棺桶姫 ~悪魔の子として生まれた姫は貧しい兵士に格闘技を教わり人へ戻っていく~

 昔々、とある王国に子宝に恵まれない、王様とお后さまがいました。
 あんまり子供が生まれないので、王様は、つい、

「悪魔でも良いから、子供が欲しい」

 と、天に向かって言ってしまいました。

 そして、生まれてしまったのは、人とも思えぬ毛むくじゃらなお姫さまでした。
 お后さまは、産後の肥立ちが悪く、この世を去り、姫は王様の手で育てられるのでした。

 そうして、姫が大きくなると、墓場の中で棺桶で寝たい、と、とんでもない事をいいだしたのです。
 王様が、霊廟(れいびょう)を作り、綺麗な棺桶を作ると、今度は六人の兵隊を警備につけてくれと姫は言い出します。
 王様が兵隊を六人、姫の寝る霊廟に付けると、朝には六人とも首の骨を折られて死んでいました。
 時は流れ、もう、姫の霊廟に付ける兵士がいなくなったころ、貧しい兵士フェルナンドが警備に付くこととなりました。
 それまでの兵士と違っていたのは、フェルナンドは武道の達人だったのです。

 という、グリム童話を魔改造した、なんかアレなお話しです。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,092 位 / 192,092件 児童書・童話 3,612 位 / 3,612件

あなたにおすすめの小説

屋根裏のコロンコ ~小さな居候の物語~

文月みつか
児童書・童話
 二足歩行、長いしっぽ、ビロードの毛。手先は器用、好奇心旺盛で、きれい好き。あなたの家にもいるかもしれない奇妙な生き物、ヤカクレ(家隠れ)。  ヤカクレとは、古くから民家などに住み着いて暮らしている人ならぬものである。小人か妖精か、ネズミなのかモグラなのかは判然としない。彼らは人間を模倣し、依存し、慎ましくのびやかに生きる。  新しい住み家を探していたヤカクレのコロンコは、理想的な家を見つけて大いに喜んだ。しかし、油断したために部屋の主の女の子に見つかってしまい…… 見た目はもふもふ、中身はカタブツのちいさな冒険!

三姉妹のせいいっぱい

とものりのり
児童書・童話
個性的な三姉妹のお話です。 体力自慢で行動派の長女、料理好きで努力家の次女、ズル賢い三女がお父さんとお母さんと何かします。

金色のさかな

くにん
児童書・童話
これは今よりもずいぶんと昔、フランスがまだガリアと呼ばれていたころのお話です。 ローヌ川と呼ばれる清流には、タラスクという守り神の元で、魚や鳥たちが楽しく暮らしていました。 でも、その中には、自分の美しさを自慢するばかりで、周りのものに迷惑をかけてタラスクを困らせる、マルタという金色の魚がいたのでした。

鬼の子ツンツンと桃次郎物語

矢野 零時
児童書・童話
鬼ヶ島から逃げ出した鬼の子ツンツンと桃太郎の弟、桃次郎のお話です。流行病を始めいろいろなことが起こりますが、仲良くなった二人は大活躍をしてくれます。

悪役たちの鎮魂歌

いちごみるく
児童書・童話
童話の悪役の心の中を想像して書きました。 ちなみにグリム童話をモチーフにしています。 悪役が悪とは限らない!ということを言いたかったんです。 次はラプンツェルの魔女とかシンデレラの姉について書こうかなって思ってます。 グリム童話だと白雪姫をいじめたのは実の母ですが、それだと庇いようが無いので継母にしました。 MAGNET MACROLINK、小説家になろう、ノベルアップ+でも投稿中。

王妃様のりんご

遥彼方
児童書・童話
王妃様は白雪姫に毒りんごを食べさせようとしました。 ところが白雪姫はりんごが大嫌い。 さあ、どうしたら毒りんごを食べさせられるでしょうか。 表紙イラスト提供 星影さきさま 本作は小説になろう、エブリスタにも掲載しております。

まほう使いの家事手伝い

トド
児童書・童話
十才の女の子であるアミィには、将来、おヨメさんになりたいと思う人がいる。 けれどそれは、アゼルと言う名前のとても情けない男の人。 アゼルは今日もお仕事をしては、そこの店主のおばあさんにしかられてばかり。 ……ですが、アゼルには秘密があったのです。 ※可能な限り、毎朝7時に更新する予定です。

王子さまと七色のカラス ~眠れる城のお姫さま~

楪巴 (ゆずりは)
児童書・童話
お姫様が眠りから覚めない!? 王子さまの大切な人のために、 健気なカラスが奔走します……!! ☆…☆…☆  ※ 小4以降の漢字(や、むずかしいと思う漢字)には、ふり仮名をふりました。  ※ 大人でも楽しめる童話として書きました♪    お楽しみいただけましたら、幸いです☆*。  ※ イラストは、親友の朝美智晴さまに描いていただきました♪

処理中です...