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第3章

一緒に…… 4【※】

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「あぁ、ローゼ。悪いが、俺ももう限界だ」
「――えっ?」

 不意にイグナーツがそう言う。

 そして、彼はローゼの蜜壺から指を引き抜くと、その身体を無理やり立たせた。

 その後、自らも立ち上がる。

「あ、あの……」

 中途半端に昂らされた身体が、辛い。もしかして、続きは寝室で――ということに、なるのだろうか?

(それはそれで、いいのだけれど……)

 そう思う。けれど、何とも言えない落胆が胸中に芽生えた。

 身体は昂っている。下腹部がきゅんきゅんとして、最奥を突いてほしいと訴えている。

(でも、そんなこと口には――)

 ――出せない。

 ローゼが心の中でそう思っていれば、イグナーツがローゼの背中に覆いかぶさってくる。

「ローゼ、そこに手をついてくれ」
「えっ、え、はい」

 言われたままに、ローゼは浴室の壁に手を突いた。すると――彼の手が、ローゼの腰を抱き寄せる。

「え――きゃぁっ!」

 臀部を突き出す格好を取らされ、ローゼが恥ずかしさで顔に熱を溜める。

 しかし、そんなローゼの気持ちなど無視したイグナーツは、自身の昂った熱杭をローゼの蜜口にこすりつける。

「ちゃんと、手をついていてくれ。……崩れ落ちたら、大変だからな」
「んんっ」

 イグナーツがローゼにそう囁いてくる。だからこそ、ローゼはこくんと首を縦に振った。

「っはぁ、ローゼ」
「やぁんっ!」

 彼の熱杭が、ローゼの蜜口に挿るか、挿らないか。そんな微妙なところを行き来する。

 そうしていれば、竿の部分がローゼの内ももの間に挿しこまれた。そのまま、ローゼの内ももを撫でまわすように彼のモノが動いていく。

「っはぁんっ!」
「ローゼ、どうだ? たまには、いいだろ?」
「そこ、だめぇ……!」

 イグナーツがローゼの身体に覆いかぶさりながら、耳元でそう囁いてきた。かと思えば、ローゼの耳の裏を舌で舐め上げてくる。

 ぞくぞくとした感覚がローゼの身体中を襲って、何とも言えない愉悦が身体中に這いまわる。

「こっちも、一緒が良いんだったな」

 そう言うと、イグナーツはローゼのぷっくりと硬くなった胸の頂をつまみ上げる。

 その瞬間、ローゼの身体にぴりりとした快楽が走り抜け――思わず背中をのけぞらせてしまう。

「あぁあっ! あんっ!」
「あぁ、ローゼ。……溢れてきたの、わかるか?」
「わ、かりたくないっ!」

 蜜口がとろりと蜜を吐き出したのは、ローゼにもわかっていた。けれど、そんなことわかりたくもない。

 そんな意味を込めてぶるぶると首を横に振る。

「っはぁ。もうそろそろ、出したいな。……ローゼ、挿れるぞ」
「えっ――ひゃぁっ!」

 立ったまま、一気に貫かれた。だからだろう、ローゼはいつもとは違う愉悦を覚えてしまう。

「ぁんっ!」
「あぁ、こういうのも、たまにはいいかもしれないな……」

 イグナーツが艶めかしい声でそう言うと、ローゼの蜜壺のナカを穿つ。

 ぐちゅぐちゅという水音と、肉同士がぶつかるような淫靡な音がローゼの耳を犯していく。

 その所為で、ローゼはおかしくなってしまいそうだった。

(い、や、いつもと、ちがぅっ……!)

 いつもと違う場所に熱杭が当たって、ローゼの身体が快楽を覚える。

 壁についていた手が震えだしたのは、きっと限界が近い証拠なのだ。

「ローゼっ、ローゼっ、ローゼっ!」

 まるで熱に浮かされたかのように、イグナーツがローゼの名前を呼ぶ。その名前を呼ぶ声の一つ一つが、ローゼの身体を敏感にする。

 名前を呼ばれるだけで、膣壁が収縮しているのがわかる。きっと、イグナーツにとってそれも快楽となっているはずだ。

「やぁんっ! だめ、も、だめぇ……!」
「あぁ、そうか。……思いきり、達してくれ」

 ローゼの言葉を聞いたイグナーツは、抽挿を緩めることはなく。むしろ、激しくした。

 熱杭はローゼの感じる部分を入念にさすり、ローゼを容赦なく絶頂させようとしている。

「いやぁあっ!」
「くっ、お、れも」

 ローゼが達したのとほんの数秒違いで、イグナーツが達した。ローゼの最奥に欲を注ぎ、ぐりぐりと先端を押し付けてくる。

「ぁ、あんっ」

 それは、ローゼを本気で孕ませようとしているという意味なのだろう。

 心の中でそう思いつつも、達したばかりの身体にはその刺激さえ強すぎて。ローゼの身体が高みから戻ってこれない。

「うぁ、ぁあっ……!」

 ついには耐えきれず、ローゼの脚から力が抜ける。

 が、崩れ落ちる寸前でイグナーツによって身体を支えられる。

「ローゼ、大丈夫か?」

 彼は白々しくそう言ってくるが、ローゼからすればこうなったのは彼の所為で間違いない。

「いぐなーつ、さまの、せいっ、ですっ!」

 必死に彼を睨みつけながらそう言えば、彼がほんの少し口元を緩めた。それは、本気で嬉しいとでも言いたげな姿だ。

「あぁ、そうだ。ローゼの身体がこんなに淫らになったのも、男を覚えたのも。全部、俺の所為だ」
「……イグナーツ、さま?」
「だからな、ローゼ。……俺と、一生を添い遂げよう」

 ……それは、こんなところで言うようなことではないような気がする。

 そう思いつつ、ローゼは瞼を閉じた。
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