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♡方言女子と過ごす第3夜♡
自爆魔法が通じない!? 〜ロリ巨乳だって虐められたくないです!〜
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一体何が起きているの!? 私は必死に頭を働かせる。HP極振りの私のHPを一割持っていくって……そんなモンスターが街の近くにいるはずもなく――ってことはモンスターじゃないな!
「下がっててミルクちゃん!」
私はそう叫ぶと、杖を構え――るよりも前に脇腹、右足、左肩に連続で衝撃が襲ってくる!
「痛い! やめてよっ!」
ダメ! 死んじゃう! 相手を視界に捉えられないから【幻惑】も使えないし! 【ディストラクション】を使う余裕があるはずもない! あ、でも斬られたところは血が噴き出したりするわけではなく、ピンクのダメージエフェクトがつくだけだった。痛みもあるものの、私は痛みに強いから大したことは――でも痛い!
斬られたところを手で押さえようとするとすぐさま他のところを斬りつけられるといった有様で、あっという間に私のHPは残り少なくなってしまった。
――なんとか、相手の姿さえ見ることができたら
でも、何かのスキルを使っているのか、相手の動きが速すぎて追うことができない。
そして――
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
胸の辺りに連続斬りを食らって、私のHPバーは呆気なく消滅したのだった。
――視界が暗闇に包まれる。一切の音や匂い、感覚が消えていった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
死亡しました(本日1回目)。デスペナルティーが課せられました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
という素っ気ないメッセージが真っ暗な私の視界に浮かび上がってくる。――あ、私死んじゃったんだ。でもどうして? 考えられることは一つしかない。
――プレイヤーによる攻撃
『トロイメア・オンライン』は、死んだ相手がその場で装備や消耗品、お金なんかを落としてくれるから、プレイヤーを殺して奪うような人達も一定数いるんだと思う。我ながら迂闊だった。街から出る時はミルクちゃん以外にも誰かを連れていくべきだったんだ……。
やがて、私の目の前が明るくなった。――聞き慣れた喧騒。
どうやら私は、噴水広場に死に戻りしたらしい。
「あーぁ! 死んだ死んだー!」
むしゃくしゃした気持ちを紛らわせるように、私は大声を出しながら思いっきり背伸びをした。周りのプレイヤーたちが数人「なにやってんだこいつ……」みたいな感じで私を見てきたけど気にしない。
ふと、私は違和感を感じた。体が軽い。いや、装備が軽くなっているのだ。見ると、私の服装は初期装備の『ぬののふく』になってるし!
慌ててウィンドウを開いてストレージを覗いてみると、装備品はおろか、回復薬や『跳躍の飛石』みたいな消耗品まで全てなくなっていた上、所持金が半額になっていた。
全部落としてきちゃったんだ……!
ルークたちから装備を奪った時は嬉々としてやっていたものの、いざ自分がやられると予想外に凹む。が、私はさらに気づいたことがあった。
装備品を失ったせいで全体的に下がってしまったステータス。その下の装備の武器欄の所に唯一残っていた【混沌精霊龍・カオスフェアリードラゴン】の名前。
――ミルクちゃん!!!!
ミルクちゃんはどこ? まだ街の外にいるのだろうか? だとしたら危ない。あそこには私を殺したプレイヤーがいるし、ミルクちゃんまだ弱いから攻撃されたらすぐに死んじゃう! プレイヤーの私は死んでもリスポーンできるけれど、ミルクちゃんはもしかしたらそのままさよならかもしれない! そんなの嫌だ!
私は気づいたら駆け出していた。
街を出て、先程私が殺された場所の辺りまで走って、周囲を見渡す。が、遠くで数頭の鹿さんが草を食べているのが見えるだけで、ミルクちゃんの姿も、他のプレイヤーの姿も見えない。――まさか、連れ去られちゃった!? もしくはもう既にミルクちゃんは……
「……ミルクちゃん! ミルクちゃぁぁぁん!!!!」
……。
返事はない。ミルクちゃんはモンスターだ。連れ去られたら何されるか分からない。いや、それ以前に美少女だから、何されるかわから――
――グサッ!!
「いったぁぁぁぁっ!?」
太ももから背中にかけてざっくりと斬られたような感覚とともに、私のHPが再び2割ほど減る。出たわね! 人殺し!
「――やってくれたわね! もー怒ったから!」
とはいえ、なにか手があるわけでもなく、なにも装備のない今の状態で太刀打ちできるはずもなくて……。
「いやだぁぁぁぁっ!!!!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
死亡しました(本日2回目)。デスペナルティーが課せられました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
く、くそぅ……やりやがってぇ。相手は私に視認されないようにして【幻惑】を無効化し、連続攻撃で仕留めることによって【即死回避】も無効化している。圧倒的に相性が悪い。くーっ! ムカつく! もー怒った! もー許さないから!
デスペナルティーとやらでほとんど何も失うものがなくなってしまった私に怖いものはない。そんな私に名案が浮かんだ。
作戦はこう。まず、街の中で【ディストラクション】の詠唱を開始する。そして、発動準備が整ったら街の外に出る。そして、敵が攻撃してきたらすかさず自爆! もろとも敵を吹き飛ばす! ね? いい考えでしょ?
よーし、早速決行!
噴水広場にリスポーンした私は、すかさずウィンドウを操作して【ディストラクション】の詠唱を開始した。
60秒後、恐る恐る街を出てみる。痛いのは嫌だけど、借りを返さないと気が済まない。それにミルクちゃんを取り戻さないと……!
私はわざと目立つようにうろうろしながら歩く。ほらほら、釣れて釣れてー?
――グサッ!!
「かかったな! くらえっ! 【ディストラ――っ!?」
と、叫びかけた私の右足に突然ドスッとなにかが突き刺さった。これは黒い……矢? と同時に私の全身を痺れるような感覚が襲った。か、体が……動かない!? 矢を引き抜こうにも手が動かないし、口も回らなくて魔法も使えない。
視界左上のHPバーは半分ほど削られて――その隣に黄色い稲妻のようなアイコンが光っている。何となくわかる。あれは『麻痺』のアイコンっぽい。麻痺!? そんなのアリ!?
「……あ、ぅ……」
力なくその場に座り込んでしまった私。そんな私の身体は、後ろから誰かに抱え上げられた。
「下がっててミルクちゃん!」
私はそう叫ぶと、杖を構え――るよりも前に脇腹、右足、左肩に連続で衝撃が襲ってくる!
「痛い! やめてよっ!」
ダメ! 死んじゃう! 相手を視界に捉えられないから【幻惑】も使えないし! 【ディストラクション】を使う余裕があるはずもない! あ、でも斬られたところは血が噴き出したりするわけではなく、ピンクのダメージエフェクトがつくだけだった。痛みもあるものの、私は痛みに強いから大したことは――でも痛い!
斬られたところを手で押さえようとするとすぐさま他のところを斬りつけられるといった有様で、あっという間に私のHPは残り少なくなってしまった。
――なんとか、相手の姿さえ見ることができたら
でも、何かのスキルを使っているのか、相手の動きが速すぎて追うことができない。
そして――
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
胸の辺りに連続斬りを食らって、私のHPバーは呆気なく消滅したのだった。
――視界が暗闇に包まれる。一切の音や匂い、感覚が消えていった。
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死亡しました(本日1回目)。デスペナルティーが課せられました。
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という素っ気ないメッセージが真っ暗な私の視界に浮かび上がってくる。――あ、私死んじゃったんだ。でもどうして? 考えられることは一つしかない。
――プレイヤーによる攻撃
『トロイメア・オンライン』は、死んだ相手がその場で装備や消耗品、お金なんかを落としてくれるから、プレイヤーを殺して奪うような人達も一定数いるんだと思う。我ながら迂闊だった。街から出る時はミルクちゃん以外にも誰かを連れていくべきだったんだ……。
やがて、私の目の前が明るくなった。――聞き慣れた喧騒。
どうやら私は、噴水広場に死に戻りしたらしい。
「あーぁ! 死んだ死んだー!」
むしゃくしゃした気持ちを紛らわせるように、私は大声を出しながら思いっきり背伸びをした。周りのプレイヤーたちが数人「なにやってんだこいつ……」みたいな感じで私を見てきたけど気にしない。
ふと、私は違和感を感じた。体が軽い。いや、装備が軽くなっているのだ。見ると、私の服装は初期装備の『ぬののふく』になってるし!
慌ててウィンドウを開いてストレージを覗いてみると、装備品はおろか、回復薬や『跳躍の飛石』みたいな消耗品まで全てなくなっていた上、所持金が半額になっていた。
全部落としてきちゃったんだ……!
ルークたちから装備を奪った時は嬉々としてやっていたものの、いざ自分がやられると予想外に凹む。が、私はさらに気づいたことがあった。
装備品を失ったせいで全体的に下がってしまったステータス。その下の装備の武器欄の所に唯一残っていた【混沌精霊龍・カオスフェアリードラゴン】の名前。
――ミルクちゃん!!!!
ミルクちゃんはどこ? まだ街の外にいるのだろうか? だとしたら危ない。あそこには私を殺したプレイヤーがいるし、ミルクちゃんまだ弱いから攻撃されたらすぐに死んじゃう! プレイヤーの私は死んでもリスポーンできるけれど、ミルクちゃんはもしかしたらそのままさよならかもしれない! そんなの嫌だ!
私は気づいたら駆け出していた。
街を出て、先程私が殺された場所の辺りまで走って、周囲を見渡す。が、遠くで数頭の鹿さんが草を食べているのが見えるだけで、ミルクちゃんの姿も、他のプレイヤーの姿も見えない。――まさか、連れ去られちゃった!? もしくはもう既にミルクちゃんは……
「……ミルクちゃん! ミルクちゃぁぁぁん!!!!」
……。
返事はない。ミルクちゃんはモンスターだ。連れ去られたら何されるか分からない。いや、それ以前に美少女だから、何されるかわから――
――グサッ!!
「いったぁぁぁぁっ!?」
太ももから背中にかけてざっくりと斬られたような感覚とともに、私のHPが再び2割ほど減る。出たわね! 人殺し!
「――やってくれたわね! もー怒ったから!」
とはいえ、なにか手があるわけでもなく、なにも装備のない今の状態で太刀打ちできるはずもなくて……。
「いやだぁぁぁぁっ!!!!」
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死亡しました(本日2回目)。デスペナルティーが課せられました。
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く、くそぅ……やりやがってぇ。相手は私に視認されないようにして【幻惑】を無効化し、連続攻撃で仕留めることによって【即死回避】も無効化している。圧倒的に相性が悪い。くーっ! ムカつく! もー怒った! もー許さないから!
デスペナルティーとやらでほとんど何も失うものがなくなってしまった私に怖いものはない。そんな私に名案が浮かんだ。
作戦はこう。まず、街の中で【ディストラクション】の詠唱を開始する。そして、発動準備が整ったら街の外に出る。そして、敵が攻撃してきたらすかさず自爆! もろとも敵を吹き飛ばす! ね? いい考えでしょ?
よーし、早速決行!
噴水広場にリスポーンした私は、すかさずウィンドウを操作して【ディストラクション】の詠唱を開始した。
60秒後、恐る恐る街を出てみる。痛いのは嫌だけど、借りを返さないと気が済まない。それにミルクちゃんを取り戻さないと……!
私はわざと目立つようにうろうろしながら歩く。ほらほら、釣れて釣れてー?
――グサッ!!
「かかったな! くらえっ! 【ディストラ――っ!?」
と、叫びかけた私の右足に突然ドスッとなにかが突き刺さった。これは黒い……矢? と同時に私の全身を痺れるような感覚が襲った。か、体が……動かない!? 矢を引き抜こうにも手が動かないし、口も回らなくて魔法も使えない。
視界左上のHPバーは半分ほど削られて――その隣に黄色い稲妻のようなアイコンが光っている。何となくわかる。あれは『麻痺』のアイコンっぽい。麻痺!? そんなのアリ!?
「……あ、ぅ……」
力なくその場に座り込んでしまった私。そんな私の身体は、後ろから誰かに抱え上げられた。
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