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第七十一話【【詰めが甘い】】後

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 列に並び、話していた瞬間いきなりスイッチを入れられ、力也は体を震わせた。

「なんだって?」
「だから・・・・・・も・・・・・・もぉ・・・・・・」
「そんなんでちゃんと頼めるのか?」

 必死に耐えようとする力也の腰を撫でれば、刺激されるのだろう、堪えようと瞳を閉じた。

「お待たせしました。なににしますか?」
「あ、え・・・・・・」

 耐えているうちに列は進み、気づけば力也達の番になっていた。不意に声をかけられ、とっさに答えられなくなっている力也に笑い、スイッチを切ると代わりに注文する。

「そこの5本入りのやつで」
「ありがとうございます」

 普段ならハキハキ答えるだろう、力也の珍しい反応にどうしても楽しくなる。すっかり欲にまみれながらも耐える姿を見ていると、人に見せたくはないと思いながらも更にいじめたくなってくる。
「で、あとはどれを買いたいんだ?」
「え!?」

 さすがにもう帰るだろうと思っていたのに、言外に延長を示されて思わず聞き返した。

「他にもうまそうなものは沢山あるからな。たこやき、お好み焼き、焼きホタテ。お、お前が好きそうな団子とかチョコバナナもあるな。どれにする?」
「どれって・・・・・・」
「もういらないだけじゃないだろ?」

 他にも買わないと帰らせないと言われているとわかり、言われた屋台を見る。どこが一番すいているか、すぐ買えるところを探した。

「団子」
「団子な、了解」

 すいているところを選んだ様子に笑うと、冬真は振動のスイッチを入れた。

「あぅ・・・・・・あっ」
「じゃあ、いくか」

 不意に振動した玩具の快感で、歩けないでいる力也の腕を引いた。
 動く度にこすれて強い快感を呼ぶのだろう、いつもの軽快さもなく、荒い息を吐きながら少し前屈みでゆっくり歩く。

(見られてんな)

 いくら違和感を隠そうとしてもできない力也からは、Sub独特のDomを誘うような空気が流れる。おかげで、Domだけでなくサド系の視線が自然と向けられるが、それは全て腕をつかんでいる冬真を見て、状況を悟ったのだろうすぐに視線をそらした。

「冬真ぁ?」
「あ、ああ。悪い、団子どれにする?」

 周りを警戒するあまり、反応が遅れてしまい申し訳なく思いながらスイッチを切れば力也は息を吐いた。
これが露出Playの難しいところだ。対象のSubだけでなく、他にも目を配らなくてはならない。こうしている間のSubはどんなSubでもすきだらけになってしまう。
隙だらけのSubなどDomだけでなく、サド系にとってかっこうの餌食だ。結局、Subの様子だけを見ている訳にいかず、パートナーは周りにも気を配らなくてはならなくなる。
警戒を怠ってしまえば、手出しをしてもいいのかと思う勘違い野郎がでてくることもある。むろんグレアで追い払うことができれば一番楽だが、こういう場所ではそうはいかない。
 
「蜜とあんこ」
「これ4本も入ってるけど食べれるか?」
「食べれる」
「了解」

 甘い物が好きな力也らしい答えに、その頭を撫でると、蜜団子とあんこの団子を買った。嬉しそうな力也を見ながら、そっと後ろを見ると明らかに欲を含んだ視線がいくつかこちらを見ていた。

(限界だな)
「力也、もういいだろ?帰ろう」
「あ、ああ」

 あっさりと言われたことで、一瞬反応が遅れたらしい力也の腰を抱き寄せ、体を預けさせると先ほどの視線達を軽く睨む。

「冬真?」
「大分ふらふらしてるし、この方がいいだろ?」

 こうしてしまえば、身の程知らずに無粋な視線を送るやつはいないだろう。とどめのように、こちらからも顔をこすりつければ、途端に余計な視線はなくなった。
おそらく力也はそれどころではないから気づいていないだろう。

「まだ耐えられる?」
「耐えられる」
「じゃあ、このままでいいからもう一度頑張ろうな」
「はい」

 コクリと頷く様子に褒めるようにキスをすると、もう一度スイッチを入れた。入れた瞬間、体を硬直させながらも必死に耐える姿に愛しさがこみあげ、もう一度撫でるとゆっくり歩き始めた。
 快感で立ち上がり、浴衣を持ち上げるそれを買った食べ物で隠し歩く様子は酔っているようにも見えるのかもしれない。

(どうすっか)

 せっかくだから最期まで外でやるつもりで、ここに来る途中良さそうな場所を見つけておいた。

「力也、このまま帰るか、抜いてから帰るかどっちがいい?」
「え?」
「そんな様子じゃ、電車乗れないだろ? 立たせたまま乗るつもりか?」

 そう言えば力也の瞳が不安げに泳ぐ、あまりいい思い出がないのはわかっている。その時のことを思い出させないように、意地悪ながらも優しく誘う。

「俺も我慢できないし、すっきりしてから帰りたいんだけど」

 どこか懇願するように優しく誘えば、力也は頷き冬真を熱にまみれた目で見た。

「冬真の好きにして、お願い」
「了解」

 望む答えをくれた力也を撫でると、目をつけていた場所へ向かう。そこは祭りをしている場所から離れた砂浜の近く、夏にはライフセーバー用の控え室となる建物の裏手だ。

「ここなら大丈夫だと思う」
「う・・・・・・んっ・・・・・・」

 震える力也を建物へと寄りかからせ、足を開かせる。それだけで、既にしっかり立っていた物が浴衣の裾から飛び出した。

「力也、中に入ってるの出せる?」

 羞恥心にまみれ小刻みに震えながらも力也は頷いた。それを見て、邪魔にならないように下着を横にずらせば、かろうじて抑えられていた物が跳ねるように立ち上がる。

「もう滲んでんじゃん、浴衣まで染みてんじゃねぇ?」
「うっそ・・・・・・」
「嘘かどうかは見ないとわかんねぇよな。お漏らしみたいになってるかもな」
「やっ・・・・・・」

 恥ずかしさのあまり顔を隠した力也のそこを、軽く指ではじけば滲んでいた物が水滴のように飛ぶ。

「ヒッ・・・・・・」
「浴衣って隠せないから、困るよな」

 何度も指ではじかれるも、まだ許可を与えていないことを覚えているのだろう、達することがないように力也は耐えていた。

「よし、じゃあだすとこ見せて貰おうか」
「はい・・・・・・見てください」

 そう言うと力也は力を入れ、中に入ったままだったローターを産み落とした。その瞬間だった、ローターが敏感な場所をこすり、それが決め手となったのだろう、力也は達していた。

「あ・・・・・・っ・・・・・・」

 震えながらも、溢れ続けるそれに、恥ずかしさと快感で力也は動けなくなっていた。

「ご、ごめ・・・・・・」
「力也、Good Boy」【よくできました】

 勝手に達して、挙げ句に冬真にかけてしまったことを気にしているらしい力也に、微笑み愛情を込めたグレアとキスをおくる。

「ふっ・・・・・・」

 嬉しそうにキスを受け取る、その胸元に手を差し込み、両手でまさぐり尖りを指先で弄ぶ。
指でつまみ引っ張りながら、舌を絡ませ互いの唾液を味わう。ピチャピチャとねっとりとした音が響き渡る。

「はぁっ・・・・・・あっ・・・・・・」

 ゴリッと立ち上がった冬真のそれが、浴衣越しに力也の体に触れる。

「冬真、汚れちゃう」
「うーん?」

 夢中でキスを繰り返す冬真に、そう言うも気にしていないのか流されてしまった。先ほど、濡れてしまうって揶揄していた癖にと、肩を押せば仕方なさそうに冬真が離れた。

「どうした?」
「お漏らしみたいになるって言ってた」
「いいじゃん、俺だし」
「よくない!」

 適当に拭けばなんとかなると思っていた冗談を、本気で気にしている様子に苦笑し、仕方なくもう一度頭を撫でるだけにとどめる。

「そんなこと言ってもう我慢できないんじゃないのか?」

 わかっていながら合えて違うことを尋ねれば、図星でもあったのだろう、力也の顔が羞恥心と期待に染まる。

「入れて欲しい?」
「ほしい」
「じゃあ、これつけて」
「うん」

 外でするように持っていたゴムを手渡せば、それを受け取り冬真の顔を伺ってきた。

「どうした?」
「手と口どっち?」

 可愛い質問に、頭を撫で少し考える。どちらでもよかったが、せっかくだし口でして貰うのもいいかもしれない。

「じゃあ口で」
「わかった」

 そう言えば、力也はその場にしゃがみ口にゴムを咥え、ゆっくりと立ち上がるそこへとかぶせていく。

「エッロ」
「ふっ・・・・・・」

 しっかりとかぶせると、冬真を見上げいたずらっこのような目で、先端を舐めた。

「Good力也Present」【晒せ】

 そう言えば、力也は後ろを向くとヒクつく秘部を片手で開くようにして晒した。

「いれて可愛がってください」
「Good Boy」【よくできました】

 上手におねだりできたことを褒め、準備が整ったそれを秘部へあてがい突き入れた。

「あっ!」
「力也、声抑えろ」

 いくら人気がないといえ、声を上げれば誰か来るかもしれない。出歯亀にいい思いなどさせるつもりはない、力也を少しでも隠すように覆い被さり、両手を絡ませる。

「いいこ、可愛い」

 突きあげる度、上がりそうになる声を堪える力也を何度も褒めながら、覚えきった敏感な部分をこする。

「気持ちいい?」

 コクコクと頷くだけのその首筋や、頭にキスをし、何度も突き動かす、そのたび力也の物の先端からは止めどなく液がこぼれた。

「出すぞ」

 冬真は一際深く突き入れた瞬間、同時に達したらしい力也を、もう一度愛おしそうに撫でた。

「あーあ、俺より冬真の方がずっとひどいことになってんじゃん」
「かき氷こぼしたとかで、ごまかせると思ったら無理だなこれ」
「どうすんだよ」
「その辺に着替えとかねぇかな」
「また無駄遣いしようとするし・・・・・・」

 呆れたように言われるが、自業自得の図星なので何も言い返せない。

「しっかたないな。ちょっと待ってろよ」

 それでもそう言って冬真をそのままに、力也はお祭りの方へ走っていた。
数分後戻ってきた力也がどこで見つけたのか、わからない半ズボンを持って着たので無事帰る事はできたが、今度から気をつけようと思える内容だった。
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