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第八話【【お仕置きの後に】】後

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「あ、やっぱやるんだ」
「お前そのつもりで話したんだろ」

 途端にどう猛さを帯びた冬真は加虐的な色を浮かべると、強い口調で言った。

「力也、後ろを向け」

 言われた通り、後ろを向くとOバックの所為でまったく隠れていない尻を掴まれた。
 叩かれると思った瞬間、抓られた。

「手を床に」

 身体を屈め、両手を床につく、冬真がまだ抓っているからもちろん足は延ばしたままで。
 そしたら今度は太ももに手をあてられ無理やり開かされた。

「丸見えだな」

 むき出しの尻を突き出している恰好になった。抓っていた手が外され、代わりに尻たぶを左右に割り開かれた。割れ目を冬真の指先が滑る。
 穴の上をなぞられ、身体が軽く跳ねる。それでも冬真はそれ以上しなくて、割れ目を往復するだけだった。

(もどかしい)

 穴の上を指が通るたびに既に準備はできている中へ、指を入れて欲しくなる。
 じらされる感覚に身震いをしていると少して、冬真の手が離れた。

「10だ。カウントできるよな」
「はい」

 頷くと、次の瞬間ピュッと風を切る音が聞こえパーン!と大きな音と共に尻に衝撃が走る。

「ッ!」

「カウント」
「はいっ…いち…」

 素手ではなくそれでいて感じたことのない痛みに、カウントが遅れてしまい冬真に怒られてしまい、慌てて数を数えながらそっと後ろを振り返る。
 その瞬間、再び風きる音が聞こえ、再び尻に痛みが走る。

「…!にぃ…」

 衝撃に一瞬つぶってしまった目を開け、何を持っているのか確認する。
 冬真が三回目を振り上げ、振り下ろす瞬間手に持った物が見えた。

(筒!?)

 パァーン!形状だけが見えた瞬間、痛みを感じる。鞭とも素手とも違う衝撃に、ジンジンと痛みが増していく。

「…さん…」
「前向いてろ」
「ごめんなさい」

 いつもより低い声と怒りを帯びたグレアを感じ、正体を突き止めないまますぐに視線を元に戻す。
 冬真は本当に慣れていた。前を向くと同時に、息つく間もなく三発打ったと思えば、そこで止め俺の気が緩んだところを見計らいまた打った。

「ラスト」
「…はぁっ!……じゅ、じゅう…」
「Good」【よし】
「…あ、ありがとう…ござい…ました…」

 尻を叩かれるのなんか何度も経験したことあるのに、冬真は強すぎずそれでいてちゃんと痛みが増すように打ってきた。
 熱を帯び、ジンジンと痛む尻を耐えながら、もう一度冬真の方を見ればその手に持っていたのはファッション雑誌だった。冬真は、厚手のファッション雑誌を丸めその背の部分で俺の尻を打っていたんだ。

「雑誌…」
「お前変に慣れてそうだし、なら、あんま使わない物の方がいいだろ」

 雑誌をテーブルの上に置いた冬真がどこか楽しそうにそう言った次の瞬間、ジンジンとしている尻を撫でられ俺の身体が跳ねた。

「どうだった?」
「痛かった」
「痛かっただけ?」

 まだテーブルに手をついたままの俺の上へと覆いかぶさり、耳もとで聞かれその声に俺は体を震わせた。

「…よかった…」
「ああ、よく頑張ったな」

 耳元で褒められると、それだけで幸福感に包まれる。余すところなく熱にうかされ、冬真の声だけしか聞こえなくなる。

「こっちもすごいことになってる」

 手を前に回され、先走りでぐちょぐちょになったパンツごと握りこまれた。

「イッ…!」
 
 もう達する寸前だったモノを握りこまれ、俺はあっけなく達してしまった。

「ハァッ…ハァ…」
「やっぱり吸収力ねぇな」

 手についた精液を口元に持ってこられ、俺はそれに舌を這わせた。

「言わなくてもできるの、えらいな」
「んっ…怒んねぇの?」
「お前に怒っても意味ねぇだろ」

 他のDomに教えられたこととか嫌がる人が多いから、聞いてみたらあっさり否定された。
それはそうなんだけど、大体不機嫌になるのに。

(やっぱいいな)

 嬉しかったから、より丹念に舌を這わせしっかりと舐めとる。最後に音を立てて吸い付き口を離す。

「力也、入れさせろ」
「うん」

 そのまま、後ろから突っ込んでくるかと思ったら、冬真は身体を離した。

「せっかくだから」

 急になくなった体温に少し不安になり、首を横に動かせば冬真は、分娩台のような拘束椅子の前へと移動していた。

「力也、Come」【こい】

悪い笑みを浮かべて、呼ぶから小走りで二本足で小走りで向かう。

「Present」【さらせ】
「はい」

 椅子の上にあがり、両足を足置きの上に乗せると冬真が足を備え付けのバンドで止めた。

「もう少しいけるよな」
 
  頷いたら、ぐっと両足を広げられた。柔軟してるから結構広がるんだけど、広げれば広げるほど前の方が圧迫されてきつくなっていく。濡れている所為破れるより締め付けられている感覚の方が強い。

「キツっ…」
「まだいけそうだけど?」
「そっちじゃなくて」
「ああ、こっちか」

 ニヤッと笑い、唯一かろうじて隠されている部分を下へと下ろした。下ろした瞬間やっと解放され勢いよく跳ね上がる俺のをみると、ツンツンとつつかれた。

「やっとでてこれたな」
「冬真のも出してあげたら?」
 
 話しかけるから面白くて、そう言い返せば冬真もチャックを開けバキバキに立っている中身を取り出した。

「入れるぞ」

 充分濡らされた中へ、徐々に入っていくのがわかるぐらいにゆっくりと差し込まれる。
 力を抜いていても、押し広げ入ってくる感覚はしっかりと感じられ、満たされる内部がまるで喜んでいるかのように収縮するのもわかる。
 中へと埋め込むと冬真は慣らすことなく、激しく動かし始めた。
 
「はぁっ!…あっ…」

 打ち付ける度に、パンパンという音と水音がリアルに響く。なんかテクニックでもあるのかもしれないほどに大きな音が響き耳からも犯される。

「イイか?」
「…イイ…すごいイイ…!」

 さすがとしか言えない動きで確実に前立腺を突かれ、その度に俺は嬌声をあげた。
 どんどんぼんやりしてくる頭は、気持ちいいって事ともっと欲しいって事しか考えられなくなる。
 グチャグチャとかき混ぜられ、打ち付けられる度に俺のが揺れ、漏れ出してる精液が飛び散る。

「とぅま…いくっ…!」

 あっさりと後ろでイってしまっても、冬真は止まらなかった。その後も何度も腰を打ち付け、達して敏感になっている俺の中を散々えぐった。

「出すぞ」
「はぁっ!!」

 やっと出してくれた頃には俺ももう一度、達してしまった。その瞬間視界がぼんやりし、ふわふわとした温かい感覚に包まれる。

「また入ったか」

 ずるりと中から抜き出し、バンドをとってくれたらしいのはわかるけど動けない。

「よっと」

 開いていた足を元に戻し、抱き起されポンポンとなだめる様に背中を叩かれる。

「お前案外入りやすいんだな」

 そんなことはない、むしろサブスペースに入りにくいほうで、そのことで相手を不快にさせてしまったこともある。
 でもそれを言うこともできなくて、俺はただぬるま湯につかったような温かさにしばらく身を委ねていた。
 
「力也、GoodBoy」【よくできました】

 そうやって俺の意識がはっきりするまで、ゆっくりと撫でていてくれた。
 あんな感覚は本当に久しぶりだったし、こんなに満たされたのもいつ以来かももうわからなかった。
 ただ、ずっとこうしてて欲しい、そんな想いだけだった。

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