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本編

モテる幼馴染の秘密 11【※】

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「……感じるなら感じるって、言って」

 マルクスが俺の目をじっと見つめて、そう伝えてくる。

 その言葉を聞いて、喉が震えた。

 マルクスの目が俺だけを射貫いているんだって思ったら……無性に、こそばゆい。でも、それ以上に嬉しい。

「んっ、かんじ、る……」

 本当は指で感じているわけじゃないんだろう。

 ただ、俺の指をくわえているのがマルクスだから。……そうじゃないと、こんなにも感じないはずだ。

「マルクスに舐められるの、気持ちいい……」

 自然と口から言葉が紡がれる。

 気持ちいい。感じる。もっと、もっと……。

 無意識のうちにそう思っていると、マルクスが俺の指を離した。

 それに驚いていると、マルクスが俺の下穿きに手をかける。

「脱がせるぞ」

 あっけらかんとそう言って、マルクスが俺の下穿きを脱がせにかかる。

 ……俺は、拒否する気も起きなかったので素直に協力した。

「ははっ、なんかすごい張りつめてるな……」
「んっ」

 マルクスの手が俺の陰茎に触れる。かと思えば、先走りを手に絡めて、竿の部分を握った。

 身体がぴくんと反応してしまう。

「しごくぞ」

 そう言われて、俺が頷くよりも前にマルクスの手がゆっくりと動き始めた。

 手に先走りを絡めて、俺のものをしごいていくマルクス。……視覚的にちょっと刺激が強すぎる。

「んっ、っはぁ……ぁっ」

 自然と声が漏れる。俺とは違う大きな手に触れられているって思うだけで……なんか、変になりそう。

「どんどん溢れてくるな。……なに、気持ちいい?」

 俺の目を見てされた問いかけ。一瞬だけ困って、息を呑んだ。

 ……でも、気持ちいい。感じてる。もっと、もっとしてほしい。

 そう思う気持ちの中に、確かな感情が混じった。

 ――マルクス、好き。

 口にできるわけがない、浅ましい感情だ。

「ぁあっ、気持ちいい、もっと、そこ……」

 先っぽを刺激されると、耐えられそうになくなる。

 こみあげてくる快感に腰が浮く。マルクスの手に自らこすりつけるみたいに動いてしまって、なんだか間抜けかもしれない。

「大丈夫。ちゃんと、気持ちよくさせるから……」

 マルクスがそう言って、さらに先端を刺激する。溢れる先走り。襲い来る絶頂の予感。

「ぁ、はな、して……」

 このままだと、マルクスの手を汚してしまうから――。

 そんな俺の心配をよそに、マルクスが手に力を込めたのがわかった。

 強弱をつけて、不規則な動きで陰茎を刺激する。それはまるで、容赦なく俺を絶頂させようとしているかのようだった。

「ぁ、あっ、イク、イク、から――!」

 先っぽを強く刺激されたとき。俺はあっけなく達してしまった。

 白濁が先端から飛び散って、マルクスの手を汚したのがわかる。

(だ、だめ、だめ、だって……)

 慌てて拭き取らなくちゃ……と思う俺を他所に、マルクスは自身の手についた俺の白濁を、少しだけ舐めとった。

 ……眉間にしわを寄せているということは、不味かったんだろう。

(そんなの、普通にわかるだろ……!)

 と、いう元気もなく。俺が呼吸を整えていれば、マルクスが俺の身体をひっくり返す。

「ぁ、あっ」

 腕に力が入らなくて、尻だけを突き上げるような形になった。

 恥ずかしい。恥ずかしいのに……マルクスは、気にもしていないようだった。

「指、挿れるぞ」

 マルクスがさも当然のようにそう言って、俺の白濁に濡れた指を後孔に埋め込んでいく。

「ぁ、あっ」

 そもそも、そこは挿れるところじゃない。けど、なんか……変な感覚だった。

(マルクスの指だから、不快じゃない……)

 呑み込んでいく指が、不思議と不快じゃない。ただ、恥ずかしさには勝てなくて。俺は側にあったクッションを抱きかかえて、顔をうずめた。
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