【R18】気弱魔法使いはこのたび激重勇者に捕獲されました~最強の勇者さんは僕を愛してやみません~

すめらぎかなめ(夏琳トウ)

文字の大きさ
上 下
44 / 67
第1部 第4章 最悪とハジメテ

⑭【※】

しおりを挟む
「ひぐっぅ、ぁ、やぁっ――!」

 キリアンの指が僕の乳首を捏ねるように動く。

 それだけの刺激で、僕の身体は打ち上げられた魚のように跳ね続ける。

 陰茎の先端から先走りがとろとろと溢れて、下穿きを濡らしているのがよくわかった。

「ぅぁ、きりあん……」

 爪でカリカリと引っかかれて、乳首がどんどん硬くなっていく。

 僕を見るキリアンの目が、捕食者のものになっていく。元から獰猛だったのに、今はもっと強い色欲を宿していた。

 ――その目を見ていると、僕はキリアンが欲しくてたまらなくなる。

「どうした。――もっと、してほしいのか?」

 キリアンが問いかけてくる。僕は少し迷って、うなずいた。

 すると、キリアンが空いているほうの僕の乳首を唇で咥えた。舌先でチロチロと刺激されると、僕の口から耐えきれなかった声がこぼれる。

「だ、め、それはダメ、だからっ――!」

 こんなの、ダメだって――!

 まるで女の子にでもなったような気分だ。

「っはぁ、ジェリーの乳首は甘いな。ずっと、舐めていたいくらいだ」

 キリアンがつぶやいて、僕の乳首をじゅうっと吸い上げた。

 小さな刺激なのに、今の僕の身体では大きな刺激となる。腰を跳ねさせてしまう。

 先走りで濡れた下着がとても気持ち悪い。

「キリアン……だめ――!」
「なにがダメなんだ。こんな、よさそうにしているのに」

 彼の手が僕の身体をするりと撫でて、下肢に伸びる。

 スラックス越しに昂った屹立に触られると、僕の喉から甲高い声が漏れた。

「すごく興奮してるな」
「やっ、いわ、ないで」
「もう脱いだほうがよさそうだし、脱がせるぞ」

 僕のベルトにキリアンが片手を伸ばす。片手なのに器用だ。

 その間も僕の乳首は絶えず刺激されている。けど、僕は頑張って腰を上げてスラックスと下穿きを脱ぐのに協力した。

 キリアンはまだ脱いでいないのに――僕だけが、一糸まとわぬ姿をさらしている。

 恥ずかしいはずなのに、どうでもいいという気持ちもあって。

「ジェリーのここ、もうぐっちゃぐちゃだ」

 キリアンの指が僕の陰茎の先っぽに触れた。……言葉通りの状態だった。

「一回出したほうがよさそうだな。このままだと苦しいだろうから」

 当然のように言って、キリアンが僕の返答を聞く前に手を動かす。

 溢れた先走りを手のひらに絡めて、竿の部分をしごいていく。どんどん硬くなる僕の屹立を見て、キリアンが口元を歪めた。

「――気持ちいいだろ?」

 笑ったキリアンが問いかけてくる。

 僕は戸惑うことしか出来なかった。キリアンの手のひらと、先走りのぬめり。不規則に動く手が、僕に絶頂を促していく。

「き、りあん――!」

 人に触られるのは初めてだ。

 だから、ほかの人に触れられるのがこんなにも気持ちいいなんて、知らなかった。

「ジェリー、可愛いな。いい子だ」

 耳元で甘い声でささやかれる。声はとっても優しいのに、陰茎をしごく手はちっとも優しくない。

 容赦なく僕を絶頂に押し上げようとしていて、快楽の渦にたたき落とそうともしている。

「ひぐっ、だめ、きりあん、もうダメだから――!」

 襲いくる絶頂の予感に、僕は首を必死に横に振った。

 このままだったら、キリアンの手を汚しちゃうから――!

「あぁ、出していいぞ。……ほら」
「ダメ、汚しちゃうから!」
「汚してもいい」

 キリアンはそう言うけど――!

 なんて思っても、絶頂に抗うことはできなかった。

「あぁっ、だめ、だめ――!」

 甲高い声を上げて、僕は絶頂した。

 陰茎の先端から白濁がほとばしり、キリアンの手を汚す。

「ジェリー、上手にイったな」

 キリアンがささやいて、僕の唇に自分の唇を重ねた。

「んっ」

 唇はとても甘かった。僕は無我夢中でキリアンの口づけに応える。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き

toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった! ※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。 pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/100148872

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

発情薬

寺蔵
BL
【完結!漫画もUPしてます】攻めの匂いをかぐだけで発情して動けなくなってしまう受けの話です。  製薬会社で開発された、通称『発情薬』。  業務として治験に選ばれ、投薬を受けた新人社員が、先輩の匂いをかぐだけで発情して動けなくなったりします。  社会人。腹黒30歳×寂しがりわんこ系23歳。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・話の流れが遅い ・作者が話の進行悩み過ぎてる

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!

めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。 ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。 兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。 義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!? このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。 ※タイトル変更(2024/11/27)

いつかコントローラーを投げ出して

せんぷう
BL
 オメガバース。世界で男女以外に、アルファ・ベータ・オメガと性別が枝分かれした世界で新たにもう一つの性が発見された。  世界的にはレアなオメガ、アルファ以上の神に選別されたと言われる特異種。  バランサー。  アルファ、ベータ、オメガになるかを自らの意思で選択でき、バランサーの状態ならどのようなフェロモンですら影響を受けない、むしろ自身のフェロモンにより周囲を調伏できる最強の性別。  これは、バランサーであることを隠した少年の少し不運で不思議な出会いの物語。  裏社会のトップにして最強のアルファ攻め  ×  最強種バランサーであることをそれとなく隠して生活する兄弟想いな受け ※オメガバース特殊設定、追加性別有り .

処理中です...