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第7話 婚礼の儀
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数日後、お嬢様の考案した作戦が実行に移された。敵をわざと追い立てて近くの城に逃げ込ませ、そこを囲んで公爵家の兵たちが陣取る。敵の指揮官はあくまでも籠城を続けるようだ。……こうして籠城戦が始まったわけだが、お嬢様の作戦はジワリジワリと効果を現しつつあった。
というのも、ほどなくして敵軍の中に降伏を申し出てきた者が現れたのだ。アロイスはその者を自軍に招き入れると、お嬢様が提案した通りの条件を提示した上で、交渉を開始したのである。
一度瓦解した敵の結束力は、とても脆かった。後は芋づる式に次々と投降者が現れ、1ヶ月と経たないうちに反抗勢力はほぼ一掃され、戦は終わりを迎えたのだった。歓喜したのはアロイスだった。
「味方の兵士をほとんど失わずに勝利することができたのは、セシリア殿の策のおかげだな!本当に素晴らしいぞ! お前たち、この功績は後世に語り継がれるべき偉業だ! グリム公爵家に代々伝わる家宝となるだろう!」
公爵はご満悦な様子で兵士や義勇兵たちに語りかける。お嬢様は終始冷静な態度を保っていたが、内心はあまり面白く思ってはいなかったはずだ。アロイスが場を離れた隙に、お嬢様は私にだけ本心を語ってくれた。
「本当は、騎馬の精鋭部隊を編成して敵を奇襲し、頭目を討ち取ってしまおうと考えていたのです。籠城されてしまうと兵糧を大量に消耗しますから……」
私が何も言えずにいると、お嬢様はフッと寂しげな表情を見せた。
「でも、それは結局のところ私の身勝手な考えだったのかもしれません。公爵家の陣容を見て確信しました。──公爵家の兵士たちは、子どもや老人も多いですね」
「……! 確かに、言われてみれば」
「兵役が厳しい証拠です。士気も高くない。加えて向こうには地の利がある。この状況で野戦を挑んだところで犠牲者を増やすだけでした」
「結果的に、籠城戦に持ち込んで良かったということでしょうか?」
「そうなりますね」
お嬢様の言葉を聞いて、ホッとした気持ちになった。と同時に、改めて自分の主人の聡明さを再認識した。自分の間違いを認め、すぐさま策を練り直す。やはりお嬢様はすごい人だ。
だが、お嬢様はもっと先を見据えていた。
「エミリーさん、アロイス様は何をお考えなのでしょうか?」
「……というと?」
「兵役のこともそうですが、アロイス様は必要以上に軍備増強に力を入れられているご様子……何をお考えなのでしょう?」
「さあ、私にはなんとも……」
「私の想像通りでないといいのですが……」
そう呟いたお嬢様は不安げな面持ちだったが、お嬢様と違って無能な私には何も思い当たる節はなかった。
☆
公爵邸へと引き上げる馬車の中で、アロイスはひたすら上機嫌だった。彼はお嬢様と軍事だけでなく領地の発展のさせ方、人心掌握の仕方について意見を交わしていた。
アロイスと対する時、お嬢様は冷静な態度を貫きながらも、時に反論し、時に譲歩することで相手を言いくるめてしまう。お嬢様の手腕は見事と言うほか無かった。……だが、アロイスもそんなお嬢様を賞賛し、「そんな聡明な相手と婚姻を結ぶことが出来たことを嬉しく思う」とお嬢様の頭を撫でて労うという余裕の見せようだった。これにはお嬢様も拍子抜けしたに違いない──と思いきや、顔色を見る限りそうでもないようだった。
私には到底理解できないことなのかもしれないが、お嬢様とアロイスが言葉の裏で激しく駆け引きを繰り広げていることは何となくわかった。
公爵邸に帰還した後、程なくして、アロイスとお嬢様の婚礼の儀が正式に執り行われた。私はアロイス公に頼まれ、お嬢様が身に着ける装飾品や衣装などを準備した。
お嬢様は派手な衣装を嫌ったので、純白のレースのドレスの上に、控えめに輝く宝石が付いた白いケープをまとっただけの簡素な姿にした。
髪飾りだけは妥協せずに良いものを選ぶ。その日は、お嬢様のために特別に腕の良い職人を招いて仕上げてもらった。……だが、それでも納得できない。お嬢様の魅力を引き出すなら、もっと他の装飾にも気を配るべきなのだ。こんなの、私の自己満足にすぎないのだが……。
私がお嬢様を乗せた車椅子を押して屋敷の広間に入ると、既に正装したアロイスや兵士たちが待っていた。
「……美しい。やはりセシリア殿は俺の見込んだ通りの淑女だ」
お嬢様に目を留めると、開口一番アロイスはそんな言葉を吐いた。お世辞かどうかは定かでは無いが、この人は基本的にお嬢様を褒めることしかしない。そんなアロイスに、お嬢様も少なからずペースを乱されることもあるようだった。
「恐縮です。ですが、あまり派手に飾らない方が、アロイス様の好みに合うと思ったのです」
「ふむ。先程はああ言ったが、俺は見た目にはそれほどこだわらない性格でな。むしろ、セシリア殿の中身に惚れたのだよ」
「ありがとうございます」
アロイスが歯の浮くような台詞を口にしても、お嬢様はさらりと流す。お嬢様にとってはいつもの光景だ。お嬢様が動揺している所など、ほとんど見たことがない。
だが、アロイスはそこで引き下がらなかった。お嬢様の耳元に顔を寄せると小声で何かを囁いたのだ。すると、それまで冷静だったお嬢様の表情が崩れた。ほんの一瞬だったが、お嬢様はひどく赤面していたように見えた。……一体何を言われたのか。私の知らない所で、2人の関係が急接近してしまっている気がしてならなかった。お嬢様は慌てて取り繕うと、咳払いをして誤魔化した。
「こ、こほん。とにかく今は大事な式典の前ですので……お話はまた後ほど」
「そうか。それは残念」
アロイスはお嬢様の言葉を気にした様子もなく笑うと、私たちを椅子へと促した。
よくよく考えてみれば奇妙な式典だった。婚姻を祝うためのものだと言っても、ほとんど公爵家の身内しか招待されておらず、ブルギニョン男爵家の者すら呼ばれていない。花嫁側の両親が不在の婚姻の儀など前代未聞だろう。
アロイスはなにか、お嬢様をあまり身内以外に晒したくない事情があるようだった。
式典は盛大に執り行われ、全てが終わった後に、お嬢様はアロイスの部屋に行くと言い始めた。きっとアロイス公に呼ばれていたのだろう。
不思議に思いながらも車椅子を押して部屋へと向かうと、ノックをして反応を待つ。中から返事が返ってきたので扉を開けると、豪勢な部屋の中のソファでアロイスがくつろいでいた。その向かい側に座るようお嬢様を促すと、私はそっと部屋の外に出ようとする。だが、それをアロイスは許さなかった。
「待ってくれ。君もここで一緒に話をしようじゃないか。君にとっても重要な話になるはずだ。いいかな?」
「え? は、はい……」
婚約者を部屋に呼ぶということは、つまりそういうではないのだろうか。だが、アロイスはそれ以上何も言わず、お嬢様も少し赤面しながら俯いているだけで何も教えてくれない。
何か様子が変だ。
「ところでセシリア殿。俺はお前の価値を誰よりも理解しているし、賢いお前のことを愛している。……前にもそう伝えたな?」
「そう……ですね」
「俺と夫婦になったら、セシリア殿は俺の妻として生きていくわけだが……俺の期待に応えてくれよ?」
「はい、そのつもりです」
アロイスが不敵な笑みを浮かべながら問いかけるが、お嬢様は何の迷いもなく肯定する。だが、その次にアロイスが発した言葉を聞いて、お嬢様は少し驚いたような表情をした。
「俺はお前を誰にも取られたくない」
「は、はぁ……?」
「せめてお前の容姿が醜いものであったのなら、俺以外誰も見向きもしないであろうな」
「あの、いきなり何を仰るのですか?」
そもそもお嬢様はお身体の不自由さ故に多くの貴族から忌避されているというのに、それを知らないはずがない。お嬢様自身もご自覚なさっていることなのだ。
アロイスの言葉の真意が分からずに戸惑っていたお嬢様は、突然ハッとした表情を見せた。
その瞬間、アロイスはお嬢様を車椅子から抱え上げてそのままベッドに押し倒した。
というのも、ほどなくして敵軍の中に降伏を申し出てきた者が現れたのだ。アロイスはその者を自軍に招き入れると、お嬢様が提案した通りの条件を提示した上で、交渉を開始したのである。
一度瓦解した敵の結束力は、とても脆かった。後は芋づる式に次々と投降者が現れ、1ヶ月と経たないうちに反抗勢力はほぼ一掃され、戦は終わりを迎えたのだった。歓喜したのはアロイスだった。
「味方の兵士をほとんど失わずに勝利することができたのは、セシリア殿の策のおかげだな!本当に素晴らしいぞ! お前たち、この功績は後世に語り継がれるべき偉業だ! グリム公爵家に代々伝わる家宝となるだろう!」
公爵はご満悦な様子で兵士や義勇兵たちに語りかける。お嬢様は終始冷静な態度を保っていたが、内心はあまり面白く思ってはいなかったはずだ。アロイスが場を離れた隙に、お嬢様は私にだけ本心を語ってくれた。
「本当は、騎馬の精鋭部隊を編成して敵を奇襲し、頭目を討ち取ってしまおうと考えていたのです。籠城されてしまうと兵糧を大量に消耗しますから……」
私が何も言えずにいると、お嬢様はフッと寂しげな表情を見せた。
「でも、それは結局のところ私の身勝手な考えだったのかもしれません。公爵家の陣容を見て確信しました。──公爵家の兵士たちは、子どもや老人も多いですね」
「……! 確かに、言われてみれば」
「兵役が厳しい証拠です。士気も高くない。加えて向こうには地の利がある。この状況で野戦を挑んだところで犠牲者を増やすだけでした」
「結果的に、籠城戦に持ち込んで良かったということでしょうか?」
「そうなりますね」
お嬢様の言葉を聞いて、ホッとした気持ちになった。と同時に、改めて自分の主人の聡明さを再認識した。自分の間違いを認め、すぐさま策を練り直す。やはりお嬢様はすごい人だ。
だが、お嬢様はもっと先を見据えていた。
「エミリーさん、アロイス様は何をお考えなのでしょうか?」
「……というと?」
「兵役のこともそうですが、アロイス様は必要以上に軍備増強に力を入れられているご様子……何をお考えなのでしょう?」
「さあ、私にはなんとも……」
「私の想像通りでないといいのですが……」
そう呟いたお嬢様は不安げな面持ちだったが、お嬢様と違って無能な私には何も思い当たる節はなかった。
☆
公爵邸へと引き上げる馬車の中で、アロイスはひたすら上機嫌だった。彼はお嬢様と軍事だけでなく領地の発展のさせ方、人心掌握の仕方について意見を交わしていた。
アロイスと対する時、お嬢様は冷静な態度を貫きながらも、時に反論し、時に譲歩することで相手を言いくるめてしまう。お嬢様の手腕は見事と言うほか無かった。……だが、アロイスもそんなお嬢様を賞賛し、「そんな聡明な相手と婚姻を結ぶことが出来たことを嬉しく思う」とお嬢様の頭を撫でて労うという余裕の見せようだった。これにはお嬢様も拍子抜けしたに違いない──と思いきや、顔色を見る限りそうでもないようだった。
私には到底理解できないことなのかもしれないが、お嬢様とアロイスが言葉の裏で激しく駆け引きを繰り広げていることは何となくわかった。
公爵邸に帰還した後、程なくして、アロイスとお嬢様の婚礼の儀が正式に執り行われた。私はアロイス公に頼まれ、お嬢様が身に着ける装飾品や衣装などを準備した。
お嬢様は派手な衣装を嫌ったので、純白のレースのドレスの上に、控えめに輝く宝石が付いた白いケープをまとっただけの簡素な姿にした。
髪飾りだけは妥協せずに良いものを選ぶ。その日は、お嬢様のために特別に腕の良い職人を招いて仕上げてもらった。……だが、それでも納得できない。お嬢様の魅力を引き出すなら、もっと他の装飾にも気を配るべきなのだ。こんなの、私の自己満足にすぎないのだが……。
私がお嬢様を乗せた車椅子を押して屋敷の広間に入ると、既に正装したアロイスや兵士たちが待っていた。
「……美しい。やはりセシリア殿は俺の見込んだ通りの淑女だ」
お嬢様に目を留めると、開口一番アロイスはそんな言葉を吐いた。お世辞かどうかは定かでは無いが、この人は基本的にお嬢様を褒めることしかしない。そんなアロイスに、お嬢様も少なからずペースを乱されることもあるようだった。
「恐縮です。ですが、あまり派手に飾らない方が、アロイス様の好みに合うと思ったのです」
「ふむ。先程はああ言ったが、俺は見た目にはそれほどこだわらない性格でな。むしろ、セシリア殿の中身に惚れたのだよ」
「ありがとうございます」
アロイスが歯の浮くような台詞を口にしても、お嬢様はさらりと流す。お嬢様にとってはいつもの光景だ。お嬢様が動揺している所など、ほとんど見たことがない。
だが、アロイスはそこで引き下がらなかった。お嬢様の耳元に顔を寄せると小声で何かを囁いたのだ。すると、それまで冷静だったお嬢様の表情が崩れた。ほんの一瞬だったが、お嬢様はひどく赤面していたように見えた。……一体何を言われたのか。私の知らない所で、2人の関係が急接近してしまっている気がしてならなかった。お嬢様は慌てて取り繕うと、咳払いをして誤魔化した。
「こ、こほん。とにかく今は大事な式典の前ですので……お話はまた後ほど」
「そうか。それは残念」
アロイスはお嬢様の言葉を気にした様子もなく笑うと、私たちを椅子へと促した。
よくよく考えてみれば奇妙な式典だった。婚姻を祝うためのものだと言っても、ほとんど公爵家の身内しか招待されておらず、ブルギニョン男爵家の者すら呼ばれていない。花嫁側の両親が不在の婚姻の儀など前代未聞だろう。
アロイスはなにか、お嬢様をあまり身内以外に晒したくない事情があるようだった。
式典は盛大に執り行われ、全てが終わった後に、お嬢様はアロイスの部屋に行くと言い始めた。きっとアロイス公に呼ばれていたのだろう。
不思議に思いながらも車椅子を押して部屋へと向かうと、ノックをして反応を待つ。中から返事が返ってきたので扉を開けると、豪勢な部屋の中のソファでアロイスがくつろいでいた。その向かい側に座るようお嬢様を促すと、私はそっと部屋の外に出ようとする。だが、それをアロイスは許さなかった。
「待ってくれ。君もここで一緒に話をしようじゃないか。君にとっても重要な話になるはずだ。いいかな?」
「え? は、はい……」
婚約者を部屋に呼ぶということは、つまりそういうではないのだろうか。だが、アロイスはそれ以上何も言わず、お嬢様も少し赤面しながら俯いているだけで何も教えてくれない。
何か様子が変だ。
「ところでセシリア殿。俺はお前の価値を誰よりも理解しているし、賢いお前のことを愛している。……前にもそう伝えたな?」
「そう……ですね」
「俺と夫婦になったら、セシリア殿は俺の妻として生きていくわけだが……俺の期待に応えてくれよ?」
「はい、そのつもりです」
アロイスが不敵な笑みを浮かべながら問いかけるが、お嬢様は何の迷いもなく肯定する。だが、その次にアロイスが発した言葉を聞いて、お嬢様は少し驚いたような表情をした。
「俺はお前を誰にも取られたくない」
「は、はぁ……?」
「せめてお前の容姿が醜いものであったのなら、俺以外誰も見向きもしないであろうな」
「あの、いきなり何を仰るのですか?」
そもそもお嬢様はお身体の不自由さ故に多くの貴族から忌避されているというのに、それを知らないはずがない。お嬢様自身もご自覚なさっていることなのだ。
アロイスの言葉の真意が分からずに戸惑っていたお嬢様は、突然ハッとした表情を見せた。
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