【R18】俺のセフレはどうやら王国で人気の高い騎士団長らしい。

すめらぎかなめ(夏琳トウ)

文字の大きさ
上 下
33 / 41
第3章

⑬【※】

しおりを挟む
「ぁっ」

 今度はぎゅっと渡刈を強くつままれて、身体が跳ねる。そのままぐりぐりと刺激されると、さらに乳首が硬くなっていく。

「ほら、ユーグ。可愛いな」

 耳元でささやかれて、耳朶を甘噛みされる。

 今までの性欲処理のための行為じゃない。愛し合う者同士の、とろけるような甘い行為だった。

 その証拠に、俺の身体はルーが少し刺激するだけで跳ねてしまう。

 もしかしたら、ずっとこんな関係になりたかったのかもしれない。

「っはぁ、ユーグ。めちゃくちゃ興奮してるな……」

 俺の下肢に手を這わせたルーが興奮を煽るようなことを口にする。

 確かにそれは間違いない。下肢には熱が溜まっていて、先走りで下着がドロドロだ。

 わかる。嫌というほどにわかってしまう。

「ルーも、興奮してる?」
「あぁ、もちろん」

 ルーの手が俺の手首を掴んで、自身の下肢に導く。

 布越しに触れるだけでわかった。すっかり昂って、硬くなっているソレ。ごくりと息を呑んでしまう。

「な、なぁ、ルー」

 正直、もう繋がりたくてたまらない。

 欲望を口にしようとするのに、踏みとどまってしまった。

 なんていうか、今更羞恥心が湧き出てきたというか。

「――もしかして、もう我慢できない?」

 俺の顔を見下ろして、ルーが問いかけた。

 いたたまれなくなって、首を縦に振る。

 すると、ルーの手が俺のベルトにかけられた。するりとベルトを引き抜き、スラックスと濡れた下着を取り払う。

「いつも通り、慣らすから」
「……うん」

 ルーが寝台の隣にある棚から、小瓶を取り出す。

 手早くふたを開けたのを見て、俺はのそのそと起き上がってうつぶせになった。

 瞬間、ひやりとした粘液が後孔にぶちまけられた。驚いて身体を跳ねさせるけど、すぐに指が挿ってきて、中をかき回される。

「やぁ、ルー……いきなり、すぎっ――!」

 シーツを強く握って、ひやりとした指の感覚から逃れようとした。なのに、すぐに指は増えた。

 指はバラバラに動いて俺の後孔をかき回した。粘膜を容赦なくさすられて、身体が震える。

「ぁあっ! や、だめ――!」

 かき回す指の動きがどんどん大胆になる。ぐちゃぐちゃにかき回されていくうちに、淫らな水音が寝室中に響いた。

 逃れようとするのに、ルーが俺の腰を掴んで抱き寄せるから。逃れることもできなくて、俺は与えられる快楽を享受することしかできない。

「ひぃっ! るー、だめ、だめだって――!」

 指を何本呑み込んでいるのかもわからない。首を横に振って、やめてやめてと訴える。

 このままだと、本当に――。

「も、イク、からっ!」

 本当はルーに貫かれてイキたい。だから、指で達するのは不本意なのに――。

「あぁ、イケばいい。いっぱい感じてくれ」

 ぐるりと中をかき回す指。身体の中に蓄積した快感が爆発寸前になって。

「――ぁあっ!」

 身体をしならせて、達してしまう。

 後孔だけで達するのもはじめは戸惑っていた。けど、今はこの感覚がなによりも好きだ。

 ルーに絶頂に導かれるのは途方もなく心地いい。もっと、もっと。貪欲になっていく。

「ユーグ、挿れてもいいか?」

 興奮で息を荒くしたルーが問いかけてきた。ルーの真っ赤な髪が額に張り付いている。上気した頬がルーの興奮を伝えてくるみたいだ。

「うん、でも、正面からがいい……」
「わかった」

 俺の言葉にルーはうなずいた。俺の身体をひっくり返してあおむけにする。

 その後、手早く自身のスラックスと下着を取り払って、俺の脚を抱え込んだ。胸につくほどに折り曲げられた脚を自ら抱えて、ルーが挿れやすいようにする。

「――ユーグ」

 俺の名前を呼んだルーが、先端を後孔に押しつけた。くちゅりという生々しい音が聞こえてくる。

 ――お腹の奥底が熱い。早く、早くって――。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大嫌いだったアイツの子なんか絶対に身籠りません!

みづき(藤吉めぐみ)
BL
国王の妾の子として、宮廷の片隅で母親とひっそりと暮らしていたユズハ。宮廷ではオメガの子だからと『下層の子』と蔑まれ、次期国王の子であるアサギからはしょっちゅういたずらをされていて、ユズハは大嫌いだった。 そんなある日、国王交代のタイミングで宮廷を追い出されたユズハ。娼館のスタッフとして働いていたが、十八歳になり、男娼となる。 初めての夜、客として現れたのは、幼い頃大嫌いだったアサギ、しかも「俺の子を孕め」なんて言ってきて――絶対に嫌! と思うユズハだが…… 架空の近未来世界を舞台にした、再会から始まるオメガバースです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている

飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話 アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。 無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。 ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。 朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。 連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。 ※6/20追記。 少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。 今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。 1話目はちょっと暗めですが………。 宜しかったらお付き合い下さいませ。 多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。 ストックが切れるまで、毎日更新予定です。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

処理中です...