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番外譚
ep36.5【番外譚】狂皇02
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「ヴィルゴからコイツの処遇はアルヴァンド自身が決めるようにって言われてる」
レリウスを見下ろしながら、ゼクスはヴィルゴからの言いつけをアルヴァンドに伝える。
「……生かしておいても構わないと?」
アルヴァンドは少し驚き尋ね返した。
「まぁその場合は表向きは死んだことにしろ、とは言ってた」
「……話せないよう声帯を捩じ切ったと聞いた。お前の力で戻せるのか?」
「あぁ。必要であれば治癒してやれる」
アルヴァンドはゼクスの言葉に顔を曇らせたまま、今度はジェスカたちへと視線を移す。
「……孤月の帷。兄上を生かすとして、存在を殺し、名を変え、生きていく場所を与えることはできるか?」
ジェスカは少し大袈裟に肩をすくめる。
「生かす選択をする気とは、お優しいことで。……そういった斡旋もやってるので可能ですよ。ここまで厄介そうな大物は扱ったことは無いですが。監視は必要でしょうし、面倒この上ないですが、可能かと」
殺すべきだ、を全面に滲ませながらもジェスカはアルヴァンドの要望に返答する。
レリウスの帝国内での立場の強さも、アルヴァンドがレリウスの執着対象だった関係性も、ジェスカは調べ上げて知っている。
それらを鑑みてなお生かそうとしているアルヴァンドの見た目通りの甘さに、ジェスカは苛立ちすら感じた。
全てにおいて、あまりに甘く愚かしい選択だ。
「……そうか」
アルヴァンドもどうすべきかまだ躊躇いがあるのか、ジェスカの言葉を聞きながら俯く。
ゼクスはそんな彼らのやりとりを眺めながら、ことの成り行きを傍観していた。
迷ってはいるが、アルヴァンドは生かす道を選びたがっている。哀れみか、愛情か、その理由はわからないが。
ジェスカたちはレリウスの後始末を嫌がりそうだが、アルヴァンドの意見を尊重すべきだ。
そこに甘さがあるとしても。
ヴィルゴはそれがわかった上で判断を委ねたのだ。
ゼクスは何となくそう思った。
だから軽い気持ちで言い含めた。
アルヴァンドの選択の肩を押すつもりで。
「生かしといてもいいんじゃないか?マルゴーン帝国とグレイに近づけなければ、平和だろ」
——その瞬間。
ゼクスと孤月の帷たちが感じたのは、この部屋の空気を一瞬で呑み込むひりつくような鋭利で冷ややかな殺気だった。
「……グレイ?」
アルヴァンドがその名を反芻する。
「ゼクス答えろ。なぜそこでグレイの名が出てくるんだ」
ゼクスはアルヴァンドの射殺すような視線に晒され、全身にぞわりと粟立つ恐怖を感じた。
そして、ようやく自分の過失に気づく。
ヴィルゴには注意されていた。
レリウスにグレイが拉致されたこと、グレイに強制力が働くことをアルヴァンドには話すな、と。
後悔するも、完全に手遅れだった。
アルヴァンドは悍ましいほどの殺気を放って、ゼクスの言葉の意味を問いただしている。
アルヴァンドに嘘や誤魔化しなどきかない。
ゼクスは全身に吹き出す汗をじとりと感じながら、言葉を絞りだした。
この呼吸すらままならない殺気から、一刻も早く逃れる道を選んだ。
「その……グレイはさ。レリウスに惹かれるんだ」
「………………は?」
アルヴァンドの表情が完全に固まった。
「いや、なんか。近くにいると強制力ってのが働くって言ってた。
グレイの予知とレリウスの幸運の相性がいいらしくて、一方的に惹かれるって。
アイツ、拉致されてた時もずっと惚けた顔してて……」
ゼクスが話終わるよりも先に。
アルヴァンドはまっすぐにレリウスの元へ歩いていた。
自身のシャムシールを引き抜きながら。
そして。
何の躊躇いもなく、レリウスの首を薙いだ。
レリウスの首はゆっくりと傾いたかと思うとそのままゴトンと真下に落ち、ベッドへと転がった。一緒に斬られた美しい絹のような髪がはらはらと舞い落ちる。
首が離れた身体は緩やかに血飛沫をあげながら前方へと倒れ、ベッドをみるみる赤黒く染めていく。
その場にいる全員がアルヴァンドの突然の行動に言葉を失っていた。
ゼクスとジェスカが何よりも驚いたのは、首を薙いだアルヴァンドの斬撃だった。
あの細い片腕で、まるで花の茎を切り取るかように軽やかに人の首を斬り落としたのだ。
ありえない。
明らかに摂理に反する力を感じた。
ゼクスの異能力が関与したのではと思い、ジェスカはゼクスを見るが、ゼクスもまた青ざめた顔でアルヴァンドを瞠目していた。
「……なんだコレ……」
そう呟くゼクスの視線はアルヴァンドでもなく、血塗られたシャムシールでもなく、アルヴァンドのすぐ頭の上、虚空を凝視していた。
「要らないんだ」
アルヴァンドは温度の感じられない口調でそう言った。
「私のグレイにはそんな存在、必要ない」
アルヴァンドは静かにシャムシールを鞘に戻す。
そして、くるりとゼクスたちに振り返った。
血飛沫が飛んだのか、アルヴァンドの顔の半分は真っ赤に染まっていた。
「おい、アルヴァンド……お前」
「最終確認をしよう」
ゼクスの言葉をアルヴァンドが強い声で遮った。
「レリウスは我々がここへ到着した時には首領に殺されていた。掃討作戦の手引きをしたと疑われて、だ。残念ながら、我々が到着した時には手遅れだったということだ。そういうことにしよう」
何事もなかったように偽りの言葉を並べるアルヴァンドの瞳は暗く昏く、底知れない澱みを湛えていた。
全員がそのアルヴァンドの瞳に気圧されていた。
「それから、お前たち」
アルヴァンドに改めて視線をむけられ、ゼクスと孤月の帷の構成員たちは肩をびくりと強張らせる。
「今ここで起きたこと、そして『レリウス』の名を、今後一切グレイの前で口にするな。……もし少しでも口にしてみろ。私はその者を絶対に許さないよ」
アルヴァンドの静かな命令に全員がただただ首を縦に振り、アルヴァンドへ逆らわない意思を示していた。
「グレイが惹かれる存在など、この世界にあってはならないんだ。わかるだろう?」
アルヴァンドはそう諭すように言うと、完璧なまでの美しい微笑みをゼクス達にむけた。
底知れぬ闇深い狂気。
そのあまりに圧倒的な狂気こそ皇帝に継がれる血であり、マルゴーン帝国が大国たる所以なのだと、ジェスカはようやく理解した。
そして、アルヴァンドとレリウスが血をわけた兄弟であり、その狂気の血はレリウス以上にアルヴァンドに濃く流れているかもしれないことを、ジェスカは粟立つ恐怖とともに全身で思い知ることになった。
目的のために手段を選ばぬ狡猾さや、愛する者への異常なまでの執着。それらはすべて皇帝の血がもたらす渇望し続ける狂気に帰着するのだ。
アルヴァンドは、間違いなく本物だ。
この皇子は最初からすべてを持ちあわせていたのだ。
国父たる慈愛も、覇王たる狂気も。
その柔らかな容貌に隠しているだけで。
ゼクスの目に映る世界において、その狂気は『狂皇』という名を冠し、砂漠の王となったアルヴァンドにのみ付与された。
それがはじめて発動したのは、わずかな一瞬。
アルヴァンドが愛する者への執着により判断を覆し、慈愛から狂気へ道を違えた瞬間だった。
呪うように、祝福するように。
『狂皇』はアルヴァンドに人智を超える力を与えたのだ。
レリウスを見下ろしながら、ゼクスはヴィルゴからの言いつけをアルヴァンドに伝える。
「……生かしておいても構わないと?」
アルヴァンドは少し驚き尋ね返した。
「まぁその場合は表向きは死んだことにしろ、とは言ってた」
「……話せないよう声帯を捩じ切ったと聞いた。お前の力で戻せるのか?」
「あぁ。必要であれば治癒してやれる」
アルヴァンドはゼクスの言葉に顔を曇らせたまま、今度はジェスカたちへと視線を移す。
「……孤月の帷。兄上を生かすとして、存在を殺し、名を変え、生きていく場所を与えることはできるか?」
ジェスカは少し大袈裟に肩をすくめる。
「生かす選択をする気とは、お優しいことで。……そういった斡旋もやってるので可能ですよ。ここまで厄介そうな大物は扱ったことは無いですが。監視は必要でしょうし、面倒この上ないですが、可能かと」
殺すべきだ、を全面に滲ませながらもジェスカはアルヴァンドの要望に返答する。
レリウスの帝国内での立場の強さも、アルヴァンドがレリウスの執着対象だった関係性も、ジェスカは調べ上げて知っている。
それらを鑑みてなお生かそうとしているアルヴァンドの見た目通りの甘さに、ジェスカは苛立ちすら感じた。
全てにおいて、あまりに甘く愚かしい選択だ。
「……そうか」
アルヴァンドもどうすべきかまだ躊躇いがあるのか、ジェスカの言葉を聞きながら俯く。
ゼクスはそんな彼らのやりとりを眺めながら、ことの成り行きを傍観していた。
迷ってはいるが、アルヴァンドは生かす道を選びたがっている。哀れみか、愛情か、その理由はわからないが。
ジェスカたちはレリウスの後始末を嫌がりそうだが、アルヴァンドの意見を尊重すべきだ。
そこに甘さがあるとしても。
ヴィルゴはそれがわかった上で判断を委ねたのだ。
ゼクスは何となくそう思った。
だから軽い気持ちで言い含めた。
アルヴァンドの選択の肩を押すつもりで。
「生かしといてもいいんじゃないか?マルゴーン帝国とグレイに近づけなければ、平和だろ」
——その瞬間。
ゼクスと孤月の帷たちが感じたのは、この部屋の空気を一瞬で呑み込むひりつくような鋭利で冷ややかな殺気だった。
「……グレイ?」
アルヴァンドがその名を反芻する。
「ゼクス答えろ。なぜそこでグレイの名が出てくるんだ」
ゼクスはアルヴァンドの射殺すような視線に晒され、全身にぞわりと粟立つ恐怖を感じた。
そして、ようやく自分の過失に気づく。
ヴィルゴには注意されていた。
レリウスにグレイが拉致されたこと、グレイに強制力が働くことをアルヴァンドには話すな、と。
後悔するも、完全に手遅れだった。
アルヴァンドは悍ましいほどの殺気を放って、ゼクスの言葉の意味を問いただしている。
アルヴァンドに嘘や誤魔化しなどきかない。
ゼクスは全身に吹き出す汗をじとりと感じながら、言葉を絞りだした。
この呼吸すらままならない殺気から、一刻も早く逃れる道を選んだ。
「その……グレイはさ。レリウスに惹かれるんだ」
「………………は?」
アルヴァンドの表情が完全に固まった。
「いや、なんか。近くにいると強制力ってのが働くって言ってた。
グレイの予知とレリウスの幸運の相性がいいらしくて、一方的に惹かれるって。
アイツ、拉致されてた時もずっと惚けた顔してて……」
ゼクスが話終わるよりも先に。
アルヴァンドはまっすぐにレリウスの元へ歩いていた。
自身のシャムシールを引き抜きながら。
そして。
何の躊躇いもなく、レリウスの首を薙いだ。
レリウスの首はゆっくりと傾いたかと思うとそのままゴトンと真下に落ち、ベッドへと転がった。一緒に斬られた美しい絹のような髪がはらはらと舞い落ちる。
首が離れた身体は緩やかに血飛沫をあげながら前方へと倒れ、ベッドをみるみる赤黒く染めていく。
その場にいる全員がアルヴァンドの突然の行動に言葉を失っていた。
ゼクスとジェスカが何よりも驚いたのは、首を薙いだアルヴァンドの斬撃だった。
あの細い片腕で、まるで花の茎を切り取るかように軽やかに人の首を斬り落としたのだ。
ありえない。
明らかに摂理に反する力を感じた。
ゼクスの異能力が関与したのではと思い、ジェスカはゼクスを見るが、ゼクスもまた青ざめた顔でアルヴァンドを瞠目していた。
「……なんだコレ……」
そう呟くゼクスの視線はアルヴァンドでもなく、血塗られたシャムシールでもなく、アルヴァンドのすぐ頭の上、虚空を凝視していた。
「要らないんだ」
アルヴァンドは温度の感じられない口調でそう言った。
「私のグレイにはそんな存在、必要ない」
アルヴァンドは静かにシャムシールを鞘に戻す。
そして、くるりとゼクスたちに振り返った。
血飛沫が飛んだのか、アルヴァンドの顔の半分は真っ赤に染まっていた。
「おい、アルヴァンド……お前」
「最終確認をしよう」
ゼクスの言葉をアルヴァンドが強い声で遮った。
「レリウスは我々がここへ到着した時には首領に殺されていた。掃討作戦の手引きをしたと疑われて、だ。残念ながら、我々が到着した時には手遅れだったということだ。そういうことにしよう」
何事もなかったように偽りの言葉を並べるアルヴァンドの瞳は暗く昏く、底知れない澱みを湛えていた。
全員がそのアルヴァンドの瞳に気圧されていた。
「それから、お前たち」
アルヴァンドに改めて視線をむけられ、ゼクスと孤月の帷の構成員たちは肩をびくりと強張らせる。
「今ここで起きたこと、そして『レリウス』の名を、今後一切グレイの前で口にするな。……もし少しでも口にしてみろ。私はその者を絶対に許さないよ」
アルヴァンドの静かな命令に全員がただただ首を縦に振り、アルヴァンドへ逆らわない意思を示していた。
「グレイが惹かれる存在など、この世界にあってはならないんだ。わかるだろう?」
アルヴァンドはそう諭すように言うと、完璧なまでの美しい微笑みをゼクス達にむけた。
底知れぬ闇深い狂気。
そのあまりに圧倒的な狂気こそ皇帝に継がれる血であり、マルゴーン帝国が大国たる所以なのだと、ジェスカはようやく理解した。
そして、アルヴァンドとレリウスが血をわけた兄弟であり、その狂気の血はレリウス以上にアルヴァンドに濃く流れているかもしれないことを、ジェスカは粟立つ恐怖とともに全身で思い知ることになった。
目的のために手段を選ばぬ狡猾さや、愛する者への異常なまでの執着。それらはすべて皇帝の血がもたらす渇望し続ける狂気に帰着するのだ。
アルヴァンドは、間違いなく本物だ。
この皇子は最初からすべてを持ちあわせていたのだ。
国父たる慈愛も、覇王たる狂気も。
その柔らかな容貌に隠しているだけで。
ゼクスの目に映る世界において、その狂気は『狂皇』という名を冠し、砂漠の王となったアルヴァンドにのみ付与された。
それがはじめて発動したのは、わずかな一瞬。
アルヴァンドが愛する者への執着により判断を覆し、慈愛から狂気へ道を違えた瞬間だった。
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