【名前の由来 ～武士外道と救済消滅～】

【名前の由来 ～武士外道と救済消滅～】

【名前の由来　～武士外道と救済消滅～】

　僕の名前は、心居大和（こころい　やまと）。高校一年生。今日は、僕の名前の由来について語ろうと思う。この名は、父親が好きなゲームの主人公の名前からきている。ゲームの名は、『武士道七師伝（しちしでん）』。『武士ヤマトシリーズ』の１作目でもある。物語は、武士に憧れたヤマトが、武士道を求め、武士道七師という７人から徳を学ぶため旅をするＲＰＧである。道中、護衛や用心棒や傭兵をしながら、７つの徳を伝授していく。最後は、大名の家来となり、正式な武士となる。この７つの徳は、新渡戸稲造の『武士道』が参考されていて、未来人イナゾーによって、徳が伝えられたという説明もある。僕は、この本を読んで、友達に勧めてみたが、買うなんて、コスパが悪い。読書なんて、タイパが悪いと拒否されてしまった。しかし、後日、その友達は、『武士道』について語っていた。どうやら、ネット検索で、だいたいの内容を把握したようだ。コスパ、タイパ、恐るべし。

　シリーズ２作目は、『猛将突貫』。武士になったヤマトが、大名の命により、戦場を駆け巡るシミュレーションＲＰＧだ。悲しい事に、ヤマトが、最後、死んでしまう。仕えた大名は、性格が悪く、味方の裏切りに遭い、ヤマトが、大名を護るために、最後、勝てるはずのない戦いに挑み、絶対に死んでしまうという話である。で、３作目は、【外道武士】。死んでしまったヤマトが怨霊となり、死体の身体を借りて、外道武士として、敵味方無関係に戦場を駆け巡るアクションＲＰＧだ。エンディングが、何種類かあり、前作の大名や裏切り者を倒したりできるが、真のエンディングに辿り着くには、同じ怨霊、外道武士の裏ボス、小田野（おだの）ノブナガンとの一騎打ちがある。まず、ノブナガンのたったの一撃で、ヤマトは即死する。絶叫ものである。その上、やり直すには、セーブを一つ、消さなくてはいけない。最大２０個あるセーブが命の数となる。直前に、たくさんセーブを作れば、無限にやり直せるので、酷い仕様ではない。しかし、真のエンディングに辿り着くには、全てのセーブを消滅させて、ノブナガンに敗北しなければならない。敗北すると、ノブナガンが語るのだ。
「今度は、我と共に、来世で、真の武士道を極めようではないか」
僕は、その時、自分の中にある前世の記憶が蘇った。

　武士ヤマトシリーズ４作目。『究極武士道転生』。
始動！
完
全1000文字