トロイメア・オンライン! 〜ブラコンでロリ巨乳の私は、クソザコステータス『HP極振り』と残念魔法『自爆魔法』で、最強で快眠な女子になります〜

早見羽流

文字の大きさ
上 下
21 / 100
♡TS美少女と過ごす第2夜♡

初めての契約! 〜ロリ巨乳だって方言女子にはトキメキます!〜

しおりを挟む
 

 ――いや誰この子!?

 女の子はうつ伏せで倒れているものの、長い黒髪が体の大部分を隠してくれているので、それ自体はそこまで背徳感をおぼえない……のだけど!

「ど、どうしようこれ……傍から見たら完全にじゃん!」

 本当はなんだけど、そんなことはどうでもいい。もしまた昨日みたいに写真撮られてたりしたら、『【悲報】ロリ巨乳さん、女の子を犯してしまう』というスレとともに今度こそ私のVRライフは終了してしまう!

 私は、自爆直後でまだ思い通りに動かない身体に鞭を打ち、女の子の肩に手をかけてその身体を揺する。

「もしもし、もしもーし可愛いお嬢さん? そんな格好してると風邪引きますよー?」

「ん、んん……もう、お腹いっぱい……」

「はい?」


 もう、なに寝ぼけてるのこの子は!
 私は女の子のほっぺたを指でつっつく。むにむに、柔らかい。気持ちいい、癖になりそう。むにむに……

「あーもう! なにしよーと!?」

 女の子は眠たそうに目を開けると、その金色に輝く瞳で私を睨んできた。可愛い。もっといたずらしたくなってくる。

「とりあえず服を着よう! 話はそれからだよ」

「それ、あんたが言う?」

 私もそう言えばまだすっぽんぽんだった。

「君が着るまで私は着れないよ申し訳ないし……」

「なに、そんルールは……あんたは知らんばってん、うちゃこれが普通やけん!」

「えぇ、なに? ばってん?」

 訛りが強くてよく分からんばってん……(絶対使い方間違ってる気がする)。まあ、これが普通だってことが言いたいのはわかったし、私もすっぽんぽんのままだとさすがに恥ずかしいので、ストレージに格納されていた『精霊使い』の装備を身につけた。


 女の子も、なにも着ていないのも事案なので、私のお古の『ぬののふく』をストレージから取り出して差し出す。すると女の子はゆっくりと起きあがり、『ぬののふく』をじっと見つめると、やがて謎の光に大事な部分を隠されたすっぽんぽんの身体の前で腕を組む。そして、ぷいっとそっぽを向いてしまった。

「嫌や、着らん。変な匂いがする」

「怒るよ!?」

 JKの脱ぎたてだよ? フローラルな香りがするでしょ!?

 助けを求めて辺りを見渡してみたものの、ホムラちゃんも、あのなんちゃらドラゴンとかいうモンスターの姿もなかった。けど、『モンスターを撃破しました!』みたいなメッセージは出ていないから、モンスターの撃破には至っていないらしいというよく分からない状況みたい。今またモンスターが出てきたら私すぐに死んじゃうよ。

 ホムラちゃんは――可哀想に自爆に巻き込まれてしまったのかもしれない。


 ――ピコンッ


 噂をすれば、メッセージが出てきた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 差出人︰ホムラ

 タイトル︰氏ね

 本文︰頃す

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 

 ――や

 やっっっちゃっっったぁぁぁぁぁっっっ!!!!


 ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!! 脅迫メール! 運営さん! 脅迫メールですよ! 垢BAN! 垢BANお願いします!!!!

 真っ青になりながら冷や汗を流し始めた私に、全裸の女の子が声をかけてくる。

「どげんしたと?」

「……殺される……!! ……と、とりあえずそうだ! これ着てて! えっと……あった!」

 私はそこら辺に落ちていたホムラちゃんの近未来風装備一式を拾ってきて女の子に手渡した。すると、女の子はなんの文句も言わずにそれらを身につけた(解せぬ)。ボディスーツ痴女スタイルの黒髪っ子も可愛いなぁ……おっぱいはもうちょっとあってほしいかもしれない。
 でも今はホムラちゃんに殺される前にさっさとここから離れないとね!

「私そろそろ行くけど、君はどうする?」

 考えてみたらこの子に関して現状だと全く情報がない。敵なのか味方なのか、なんで自爆したあと私の隣に倒れていたのか……ということは私の自爆に耐えたということ……? うーん、よく分からない!

「うちゃここから離れられん、地縛霊やけん」

「自爆って……あ、そう。なら置いていくよ?」

「嫌!」

 ガシッと、女の子が私の腕を掴んで引き止める。力強っ!

「置いていかんで……!」


 ――ピコンッ


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 精霊【混沌精霊龍・カオスフェアリードラゴン】『アジ・ダカーハ』との契約に成功しました!

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 へ、なにこのシステムメッセージ? 意味わかんない。ていうか……

 ……ご

「ご主人様ぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 いつ私はこんな可愛い家来を持ったのだろうか!? さては……さてはファンクラブだな!? ついにココアちゃんファンクラブが始動したんだな!?

「そうばい。ご主人様はうちにたくしゃんご飯ば食べさせてくれたけん。ばり嬉しかったばい」

 ん? ご飯? ……あ

「自爆魔法のこと?」

 私が尋ねると、女の子はこくりと頷いた。あ、だいぶ分かってきたかも……この子は多分……

「君、あのモンスターでしょ!」

 あのさっきのウナギモンスター。やたらと魔法を吸収していたし。私のMPも吸っていた。多分魔力を食べて生きている系のモンスターだ。そしてさっきはかなりお腹を空かせていたらしい。

「モンスターとは失礼やなあ! うちは『邪龍 アジ・ダカーハ』っていって、ばり強かドラゴンやったんだけど、ここで人間どもに殺されて地縛霊になって、精霊たちば統べることになったんばい」

「そうなの? すごっ!」

 確かにさっきのウナギさんはとんでもなく強かったけど……なんでそんなヤバいやつと契約できてるの私……。

「やろ? そげんうちばテイムするとは、やるね!」

「あ、私『テイマー』じゃなくて、『闇霊使い』なの!」

「――へ? なんやって!?」

 アジ・ダカーハと名乗った女の子はその場に崩れ落ちた。よほどショックだったようだ。ごめんね。テイマーじゃなくて。

「ていうことは、うちん邪龍ん部分じゃなくて、精霊ん部分と契約したってことなんか……」

「うーん、よく分からないけど多分そうかな?」

「地縛霊と契約するちゅうことはつまり、呪いは解かるーちゅうことで……うちゃ自由ん身や! やったぁ!」

「ぶぇっ!?」

 アジ・ダカーハちゃんは歓声を上げながら私に抱きついてきた。めちゃくちゃ力が強い。死んでしまう。

「ご主人様好き! 一生ついていく!」

「そ、その前にご主人様を殺さないでください……」

 私がアジ・ダカーハちゃんの背中をポンポン叩くと、彼女はやっと私を解放してくれた。……うぅ、身体が痛い! 邪龍恐るべし!


「ご主人様、あんね。うち、名前が欲しか」


 ――ピコンッ


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 契約した精霊に名前をつけてください。

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 システムメッセージが忙しいな! 名前? 『アジ・ダカーハ』が名前じゃないの? ん? あれは種族名みたいなものなのかな?
 いや待って、いざ考え始めるとなかなか適当な名前が思い浮かばないよ! 誰か助けて!
 えっとぉ……私がココアだから、ミルク! ミルク×ココアでいこう! 美味しそう。

「君の名前は、今から『ミルク』ね」

 アジ・ダカーハちゃん改め、ミルクちゃんに向かってそう告げる。すると


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 精霊の名前は『ミルク』でよろしいですか?

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「よろしいです!」

 私が答えると、メッセージウィンドウはそのまま消えたので、ミルクちゃんの名前はミルクってことで決定されたらしい。

「……みるく、みるく……ご主人様がつけた名前ならべつに……」

 一方のミルクちゃんは浮かない顔だ。名前が気に入らないらしい。ごめんね! ネーミングセンスなくて! 

「あ、ミルクちゃんさ、そういえばなんで今は人間の姿してるの?」

 ずっと気になっていたけどそれ以上に気になる事案が多かったせいで聞けなかった疑問をここで投げかけた。ミルクちゃんは、えー今更? みたいな感じに顔を顰めると、こう答えた。



「だって、あっちの姿やと、ご主人様とお話できんやなか」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

銀河英雄戦艦アトランテスノヴァ

マサノブ
SF
日本が地球の盟主となった世界に 宇宙から強力な侵略者が攻めてきた、 此は一隻の宇宙戦艦がやがて銀河の英雄戦艦と 呼ばれる迄の奇跡の物語である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

処理中です...