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第2章 聖女と護衛騎士、そして進展する関係
聖女としての初仕事 2
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旅立ちの朝は早い。
この日ばかりはアッシュもセレーナへの夜這いを控えてくれ、セレーナはぐっすりと眠ることが出来た。
……多少の物足りなさは、感じているのだが。
「……あの、アッシュ、さん」
正面の座席に腰掛けるアッシュに視線を向ける。
すると、彼は器用に片目だけを開けて、セレーナを見つめてきた。
ロロは外の様子を見るということから、御者籍の隣の席で周囲に最新の注意を払っている。
そのため、馬車内にいるのは、セレーナとアッシュの二人だけだ。
「……どうしました?」
朝から、彼はあまり機嫌がよくないらしい。
それは微々たるものではあるが、彼とは比較的長い付き合いをしているセレーナにはわかってしまう。
これは、微かに怒っているときの態度だ。
(けれど、さすがだわ。私以外の人間には、一切伝わっていないもの)
さすがはアッシュというべきか。彼の感情の変化は、セレーナ以外には一切伝わっていない。
御者も、ロロも。それこそ、見送りに来てくれたクラウスやアリーヌさえも、気が付いていないようだった。
「いえ、あの、その……」
けれど、さすがに「あまり、機嫌がよろしくありませんよね?」なんて直球で問いかける勇気は持ち合わせていない。
彼は元とはいえ、上司なのだ。そのときのことをよく覚えているため、未だに彼に対して度々敬語を使ってしまうほどだった。
「セレーナさま。なにか、心配事などがありましたら、なんなりと申し出てくださいね」
が、アッシュは表情を整えるとそう告げてくる。だからこそ、セレーナは肩をすくめた。
彼は、何処までもセレーナに尽くしてくれている。それは、護衛騎士という名誉な役割を賜ったからなのか。はたまた――セレーナに情があるからなのか。
それは定かではないが、少なくとも彼は現状セレーナのことを好意的に見ているはずだ。
「……いえ、マクモローって、どんな街なのかなと思いまして」
深入りして、嫌われたくない。
そう思ってしまった所為で、セレーナは話を逸らすことにした。
マクモローが商人の街で、商業都市だということは知っている。王国内外問わず商人がやってきて、そこで交流を深めることもある。ちなみに、出てくる前にアリーヌから祈る内容は聞いていた。
内容は――交通安全。
商人が多い都市ならではの内容ではないだろうか。
「そうですね。……セレーナさまは、あまり外に詳しくありませんからね」
何処となく、棘のある言い方だった。が、アッシュはこほんと咳ばらいをすると、淡々と語り始める。
「マクモローは、世にいう商業都市でございます。王国の物流の要であり、ここがなければ物流はここまで発展していなかった……とまで、言われています」
「……そこまで」
「えぇ、それほどまでに王国にとっては重要な場所なのです。それこそ、王都の次に重要な場所と言っても、過言ではないかと」
確かに物流の要は王国にとってとても大切なものだろう。だが、王都の次とは少々言い過ぎではないのだろうか?
(いいえ、アッシュさんは私に嘘なんて吹き込まないわ。……つまり、言っていることは真実なのよ)
しかし、セレーナはそう思いなおし、アッシュの説明に耳を傾けた。
彼の話は、大層勉強になるものだった。頭の中のメモ帳を引っ張り出し、詳しくメモしたいくらいだ。
いいや、むしろ、現在紙とペンがあれば、書き連ねているだろう。
そんなことを思っていれば、不意に馬車が石かなにかに躓いたらしく、跳ねる。アッシュの話に集中していたセレーナは、驚いて身体のバランスを崩してしまった。
「セレーナさまっ!」
座席に腰掛けていたとはいえ、前のめりになって倒れこんでしまったセレーナを抱き留めたのは、ほかでもないアッシュだった。
彼は相当焦ったような表情で、セレーナの顔を覗き込んでくる。彼のその目が、心配そうに揺れている。
「……大丈夫、ですか?」
「え、えぇ」
アッシュの騎士服を掴みながら、セレーナはその問いかけに返事をする。
だけど、すぐ近くにあるアッシュの顔に……ドキドキとしてしまった。
彼の心配そうな目も、彼のたくましい腕も。ドキドキを増幅させる要因にしかならない。
(……この人に、私は)
毎晩のように、乱されているのだ。
それを実感すると、顔に熱が溜まって仕方がない。そっと視線を逸らせば、アッシュはなにを思ったのだろうか。
セレーナの顎を掴み、半ば無理やり自身のほうに顔を向けさせる。
馬車の床に座り込んでいることもあり、揺れがとてもひどい。なのに、それさえも気にならないほどに――アッシュにしか、意識が向かなかった。
「……アッシュ、さん」
アッシュのことを呼ぶ。
そうすれば、ほかでもない彼が息を呑むのがわかった。
ごくりと鳴る喉も大層色っぽくて、セレーナの心臓がどくんどくんと大きく音を立てる。
「……あなたの、そんな表情は」
「アッシュ、さん?」
彼がなにかを言いたそうにしている。それに気が付き、セレーナは小首をかしげる。
その際に、セレーナの髪が揺れ、アッシュの視線を惹きつけた。
「……我慢が、出来そうにない」
低くて心地のいい声だと思った。
ボソッと呟かれたその声に、セレーナの心臓がどんどん駆け足になる。
(アッシュ、さん?)
その「我慢が出来そうにない」という言葉は、一体どういう意味なのか。
問いかけたいのに――問いかけることが、許されない。
じっと二人で馬車の床に座り込んで、見つめ合う。
まるで、時が止まったかのような感覚だった。
この日ばかりはアッシュもセレーナへの夜這いを控えてくれ、セレーナはぐっすりと眠ることが出来た。
……多少の物足りなさは、感じているのだが。
「……あの、アッシュ、さん」
正面の座席に腰掛けるアッシュに視線を向ける。
すると、彼は器用に片目だけを開けて、セレーナを見つめてきた。
ロロは外の様子を見るということから、御者籍の隣の席で周囲に最新の注意を払っている。
そのため、馬車内にいるのは、セレーナとアッシュの二人だけだ。
「……どうしました?」
朝から、彼はあまり機嫌がよくないらしい。
それは微々たるものではあるが、彼とは比較的長い付き合いをしているセレーナにはわかってしまう。
これは、微かに怒っているときの態度だ。
(けれど、さすがだわ。私以外の人間には、一切伝わっていないもの)
さすがはアッシュというべきか。彼の感情の変化は、セレーナ以外には一切伝わっていない。
御者も、ロロも。それこそ、見送りに来てくれたクラウスやアリーヌさえも、気が付いていないようだった。
「いえ、あの、その……」
けれど、さすがに「あまり、機嫌がよろしくありませんよね?」なんて直球で問いかける勇気は持ち合わせていない。
彼は元とはいえ、上司なのだ。そのときのことをよく覚えているため、未だに彼に対して度々敬語を使ってしまうほどだった。
「セレーナさま。なにか、心配事などがありましたら、なんなりと申し出てくださいね」
が、アッシュは表情を整えるとそう告げてくる。だからこそ、セレーナは肩をすくめた。
彼は、何処までもセレーナに尽くしてくれている。それは、護衛騎士という名誉な役割を賜ったからなのか。はたまた――セレーナに情があるからなのか。
それは定かではないが、少なくとも彼は現状セレーナのことを好意的に見ているはずだ。
「……いえ、マクモローって、どんな街なのかなと思いまして」
深入りして、嫌われたくない。
そう思ってしまった所為で、セレーナは話を逸らすことにした。
マクモローが商人の街で、商業都市だということは知っている。王国内外問わず商人がやってきて、そこで交流を深めることもある。ちなみに、出てくる前にアリーヌから祈る内容は聞いていた。
内容は――交通安全。
商人が多い都市ならではの内容ではないだろうか。
「そうですね。……セレーナさまは、あまり外に詳しくありませんからね」
何処となく、棘のある言い方だった。が、アッシュはこほんと咳ばらいをすると、淡々と語り始める。
「マクモローは、世にいう商業都市でございます。王国の物流の要であり、ここがなければ物流はここまで発展していなかった……とまで、言われています」
「……そこまで」
「えぇ、それほどまでに王国にとっては重要な場所なのです。それこそ、王都の次に重要な場所と言っても、過言ではないかと」
確かに物流の要は王国にとってとても大切なものだろう。だが、王都の次とは少々言い過ぎではないのだろうか?
(いいえ、アッシュさんは私に嘘なんて吹き込まないわ。……つまり、言っていることは真実なのよ)
しかし、セレーナはそう思いなおし、アッシュの説明に耳を傾けた。
彼の話は、大層勉強になるものだった。頭の中のメモ帳を引っ張り出し、詳しくメモしたいくらいだ。
いいや、むしろ、現在紙とペンがあれば、書き連ねているだろう。
そんなことを思っていれば、不意に馬車が石かなにかに躓いたらしく、跳ねる。アッシュの話に集中していたセレーナは、驚いて身体のバランスを崩してしまった。
「セレーナさまっ!」
座席に腰掛けていたとはいえ、前のめりになって倒れこんでしまったセレーナを抱き留めたのは、ほかでもないアッシュだった。
彼は相当焦ったような表情で、セレーナの顔を覗き込んでくる。彼のその目が、心配そうに揺れている。
「……大丈夫、ですか?」
「え、えぇ」
アッシュの騎士服を掴みながら、セレーナはその問いかけに返事をする。
だけど、すぐ近くにあるアッシュの顔に……ドキドキとしてしまった。
彼の心配そうな目も、彼のたくましい腕も。ドキドキを増幅させる要因にしかならない。
(……この人に、私は)
毎晩のように、乱されているのだ。
それを実感すると、顔に熱が溜まって仕方がない。そっと視線を逸らせば、アッシュはなにを思ったのだろうか。
セレーナの顎を掴み、半ば無理やり自身のほうに顔を向けさせる。
馬車の床に座り込んでいることもあり、揺れがとてもひどい。なのに、それさえも気にならないほどに――アッシュにしか、意識が向かなかった。
「……アッシュ、さん」
アッシュのことを呼ぶ。
そうすれば、ほかでもない彼が息を呑むのがわかった。
ごくりと鳴る喉も大層色っぽくて、セレーナの心臓がどくんどくんと大きく音を立てる。
「……あなたの、そんな表情は」
「アッシュ、さん?」
彼がなにかを言いたそうにしている。それに気が付き、セレーナは小首をかしげる。
その際に、セレーナの髪が揺れ、アッシュの視線を惹きつけた。
「……我慢が、出来そうにない」
低くて心地のいい声だと思った。
ボソッと呟かれたその声に、セレーナの心臓がどんどん駆け足になる。
(アッシュ、さん?)
その「我慢が出来そうにない」という言葉は、一体どういう意味なのか。
問いかけたいのに――問いかけることが、許されない。
じっと二人で馬車の床に座り込んで、見つめ合う。
まるで、時が止まったかのような感覚だった。
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