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♡ガチャ召喚とハードクエスト♡
クエスト開始! 〜ふぇぇ...えっちなモンスターにえっちなことされるよ!〜
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◇ ◆ ◇
セレナちゃんとホムラちゃんとリーナちゃんの三人はそこら辺をウロウロしているモンスターを狩りに行ってしまった。三人はソロプレイができるくらい腕が立つので心配はないだろうけど、問題は残された私たち。こんな所に強いモンスターが出てきたら誰が戦うの? って話である。とはいえ、他に行くところもないので、ボコボコにしたキラくんに回復薬を飲ませた私は、暇なので地面の土に杖で落書きをして遊ぶことにした。
「――こう?」
「もうちょい右手を上に! 笑って笑ってー!」
ミルクちゃんにポーズをとらせてそれを地面に描いてみた。我ながら可愛く描けたと思う。
「何描いてるんですか?」
ほら、私の画力に惹かれてキラくんが見に来た。
「ミルクちゃんだよ」
「……蟻とかですか?」
「――は?」
こいつは何を言っているの? 私の可愛いミルクちゃんを蟻とか……。これだからデリカシーのない男は……。
「いやだって、足が6本で触角があって……」
「違いますよ。この前足は鎌なのでカマキリです」
横からコメントしてきたのは、同じく暇を持て余していたアオイちゃん。
「なるほど……」
「なるほどじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!」
ぐしゃぐしゃーっと、私は描いた絵を足でかき消した。
「あーっ! うちが消されてしもうた!」
ミルクちゃんはちゃんと私が描いたものをミルクちゃんだと認識してくれていたらしい。――ミルクちゃんだけだよ、芸術を評価してくれるのは……。
私が不貞腐れていると、目の前にピコンッとメッセージが浮かび上がった。クラウスさんから送られてきたものらしい。――どれどれ?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
差出人︰クラウス
タイトル︰交渉成功だ
本文︰ただ、俺とユキノとアオイ以外は村に入るなと。村の外で敵を追い払えと言われた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
クラウスさん、それは成功というのでしょうか? 私はここにいるといつモンスターに襲われるか分からないから不安なんですけど!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
差出人︰ココア
タイトル︰ふぇぇ……
本文︰か弱い乙女をモンスターが蔓延(はびこ)る村の外に放置するつもりですか? えっちなモンスターにえっちなことされたらどうするんですか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
すると、クラウスさんから困り顔の絵文字が送られてきた。可愛い。もっとクラウスさんを困らせてみたい。
「メッセージですか?」
あれ、キラくんにはメッセージ来てないのかな? クラウスさん、サブマスターの私にだけメッセージを送ってきたっぽい。私、もしかして頼りにされてる? 頼りにされても困るよただの自爆するロリ巨乳だもん。
「んー、ちょっとね」
「誰からですか?」
あ、ウザっ! キラくんあなたは嫁ですか? 嫁はミルクちゃんだけで十分だよ! 鬱陶しいので適当に追い払っておく。
「あー、彼氏からだよ」
「「――か、かれしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!?!?」」
しまった! キラくんだけじゃなくてミルクちゃんも反応する内容だった!
「そうですよね……これだけ可愛いんですもん、彼氏さんがいても不思議ではありませんよね……なのに僕は……」
「ご主人様! 彼氏って一体誰と!?」
「あーもう! めんどくさい!」
――この後二人に言い訳をするのにかなり苦労した。もう簡単に「彼氏がいる」とかいうウソは言わないでおこっと……。
その時、私の脳裏にふと下駄箱の手紙のことがよぎったのは絶対にキラくんとミルクちゃんにはヒミツね!
◇ ◆ ◇
――数十分後。
クラウスさんがメンバーを集めるようにとメッセージを送ってきたので、私がソロプレイ組にメッセージを飛ばして帰ってくるように伝えると、数分でセレナちゃんが、更に数分遅れてホムラちゃんが、10分くらい経ってリーナちゃんが私の元へ戻ってきてくれた。そして、再び七人で待つこと5分ほど。
――ギィィィッ
と木の門が開いてクラウスさんとユキノちゃんが二人のハーフリングを伴って現れた。――一人はフェリクスさんだけど、もう一人は――長老さんだ。
待機組の七人の間に微妙な空気が流れる。
「気が変わったのかな?」
リーナちゃんがボソッと呟いたけど、どうやらそうではなかったようで、私たちの前まで歩いてきた長老さんは、こちらを睨みつけてきた。
――パンパン!
クラウスさんが注目を集めようと手を叩く。
「えー、ギルド【エスポワール】ならびに助っ人の皆さん。報告があります!」
「「……」」
皆黙ってクラウスさんに注目している。彼は少しやりずらそうに笑みを浮かべると、コホンと咳払いをした。
「長老さんは俺たちの実力を見極めて方針を決めたいと仰っている! そこで、試しにこの村に断続的に攻撃を仕掛けてくる『はぐれ魔獣』を討伐してみろとのことだ!」
「先生! 『はぐれ魔獣』ってなんですか?」
クラウスさんの口から出てきた聞き慣れない単語に、私は思わず口を挟んだ。クラウスさんはチラッと長老さんの方を伺った。が、長老さんは「お前が説明しろ」と言わんばかりに目配せを返す。――多分この長老さんはNPCだと思うけど、妙にこういう所が人間っぽい。
肩を竦めると、クラウスさんは説明を始めた。
「『はぐれ魔獣』っていうのは、何者かに支配されていない魔獣のこと。ここら辺だと、魔王『イブリース』の支配下に置かれていない魔獣のことだな」
「ここに来る前に私が撃ち抜いていた狼。――あれも『はぐれ魔獣』です」
クラウスさんの説明にセレナちゃんの補足が入り、私はやっと何となく『はぐれ魔獣』がどんなものか理解できるようになった。魔王の配下じゃないならそこまで強くないだろうし、あまり大群で来るようなこともないだろう。
――あ、でも
「――でも、このあたりの『はぐれ魔獣』って、わたしたちが狩り尽くさなかった……?」
リーナちゃんがふと声を上げる。そうそう! 私もそれが気になってたの!
「――あ」
とホムラちゃん。
「あー」
とセレナちゃん。
「んー? んーっ!?」
とユキノちゃん。
「何やってんだよお前らぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
クラウスさんは頭を抱えながら絶叫した。
セレナちゃんとホムラちゃんとリーナちゃんの三人はそこら辺をウロウロしているモンスターを狩りに行ってしまった。三人はソロプレイができるくらい腕が立つので心配はないだろうけど、問題は残された私たち。こんな所に強いモンスターが出てきたら誰が戦うの? って話である。とはいえ、他に行くところもないので、ボコボコにしたキラくんに回復薬を飲ませた私は、暇なので地面の土に杖で落書きをして遊ぶことにした。
「――こう?」
「もうちょい右手を上に! 笑って笑ってー!」
ミルクちゃんにポーズをとらせてそれを地面に描いてみた。我ながら可愛く描けたと思う。
「何描いてるんですか?」
ほら、私の画力に惹かれてキラくんが見に来た。
「ミルクちゃんだよ」
「……蟻とかですか?」
「――は?」
こいつは何を言っているの? 私の可愛いミルクちゃんを蟻とか……。これだからデリカシーのない男は……。
「いやだって、足が6本で触角があって……」
「違いますよ。この前足は鎌なのでカマキリです」
横からコメントしてきたのは、同じく暇を持て余していたアオイちゃん。
「なるほど……」
「なるほどじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!」
ぐしゃぐしゃーっと、私は描いた絵を足でかき消した。
「あーっ! うちが消されてしもうた!」
ミルクちゃんはちゃんと私が描いたものをミルクちゃんだと認識してくれていたらしい。――ミルクちゃんだけだよ、芸術を評価してくれるのは……。
私が不貞腐れていると、目の前にピコンッとメッセージが浮かび上がった。クラウスさんから送られてきたものらしい。――どれどれ?
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差出人︰クラウス
タイトル︰交渉成功だ
本文︰ただ、俺とユキノとアオイ以外は村に入るなと。村の外で敵を追い払えと言われた。
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クラウスさん、それは成功というのでしょうか? 私はここにいるといつモンスターに襲われるか分からないから不安なんですけど!
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差出人︰ココア
タイトル︰ふぇぇ……
本文︰か弱い乙女をモンスターが蔓延(はびこ)る村の外に放置するつもりですか? えっちなモンスターにえっちなことされたらどうするんですか?
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すると、クラウスさんから困り顔の絵文字が送られてきた。可愛い。もっとクラウスさんを困らせてみたい。
「メッセージですか?」
あれ、キラくんにはメッセージ来てないのかな? クラウスさん、サブマスターの私にだけメッセージを送ってきたっぽい。私、もしかして頼りにされてる? 頼りにされても困るよただの自爆するロリ巨乳だもん。
「んー、ちょっとね」
「誰からですか?」
あ、ウザっ! キラくんあなたは嫁ですか? 嫁はミルクちゃんだけで十分だよ! 鬱陶しいので適当に追い払っておく。
「あー、彼氏からだよ」
「「――か、かれしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!?!?」」
しまった! キラくんだけじゃなくてミルクちゃんも反応する内容だった!
「そうですよね……これだけ可愛いんですもん、彼氏さんがいても不思議ではありませんよね……なのに僕は……」
「ご主人様! 彼氏って一体誰と!?」
「あーもう! めんどくさい!」
――この後二人に言い訳をするのにかなり苦労した。もう簡単に「彼氏がいる」とかいうウソは言わないでおこっと……。
その時、私の脳裏にふと下駄箱の手紙のことがよぎったのは絶対にキラくんとミルクちゃんにはヒミツね!
◇ ◆ ◇
――数十分後。
クラウスさんがメンバーを集めるようにとメッセージを送ってきたので、私がソロプレイ組にメッセージを飛ばして帰ってくるように伝えると、数分でセレナちゃんが、更に数分遅れてホムラちゃんが、10分くらい経ってリーナちゃんが私の元へ戻ってきてくれた。そして、再び七人で待つこと5分ほど。
――ギィィィッ
と木の門が開いてクラウスさんとユキノちゃんが二人のハーフリングを伴って現れた。――一人はフェリクスさんだけど、もう一人は――長老さんだ。
待機組の七人の間に微妙な空気が流れる。
「気が変わったのかな?」
リーナちゃんがボソッと呟いたけど、どうやらそうではなかったようで、私たちの前まで歩いてきた長老さんは、こちらを睨みつけてきた。
――パンパン!
クラウスさんが注目を集めようと手を叩く。
「えー、ギルド【エスポワール】ならびに助っ人の皆さん。報告があります!」
「「……」」
皆黙ってクラウスさんに注目している。彼は少しやりずらそうに笑みを浮かべると、コホンと咳払いをした。
「長老さんは俺たちの実力を見極めて方針を決めたいと仰っている! そこで、試しにこの村に断続的に攻撃を仕掛けてくる『はぐれ魔獣』を討伐してみろとのことだ!」
「先生! 『はぐれ魔獣』ってなんですか?」
クラウスさんの口から出てきた聞き慣れない単語に、私は思わず口を挟んだ。クラウスさんはチラッと長老さんの方を伺った。が、長老さんは「お前が説明しろ」と言わんばかりに目配せを返す。――多分この長老さんはNPCだと思うけど、妙にこういう所が人間っぽい。
肩を竦めると、クラウスさんは説明を始めた。
「『はぐれ魔獣』っていうのは、何者かに支配されていない魔獣のこと。ここら辺だと、魔王『イブリース』の支配下に置かれていない魔獣のことだな」
「ここに来る前に私が撃ち抜いていた狼。――あれも『はぐれ魔獣』です」
クラウスさんの説明にセレナちゃんの補足が入り、私はやっと何となく『はぐれ魔獣』がどんなものか理解できるようになった。魔王の配下じゃないならそこまで強くないだろうし、あまり大群で来るようなこともないだろう。
――あ、でも
「――でも、このあたりの『はぐれ魔獣』って、わたしたちが狩り尽くさなかった……?」
リーナちゃんがふと声を上げる。そうそう! 私もそれが気になってたの!
「――あ」
とホムラちゃん。
「あー」
とセレナちゃん。
「んー? んーっ!?」
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「何やってんだよお前らぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
クラウスさんは頭を抱えながら絶叫した。
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