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レベルアップ合宿は続いた。
数週間、ひたすらモンスターを倒し続ける僕ら。
「キモオタ君! 次はブラックダイヤモンドゴブリン140体です!」
ゴブリンを10体倒してレベルアップしていたころが懐かしい……
「はぁ……140体ね……」
『ビュンッ!』
一振りで数十体のブラックダイヤモンドゴブリンが粉々になる。
「木本君……とんでもない力になったな……」
アスカさんも驚くほどだ。
今の僕はほとんどのモンスターを倒すことができるだろう。
いま何レベルだったかな? レベル30を超えたあたりから覚えていない。
「よし、木本君。今日はこの辺にしておこうか」
「はい。お疲れ様でした、アスカさん!」
アスカさんは今も僕が倒せないモンスターを代わりに倒し続けてくれている。
「いやいや……もう木本君に倒せないモンスターはこの辺にもいないだろうな……」
「そうですか? でも最近はどのモンスターの動きもスローモーションに見えてきましたよ」
「大したもんだ……ガイド、いま木本君は何レベルなんだ?」
「えーっと……今のレベルは……」
『ドドドド……』
突然、モンスターの群れが山から逃げ出すように走り出す。
「な、なんだ!?」
僕らには目もくれず、モンスターは走り去っていく。
さっきまでウヨウヨいたモンスターはすっかりいなくなってしまった。
「どうしたんですかね……?」
「うーむ……なんだろうか?」
その時、
『グオオオオオオ』
「!? い、今の声は……?」
山の奥から不気味な叫び声が。
「……どうやらモンスター達は山の主から逃げたようだな」
「山の主……?」
「富士の樹海だ、山奥には誰も見つかってないモンスターもいるんだろう」
「なるほど……」
「……まあ雄叫びはずっと遠くだったし、この辺りは大丈夫だろう。当然強力なモンスターだろうからな、触らぬ神に祟りなしだ」
「そうですね……この辺は人も住んでませんからね」
今はレベルアップ合宿だ。
レベルアップに必要ないモンスターとわざわざ戦う必要はない。
「まあ気になるし少し見てくるか」
アスカさんは高い木にサッと登り、山奥を見る。
トップ冒険者のアスカさんは一般人に危害が及ばないか心配しているのだろう。
「ん……? まずいな……」
「どうしましたか!?」
「山の主の姿は見えないが……民家があるな……」
「……心配ですね」
こんな山奥に人がいるのか?
「一応、そばまで様子を見に行ってみるよ。君たちは帰っていてくれ」
「そんな! 僕も行きますよ」
「うーん……まあ、今の木本君なら心配はないか?」
「そうですよ! 僕のことも頼りにしてくださいよ!」
「ふふ、そうだな」
僕らは山奥へと向かう。
レベルアップした僕とアスカさんはターザンのように山の中を駆け抜ける。
「山奥の民家ですし、空き家とかいいですね……」
「ああ、でも世間は夏休みだしな……別荘とかだと心配だな……」
「別荘……」
嫌な予感がするな……急ごう。
数週間、ひたすらモンスターを倒し続ける僕ら。
「キモオタ君! 次はブラックダイヤモンドゴブリン140体です!」
ゴブリンを10体倒してレベルアップしていたころが懐かしい……
「はぁ……140体ね……」
『ビュンッ!』
一振りで数十体のブラックダイヤモンドゴブリンが粉々になる。
「木本君……とんでもない力になったな……」
アスカさんも驚くほどだ。
今の僕はほとんどのモンスターを倒すことができるだろう。
いま何レベルだったかな? レベル30を超えたあたりから覚えていない。
「よし、木本君。今日はこの辺にしておこうか」
「はい。お疲れ様でした、アスカさん!」
アスカさんは今も僕が倒せないモンスターを代わりに倒し続けてくれている。
「いやいや……もう木本君に倒せないモンスターはこの辺にもいないだろうな……」
「そうですか? でも最近はどのモンスターの動きもスローモーションに見えてきましたよ」
「大したもんだ……ガイド、いま木本君は何レベルなんだ?」
「えーっと……今のレベルは……」
『ドドドド……』
突然、モンスターの群れが山から逃げ出すように走り出す。
「な、なんだ!?」
僕らには目もくれず、モンスターは走り去っていく。
さっきまでウヨウヨいたモンスターはすっかりいなくなってしまった。
「どうしたんですかね……?」
「うーむ……なんだろうか?」
その時、
『グオオオオオオ』
「!? い、今の声は……?」
山の奥から不気味な叫び声が。
「……どうやらモンスター達は山の主から逃げたようだな」
「山の主……?」
「富士の樹海だ、山奥には誰も見つかってないモンスターもいるんだろう」
「なるほど……」
「……まあ雄叫びはずっと遠くだったし、この辺りは大丈夫だろう。当然強力なモンスターだろうからな、触らぬ神に祟りなしだ」
「そうですね……この辺は人も住んでませんからね」
今はレベルアップ合宿だ。
レベルアップに必要ないモンスターとわざわざ戦う必要はない。
「まあ気になるし少し見てくるか」
アスカさんは高い木にサッと登り、山奥を見る。
トップ冒険者のアスカさんは一般人に危害が及ばないか心配しているのだろう。
「ん……? まずいな……」
「どうしましたか!?」
「山の主の姿は見えないが……民家があるな……」
「……心配ですね」
こんな山奥に人がいるのか?
「一応、そばまで様子を見に行ってみるよ。君たちは帰っていてくれ」
「そんな! 僕も行きますよ」
「うーん……まあ、今の木本君なら心配はないか?」
「そうですよ! 僕のことも頼りにしてくださいよ!」
「ふふ、そうだな」
僕らは山奥へと向かう。
レベルアップした僕とアスカさんはターザンのように山の中を駆け抜ける。
「山奥の民家ですし、空き家とかいいですね……」
「ああ、でも世間は夏休みだしな……別荘とかだと心配だな……」
「別荘……」
嫌な予感がするな……急ごう。
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