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番外譚
ep13.5 【番外譚】思い通りにいかない関係02
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「隊長!今グレイさんの話、してませんでした!?オレもまぜてください!」
そんなふたりの間に。
空気を全く読めないコルトーがひょっこりと顔を出した。
ハーシュはその緊張感のない声音に拍子抜けした顔になり、そのまま心底げんなりした表情をした。
めんどくさいのがまた増えた……
「おや、コルトー君。ふたりのことが気になるんですか?」
ハーシュの視線が逸れたので、クラウスもまた視線を逸らし、新たな乱入者を快く迎え入れる。
コルトーはサンドレア王都へ護衛任務に行って以来、グレイに傾倒しているようだった。
何せ竜騎士見習いを卒業して久しい従者の身でありながら、あのはねっかえり赤飛竜マルテを容易く手懐けてみせたのだ。
グレイはコルトー同様に他の竜騎士たちと比べ小柄だ。
それも相まりハーシュ隊長への尊敬とは別に、グレイには特別な憧憬を抱いているのだろう。
「隊長とグレイさんって仲良いんですよね!? 王都でも朝まで話し込んでたみたいなのに、そのこと全然教えてくれなくって。オレだってまざりたかったのにー!」
「おやおや、王都で朝まで? コルトー君がまざるのはまだちょっと早い気はしますが。王都でのこと、まずは詳しく聞いてみましょうか」
「なぁ、それよりクラウス。さっきの繋がりの回数って何のことだ?」
そして話題が四方八方に散らかりはじめたところで、ハーシュの我慢が限界突破した。
「だーっもうっ! 全員ちょっと黙れ!
コルトー。擦り切れた手綱の交換しとけって言っただろ。さっさと終わらせてこい。
クラウスさん。アンタは次の手合わせで絶対ボコボコにするんで覚悟しといてください。
ダングリッド団長。一応グレイには声かけときますが、期待しないでください」
捲し立てるようにハーシュはそれぞれに言葉を投げつけ「はい、解散!」と怒り任せに言い放つと、その場を足早に去っていった。
コルトーは隊長からの言いつけを思い出したようで、慌てて団長と副団長に一礼すると、自分の飛竜のもとへ走りもどって行く。
ダングリッドとクラウスはそんな彼らの背中を見送りながら、その場に取り残されることとなった。
そして、遠くなったハーシュの背中を眺めたまま、ダングリッドはクラウスに何となく尋ねる。
「……なぁクラウス。アイツらってもしかして別れたのか?」
その質問にクラウスは一瞬ぽかんとし、軽く吹き出してダングリッドの問いに答える。
「フフ。団長そういうの、いつも見当違いで当たらない自覚あるでしょ。ハーシュ君とグレイ君はそもそも恋人でも何でもないですよ。だから付き合ってもいないし、別れてもいません」
「え、違うのか!? 見習いの頃から俺はそうとばかり……」
ハーシュの背中を見送りながら、ダングリッドは頭を掻いた。
そんなダングリッドにクラウスは朗らかに微笑みながら、心の中で呟く。
ほらね。
あのダングリッド団長だって、彼らの特別な関係に気づくんだ。
はじめて竜騎士見習いとしてハーシュとグレイに出会った時、クラウスは並ぶ彼らを見て思ったのだ。
このふたりは、きっと。
誰もが羨むような関係になる。
互いに信頼し、高めあい、求めあい、守りあう。
何にも断ち切られることのない、特別な関係になる、と。
「……団長。正直に言うとね。僕もあのふたりは恋人になるだろうって思ってたんです」
クラウスもハーシュの背中を眺めながら、言葉を続けた。
「俺はともかく。クラウスがそういうのを外すのは珍しいな」
「ええ。自信あったのですけど、ね」
でも、彼らはそうならなかった。
関係が今以上進むことは、なかった。
「……多分、ハーシュ君とグレイ君は順番を間違えたんです。
出会ってすぐ、互いに下心で関係を持って。でもその後すぐに、居心地の良さを知って、相性の良さを知って。替えのきかない存在だと気づいてしまった」
安易で脆弱な、すぐにでも手放せる関係を持ったのに。
その相手が自分にとってあまりに特別な存在だと、後から自覚してしまったのだ。
だから。若さ故に焦ったのだろう。
「今の心地よい関係が壊れることを恐れて、慌てて恋心にフタをしたんだ。
決して相手を傷つけず、何かあれば気軽に傍にいてやれる。唯一無二の関係を保つために、それ以上踏み込むことをやめたんです」
「……それじゃ互いの一番になれないだろ。ふたりはそれで幸せなのか?」
ダングリッドはクラウスの言葉に難解そうな顔をした。
「グレイ君は、ハーシュ君が踏み込まないから自分も踏み込まない。彼は他人に聡いくせに自分に疎い。踏み込まれないと、相手をどう思ってるのか自分で気づけないんだ。
……でもハーシュ君は違う。嫌と言うほど自分の気持ちを自覚しながら立ち回ってますよ」
ハーシュはあれで慎重で臆病な性格だ。
何せ自分の部隊員には手を出さない、なんて操を立てるような男なのだ。
「恋人になろうものなら、性格上いつかグレイ君を軽率な行動で傷つけるのでは、と怖かったんでしょう」
口では「保護者じゃない」なんて邪険にするくせに、誰よりも彼のことを見ていて。
王都への護衛任務だって自ら志願して迎えに飛んで、一番に会いに行って。
だから見ていてもどかしい。つい、口を挟んでしまう。
今ならいくらでも踏み込んでいいのに。
どちらかが言葉にするだけで、ふたりはお互いの一番になれるかもしれないのに。
「ま、存外ハーシュはそれでいいって思ってそうだけどな。駆け引きだの何だの……小難しいこと苦手だろ、アイツ」
ダングリッドは大らかに笑いながら言った。
「フフ、実は僕も同意見です。ハーシュ君は不器用ですからね。現状維持を、もう選び終わっているのかもしれません」
そして、グレイが誰かの隣で幸せな顔をしていたら。
ハーシュは結局、すんなり受け入れるのだろう。
グレイの幸せを祝福して、心から喜んでしまうのだろう。
「グレイ君はモテますからね。そのうち本気で恋した誰かに取られちゃいますよ」
そうして、フタをした恋心は二度と開くことはないのだ。
「……ねえ、団長。もし今あなたが自分の後継を推挙するなら誰を選びますか?」
クラウスは見えなくなったハーシュの背中からダングリッドへと視線を移した。
「ん? まぁ、ハーシュだろうなぁ。まだ若いがアイツはいい。飛竜が大好きだし、強くあることに貪欲だ。あと、後輩の面倒見もいいしな」
ダングリッドがこのことを言葉にしたのははじめてだが、これはクラウス含め他の竜騎士たちも周知していることだ。
ハーシュが異例の抜擢で第五飛竜隊を任されているのもそれが理由だ。
第五飛竜隊は隊長がハーシュ、副隊長が不在で、隊員はすべて有望な若手で構成されている。
ベテラン竜騎士が不在な部分は、飛竜騎士団副団長であり第二飛竜隊の隊長であるクラウスがたまにフォローに入る。
未来の飛竜騎士団を担うための人材育成を目的とした部隊なのだ。
「ハーシュ君が飛竜騎士団長になるのであれば。僕は自分の後継をグレイ君にするつもりでした」
飛竜騎士団の部隊構成を担当しているのはクラウスだ。
第五飛竜隊に副隊長がいないのは、クラウスの諦めの悪さからだった。
何故かご令嬢の専属従者を望んだ彼が、騎士団にもどってくるかもしれない。
竜騎士として優秀で、男癖は悪いが、愛嬌があって人たらしで。自身の心より他人の心に聡い。
少し自分と似たところのある後輩に、クラウスはいまだに期待してしまうのだ。
「……ほーんと、腹立たしいですよ。あの子達は。思い通りにはいかないものですね」
クラウスはダングリッドに微笑みながら、溜め息まじりにつくづくもどかしさを感じ、愚痴を溢した。
そんなふたりの間に。
空気を全く読めないコルトーがひょっこりと顔を出した。
ハーシュはその緊張感のない声音に拍子抜けした顔になり、そのまま心底げんなりした表情をした。
めんどくさいのがまた増えた……
「おや、コルトー君。ふたりのことが気になるんですか?」
ハーシュの視線が逸れたので、クラウスもまた視線を逸らし、新たな乱入者を快く迎え入れる。
コルトーはサンドレア王都へ護衛任務に行って以来、グレイに傾倒しているようだった。
何せ竜騎士見習いを卒業して久しい従者の身でありながら、あのはねっかえり赤飛竜マルテを容易く手懐けてみせたのだ。
グレイはコルトー同様に他の竜騎士たちと比べ小柄だ。
それも相まりハーシュ隊長への尊敬とは別に、グレイには特別な憧憬を抱いているのだろう。
「隊長とグレイさんって仲良いんですよね!? 王都でも朝まで話し込んでたみたいなのに、そのこと全然教えてくれなくって。オレだってまざりたかったのにー!」
「おやおや、王都で朝まで? コルトー君がまざるのはまだちょっと早い気はしますが。王都でのこと、まずは詳しく聞いてみましょうか」
「なぁ、それよりクラウス。さっきの繋がりの回数って何のことだ?」
そして話題が四方八方に散らかりはじめたところで、ハーシュの我慢が限界突破した。
「だーっもうっ! 全員ちょっと黙れ!
コルトー。擦り切れた手綱の交換しとけって言っただろ。さっさと終わらせてこい。
クラウスさん。アンタは次の手合わせで絶対ボコボコにするんで覚悟しといてください。
ダングリッド団長。一応グレイには声かけときますが、期待しないでください」
捲し立てるようにハーシュはそれぞれに言葉を投げつけ「はい、解散!」と怒り任せに言い放つと、その場を足早に去っていった。
コルトーは隊長からの言いつけを思い出したようで、慌てて団長と副団長に一礼すると、自分の飛竜のもとへ走りもどって行く。
ダングリッドとクラウスはそんな彼らの背中を見送りながら、その場に取り残されることとなった。
そして、遠くなったハーシュの背中を眺めたまま、ダングリッドはクラウスに何となく尋ねる。
「……なぁクラウス。アイツらってもしかして別れたのか?」
その質問にクラウスは一瞬ぽかんとし、軽く吹き出してダングリッドの問いに答える。
「フフ。団長そういうの、いつも見当違いで当たらない自覚あるでしょ。ハーシュ君とグレイ君はそもそも恋人でも何でもないですよ。だから付き合ってもいないし、別れてもいません」
「え、違うのか!? 見習いの頃から俺はそうとばかり……」
ハーシュの背中を見送りながら、ダングリッドは頭を掻いた。
そんなダングリッドにクラウスは朗らかに微笑みながら、心の中で呟く。
ほらね。
あのダングリッド団長だって、彼らの特別な関係に気づくんだ。
はじめて竜騎士見習いとしてハーシュとグレイに出会った時、クラウスは並ぶ彼らを見て思ったのだ。
このふたりは、きっと。
誰もが羨むような関係になる。
互いに信頼し、高めあい、求めあい、守りあう。
何にも断ち切られることのない、特別な関係になる、と。
「……団長。正直に言うとね。僕もあのふたりは恋人になるだろうって思ってたんです」
クラウスもハーシュの背中を眺めながら、言葉を続けた。
「俺はともかく。クラウスがそういうのを外すのは珍しいな」
「ええ。自信あったのですけど、ね」
でも、彼らはそうならなかった。
関係が今以上進むことは、なかった。
「……多分、ハーシュ君とグレイ君は順番を間違えたんです。
出会ってすぐ、互いに下心で関係を持って。でもその後すぐに、居心地の良さを知って、相性の良さを知って。替えのきかない存在だと気づいてしまった」
安易で脆弱な、すぐにでも手放せる関係を持ったのに。
その相手が自分にとってあまりに特別な存在だと、後から自覚してしまったのだ。
だから。若さ故に焦ったのだろう。
「今の心地よい関係が壊れることを恐れて、慌てて恋心にフタをしたんだ。
決して相手を傷つけず、何かあれば気軽に傍にいてやれる。唯一無二の関係を保つために、それ以上踏み込むことをやめたんです」
「……それじゃ互いの一番になれないだろ。ふたりはそれで幸せなのか?」
ダングリッドはクラウスの言葉に難解そうな顔をした。
「グレイ君は、ハーシュ君が踏み込まないから自分も踏み込まない。彼は他人に聡いくせに自分に疎い。踏み込まれないと、相手をどう思ってるのか自分で気づけないんだ。
……でもハーシュ君は違う。嫌と言うほど自分の気持ちを自覚しながら立ち回ってますよ」
ハーシュはあれで慎重で臆病な性格だ。
何せ自分の部隊員には手を出さない、なんて操を立てるような男なのだ。
「恋人になろうものなら、性格上いつかグレイ君を軽率な行動で傷つけるのでは、と怖かったんでしょう」
口では「保護者じゃない」なんて邪険にするくせに、誰よりも彼のことを見ていて。
王都への護衛任務だって自ら志願して迎えに飛んで、一番に会いに行って。
だから見ていてもどかしい。つい、口を挟んでしまう。
今ならいくらでも踏み込んでいいのに。
どちらかが言葉にするだけで、ふたりはお互いの一番になれるかもしれないのに。
「ま、存外ハーシュはそれでいいって思ってそうだけどな。駆け引きだの何だの……小難しいこと苦手だろ、アイツ」
ダングリッドは大らかに笑いながら言った。
「フフ、実は僕も同意見です。ハーシュ君は不器用ですからね。現状維持を、もう選び終わっているのかもしれません」
そして、グレイが誰かの隣で幸せな顔をしていたら。
ハーシュは結局、すんなり受け入れるのだろう。
グレイの幸せを祝福して、心から喜んでしまうのだろう。
「グレイ君はモテますからね。そのうち本気で恋した誰かに取られちゃいますよ」
そうして、フタをした恋心は二度と開くことはないのだ。
「……ねえ、団長。もし今あなたが自分の後継を推挙するなら誰を選びますか?」
クラウスは見えなくなったハーシュの背中からダングリッドへと視線を移した。
「ん? まぁ、ハーシュだろうなぁ。まだ若いがアイツはいい。飛竜が大好きだし、強くあることに貪欲だ。あと、後輩の面倒見もいいしな」
ダングリッドがこのことを言葉にしたのははじめてだが、これはクラウス含め他の竜騎士たちも周知していることだ。
ハーシュが異例の抜擢で第五飛竜隊を任されているのもそれが理由だ。
第五飛竜隊は隊長がハーシュ、副隊長が不在で、隊員はすべて有望な若手で構成されている。
ベテラン竜騎士が不在な部分は、飛竜騎士団副団長であり第二飛竜隊の隊長であるクラウスがたまにフォローに入る。
未来の飛竜騎士団を担うための人材育成を目的とした部隊なのだ。
「ハーシュ君が飛竜騎士団長になるのであれば。僕は自分の後継をグレイ君にするつもりでした」
飛竜騎士団の部隊構成を担当しているのはクラウスだ。
第五飛竜隊に副隊長がいないのは、クラウスの諦めの悪さからだった。
何故かご令嬢の専属従者を望んだ彼が、騎士団にもどってくるかもしれない。
竜騎士として優秀で、男癖は悪いが、愛嬌があって人たらしで。自身の心より他人の心に聡い。
少し自分と似たところのある後輩に、クラウスはいまだに期待してしまうのだ。
「……ほーんと、腹立たしいですよ。あの子達は。思い通りにはいかないものですね」
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