78 / 183
78
しおりを挟む
それから、数時間ぶっ通しでレベル15のダンジョンをクリアし続ける2人。
「はぁはぁ……もう限界だよ……」
「ええ……休みましょうか……そろそろ、来るはずです。救世主が!」
昨日と同じように、ボロボロになり部屋に戻る2人を、学校終えたまどかが出迎えた。
「お、お疲れ様です……相変わらずボロボロのお姿で……」
「ふふふ、待っていたよ……」
「ひぇっ!」
まどかを引っ張り、3人でのダンジョンに入る。
人数も増え、スピードが上がり、10回目のクリアをした。
「よし。やっと10回ね! 昨日よりは早く終わったわ。今回は私が引かせてもらいますね」
「頑張ってください。花子姉さん!」
「緊張するわね……どうしましょうか? 剣とか槍のレア度★★★★☆のアイテムが出てきたら……私使えませんよ!?」
他人が引いたアイテムだと、もっと上のダンジョンでは通用しない。自分で使うアイテムは自分自身で引く必要があるのだ。
「その時は売りに行こう! レア度★★★★☆のアイテムなんて持っていったら、きっと店長大喜びだよ!」
「なるほど。売るって言う手もありますね。では、いきます!」
気合を入れてガチャを回す。
10回分の運がチャージされているガチャだ。
「ガチャ!」
『鉄の兜 レア度★★★☆☆』
「……はぁ!? なによコレ!」
レア度★★★☆☆は決して悪いアイテムではない。
しかし、花子は落ち込む。
「は、花子さん……」
「うぅ……ハズレですね。せっかく10回もやったのに……ごめんなさい……」
「いやいや、謝ることじゃないよ。
やっぱり、パスをする裏技を使っても、確実にレアアイテムが手に入るってわけじゃないんだね……」
まどかの見つけた裏技も、レアアイテムを取れる確率を上げるものではなく、出現率を上げられるだけだった。
「仕方ないですね。運が悪かったです。じゃあ次はまどかちゃん行ましょうか」
「い、いいんですかね? 私も手伝ってもらって。
私が学校行ってる間は、お二人でずっとやってるのに」
「何言ってるのよ。この裏技はまどかちゃんが見つけた技でしょ! 手伝うのは当たり前よ」
「あ、ありがとうございますわ!」
花子は今までの成果を確認する。
「今のところ、レア度★★★★☆が1つ、レア度★★★☆☆が1つです。
もし普通に20回、ガチャを回したってレア度★★★☆☆のアイテムが1つ出るか出ないかってところでしょうから、この裏技を続ける価値はありますね」
「そういえば……レインボーガチャはどうなるのかな?」
アキラが口を開く。以前『召喚獣の指輪』を手に入れた時に一度だけ見たレア度★★★★☆以上が確定のレインボーガチャ。
「やっぱりパスをし続ければ、レインボーガチャも出やすくなる……のかな?」
「確かにどうなんですかね? レインボーガチャなんて普通なら何千分の一とかですよね。
もし、それも出やすくなるんだったら、レインボーガチャが出るまでパスし続けるっていうのもアリなのかもしれませんけど……」
「とりあえず今回は、私もお二人と同じようにパス、10回で回させて頂きますわ」
まだ時刻も早い。そのまま、もう一度レベル15のダンジョンを10周することにした3人だった。
「はぁはぁ……もう限界だよ……」
「ええ……休みましょうか……そろそろ、来るはずです。救世主が!」
昨日と同じように、ボロボロになり部屋に戻る2人を、学校終えたまどかが出迎えた。
「お、お疲れ様です……相変わらずボロボロのお姿で……」
「ふふふ、待っていたよ……」
「ひぇっ!」
まどかを引っ張り、3人でのダンジョンに入る。
人数も増え、スピードが上がり、10回目のクリアをした。
「よし。やっと10回ね! 昨日よりは早く終わったわ。今回は私が引かせてもらいますね」
「頑張ってください。花子姉さん!」
「緊張するわね……どうしましょうか? 剣とか槍のレア度★★★★☆のアイテムが出てきたら……私使えませんよ!?」
他人が引いたアイテムだと、もっと上のダンジョンでは通用しない。自分で使うアイテムは自分自身で引く必要があるのだ。
「その時は売りに行こう! レア度★★★★☆のアイテムなんて持っていったら、きっと店長大喜びだよ!」
「なるほど。売るって言う手もありますね。では、いきます!」
気合を入れてガチャを回す。
10回分の運がチャージされているガチャだ。
「ガチャ!」
『鉄の兜 レア度★★★☆☆』
「……はぁ!? なによコレ!」
レア度★★★☆☆は決して悪いアイテムではない。
しかし、花子は落ち込む。
「は、花子さん……」
「うぅ……ハズレですね。せっかく10回もやったのに……ごめんなさい……」
「いやいや、謝ることじゃないよ。
やっぱり、パスをする裏技を使っても、確実にレアアイテムが手に入るってわけじゃないんだね……」
まどかの見つけた裏技も、レアアイテムを取れる確率を上げるものではなく、出現率を上げられるだけだった。
「仕方ないですね。運が悪かったです。じゃあ次はまどかちゃん行ましょうか」
「い、いいんですかね? 私も手伝ってもらって。
私が学校行ってる間は、お二人でずっとやってるのに」
「何言ってるのよ。この裏技はまどかちゃんが見つけた技でしょ! 手伝うのは当たり前よ」
「あ、ありがとうございますわ!」
花子は今までの成果を確認する。
「今のところ、レア度★★★★☆が1つ、レア度★★★☆☆が1つです。
もし普通に20回、ガチャを回したってレア度★★★☆☆のアイテムが1つ出るか出ないかってところでしょうから、この裏技を続ける価値はありますね」
「そういえば……レインボーガチャはどうなるのかな?」
アキラが口を開く。以前『召喚獣の指輪』を手に入れた時に一度だけ見たレア度★★★★☆以上が確定のレインボーガチャ。
「やっぱりパスをし続ければ、レインボーガチャも出やすくなる……のかな?」
「確かにどうなんですかね? レインボーガチャなんて普通なら何千分の一とかですよね。
もし、それも出やすくなるんだったら、レインボーガチャが出るまでパスし続けるっていうのもアリなのかもしれませんけど……」
「とりあえず今回は、私もお二人と同じようにパス、10回で回させて頂きますわ」
まだ時刻も早い。そのまま、もう一度レベル15のダンジョンを10周することにした3人だった。
33
お気に入りに追加
752
あなたにおすすめの小説
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる