
「お前と出会ってから今までずっと一緒に旅してきただろ? それなのに急にいなくなってさ。俺は必死になって探すんだけど全然見つかんなくて……。それで最後はこの村に戻ってきてようやく見つけたと思ったら……もう手遅れで……」
俺はそこまで言うと、フラウを抱き寄せた。
「もう、そんな悲しい事言わないで下さいよ……」
「悪い……」
フラウはそっと背中を撫でてくれた。その手の温かさを感じて、俺は心の底からの安堵感を覚える。
「私はどこにも行きません。ロイの傍から離れたくないですもん」
「ありがとう、フラウ……」
俺はフラウの耳元で囁いた。
「ふふ、いいんですよ。だって私たちはパートナーなんですから」
「そうだな……。俺たちは永遠に一緒だ」
「はい、いつまでも……」
フラウは嬉しそうに微笑むと、そのまま唇を重ねてきた。
「ん……」
「はむ……ちゅ……」
俺達は舌を差し入れ合うとお互いの唾液を交換し合い、しばらくのあいだ濃厚なキスを続けた。
「ぷはっ……」
やがてどちらからともなく口を離すと、お互いに見つめ合った。
「そういえば、もう怪我は大丈夫なのか?」
「いえ、これは仮の体なのでまだ誤魔化しきいてますけど、ほんとは痛くて痛くてしょうがないんです。ロイの傍にいないとどうにかなっちゃいそうなくらい」
「そうだったのか……」
「でも、こうしてると痛みなんて忘れちゃいますね」
「なら良かった」
「だから、もう少しだけこのまま抱きしめててください……」
フラウは甘えるような声で言って腕の中に収まると、ぎゅうとしがみついてくる。
「分かった」
俺はフラウの頭を優しく撫でながら答えた。
「ふふ……」
フラウはくすぐったそうに身を捩らせると、幸せそうな笑みを浮かべる。
やっぱり、フラウは弱っている時にはやたらと甘えん坊になるらしい。
この調子だと、しばらくはこの村から出られないだろう。俺も疲れが溜まっているせいか、フラウと一緒にいるとすぐに眠気が襲ってくるのを感じた。
「私はしばらく休みますね。お休みなさい、ロイ……」
「ああ、お休み……」
「邪龍の討伐に失敗した……だと?」
謁見の間で、国王のヨアヒム1世は不機嫌さを隠そうともせずに言った。その怒りに震える拳が玉座の手すりを叩く。
「信徒たちが邪龍を追い詰めたのじゃが、なんでも思わぬ邪魔が入ったらしくてな……」
大司教のゴットフリートは毅然とした態度で国王と相対しながらも、その顔は青ざめていた。
「ほう……。そやつは今どこにいる? すぐにでも処分してやる」
「それが、どうやらすぐにいなくなったようで、どこを探しても見つからんのじゃ」
「逃げたのか……愚か者が」
ヨアヒムは忌々しげに吐き捨てると、苛立たし気に足を踏み鳴らした。
「それで、貴様たちはこれからどうするのだ?」
「それは……」
ゴットフリートは言い淀む。
「まさか、このまま引き下がるつもりではないのだろうな? 貴様らは我が国の象徴なのだ。女神はこの国の民を導く存在で、拠り所なければならぬ。もしそれがドラゴンライダーに取って代わられるようなことがあれば……」
「分かっておる。女神様の力が戻った暁には必ずやそのドラゴンライダーを始末する」
「ならばよい。期待しているぞ」
そう言って立ち去ろうとするヨアヒムだったが、ふと思い出したかのように振り返った。
「そういえば、その邪魔だてした愚か者はどういう見た目をしている? 儂も直々に刺客を送り込んでやろう」
「それが、まるで王宮魔導師のような見た目だったようなのじゃ……」
「……なんだと?」
「フードを被っていたせいでよく分からんかったが、おそらくは若い女だと思うのじゃが……。それに、奴は確かに魔法を使っていたようじゃ」
「……その話は真か?」
「う、嘘なぞつくはずがないじゃろ! わしは女神様に仕える身じゃぞ!」
「よもや王宮内に裏切り者が紛れ込んでいるとはな……まあいい。とにかく、見かけたら必ず始末しろ。良いな」
「はっ……」
ゴットフリートは冷や汗を流しながら頭を下げる。そして、国王の姿が見えなくなるまで頭を垂れ続けた。
「……ふう」
誰もいないことを確認してから、ゴットフリートは大きくため息をつく。そして、懐から水晶を取り出すと、そこに映る人物に話しかけ始めた。
「女神様……もはや猶予はございません」
『分かっているわ』
水晶には金髪の美しい女性の顔が映し出されていた。彼女は慈愛に満ちた表情でゴットフリートを見つめている。
「どうか、我々をお導きください……」
ゴットフリートは祈った。
『ゴットフリート……敬虔なる我がしもべよ。国王よりも前に奴らを殺しなさい』
「はっ、しかし奴らは既に力をつけており……我ら信徒も手を焼いております」
『まだ完全じゃないけれど、あたしの力の一部をお前に授けるわ。──必ず守護龍とドラゴンライダーを討ちなさい』
「かしこまりました……!」
ゴットフリートは涙を浮かべて深く礼をする。すると、彼女の身体が光に包まれ、その姿が掻き消えた。
***
「……はぁ、はあ、はあ……!」
「大丈夫ですか?」
目を開けるとフラウが心配そうな目で俺の顔を覗き込んでいた。俺はゆっくりと上体を起こすと、額の汗を拭って大きく深呼吸した。
「ああ、ちょっと嫌な夢を見てな……」
フラウは俺の隣に腰かけると、優しく肩に手を置いた。
「どんな悪夢を見たんですか? 私で良ければ話を聞きますけど……」
「……お前がいなくなる夢を見たんだ」
俺はぽつりと呟くように言った。
「え?」
「お前と出会ってから今までずっと一緒に旅してきただろ? それなのに急にいなくなってさ。俺は必死になって探すんだけど全然見つかんなくて……。それで最後はこの村に戻ってきてようやく見つけたと思ったら……もう手遅れで……」
俺はそこまで言うと、フラウを抱き寄せた。
「もう、そんな悲しい事言わないで下さいよ……」
「悪い……」
フラウはそっと背中を撫でてくれた。その手の温かさを感じて、俺は心の底からの安堵感を覚える。
「私はどこにも行きません。ロイの傍から離れたくないですもん」
「ありがとう、フラウ……」
俺はフラウの耳元で囁いた。
「ふふ、いいんですよ。だって私たちはパートナーなんですから」
「そうだな……。俺たちは永遠に一緒だ」
「はい、いつまでも……」
フラウは嬉しそうに微笑むと、そのまま唇を重ねてきた。
「ん……」
「はむ……ちゅ……」
俺達は舌を差し入れ合うとお互いの唾液を交換し合い、しばらくのあいだ濃厚なキスを続けた。
「ぷはっ……」
やがてどちらからともなく口を離すと、お互いに見つめ合った。
「そういえば、もう怪我は大丈夫なのか?」
「いえ、これは仮の体なのでまだ誤魔化しきいてますけど、ほんとは痛くて痛くてしょうがないんです。ロイの傍にいないとどうにかなっちゃいそうなくらい」
「そうだったのか……」
「でも、こうしてると痛みなんて忘れちゃいますね」
「なら良かった」
「だから、もう少しだけこのまま抱きしめててください……」
フラウは甘えるような声で言って腕の中に収まると、ぎゅうとしがみついてくる。
「分かった」
俺はフラウの頭を優しく撫でながら答えた。
「ふふ……」
フラウはくすぐったそうに身を捩らせると、幸せそうな笑みを浮かべる。
やっぱり、フラウは弱っている時にはやたらと甘えん坊になるらしい。
この調子だと、しばらくはこの村から出られないだろう。俺も疲れが溜まっているせいか、フラウと一緒にいるとすぐに眠気が襲ってくるのを感じた。
「私はしばらく休みますね。お休みなさい、ロイ……」
「ああ、お休み……」
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