キモオタ レベル0★世界最弱のオタク高校生の僕だけレベルアップ!美女に囲まれハーレム青春物語

さかいおさむ

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「魔法の方も成長しているのかね?」
 魔王は手のひらを向ける。
 手のひらに黒い魔力が集まり、黒い弾丸が撃たれる。

「闇魔法……か? それなら」
 僕も光の弾丸で応戦する。

 弾丸は僕と魔王の間でぶつかり合い、爆発する。
 部屋内が熱気と煙に包まれる。

「くくく、魔王に魔法で勝てると思うなよ!」
 黒い弾丸の勢いが上がり、押し込まれる。
 防ぎきれない……!

 数発の弾丸が僕に向かい飛んでくる。
「くっ! 避けられない!」

「まだまだだな、木本君」
『ビュッ!』
 僕の前で黒い弾丸が真っ二つに。

「ア、アスカさん!」
「私だって攻撃を防ぐくらいできるぞ!」
 僕の前で弾丸を斬り落とすアスカさん。
「さすがです……頼りになります」


「ほう、その女なかなかやるな。勇者のハーレム要員ではないようだな」

「誰がハーレム要員よ!」
 魔王の言葉に怒りながらサクラちゃんも斬りかかる。
 良い攻撃だったが、魔王は斬撃を避ける。

「サ、サクラ! 相手は魔王だぞ……」
 妹の攻撃に焦るアスカさん。

「うむ、そっちの女も大したものだ。私が回復している間にだいぶ人間も成長したようだな。だが……」
 魔王の体が黒いオーラで満ちていく。魔力が上がっていくのが分かる。


「二人とも! 下がって!」
「ハァッ!」
 魔王はさっきまでの弾丸とは比べ物にならないような炎を放つ。

「クソッ! 光の壁!」
 分厚い光の壁が僕らの前に現れる。

 黒い炎を光の壁が飲み込む。
 防御魔法の力も前より格段に上がっているようだ。

「くくく、すごいぞ。私の闇の炎も防ぐか!」
 久しぶりの戦いに上機嫌の魔王は魔王が宙に手に広げる。

 黒い棒状の光が現れ、剣に形を変える。

「ウォーミングアップは終わりのようだ。行くぞ!」
 魔王はその黒い剣剣を握りしめ、襲い掛かる。

「速い!」
 たくさんのモンスターと戦ってきたが、トップレベルのスピードで向かって来る。

 かろうじで魔王が振り下ろす剣を受け止める。
「ぐっ!」
 受け止めた剣越しに僕の両手が痺れる。さすが魔王、剣技もパワーもとんでもない。

 こうなったらしかたない。
「温存してる暇はなさそうだな……」
「温存……だと?」
 魔王の表情が変わる。

 僕は全身に魔力を集める。
「……やる気だな。木本君」
「ええ……あれは……魔人化です!」
 僕の体が光り出す。

「これは……魔人化!? まさか人間ごときが?」
 信じられないものを見るように驚く魔王。

「終わりだ、魔王!」
 僕は地面を蹴り、飛び出す。
 驚いたままの表情の魔王に体に剣を突き立てる。
 瞬きをしているくらいの時間だ。

「ぐわあぁぁぁあ!」
 うめき声をあげる魔王。いきなり剣が刺さり驚いただろう。ここで決める!

「うおぉぉぉお!」
 魔人化した僕は高速で魔王に剣を振るう。
 魔王は丸まり、防行体制をとっている。
「く、くそ……人間にここまでやられるとは……」

 魔王の皮膚は鉄のように固く、なかなか刃が刺さらないが青い血が飛び散る。

「いけるぞ……!」
 遠くから見守るアスカさんたちは勝利を期待している。

 剣じゃ魔王に致命傷は与えられそうもないな……僕は両手に魔力を貯める。
「くらえ!」
 魔力を凝縮した光の弾丸を魔王に打ち込む。

 強大な爆発音が鳴り、ダンジョンが揺れる。
 僕史上、最大の攻撃だろう。

 魔王は吹き飛ばされ、地面に横たわる。

「勝った……」
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