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第五十二話【原点】前
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王華学校の教えの中に、“Subの為を言い訳に、他に流されるな”と言うものがある。どういうことかと思われるだろうが、これはDomとしての自覚を持てという内容にも繋がる。
わかりやすく言うと、他を基準として自分のSubに荷をおわせてはいけないという意味だ。
例えば、他のSubと比べること、例えば他のDomが言う基準に沿わせること、そのSubの努力やペースを考えずに周りに流されるまま押し付けてはいけない。
Domとして、Subを所有するのならば自分の基準を持ち、常に自分でしっかりとさぼらず考えること。
こういうと、“Dom同士の友情は互いに監視するためにある”と言う内容と相反しているようにも聞こえるが、そうではない。
信頼できるDom同士の交流はSubを助ける為で、貶めるものではない。自慢をされたからと言って対抗してSubを追い詰めることなく、迷わせないように自分を保てという意味だ。直
だからこそ、王華学校のDomの多くは理想を聞こうとはしない。自分には自分の理想がある。それでいい。
その為、冬真も幼いころからの憧れについて語ることはほとんどなかった。自分のSubができたら教えようと思ってここまで来たのだ。
「これにて、【怪盗と探偵と忍者~太陽と月が入れ替わる時~】クランクアップです!お疲れさまでした!」
その場にいた多くの人々の拍手を受けながら、力也と冬真は花束を手に孝仁と将人の前に進み出た。
「お疲れさまでした。孝仁さん」
「お疲れさまでした。将人さん」
クランクアップ用に用意した小さめの花束を、それぞれ手渡した。今日二人はこの為に撮影に呼ばれていた。先にクランクアップした翔壱は今日この場にいない。
試写会にはくるが、その時は今日とは違い、冬真は神月へ花束を渡すことになっている。将人に渡すのは愛波だ。
「ありがとう。力也君もおつかれさま!」
花束を手ににっこりと満面の笑顔を浮かべた孝仁は、力也曰く真綿のようなグレアを出した。そんなグレアを受け、笑い返した力也に更にはち切れんばかりの笑顔を向けた。
「撮影中は笑えないから発散させてるな」
「あー、忍者クールキャラですよね。孝仁さんのイメージとは違って」
「ギャップ狙いらしいからな」
そもそも出番は多いが、セリフも少なめで、アクションが多めの役を孝仁が受けたのはスタントブルあってのものだ。それでなければ、高いところも運動も苦手な孝仁が受けるわけがない。
そんな孝仁が自分のスタントブルと仲良くしていても、周囲から気にされることはない。
「あ、抱き着いた」
「あーあ、お前が来てから余計くっつくようになったな」
「やっぱそうなんすね」
冬真が相手をするようになってから、孝仁の距離は近くなった。それが所謂牽制だとはわかっているが、冬真には気にはならない。
「って言っても俺にとって癒しみたいなもんすけど」
「お前、孝仁のこともSubだと思ってないか?」
「孝仁さんはSwitchでしょ、俺だってわかってますよ」
将人は孝仁の冬真に対するあたりが強い理由が分かった気がした。正直舐めているようにしか聞こえない。
(コイツでこれなら他はもっとひどいんだろう)
「なんすか?」
「いや?そう言えばこの後どうすんだ?」
「どうって?」
「暇なら後で軽く打ち上げするかって話でてんだよ」
正確に言えば、チョイ飲みぐらいのノリで、孝仁と将人で話していたものだ
「そうなんすか?すみません、俺と力也このまま一泊旅行行くつもりなんで」
「旅行?」
「え?力也君冬真君と旅行行くの!?」
将人が聞き返したと同時に、孝仁からも声が上がった。力也も丁度同じことを聞かれたのだ。
「はい、冬真が誘ってくれて」
「どこいくの?」
「それが内緒っていうんです」
そう答えた力也に、孝仁はショックを受けたような表情をした。そしてその肩をガシッとつかんだ。
「ダメだよいっちゃ」
肩を掴み、真剣に言い聞かせようとしている孝仁の様子に少し離れていた冬真も傍に来た。
「どうしたんすか?」
「孝仁さん、どうして行っちゃいけないんすか?」
「だって、Domが行先言わないなんてそんなの……」
「監禁の末、消息不明で決まりだな」
孝仁が言い淀んでいた続きを将人がきっぱりと言った。酷い偏見に満ちている。
「そんなことないよな、冬真?」
二人の言葉を冗談だと思ったのか、苦笑しながら聞き返した力也は冬真の顔をみて首を傾げる。笑って否定すると思ったのに、苦々しそうな表情をしていた。
「バレたか」
呟きに思わず“え?”と動揺し聞き返した力也だが、次の瞬間笑い返され、からかわれたことに気づいた。
「なんちゃって、違いますよ」
「信じられない」
「確かにそういう事案多いんでわかるんすけど。ちゃんと明日中には帰ってくるんで」
そう実際に、そう言うことはよくあるのだ。周囲に反対されたDomがSubを拉致し、監禁だの。誘拐のうえ、無理心中だの。手に入れる為ならなんでもするDomにはありがちな話しだ。だからこそ強く否定もできない。
「じゃあ、なんで行先秘密にしてるの?」
「いや、力也には内緒にしときたいだけで、孝仁さんたちには言えますよ」
「なら俺に教えろよ」
「いいっすよ」
なんで自分はダメなのかと不思議そうな顔をする力也に見えないように、冬真はスマホに行先の詳細を打ち込み将人に見せた。
「ってことなんすよ」
「あー、わかった」
「なに?将人騙されてない?」
「騙されてないって」
本気ではないだろうが尚も疑わしいという目線を送る孝仁に、“後で教えるから”とだけ返すと三人の間を視線がウロウロしていた力也へ笑いかけた。
「楽しんで来いよ」
「はい」
その様子に孝仁も仕方なさそうにため息を吐いた。
「後で感想聞かせてね?ただし、冬真君の話はなしで」
「はい?」
難しい事を言うなと首を傾げた力也だが、一応頷いていた。二人で旅行に行くのに冬真のことをどう省けというのだろうか。
「あ、じゃあ俺が写真撮って孝仁さんに送るんで、L●NE教えてください」
「えー?」
露骨に嫌そうな表情を向けた孝仁に、冬真は“ならばこれでどうだ”というように、プライベートフォルダーを開き、ぬいぐるみと戯れる写真を出した。
「とりあえずこういうのなら送れるんで……」
その写真をみてしばらく考え込んだ孝仁だが、仕方なさそうに頷くとマネージャーからスマホを受け取り見せた。
「くれぐれも運転に気を付けること」
「わかりました。安全運転第一を心がけます」
そうして話していると神月監督が孝仁と将人を呼んだ。返事をして走っていく二人を見送り、冬真の隣へと立つ。
「で、結局どこに俺は連れてかれるんだ?」
「だから秘密だって」
「今日中にはつくんだよな?」
「つくつく」
あくまで目的地を明かさない態度に、あきらめる。所詮SubではDomの口を割らせることなどできない。
そしてその数時間後冬真と力也は都心から離れたサービスエリアにいた。トイレ休憩として寄ったサービスエリアでたい焼きを二人で選んでいた。
「どれにする?」
「うーん、あんこもいいけどクリームも食べたいし……」
「ならこの贅沢カスタードとあんこでいいんじゃねぇの?」
「だよな。でも実はこっちの焼き芋入りも気になってる」
「お前なら両方食べれるだろ」
小食ではないのに何を悩む必要があるのかと思いながら、冬真は勝手に注文を始めた。
「この贅沢カスタードとあんこと焼き芋の奴、あとこっちの肉まん、全部一つずつ」
「毎度ありがとうございます!」
すぐに用意された食べ物を片手に椅子へと座る。いただきますを言いながら二人はそれぞれ食べ物にかぶりついた。
「で、あとどのぐらい?」
「うーん、一時間ぐらい。着いたらまず夕飯な」
たい焼きを食べながら、頷いた力也は続く言葉に食べる手を止めた。
「家でもなんか出してくれるかもしれねぇけど、夕飯食べ終わってるだろうし」
「家?え……ちょっと待って」
「因みに、泊まるのは家じゃねぇから、俺の部屋もうねぇし」
「待って!」
力也はそこで無理やり冬真の話を止めた。言われた内容を反芻し、恐る恐る確認するように冬真を見た。
「もしかして目的地、冬真の実家?」
「正解」
ニヤッと悪い笑みを返され言葉を失う。内緒と言うからどこかと思っていたのに、まさか里帰りに連れてこられたとは思わなかった。
「なんで、言ってくれなかったんだよ!俺こんな格好じゃん!」
「お前ならそう言う反応するだろうと思ったから。ってか、その服孝仁さんから貰ったのだろ?」
「そうだけど」
見覚えのあるロゴが付いた服を着ている力也にそう確認すれば、冬真の予想通りの返事が返ってきた。
スタントブルをしている関係上、筋肉は別として体格にそれほど差がない力也は、孝仁からよく着ない服を譲られていた。なんか悪いなと最初は気にしていたが、すぐに買ってしまい結局使わないと聞き、ありがたく貰うようになった。
今日着ている服も、雑誌で使ったのをそのまま買い取ったものの使わなかったと言っていた。
「じゃあ、心配ねぇよ」
(ってかそれブランド服だし)
自分が受けるモデルの仕事とは違い、かなり高価なブランドものであることに冬真は気づいていた。力也はわざわざ調べず気にしてはいないが、いくら普段着にしていてもよく見ればわかる。
元々力也に渡すつもりで買ったのか、そうではないのかまではわからないが、Domの特性も持っているのだから、手から離れるのが嫌でつい買ってしまう冬真と同じなのかもしれない。どちらにしても気持ちはわかる。
わかりやすく言うと、他を基準として自分のSubに荷をおわせてはいけないという意味だ。
例えば、他のSubと比べること、例えば他のDomが言う基準に沿わせること、そのSubの努力やペースを考えずに周りに流されるまま押し付けてはいけない。
Domとして、Subを所有するのならば自分の基準を持ち、常に自分でしっかりとさぼらず考えること。
こういうと、“Dom同士の友情は互いに監視するためにある”と言う内容と相反しているようにも聞こえるが、そうではない。
信頼できるDom同士の交流はSubを助ける為で、貶めるものではない。自慢をされたからと言って対抗してSubを追い詰めることなく、迷わせないように自分を保てという意味だ。直
だからこそ、王華学校のDomの多くは理想を聞こうとはしない。自分には自分の理想がある。それでいい。
その為、冬真も幼いころからの憧れについて語ることはほとんどなかった。自分のSubができたら教えようと思ってここまで来たのだ。
「これにて、【怪盗と探偵と忍者~太陽と月が入れ替わる時~】クランクアップです!お疲れさまでした!」
その場にいた多くの人々の拍手を受けながら、力也と冬真は花束を手に孝仁と将人の前に進み出た。
「お疲れさまでした。孝仁さん」
「お疲れさまでした。将人さん」
クランクアップ用に用意した小さめの花束を、それぞれ手渡した。今日二人はこの為に撮影に呼ばれていた。先にクランクアップした翔壱は今日この場にいない。
試写会にはくるが、その時は今日とは違い、冬真は神月へ花束を渡すことになっている。将人に渡すのは愛波だ。
「ありがとう。力也君もおつかれさま!」
花束を手ににっこりと満面の笑顔を浮かべた孝仁は、力也曰く真綿のようなグレアを出した。そんなグレアを受け、笑い返した力也に更にはち切れんばかりの笑顔を向けた。
「撮影中は笑えないから発散させてるな」
「あー、忍者クールキャラですよね。孝仁さんのイメージとは違って」
「ギャップ狙いらしいからな」
そもそも出番は多いが、セリフも少なめで、アクションが多めの役を孝仁が受けたのはスタントブルあってのものだ。それでなければ、高いところも運動も苦手な孝仁が受けるわけがない。
そんな孝仁が自分のスタントブルと仲良くしていても、周囲から気にされることはない。
「あ、抱き着いた」
「あーあ、お前が来てから余計くっつくようになったな」
「やっぱそうなんすね」
冬真が相手をするようになってから、孝仁の距離は近くなった。それが所謂牽制だとはわかっているが、冬真には気にはならない。
「って言っても俺にとって癒しみたいなもんすけど」
「お前、孝仁のこともSubだと思ってないか?」
「孝仁さんはSwitchでしょ、俺だってわかってますよ」
将人は孝仁の冬真に対するあたりが強い理由が分かった気がした。正直舐めているようにしか聞こえない。
(コイツでこれなら他はもっとひどいんだろう)
「なんすか?」
「いや?そう言えばこの後どうすんだ?」
「どうって?」
「暇なら後で軽く打ち上げするかって話でてんだよ」
正確に言えば、チョイ飲みぐらいのノリで、孝仁と将人で話していたものだ
「そうなんすか?すみません、俺と力也このまま一泊旅行行くつもりなんで」
「旅行?」
「え?力也君冬真君と旅行行くの!?」
将人が聞き返したと同時に、孝仁からも声が上がった。力也も丁度同じことを聞かれたのだ。
「はい、冬真が誘ってくれて」
「どこいくの?」
「それが内緒っていうんです」
そう答えた力也に、孝仁はショックを受けたような表情をした。そしてその肩をガシッとつかんだ。
「ダメだよいっちゃ」
肩を掴み、真剣に言い聞かせようとしている孝仁の様子に少し離れていた冬真も傍に来た。
「どうしたんすか?」
「孝仁さん、どうして行っちゃいけないんすか?」
「だって、Domが行先言わないなんてそんなの……」
「監禁の末、消息不明で決まりだな」
孝仁が言い淀んでいた続きを将人がきっぱりと言った。酷い偏見に満ちている。
「そんなことないよな、冬真?」
二人の言葉を冗談だと思ったのか、苦笑しながら聞き返した力也は冬真の顔をみて首を傾げる。笑って否定すると思ったのに、苦々しそうな表情をしていた。
「バレたか」
呟きに思わず“え?”と動揺し聞き返した力也だが、次の瞬間笑い返され、からかわれたことに気づいた。
「なんちゃって、違いますよ」
「信じられない」
「確かにそういう事案多いんでわかるんすけど。ちゃんと明日中には帰ってくるんで」
そう実際に、そう言うことはよくあるのだ。周囲に反対されたDomがSubを拉致し、監禁だの。誘拐のうえ、無理心中だの。手に入れる為ならなんでもするDomにはありがちな話しだ。だからこそ強く否定もできない。
「じゃあ、なんで行先秘密にしてるの?」
「いや、力也には内緒にしときたいだけで、孝仁さんたちには言えますよ」
「なら俺に教えろよ」
「いいっすよ」
なんで自分はダメなのかと不思議そうな顔をする力也に見えないように、冬真はスマホに行先の詳細を打ち込み将人に見せた。
「ってことなんすよ」
「あー、わかった」
「なに?将人騙されてない?」
「騙されてないって」
本気ではないだろうが尚も疑わしいという目線を送る孝仁に、“後で教えるから”とだけ返すと三人の間を視線がウロウロしていた力也へ笑いかけた。
「楽しんで来いよ」
「はい」
その様子に孝仁も仕方なさそうにため息を吐いた。
「後で感想聞かせてね?ただし、冬真君の話はなしで」
「はい?」
難しい事を言うなと首を傾げた力也だが、一応頷いていた。二人で旅行に行くのに冬真のことをどう省けというのだろうか。
「あ、じゃあ俺が写真撮って孝仁さんに送るんで、L●NE教えてください」
「えー?」
露骨に嫌そうな表情を向けた孝仁に、冬真は“ならばこれでどうだ”というように、プライベートフォルダーを開き、ぬいぐるみと戯れる写真を出した。
「とりあえずこういうのなら送れるんで……」
その写真をみてしばらく考え込んだ孝仁だが、仕方なさそうに頷くとマネージャーからスマホを受け取り見せた。
「くれぐれも運転に気を付けること」
「わかりました。安全運転第一を心がけます」
そうして話していると神月監督が孝仁と将人を呼んだ。返事をして走っていく二人を見送り、冬真の隣へと立つ。
「で、結局どこに俺は連れてかれるんだ?」
「だから秘密だって」
「今日中にはつくんだよな?」
「つくつく」
あくまで目的地を明かさない態度に、あきらめる。所詮SubではDomの口を割らせることなどできない。
そしてその数時間後冬真と力也は都心から離れたサービスエリアにいた。トイレ休憩として寄ったサービスエリアでたい焼きを二人で選んでいた。
「どれにする?」
「うーん、あんこもいいけどクリームも食べたいし……」
「ならこの贅沢カスタードとあんこでいいんじゃねぇの?」
「だよな。でも実はこっちの焼き芋入りも気になってる」
「お前なら両方食べれるだろ」
小食ではないのに何を悩む必要があるのかと思いながら、冬真は勝手に注文を始めた。
「この贅沢カスタードとあんこと焼き芋の奴、あとこっちの肉まん、全部一つずつ」
「毎度ありがとうございます!」
すぐに用意された食べ物を片手に椅子へと座る。いただきますを言いながら二人はそれぞれ食べ物にかぶりついた。
「で、あとどのぐらい?」
「うーん、一時間ぐらい。着いたらまず夕飯な」
たい焼きを食べながら、頷いた力也は続く言葉に食べる手を止めた。
「家でもなんか出してくれるかもしれねぇけど、夕飯食べ終わってるだろうし」
「家?え……ちょっと待って」
「因みに、泊まるのは家じゃねぇから、俺の部屋もうねぇし」
「待って!」
力也はそこで無理やり冬真の話を止めた。言われた内容を反芻し、恐る恐る確認するように冬真を見た。
「もしかして目的地、冬真の実家?」
「正解」
ニヤッと悪い笑みを返され言葉を失う。内緒と言うからどこかと思っていたのに、まさか里帰りに連れてこられたとは思わなかった。
「なんで、言ってくれなかったんだよ!俺こんな格好じゃん!」
「お前ならそう言う反応するだろうと思ったから。ってか、その服孝仁さんから貰ったのだろ?」
「そうだけど」
見覚えのあるロゴが付いた服を着ている力也にそう確認すれば、冬真の予想通りの返事が返ってきた。
スタントブルをしている関係上、筋肉は別として体格にそれほど差がない力也は、孝仁からよく着ない服を譲られていた。なんか悪いなと最初は気にしていたが、すぐに買ってしまい結局使わないと聞き、ありがたく貰うようになった。
今日着ている服も、雑誌で使ったのをそのまま買い取ったものの使わなかったと言っていた。
「じゃあ、心配ねぇよ」
(ってかそれブランド服だし)
自分が受けるモデルの仕事とは違い、かなり高価なブランドものであることに冬真は気づいていた。力也はわざわざ調べず気にしてはいないが、いくら普段着にしていてもよく見ればわかる。
元々力也に渡すつもりで買ったのか、そうではないのかまではわからないが、Domの特性も持っているのだから、手から離れるのが嫌でつい買ってしまう冬真と同じなのかもしれない。どちらにしても気持ちはわかる。
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