32 / 84
ep19 仔馬曰く01
しおりを挟む
バルツ聖国一行、滞在3日目。
エルメスタ女王とイージス、そして天馬騎士団が帰国する日となった。
スノーヴィア辺境伯城の城門前は帰還を控えた天馬たちとその騎士団が帰還の準備を進め、それをスノーヴィア領の者達も温かく見守っている。少し離れた場所で飛竜騎士団も遠巻きに彼らを眺めていた。
イージスはポレロ辺境伯とメルロロッティ嬢と別れの挨拶をしている。
表向きは婚約申し出の返事を待っていた3日間だ。
メルロロッティ嬢は正式に断りの書状をしたため、その書簡を手渡していた。
「イージスのために一肌脱いでくれたこと、感謝するよ」
護衛騎士の姿で兜を身につけたエルメスタ女王が俺にそう言った。
昨夜は俺の協力のもと、イージスの童貞卒業を行うことになった。
メルロロッティ嬢の許可も得て、辺境伯城で最も人の往来が少ない貴賓室の一室を借りた。
イージスは凄まじかった。
その筋肉隆々な体躯はもちろん素晴らしいの一言だし、初めてとは思えない腰の唸らせぶり。
凶悪とも言える太く逞しい一物もまた見事としか言いようのない絶倫状態で。
一番盛り上がったのは、イージスに目隠しをした時だ。
彼の目の前には、俺じゃない崇高な神獣様が映っていたようで「あぁ、何て淫らで穢らわしい行為を、私は…貴方に…!お赦しください…あぁっ!」とか言いながら、ゆるゆると引き抜いては最奥を力強く打ちつける行為を繰り返していた。
繰り返される快楽の波と背徳感で、俺もイージスもどうかなりそうだった。
ちなみに、イージスは途中から理性など吹っ飛んでいただろうに「中には出すなよ」という俺の言いつけだけは律儀に守っていた。
東の空が明るくなるまでイージスは何度も何度も、俺の腹の上に白濁をぶちまけ、俺も幾度となく果てた。
俺にとっても、大変満足な一夜となった。
「…まぁ、馬のかわりだったとはいえ。私も良い思い出ができました。イージスは素晴らしい男でしたよ」
俺は飄々と返答する。
女王とはいえ彼女は今、あくまで護衛の天馬騎士だ。
あまり周囲に気取られないよう、軽めに俺は答えた。
実は今朝一番、俺とイージスはエルメスタ女王のもとに赴き、耳と尻尾をみせてもらった。
イージスの股間の隆起具合の確認だ。
そこはまるで、美しく凪いだ静かな海の如く。
イージスは泣いて喜び、俺の灰色の髪を抱きしめ、ずっと感謝していた。
つまり、イージスの女王の傍に控える神官としての問題も無事解決したということだ。
「貴女は随分とお嬢様をお気に召されていた。本当に諦めて良いのですか?」
俺はエルメスタ女王に婚約の申し出のことを、改めて尋ねた。
「残念ながら、彼女の意志は変わらなそうだったからね。仕方ないさ」
女王は爽やかに続ける。
「それにグレイ。もし私の肩を持ってくれるのならば、君の予知とやらで私を選んで欲しいものだね。
そうすれば間違いなく彼女は私のものになってくれただろうさ」
メルロロッティ嬢はエルメスタ女王に予知のことを話したのか。
婚姻は断ったが、彼女のことをかなり信頼しているようだ。
「…それは何と言うか、申し訳ありません」
俺は嘘で飾らず素直に謝る。
嘘はよくない。ヴァンに教わった。
「ふん、正直すぎる男は嫌われるぞ」
エルメスタ女王は笑いながらそう言った。
辺境伯らに挨拶を終えたイージスがこちらに戻ってきている。
エルメスタ女王はイージスに目を向けたまま、俺に尋ねた。
「君の予知に、バルツ聖国がスノーヴィア領に訪問して、友好関係を求めるような歴史の遷移はなかったんじゃないか?」
俺はその言葉に息を呑み、エルメスタ女王の顔を見る。
「私の仔馬がね、言っていたんだ。
この場所を起点に、歴史が歪曲していると」
仔馬。バルツ聖国の神獣のことだろう。
エルメスタ女王の目線はなおイージスに向けられたまま。
口調もまるで天気の話でもするような感じだ。
「…どう、いう意味、なのですか?」
「わからない。でも仔馬はそう言っていた」
穏やかな笑顔のまま、エルメスタ女王は言葉を続けた。
「残念ながら、私は聖獣の落とし子というだけで、特別な能力があるわけではない。君やメルロロッティ嬢のように、ね。
だが神獣のように…空を制する存在は古来より特別だ。
ここへはあの子のために確認しに来た、というのもある」
この大陸の御伽話にはこんな一節がある。
竜はその威を持って世界の均衡を保ち、天馬は世界の異変を駆けて知らせ、グリフォンはその鉤爪で世界に仇なす者を狩る。
この世界の平穏は空を制する者たちがもたらしている、と謳うものだ。
俺も子供の頃聞かされた、御伽話の最初の一節。
「君の予知が、本来のこの世界の筋書きであるならば。
それとは違う道に進みたいと願う何者かがいるのかもしれないな」
そしてエルメスタ女王は最後に俺を見て、こう告げた。
「どちらが正しいかは知らない。
が。もし判断に迫られた時、見誤らないよう気をつけたまえ。グレイ」
そう言うと、エルメスタ女王は俺のもとを離れ、出発の準備のためイージスと話しはじめた。
俺は何も言えずにそこに立ち尽くす。
歴史が歪曲している
その言葉にどんな意味があるのだろうか?
俺の予知と、歴史の遷移はどうなるんだ?
「………グレイ殿?」
呼ばれてはっとする。
イージスがこちらをに覗き込んでいた。
「…すみません、イージス様。考えごとをしていました」
「あ、いえ、大丈夫です。そんな顔をしているなぁと…見惚れていただけです」
これまでの経験上、多分見惚れる顔ではないと思われる。
「ふふ、考えごとしてる私の顔は変でしょう。よく周りから言われるんです」
「えっ…そんなことはないですよ。グレイ殿はどんな時も、その、とても素敵です」
イージスはどんな顔の俺も褒めてくれそうだ。
良い男だ。抱かれて悔いなし。
バルツ聖国の一行は出発間近のようだ。
イージスはエルメスタ女王との話が終えて、俺への最後の挨拶に来てくれたのだろう。
エルメスタ女王に言われた懸念を払い、俺は笑顔をむけた。
「…昨晩は一夜の夢をありがとうございました。あなたは灰色の髪でなくとも…本当に、素敵な方でした」
照れながら絶妙なフォローを入れるイージス。
「こちらこそ。なかなかに稀有な思い出となりました。
またスノーヴィアに来ることがあれば、灰色の馬に跨りに来てください」
俺がいたずらっぽく笑って答えると、イージスはいつもの真っ赤な顔になった。
イージスはあたりをキョロキョロ見回した後、俺の頬にそっとキスをする。
誰にも見られていないつもりなのだろうが、飛竜騎士団の連中がニヤニヤしながらこちらを見ている。
俺はお返しにぐいとイージスを引き寄せ、思いきり唇に長めのキスをする。
イージスは首まで真っ赤にして照れていた。
妙な性癖がなければ、本当に可愛らしい男だ。
こうしてバルツ聖国の短い滞在は終わり、その白い一団は再び北西の空へと羽ばたいていった。
俺に一抹の不安を残して。
エルメスタ女王とイージス、そして天馬騎士団が帰国する日となった。
スノーヴィア辺境伯城の城門前は帰還を控えた天馬たちとその騎士団が帰還の準備を進め、それをスノーヴィア領の者達も温かく見守っている。少し離れた場所で飛竜騎士団も遠巻きに彼らを眺めていた。
イージスはポレロ辺境伯とメルロロッティ嬢と別れの挨拶をしている。
表向きは婚約申し出の返事を待っていた3日間だ。
メルロロッティ嬢は正式に断りの書状をしたため、その書簡を手渡していた。
「イージスのために一肌脱いでくれたこと、感謝するよ」
護衛騎士の姿で兜を身につけたエルメスタ女王が俺にそう言った。
昨夜は俺の協力のもと、イージスの童貞卒業を行うことになった。
メルロロッティ嬢の許可も得て、辺境伯城で最も人の往来が少ない貴賓室の一室を借りた。
イージスは凄まじかった。
その筋肉隆々な体躯はもちろん素晴らしいの一言だし、初めてとは思えない腰の唸らせぶり。
凶悪とも言える太く逞しい一物もまた見事としか言いようのない絶倫状態で。
一番盛り上がったのは、イージスに目隠しをした時だ。
彼の目の前には、俺じゃない崇高な神獣様が映っていたようで「あぁ、何て淫らで穢らわしい行為を、私は…貴方に…!お赦しください…あぁっ!」とか言いながら、ゆるゆると引き抜いては最奥を力強く打ちつける行為を繰り返していた。
繰り返される快楽の波と背徳感で、俺もイージスもどうかなりそうだった。
ちなみに、イージスは途中から理性など吹っ飛んでいただろうに「中には出すなよ」という俺の言いつけだけは律儀に守っていた。
東の空が明るくなるまでイージスは何度も何度も、俺の腹の上に白濁をぶちまけ、俺も幾度となく果てた。
俺にとっても、大変満足な一夜となった。
「…まぁ、馬のかわりだったとはいえ。私も良い思い出ができました。イージスは素晴らしい男でしたよ」
俺は飄々と返答する。
女王とはいえ彼女は今、あくまで護衛の天馬騎士だ。
あまり周囲に気取られないよう、軽めに俺は答えた。
実は今朝一番、俺とイージスはエルメスタ女王のもとに赴き、耳と尻尾をみせてもらった。
イージスの股間の隆起具合の確認だ。
そこはまるで、美しく凪いだ静かな海の如く。
イージスは泣いて喜び、俺の灰色の髪を抱きしめ、ずっと感謝していた。
つまり、イージスの女王の傍に控える神官としての問題も無事解決したということだ。
「貴女は随分とお嬢様をお気に召されていた。本当に諦めて良いのですか?」
俺はエルメスタ女王に婚約の申し出のことを、改めて尋ねた。
「残念ながら、彼女の意志は変わらなそうだったからね。仕方ないさ」
女王は爽やかに続ける。
「それにグレイ。もし私の肩を持ってくれるのならば、君の予知とやらで私を選んで欲しいものだね。
そうすれば間違いなく彼女は私のものになってくれただろうさ」
メルロロッティ嬢はエルメスタ女王に予知のことを話したのか。
婚姻は断ったが、彼女のことをかなり信頼しているようだ。
「…それは何と言うか、申し訳ありません」
俺は嘘で飾らず素直に謝る。
嘘はよくない。ヴァンに教わった。
「ふん、正直すぎる男は嫌われるぞ」
エルメスタ女王は笑いながらそう言った。
辺境伯らに挨拶を終えたイージスがこちらに戻ってきている。
エルメスタ女王はイージスに目を向けたまま、俺に尋ねた。
「君の予知に、バルツ聖国がスノーヴィア領に訪問して、友好関係を求めるような歴史の遷移はなかったんじゃないか?」
俺はその言葉に息を呑み、エルメスタ女王の顔を見る。
「私の仔馬がね、言っていたんだ。
この場所を起点に、歴史が歪曲していると」
仔馬。バルツ聖国の神獣のことだろう。
エルメスタ女王の目線はなおイージスに向けられたまま。
口調もまるで天気の話でもするような感じだ。
「…どう、いう意味、なのですか?」
「わからない。でも仔馬はそう言っていた」
穏やかな笑顔のまま、エルメスタ女王は言葉を続けた。
「残念ながら、私は聖獣の落とし子というだけで、特別な能力があるわけではない。君やメルロロッティ嬢のように、ね。
だが神獣のように…空を制する存在は古来より特別だ。
ここへはあの子のために確認しに来た、というのもある」
この大陸の御伽話にはこんな一節がある。
竜はその威を持って世界の均衡を保ち、天馬は世界の異変を駆けて知らせ、グリフォンはその鉤爪で世界に仇なす者を狩る。
この世界の平穏は空を制する者たちがもたらしている、と謳うものだ。
俺も子供の頃聞かされた、御伽話の最初の一節。
「君の予知が、本来のこの世界の筋書きであるならば。
それとは違う道に進みたいと願う何者かがいるのかもしれないな」
そしてエルメスタ女王は最後に俺を見て、こう告げた。
「どちらが正しいかは知らない。
が。もし判断に迫られた時、見誤らないよう気をつけたまえ。グレイ」
そう言うと、エルメスタ女王は俺のもとを離れ、出発の準備のためイージスと話しはじめた。
俺は何も言えずにそこに立ち尽くす。
歴史が歪曲している
その言葉にどんな意味があるのだろうか?
俺の予知と、歴史の遷移はどうなるんだ?
「………グレイ殿?」
呼ばれてはっとする。
イージスがこちらをに覗き込んでいた。
「…すみません、イージス様。考えごとをしていました」
「あ、いえ、大丈夫です。そんな顔をしているなぁと…見惚れていただけです」
これまでの経験上、多分見惚れる顔ではないと思われる。
「ふふ、考えごとしてる私の顔は変でしょう。よく周りから言われるんです」
「えっ…そんなことはないですよ。グレイ殿はどんな時も、その、とても素敵です」
イージスはどんな顔の俺も褒めてくれそうだ。
良い男だ。抱かれて悔いなし。
バルツ聖国の一行は出発間近のようだ。
イージスはエルメスタ女王との話が終えて、俺への最後の挨拶に来てくれたのだろう。
エルメスタ女王に言われた懸念を払い、俺は笑顔をむけた。
「…昨晩は一夜の夢をありがとうございました。あなたは灰色の髪でなくとも…本当に、素敵な方でした」
照れながら絶妙なフォローを入れるイージス。
「こちらこそ。なかなかに稀有な思い出となりました。
またスノーヴィアに来ることがあれば、灰色の馬に跨りに来てください」
俺がいたずらっぽく笑って答えると、イージスはいつもの真っ赤な顔になった。
イージスはあたりをキョロキョロ見回した後、俺の頬にそっとキスをする。
誰にも見られていないつもりなのだろうが、飛竜騎士団の連中がニヤニヤしながらこちらを見ている。
俺はお返しにぐいとイージスを引き寄せ、思いきり唇に長めのキスをする。
イージスは首まで真っ赤にして照れていた。
妙な性癖がなければ、本当に可愛らしい男だ。
こうしてバルツ聖国の短い滞在は終わり、その白い一団は再び北西の空へと羽ばたいていった。
俺に一抹の不安を残して。
1
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
【完結】オーロラ魔法士と第3王子
N2O
BL
全16話
※2022.2.18 完結しました。ありがとうございました。
※2023.11.18 文章を整えました。
辺境伯爵家次男のリーシュ・ギデオン(16)が、突然第3王子のラファド・ミファエル(18)の専属魔法士に任命された。
「なんで、僕?」
一人狼第3王子×黒髪美人魔法士
設定はふんわりです。
小説を書くのは初めてなので、何卒ご容赦ください。
嫌な人が出てこない、ふわふわハッピーエンドを書きたくて始めました。
感想聞かせていただけると大変嬉しいです。
表紙絵
⇨ キラクニ 様 X(@kirakunibl)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
この道を歩む~転生先で真剣に生きていたら、第二王子に真剣に愛された~
乃ぞみ
BL
※ムーンライトの方で500ブクマしたお礼で書いた物をこちらでも追加いたします。(全6話)BL要素少なめですが、よければよろしくお願いします。
【腹黒い他国の第二王子×負けず嫌いの転生者】
エドマンドは13歳の誕生日に日本人だったことを静かに思い出した。
転生先は【エドマンド・フィッツパトリック】で、二年後に死亡フラグが立っていた。
エドマンドに不満を持った隣国の第二王子である【ブライトル・ モルダー・ヴァルマ】と険悪な関係になるものの、いつの間にか友人や悪友のような関係に落ち着く二人。
死亡フラグを折ることで国が負けるのが怖いエドマンドと、必死に生かそうとするブライトル。
「僕は、生きなきゃ、いけないのか……?」
「当たり前だ。俺を残して逝く気だったのか? 恨むぞ」
全体的に結構シリアスですが、明確な死亡表現や主要キャラの退場は予定しておりません。
闘ったり、負傷したり、国同士の戦争描写があったります。
本編ド健全です。すみません。
※ 恋愛までが長いです。バトル小説にBLを添えて。
※ 攻めがまともに出てくるのは五話からです。
※ タイトル変更しております。旧【転生先がバトル漫画の死亡フラグが立っているライバルキャラだった件 ~本筋大幅改変なしでフラグを折りたいけど、何であんたがそこにいる~】
※ ムーンライトノベルズにも投稿しております。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
【完結】帝王様は、表でも裏でも有名な飼い猫を溺愛する
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
離地暦201年――人類は地球を離れ、宇宙で新たな生活を始め200年近くが経過した。貧困の差が広がる地球を捨て、裕福な人々は宇宙へ進出していく。
狙撃手として裏で名を馳せたルーイは、地球での狙撃の帰りに公安に拘束された。逃走経路を疎かにした結果だ。表では一流モデルとして有名な青年が裏路地で保護される、滅多にない事態に公安は彼を疑うが……。
表も裏もひっくるめてルーイの『飼い主』である権力者リューアは公安からの問い合わせに対し、彼の保護と称した強制連行を指示する。
権力者一族の争いに巻き込まれるルーイと、ひたすらに彼に甘いリューアの愛の行方は?
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう
【注意】※印は性的表現有ります
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。
【完結】泡の消えゆく、その先に。〜人魚の恋のはなし〜
N2O
BL
人間×人魚の、恋の話。
表紙絵
⇨ 元素🪦 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定です
※◎は視点が変わります(俯瞰、攻め視点etc)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる