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序章
◇◇◇
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俺、ラードルフの人生には二度名誉なことがあった。
一つ目は二十歳のとき。このアスタフェイ王国の第三王子ヴィクトール・エデル・アスタフェイ殿下の剣術指導役に選んでもらったことだ。当時のヴィクトール殿下は誰にも心を開かず、一人で佇むような王子殿下だった。
本来王子殿下の剣術指導役は引退したベテランの騎士が行うもの。しかし、彼の閉ざした心を開いてもらおうと少しでも年齢の近い指導役をつけることにしたらしい。
俺は若手の中では一番指導が上手く、ゆえにヴィクトール殿下の指導役に選ばれた。
指導役は割と辛いものではあったが、いい経験になったと思っている。途中から殿下も心を開いてくださったことだし。
二つ目は二十五歳のとき。殿下への指導係のこともあり、騎士団長の地位に就くこととなった。自分なりにたくさん頑張っていた。周囲からの期待に応えようと自分に重圧を課し、ミス一つ許さなかった。
騎士団長を引退するまでの三年間、俺はずっと肩肘を張って任務にあたっていた。
きっとそれが間違いだった。俺は自身に課していた重圧を、無意識のうちに部下にも押し付けていた。
とある一件を機に、俺は騎士の職を引退。年老いた父から男爵の立場を引き継ぎ、領主として暮らす生活を始めた。そして、あっという間に年齢を重ね、気が付けば三十二歳を迎えていて。
周りからは「いい加減妻を娶れ」やら「跡継ぎを作れ」と言われている。
ただ、俺はどうしても家庭を持つ気にはなれず。「いずれな」と誤魔化し、結婚話をのらりくらりと避けていた。
人間関係は煩わしい。特に配偶者なんて持てるような器じゃない。
だから俺は、自分のことをひっそりと『独身主義者』と思い、呼んでいた。
そんな人生だったが、俺にとって後悔こそあれど、不満はなかったというのに――あの男と再会し、運命が大きく変わってしまう。
『ラードルフさん。俺はあなたを憎んでいて、それ以上に愛していますよ』
再会した美しい金髪の王子は、俺を妻にすると堂々と宣言した。
一つ目は二十歳のとき。このアスタフェイ王国の第三王子ヴィクトール・エデル・アスタフェイ殿下の剣術指導役に選んでもらったことだ。当時のヴィクトール殿下は誰にも心を開かず、一人で佇むような王子殿下だった。
本来王子殿下の剣術指導役は引退したベテランの騎士が行うもの。しかし、彼の閉ざした心を開いてもらおうと少しでも年齢の近い指導役をつけることにしたらしい。
俺は若手の中では一番指導が上手く、ゆえにヴィクトール殿下の指導役に選ばれた。
指導役は割と辛いものではあったが、いい経験になったと思っている。途中から殿下も心を開いてくださったことだし。
二つ目は二十五歳のとき。殿下への指導係のこともあり、騎士団長の地位に就くこととなった。自分なりにたくさん頑張っていた。周囲からの期待に応えようと自分に重圧を課し、ミス一つ許さなかった。
騎士団長を引退するまでの三年間、俺はずっと肩肘を張って任務にあたっていた。
きっとそれが間違いだった。俺は自身に課していた重圧を、無意識のうちに部下にも押し付けていた。
とある一件を機に、俺は騎士の職を引退。年老いた父から男爵の立場を引き継ぎ、領主として暮らす生活を始めた。そして、あっという間に年齢を重ね、気が付けば三十二歳を迎えていて。
周りからは「いい加減妻を娶れ」やら「跡継ぎを作れ」と言われている。
ただ、俺はどうしても家庭を持つ気にはなれず。「いずれな」と誤魔化し、結婚話をのらりくらりと避けていた。
人間関係は煩わしい。特に配偶者なんて持てるような器じゃない。
だから俺は、自分のことをひっそりと『独身主義者』と思い、呼んでいた。
そんな人生だったが、俺にとって後悔こそあれど、不満はなかったというのに――あの男と再会し、運命が大きく変わってしまう。
『ラードルフさん。俺はあなたを憎んでいて、それ以上に愛していますよ』
再会した美しい金髪の王子は、俺を妻にすると堂々と宣言した。
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