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第1章
ハジメテの客 4【※】
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「やだぁっ……! ヴィクトル、さまっ!」
その手で、彼の胸を押す。
けれど、それは無駄な抵抗だった。
鍛えられた彼の身体は、カーティア程度の小さな抵抗ではびくともしない。
「……あぁ、あなたは、可愛らしいな」
耳朶を軽く噛まれ、そう囁かれる。瞬間、カーティアの身体が跳ねた。
「耳で、感じるのか」
彼がそう囁いて、カーティアの耳朶をもう一度甘噛みする。
その所為で、カーティアの身体はがくがくと震えた。
「っはぁ、あんっ! やだぁっ……!」
なんとかして、ヴィクトルから逃れたい。
そう思うのに、それは叶わない。
耳元でくちゅくちゅという音がする。彼に翻弄されることしか、出来ない。
(やだ、やだやだっ!)
目に涙が浮かぶ。
それが、未知の快感からなのか。はたまた恐怖からなのかはわからない。
ただ、今のカーティアは――与えられる快感を、拒めない。それだけは、確かで。
「ぁっ」
ヴィクトルの手が、カーティアの胸にふくらみに添えられる。
シュミーズ越しに触れられると、なんとも言えない感覚が這い上がってくる。
彼のその大きな手が、胸のふくらみの柔らかさを堪能するかのように、動かされる。
「んっ」
気持ちいいわけじゃない。だけど、不快でもない。
不思議な感覚に、カーティアの身体がぶるりと震える。
そうしていれば――ヴィクトルの指が、カーティアの胸の頂を捉えた。
「ひゃぁっ!」
カーティアの口から、自然と甲高い悲鳴が零れた。
自身の口から出たとは思えないほどに甘ったるい声に、カーティアは戸惑う。
でも、そんなことを気にしている余裕なんてすぐになくなった。
「や、やめっ、だめっ……!」
ヴィクトルの指が、カーティアの乳首をつまんで、はじいて、引っかいてくる。
シュミーズ越しに触れられているだけなのに、身体がどんどん熱を帯びていく。
下腹部が熱くて、なにかが溢れ出てしまいそうな感覚に襲われた。
「ダメじゃない。……気持ちいいと、言ってくれ」
ヴィクトルがカーティアの耳元でそう囁く。
多分、これが性的快感なのだ。それは、カーティアにだってわかる。
だけど……気持ちいいなんて、言えるわけがなかった。
(だって、ヴィクトルさまの目的はっ……!)
カーティアを、苦しめることなのだろうから。
そう思い、カーティアは強く彼を睨みつける。すると、一瞬だけ彼の眉が悲しそうに下がった。
「……やはり、俺ではダメなのか」
彼が、小さくそう零す。
……その言葉の意味が、カーティアには理解できなかった。
それは、理解するよりもずっと早くに、彼の手がカーティアのシュミーズの中に入り込んできたためだ。
ヴィクトルの指が、カーティアの乳首を直接捉える。今度はぐりぐりと刺激され、カーティアの身体に甘美な快楽が走り抜けた。
「っはぁ、あんっ!」
片方の手でシーツを掴み、なんとかして快楽を逃そうとする。
だけど、それさえも上手くいかない。
「……ぁ」
なんとか快楽を逃そうとしていれば、ヴィクトルの手はカーティアのシュミーズをまくり上げた。
そして、ぷっくりと硬くなった乳首を見つめる。
その目は確かな情欲を宿しているようで、カーティアのお腹の奥が無意識のうちにきゅんと主張をして。
――ヴィクトルの顔が、乳首に近づいてくることを、拒めなかった。
「ひゃぁあっ!」
ぬるりとした唾液と、温かい舌の感触。
それに、カーティアは成す術もなく快楽を享受することしか出来ない。
「いやぁあっ! やめ、やめてっ!」
じゅっと吸い付かれるように愛撫され、カーティアの身体ががくがくと震える。
かと思えば、軽く歯を立てて甘噛みされた。その微かな痛みでも、カーティアの身体は快楽に変換した。
「カーティア。……もっと、乱れてくれ」
ヴィクトルがそう囁く。
それから、彼がカーティアの細い腰を撫でる。
するりと撫でられれば、なんとも言えない愉悦が身体中に這いまわる。
……おかしく、なってしまいそうだった。
「俺のことだけを考えて、俺のことだけを想ってくれ。……あんな男のことなど、忘れてくれ」
彼がなにかを呟いている。しかし、快楽に翻弄されるカーティアにその言葉はこれっぽっちも届かない。
(……ぁ、気持ち、いぃ)
じゅっと乳首を吸い上げられて、カーティアの本能がそう訴える。
もっともっとと本能が訴えて、無意識のうちにヴィクトルの頭を抱きかかえた。
無意識のうちの行動だった所為で、カーティアは自分がなにをしているかも、わからなくて。
ヴィクトルの手が、カーティアの身体を撫でる。腰を撫でたかと思えば、今度は太ももを、内ももを撫でる。
その手つきは厭らしく、カーティアの身体の中の官能を的確に引き出していく。
「っはぁ、あんっ!」
彼の手が、カーティアのドロワーズに触れた。
そして、ドロワーズ越しに秘所に触れる。
ほんの少しの湿った感触。それに、カーティアは気が付いた。
その手で、彼の胸を押す。
けれど、それは無駄な抵抗だった。
鍛えられた彼の身体は、カーティア程度の小さな抵抗ではびくともしない。
「……あぁ、あなたは、可愛らしいな」
耳朶を軽く噛まれ、そう囁かれる。瞬間、カーティアの身体が跳ねた。
「耳で、感じるのか」
彼がそう囁いて、カーティアの耳朶をもう一度甘噛みする。
その所為で、カーティアの身体はがくがくと震えた。
「っはぁ、あんっ! やだぁっ……!」
なんとかして、ヴィクトルから逃れたい。
そう思うのに、それは叶わない。
耳元でくちゅくちゅという音がする。彼に翻弄されることしか、出来ない。
(やだ、やだやだっ!)
目に涙が浮かぶ。
それが、未知の快感からなのか。はたまた恐怖からなのかはわからない。
ただ、今のカーティアは――与えられる快感を、拒めない。それだけは、確かで。
「ぁっ」
ヴィクトルの手が、カーティアの胸にふくらみに添えられる。
シュミーズ越しに触れられると、なんとも言えない感覚が這い上がってくる。
彼のその大きな手が、胸のふくらみの柔らかさを堪能するかのように、動かされる。
「んっ」
気持ちいいわけじゃない。だけど、不快でもない。
不思議な感覚に、カーティアの身体がぶるりと震える。
そうしていれば――ヴィクトルの指が、カーティアの胸の頂を捉えた。
「ひゃぁっ!」
カーティアの口から、自然と甲高い悲鳴が零れた。
自身の口から出たとは思えないほどに甘ったるい声に、カーティアは戸惑う。
でも、そんなことを気にしている余裕なんてすぐになくなった。
「や、やめっ、だめっ……!」
ヴィクトルの指が、カーティアの乳首をつまんで、はじいて、引っかいてくる。
シュミーズ越しに触れられているだけなのに、身体がどんどん熱を帯びていく。
下腹部が熱くて、なにかが溢れ出てしまいそうな感覚に襲われた。
「ダメじゃない。……気持ちいいと、言ってくれ」
ヴィクトルがカーティアの耳元でそう囁く。
多分、これが性的快感なのだ。それは、カーティアにだってわかる。
だけど……気持ちいいなんて、言えるわけがなかった。
(だって、ヴィクトルさまの目的はっ……!)
カーティアを、苦しめることなのだろうから。
そう思い、カーティアは強く彼を睨みつける。すると、一瞬だけ彼の眉が悲しそうに下がった。
「……やはり、俺ではダメなのか」
彼が、小さくそう零す。
……その言葉の意味が、カーティアには理解できなかった。
それは、理解するよりもずっと早くに、彼の手がカーティアのシュミーズの中に入り込んできたためだ。
ヴィクトルの指が、カーティアの乳首を直接捉える。今度はぐりぐりと刺激され、カーティアの身体に甘美な快楽が走り抜けた。
「っはぁ、あんっ!」
片方の手でシーツを掴み、なんとかして快楽を逃そうとする。
だけど、それさえも上手くいかない。
「……ぁ」
なんとか快楽を逃そうとしていれば、ヴィクトルの手はカーティアのシュミーズをまくり上げた。
そして、ぷっくりと硬くなった乳首を見つめる。
その目は確かな情欲を宿しているようで、カーティアのお腹の奥が無意識のうちにきゅんと主張をして。
――ヴィクトルの顔が、乳首に近づいてくることを、拒めなかった。
「ひゃぁあっ!」
ぬるりとした唾液と、温かい舌の感触。
それに、カーティアは成す術もなく快楽を享受することしか出来ない。
「いやぁあっ! やめ、やめてっ!」
じゅっと吸い付かれるように愛撫され、カーティアの身体ががくがくと震える。
かと思えば、軽く歯を立てて甘噛みされた。その微かな痛みでも、カーティアの身体は快楽に変換した。
「カーティア。……もっと、乱れてくれ」
ヴィクトルがそう囁く。
それから、彼がカーティアの細い腰を撫でる。
するりと撫でられれば、なんとも言えない愉悦が身体中に這いまわる。
……おかしく、なってしまいそうだった。
「俺のことだけを考えて、俺のことだけを想ってくれ。……あんな男のことなど、忘れてくれ」
彼がなにかを呟いている。しかし、快楽に翻弄されるカーティアにその言葉はこれっぽっちも届かない。
(……ぁ、気持ち、いぃ)
じゅっと乳首を吸い上げられて、カーティアの本能がそう訴える。
もっともっとと本能が訴えて、無意識のうちにヴィクトルの頭を抱きかかえた。
無意識のうちの行動だった所為で、カーティアは自分がなにをしているかも、わからなくて。
ヴィクトルの手が、カーティアの身体を撫でる。腰を撫でたかと思えば、今度は太ももを、内ももを撫でる。
その手つきは厭らしく、カーティアの身体の中の官能を的確に引き出していく。
「っはぁ、あんっ!」
彼の手が、カーティアのドロワーズに触れた。
そして、ドロワーズ越しに秘所に触れる。
ほんの少しの湿った感触。それに、カーティアは気が付いた。
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