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「おい! 木本君! 大丈夫か!?」
「うぅ……ここは……?」
アスカさんの声、そうか、僕は魔王の分身と戦って……いや、違う!
起き上がると心配そうなアスカさんとガイド。そしてどこか気まずそうなサクラちゃん。
「僕は一体……痛たたた!」
下腹部に強烈な痛み、すべて思いだした。
サクラちゃんという魔王に男の誇り蹴り飛ばされたのだ。
「す、すまないな、木本君……あ、潰れたりはしてなさそうだから大丈夫だ……」
「だ、大丈夫って……見たんですか!?」
「ち、治療だよ……」
「……」
何とも言えない興奮を覚えた。
「あ、あの……ごめんね……そんなに痛いなんて知らなくて……」
サクラちゃんは顔を赤らめ謝る。あのサクラちゃんが謝るなんて……事の重大さが分かっているようだ。
奇妙な性癖に目覚めてしまったのは言うまでもないだろう。
「さて、まじめな話にもどるが……木本君、妹と戦ってみてどうだった?」
「そりゃアイドルに股間を蹴られるという忘れられない興奮を……」
「まじめな話だ!!」
「は、はいっ! その……いいようにやられてしまったというか……」
「フフ、当たり前じゃない!」
得意げなサクラちゃん。
「そうだな、私も見ていて思ったよ。レベルでは木本君が圧倒的なはずなのに、実戦となるとサクラに手も足も出なかったな」
「うぅ……はい……」
その通りだった。パワー、スピード、一つ一つでは僕の方が上だった。しかし、サクラちゃんは上手く戦いをコントロールして僕は振り回されていた。
「木本君の弱点が分かったよ」
「じゃ、弱点……?」
「ああ、実戦経験の少なさだ。レベル54は私や妹よりも上だが、正直一対一での戦いなら、何とかなるだろうという感じがするんだよ」
「……たしかに」
「猪突猛進に襲ってくるモンスターなら木本君は楽勝だろう。しかし、知恵のあるモンスターや人間が相手だとレベルの差を戦闘技術で埋められてしまうんだ」
「なるほど……言われてみればその通りですね……」
確かに僕はレベル程、強いモンスターとの実戦経験を積んでいない。
ガイドのおかげで効率よくレベルを上げてこれたがここにきて大きな壁にぶち当たってしまった。
「……実戦経験か、よし、木本君。いいところに連れてってやろう!」
「い、いいところ!?」
「ああ、レベルアップは出来ないところだから、今までは木本君に関係ないところだったけど、強く賢いモンスターと戦いができるところだ!」
「そんなところが!? いきましょう!!」
アスカさんの提案に心躍る僕。
レベル上げに夢中だった僕。
ここらで戦闘技術もあげないとな。
「え? 今来たのにもう帰るの……?」
サクラちゃんは不満そうだ。
「うぅ……ここは……?」
アスカさんの声、そうか、僕は魔王の分身と戦って……いや、違う!
起き上がると心配そうなアスカさんとガイド。そしてどこか気まずそうなサクラちゃん。
「僕は一体……痛たたた!」
下腹部に強烈な痛み、すべて思いだした。
サクラちゃんという魔王に男の誇り蹴り飛ばされたのだ。
「す、すまないな、木本君……あ、潰れたりはしてなさそうだから大丈夫だ……」
「だ、大丈夫って……見たんですか!?」
「ち、治療だよ……」
「……」
何とも言えない興奮を覚えた。
「あ、あの……ごめんね……そんなに痛いなんて知らなくて……」
サクラちゃんは顔を赤らめ謝る。あのサクラちゃんが謝るなんて……事の重大さが分かっているようだ。
奇妙な性癖に目覚めてしまったのは言うまでもないだろう。
「さて、まじめな話にもどるが……木本君、妹と戦ってみてどうだった?」
「そりゃアイドルに股間を蹴られるという忘れられない興奮を……」
「まじめな話だ!!」
「は、はいっ! その……いいようにやられてしまったというか……」
「フフ、当たり前じゃない!」
得意げなサクラちゃん。
「そうだな、私も見ていて思ったよ。レベルでは木本君が圧倒的なはずなのに、実戦となるとサクラに手も足も出なかったな」
「うぅ……はい……」
その通りだった。パワー、スピード、一つ一つでは僕の方が上だった。しかし、サクラちゃんは上手く戦いをコントロールして僕は振り回されていた。
「木本君の弱点が分かったよ」
「じゃ、弱点……?」
「ああ、実戦経験の少なさだ。レベル54は私や妹よりも上だが、正直一対一での戦いなら、何とかなるだろうという感じがするんだよ」
「……たしかに」
「猪突猛進に襲ってくるモンスターなら木本君は楽勝だろう。しかし、知恵のあるモンスターや人間が相手だとレベルの差を戦闘技術で埋められてしまうんだ」
「なるほど……言われてみればその通りですね……」
確かに僕はレベル程、強いモンスターとの実戦経験を積んでいない。
ガイドのおかげで効率よくレベルを上げてこれたがここにきて大きな壁にぶち当たってしまった。
「……実戦経験か、よし、木本君。いいところに連れてってやろう!」
「い、いいところ!?」
「ああ、レベルアップは出来ないところだから、今までは木本君に関係ないところだったけど、強く賢いモンスターと戦いができるところだ!」
「そんなところが!? いきましょう!!」
アスカさんの提案に心躍る僕。
レベル上げに夢中だった僕。
ここらで戦闘技術もあげないとな。
「え? 今来たのにもう帰るの……?」
サクラちゃんは不満そうだ。
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