34 / 84
ep20 予知のズレ
しおりを挟む
サンドレア王国から衝撃的な一報が届いてから数日。
この王国事変は大陸を一気に駆け巡り、スノーヴィア辺境伯城の城下もその話で持ちきりだ。
サンドレア王国とスノーヴィア領の国境付近にも難民が溢れ、それらを狙う賊の類が現れはじめている。
スノーヴィアは急遽、飛竜騎士団を配備して警戒体制をとることになった。
俺は情報収集のため城下へと赴き、王国にいる密偵への伝令をすませて城へもどる。
もどるとポレロ辺境伯つきの小姓が駆け寄ってきた。
辺境伯が俺を呼んでいるらしい。
辺境伯城もまた、ものものしい雰囲気を漂わせている。
俺は早い足取りで辺境伯の書斎へとむかった。
俺は内心焦り続けていた。
王太子とラヴィが死んだ。
サンドレア王国が滅亡することはすなわちゲームオーバーを意味するが、まさかそれより先に二人が殺されるなどと、想像もしていなかった。
仮にゲームオーバーになっても、殺されるような展開などなかった。
滅びゆく王国を嘆きながら国外逃亡する……そんなやんわりとしたゲームオーバーが描かれていただけだ。
そもそも、サンドレア王国で派閥対立はあれど革新派閥が虐殺を起こす展開など、ゲームにはない。
サンドレア王国が二分される展開は確かにあるが、それは財務管理に失敗し特定のパラメータを保ったまま、ゲーム終盤で発生させることのできる特殊なイベントだ。
婚約破棄から数えても2年以上先のはずだった。
明らかに予知にズレが生じている。
サンドレア王国のズレを語るのであれば、マルゴーン帝国もそうだ。
ここ数年の他国への侵略スピードは度を超えていた。ゲームと比べても明らかに異常な速度だった。
そして今はぱったりとその手を止めている。ワケがわからない。
これがエルメスタ女王が言っていた『歴史の歪曲』なのだろうか?
ただ、ひとつだけ。
俺には言えることがあった。
これらから導き出される、ひとつの事実。
ポレロ辺境伯の書斎へ入ると、メルロロッティ嬢が静かに振り向く。「遅いわ」と俺を短く叱責した。
そこにはダングリッド飛竜騎士団団長にクラウス副団長、ハーシュを含めた竜騎士三名、俺の竜騎士見習いの同期達がいた。
招集された面々をみて、俺には何の話かすぐ検討がついた。
「遅れて申し訳ございません」
俺はそう言って、メルロロッティ嬢の後ろではなくポレロ辺境伯の前、彼らが囲む書斎の真ん中に立つ。
そして頭をさげた。
「サンドレア王国に起こったことは予知にはありませんでした」
俺は悔しげに続ける。
「予知とは大きく異なる歴史の流れを感じます。今後、私の予知は頼ることができない状況かと」
受け入れ難い事実だが、俺の予知はズレはじめていた。
それはすなわち。
予知を当てにすることができないということを意味していた。
辺境伯は「そっか~」と座っていた椅子の背に身を投げ、メルロロッティ嬢は「顔をあげなさい」と言い、俺の側へと歩み寄った。
ここにいる者は皆、俺と親しい者たちだ。
共通点は俺の『予知』を知っていること。
「グレイの予知には王国の二分もあっただろ。時期がズレたことに心当たりは?」
そう口を開いたのはダングリッド飛竜騎士団長だ。
「時期だけの問題ではないでしょう。
まず前提条件が違う。グレイ君の予知では王族や穏健派閥は殺されていないし、新王の擁立もない。」
そう続いたのはクラウス副団長。
俺は頷き肯定し、言葉を続けた。
「今までこれほど大きな差異が出ることはありませんでした。
ただ、確かに王国や帝国も……わずかですがズレは起こっていたように思います。気をつけていれば、他の兆候にも気づけたかもしれない。
誤差の範囲内だと軽視していました。申し訳ありません」
俺はそう言って再び頭をさげる。
この場で俺を責めるような者は誰もいなかった。
メルロロッティ嬢はまるで俺を気遣うように、すぐ傍に佇んでいる。
ありがとう。マイエンジェル。
「ヴィルゴ宰相閣下がこのような強硬手段に出るのにも、私は違和感を覚えるわ」
メルロロッティ嬢の言葉には俺も同意だ。
こんなこと平気でするような人じゃない。
「そうだよねぇ。わからないこと、物騒なことが多すぎるよね~」
そう言うと、ポレロ辺境伯は足を投げ出し椅子の上でクルクル回り出す。
辺境伯の椅子は、職人に造らせたこの世界唯一無二の回転椅子だ。
俺が予知の延長でデスクチェアの話をしたら、欲しがっていつの間にか造らせたらしい。
「あ、でもねぇ」
そう言って、ポレロ辺境伯は回転をやめ正面にもどってくる。
「サンドレア王国の者は何人も我々の領内には踏み込ませないよ。そこは徹底するように」
ニッコリとそう告げた。
ぽやーんとしてるけど、辺境伯はこう言う部分を曖昧にしない。
竜騎士たちは敬礼する。
俺とメルロロッティ嬢は頭をさげ、異論がない旨を示した。
「お話中、失礼します!」
そう言って扉を慌ただしく開け放ったのは、辺境伯の小姓だ。俺に言伝してくれた子。
一斉にメルロロッティ嬢や団長たちに見下ろされ、小姓は怯んだような表情をするが、すぐぴっと姿勢を正した。
「コラ~今の時間はどんな言伝もあとにしなさいと言ったでしょう」
ポレロ辺境伯がプリプリ諌めると、小姓は頭を深く下げたままこう続けた。
「申し訳ありません。ポレロ様。ですが家宰長が今すぐお伝えするようにと。火急の知らせにございます」
家宰長が許可を?
その言葉に全員が眉をひそめた。
「サンドレア王国新王陛下のエルマー・コルレオ・サンドレア様と、同じくサンドレア王国の宰相閣下ヴィルゴ・サイラス様がお見えになっています」
その場にいた全員が、何かの間違いではないかと凍りついた。
この王国事変は大陸を一気に駆け巡り、スノーヴィア辺境伯城の城下もその話で持ちきりだ。
サンドレア王国とスノーヴィア領の国境付近にも難民が溢れ、それらを狙う賊の類が現れはじめている。
スノーヴィアは急遽、飛竜騎士団を配備して警戒体制をとることになった。
俺は情報収集のため城下へと赴き、王国にいる密偵への伝令をすませて城へもどる。
もどるとポレロ辺境伯つきの小姓が駆け寄ってきた。
辺境伯が俺を呼んでいるらしい。
辺境伯城もまた、ものものしい雰囲気を漂わせている。
俺は早い足取りで辺境伯の書斎へとむかった。
俺は内心焦り続けていた。
王太子とラヴィが死んだ。
サンドレア王国が滅亡することはすなわちゲームオーバーを意味するが、まさかそれより先に二人が殺されるなどと、想像もしていなかった。
仮にゲームオーバーになっても、殺されるような展開などなかった。
滅びゆく王国を嘆きながら国外逃亡する……そんなやんわりとしたゲームオーバーが描かれていただけだ。
そもそも、サンドレア王国で派閥対立はあれど革新派閥が虐殺を起こす展開など、ゲームにはない。
サンドレア王国が二分される展開は確かにあるが、それは財務管理に失敗し特定のパラメータを保ったまま、ゲーム終盤で発生させることのできる特殊なイベントだ。
婚約破棄から数えても2年以上先のはずだった。
明らかに予知にズレが生じている。
サンドレア王国のズレを語るのであれば、マルゴーン帝国もそうだ。
ここ数年の他国への侵略スピードは度を超えていた。ゲームと比べても明らかに異常な速度だった。
そして今はぱったりとその手を止めている。ワケがわからない。
これがエルメスタ女王が言っていた『歴史の歪曲』なのだろうか?
ただ、ひとつだけ。
俺には言えることがあった。
これらから導き出される、ひとつの事実。
ポレロ辺境伯の書斎へ入ると、メルロロッティ嬢が静かに振り向く。「遅いわ」と俺を短く叱責した。
そこにはダングリッド飛竜騎士団団長にクラウス副団長、ハーシュを含めた竜騎士三名、俺の竜騎士見習いの同期達がいた。
招集された面々をみて、俺には何の話かすぐ検討がついた。
「遅れて申し訳ございません」
俺はそう言って、メルロロッティ嬢の後ろではなくポレロ辺境伯の前、彼らが囲む書斎の真ん中に立つ。
そして頭をさげた。
「サンドレア王国に起こったことは予知にはありませんでした」
俺は悔しげに続ける。
「予知とは大きく異なる歴史の流れを感じます。今後、私の予知は頼ることができない状況かと」
受け入れ難い事実だが、俺の予知はズレはじめていた。
それはすなわち。
予知を当てにすることができないということを意味していた。
辺境伯は「そっか~」と座っていた椅子の背に身を投げ、メルロロッティ嬢は「顔をあげなさい」と言い、俺の側へと歩み寄った。
ここにいる者は皆、俺と親しい者たちだ。
共通点は俺の『予知』を知っていること。
「グレイの予知には王国の二分もあっただろ。時期がズレたことに心当たりは?」
そう口を開いたのはダングリッド飛竜騎士団長だ。
「時期だけの問題ではないでしょう。
まず前提条件が違う。グレイ君の予知では王族や穏健派閥は殺されていないし、新王の擁立もない。」
そう続いたのはクラウス副団長。
俺は頷き肯定し、言葉を続けた。
「今までこれほど大きな差異が出ることはありませんでした。
ただ、確かに王国や帝国も……わずかですがズレは起こっていたように思います。気をつけていれば、他の兆候にも気づけたかもしれない。
誤差の範囲内だと軽視していました。申し訳ありません」
俺はそう言って再び頭をさげる。
この場で俺を責めるような者は誰もいなかった。
メルロロッティ嬢はまるで俺を気遣うように、すぐ傍に佇んでいる。
ありがとう。マイエンジェル。
「ヴィルゴ宰相閣下がこのような強硬手段に出るのにも、私は違和感を覚えるわ」
メルロロッティ嬢の言葉には俺も同意だ。
こんなこと平気でするような人じゃない。
「そうだよねぇ。わからないこと、物騒なことが多すぎるよね~」
そう言うと、ポレロ辺境伯は足を投げ出し椅子の上でクルクル回り出す。
辺境伯の椅子は、職人に造らせたこの世界唯一無二の回転椅子だ。
俺が予知の延長でデスクチェアの話をしたら、欲しがっていつの間にか造らせたらしい。
「あ、でもねぇ」
そう言って、ポレロ辺境伯は回転をやめ正面にもどってくる。
「サンドレア王国の者は何人も我々の領内には踏み込ませないよ。そこは徹底するように」
ニッコリとそう告げた。
ぽやーんとしてるけど、辺境伯はこう言う部分を曖昧にしない。
竜騎士たちは敬礼する。
俺とメルロロッティ嬢は頭をさげ、異論がない旨を示した。
「お話中、失礼します!」
そう言って扉を慌ただしく開け放ったのは、辺境伯の小姓だ。俺に言伝してくれた子。
一斉にメルロロッティ嬢や団長たちに見下ろされ、小姓は怯んだような表情をするが、すぐぴっと姿勢を正した。
「コラ~今の時間はどんな言伝もあとにしなさいと言ったでしょう」
ポレロ辺境伯がプリプリ諌めると、小姓は頭を深く下げたままこう続けた。
「申し訳ありません。ポレロ様。ですが家宰長が今すぐお伝えするようにと。火急の知らせにございます」
家宰長が許可を?
その言葉に全員が眉をひそめた。
「サンドレア王国新王陛下のエルマー・コルレオ・サンドレア様と、同じくサンドレア王国の宰相閣下ヴィルゴ・サイラス様がお見えになっています」
その場にいた全員が、何かの間違いではないかと凍りついた。
1
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
【完結】オーロラ魔法士と第3王子
N2O
BL
全16話
※2022.2.18 完結しました。ありがとうございました。
※2023.11.18 文章を整えました。
辺境伯爵家次男のリーシュ・ギデオン(16)が、突然第3王子のラファド・ミファエル(18)の専属魔法士に任命された。
「なんで、僕?」
一人狼第3王子×黒髪美人魔法士
設定はふんわりです。
小説を書くのは初めてなので、何卒ご容赦ください。
嫌な人が出てこない、ふわふわハッピーエンドを書きたくて始めました。
感想聞かせていただけると大変嬉しいです。
表紙絵
⇨ キラクニ 様 X(@kirakunibl)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
この道を歩む~転生先で真剣に生きていたら、第二王子に真剣に愛された~
乃ぞみ
BL
※ムーンライトの方で500ブクマしたお礼で書いた物をこちらでも追加いたします。(全6話)BL要素少なめですが、よければよろしくお願いします。
【腹黒い他国の第二王子×負けず嫌いの転生者】
エドマンドは13歳の誕生日に日本人だったことを静かに思い出した。
転生先は【エドマンド・フィッツパトリック】で、二年後に死亡フラグが立っていた。
エドマンドに不満を持った隣国の第二王子である【ブライトル・ モルダー・ヴァルマ】と険悪な関係になるものの、いつの間にか友人や悪友のような関係に落ち着く二人。
死亡フラグを折ることで国が負けるのが怖いエドマンドと、必死に生かそうとするブライトル。
「僕は、生きなきゃ、いけないのか……?」
「当たり前だ。俺を残して逝く気だったのか? 恨むぞ」
全体的に結構シリアスですが、明確な死亡表現や主要キャラの退場は予定しておりません。
闘ったり、負傷したり、国同士の戦争描写があったります。
本編ド健全です。すみません。
※ 恋愛までが長いです。バトル小説にBLを添えて。
※ 攻めがまともに出てくるのは五話からです。
※ タイトル変更しております。旧【転生先がバトル漫画の死亡フラグが立っているライバルキャラだった件 ~本筋大幅改変なしでフラグを折りたいけど、何であんたがそこにいる~】
※ ムーンライトノベルズにも投稿しております。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
【完結】帝王様は、表でも裏でも有名な飼い猫を溺愛する
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
離地暦201年――人類は地球を離れ、宇宙で新たな生活を始め200年近くが経過した。貧困の差が広がる地球を捨て、裕福な人々は宇宙へ進出していく。
狙撃手として裏で名を馳せたルーイは、地球での狙撃の帰りに公安に拘束された。逃走経路を疎かにした結果だ。表では一流モデルとして有名な青年が裏路地で保護される、滅多にない事態に公安は彼を疑うが……。
表も裏もひっくるめてルーイの『飼い主』である権力者リューアは公安からの問い合わせに対し、彼の保護と称した強制連行を指示する。
権力者一族の争いに巻き込まれるルーイと、ひたすらに彼に甘いリューアの愛の行方は?
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう
【注意】※印は性的表現有ります
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
【完結】泡の消えゆく、その先に。〜人魚の恋のはなし〜
N2O
BL
人間×人魚の、恋の話。
表紙絵
⇨ 元素🪦 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定です
※◎は視点が変わります(俯瞰、攻め視点etc)
婚約破棄したら隊長(♂)に愛をささやかれました
ヒンメル
BL
フロナディア王国デルヴィーニュ公爵家嫡男ライオネル・デルヴィーニュ。
愛しの恋人(♀)と婚約するため、親に決められた婚約を破棄しようとしたら、荒くれ者の集まる北の砦へ一年間行かされることに……。そこで人生を変える出会いが訪れる。
*****************
「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく(https://www.alphapolis.co.jp/novel/221439569/703283996)」の番外編です。ライオネルと北の砦の隊長の後日談ですが、BL色が強くなる予定のため独立させてます。単体でも分かるように書いたつもりですが、本編を読んでいただいた方がわかりやすいと思います。
※「国王陛下は婚約破棄された令嬢に愛をささやく」の他の番外編よりBL色が強い話になりました(特に第八話)ので、苦手な方は回避してください。
※完結済にした後も読んでいただいてありがとうございます。
評価やブックマーク登録をして頂けて嬉しいです。
※小説家になろう様でも公開中です。
【完結】僕の大事な魔王様
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
母竜と眠っていた幼いドラゴンは、なぜか人間が住む都市へ召喚された。意味が分からず本能のままに隠れたが発見され、引きずり出されて兵士に殺されそうになる。
「お母さん、お父さん、助けて! 魔王様!!」
魔族の守護者であった魔王様がいない世界で、神様に縋る人間のように叫ぶ。必死の嘆願は幼ドラゴンの魔力を得て、遠くまで響いた。そう、隣接する別の世界から魔王を召喚するほどに……。
俺様魔王×いたいけな幼ドラゴン――成長するまで見守ると決めた魔王は、徐々に真剣な想いを抱くようになる。彼の想いは幼過ぎる竜に届くのか。ハッピーエンド確定
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/11……完結
2023/09/28……カクヨム、週間恋愛 57位
2023/09/23……エブリスタ、トレンドBL 5位
2023/09/23……小説家になろう、日間ファンタジー 39位
2023/09/21……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる