6 / 6
本当に知りたいことは何ですか
しおりを挟む
学校の図書館に到着する。
そして、深呼吸をして知りたいことを整理して図書館の中を歩く。
「怜佳はどうして消えてしまったのか」
焦る気持ちと、本当にあの図書館につながるのかという不安が入り混じる。
カウンターの横を通り、新刊コーナーを通り過ぎる。
背の高い大きな本棚に書かれたジャンルを見ながら次々に通り過ぎていく。
怜佳が消えたのは自然現象ではないよな?
何かの技術で人為的に引き起こされたものなのか?
歴史的に見て過去にもあったのか?
今までそんな疑問は出てこなかったのに、突然頭に浮かんできた。
そうして図書館の最奥まで歩いたところで、謎の図書館にはいけないのかと落ち込む。
引き返そうと振り返ると、あの図書館にかわっていた。
相変わらず差し込む光に少し安心する。
ここにこれたのはいいが、この後そうすればいいのかわからない。
前回はカウンターに「席を外しています」というプレートがあったのを思い出した。
カウンターに向かってみる。
すると、目鼻立ちのはっきりした、きれいな長い髪の女性が座っていた。
「あの・・・」
とりあえず声をかけてみる。読んでいた本から顔を上げ、女は言う。
「ようこそ。何を求めて?」
夢で聞いた声だ。深呼吸して、ここは何なのか聞いてみる。
「聞きたいことはそれですか?ここは、全宇宙のことが記録されている場所です。地球上ではアカシックレコードとよばれていますかね。」
受付の女性は答える。続けて、申し遅れましたがと前置きし、私の名前はアストレアと申しますと名乗った。
ほかにも聞きたいことがあるんですけどというと、アストレアさんは少し微笑み、うなずいた。
アカシックレコードについても聞きたかったが、まずは怜佳のことだ。
少しでも早く解決するに越したことはないだろうし、何より状況を知って安心したい。
「間宮怜佳はなぜ消えてしまったのでしょうか」
「そうね。間宮怜佳さんは何者かによって情報を消去されてしまった、と説明するのが適切でしょうか。」
やはり人為的に消されてしまったのか。
消去されてしまったというのはどういう状況何だろう。
もう戻ることはないってことなのだろうか。
人為的に消すといっても、どうやって消したのだろうか。
わからないことが噴出し、何から聞こうか整理する。
「消去されてしまったというのはどういうことですか。元には戻らないってことですか。」
できるだけ落ち着いた声で話すように心がけたが、アストレアさんは少し間をおいて話してくれた。
「地球でいうところの、ゲーム世界のようなものなんです。この世界には創造主がいて、無機物も有機物も作りました。
生き物も生きてないものも。
作るだけでなく、どこの配置するのか、どういった動きをするのかなど、細かく条件付けしているのです。
ですので、怜佳さんが消去されたというのは、ゲームに登場する人物に関するデータをまるまる削除した、というようなイメージです。
元に戻らないかという問いについては、今のところバックアップがあるようなのでまだ元に戻せます。
ただし、バックアップは期限が来ると完全に消去されてしまいます。」
そして、深呼吸をして知りたいことを整理して図書館の中を歩く。
「怜佳はどうして消えてしまったのか」
焦る気持ちと、本当にあの図書館につながるのかという不安が入り混じる。
カウンターの横を通り、新刊コーナーを通り過ぎる。
背の高い大きな本棚に書かれたジャンルを見ながら次々に通り過ぎていく。
怜佳が消えたのは自然現象ではないよな?
何かの技術で人為的に引き起こされたものなのか?
歴史的に見て過去にもあったのか?
今までそんな疑問は出てこなかったのに、突然頭に浮かんできた。
そうして図書館の最奥まで歩いたところで、謎の図書館にはいけないのかと落ち込む。
引き返そうと振り返ると、あの図書館にかわっていた。
相変わらず差し込む光に少し安心する。
ここにこれたのはいいが、この後そうすればいいのかわからない。
前回はカウンターに「席を外しています」というプレートがあったのを思い出した。
カウンターに向かってみる。
すると、目鼻立ちのはっきりした、きれいな長い髪の女性が座っていた。
「あの・・・」
とりあえず声をかけてみる。読んでいた本から顔を上げ、女は言う。
「ようこそ。何を求めて?」
夢で聞いた声だ。深呼吸して、ここは何なのか聞いてみる。
「聞きたいことはそれですか?ここは、全宇宙のことが記録されている場所です。地球上ではアカシックレコードとよばれていますかね。」
受付の女性は答える。続けて、申し遅れましたがと前置きし、私の名前はアストレアと申しますと名乗った。
ほかにも聞きたいことがあるんですけどというと、アストレアさんは少し微笑み、うなずいた。
アカシックレコードについても聞きたかったが、まずは怜佳のことだ。
少しでも早く解決するに越したことはないだろうし、何より状況を知って安心したい。
「間宮怜佳はなぜ消えてしまったのでしょうか」
「そうね。間宮怜佳さんは何者かによって情報を消去されてしまった、と説明するのが適切でしょうか。」
やはり人為的に消されてしまったのか。
消去されてしまったというのはどういう状況何だろう。
もう戻ることはないってことなのだろうか。
人為的に消すといっても、どうやって消したのだろうか。
わからないことが噴出し、何から聞こうか整理する。
「消去されてしまったというのはどういうことですか。元には戻らないってことですか。」
できるだけ落ち着いた声で話すように心がけたが、アストレアさんは少し間をおいて話してくれた。
「地球でいうところの、ゲーム世界のようなものなんです。この世界には創造主がいて、無機物も有機物も作りました。
生き物も生きてないものも。
作るだけでなく、どこの配置するのか、どういった動きをするのかなど、細かく条件付けしているのです。
ですので、怜佳さんが消去されたというのは、ゲームに登場する人物に関するデータをまるまる削除した、というようなイメージです。
元に戻らないかという問いについては、今のところバックアップがあるようなのでまだ元に戻せます。
ただし、バックアップは期限が来ると完全に消去されてしまいます。」
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
蛍地獄奇譚
玉楼二千佳
ライト文芸
地獄の門番が何者かに襲われ、妖怪達が人間界に解き放たれた。閻魔大王は、我が次男蛍を人間界に下界させ、蛍は三吉をお供に調査を開始する。蛍は絢詩野学園の生徒として、潜伏する。そこで、人間の少女なずなと出逢う。
蛍となずな。決して出逢うことのなかった二人が出逢った時、運命の歯車は動き始める…。
*表紙のイラストは鯛飯好様から頂きました。
著作権は鯛飯好様にあります。無断転載厳禁
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
古屋さんバイト辞めるって
四宮 あか
ライト文芸
ライト文芸大賞で奨励賞いただきました~。
読んでくださりありがとうございました。
「古屋さんバイト辞めるって」
おしゃれで、明るくて、話しも面白くて、仕事もすぐに覚えた。これからバイトの中心人物にだんだんなっていくのかな? と思った古屋さんはバイトをやめるらしい。
学部は違うけれど同じ大学に通っているからって理由で、石井ミクは古屋さんにバイトを辞めないように説得してと店長に頼まれてしまった。
バイト先でちょろっとしか話したことがないのに、辞めないように説得を頼まれたことで困ってしまった私は……
こういう嫌なタイプが貴方の職場にもいることがあるのではないでしょうか?
表紙の画像はフリー素材サイトの
https://activephotostyle.biz/さまからお借りしました。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
サドガシマ作戦、2025年初冬、ロシア共和国は突如として佐渡ヶ島に侵攻した。
セキトネリ
ライト文芸
2025年初冬、ウクライナ戦役が膠着状態の中、ロシア連邦東部軍管区(旧極東軍管区)は突如北海道北部と佐渡ヶ島に侵攻。総責任者は東部軍管区ジトコ大将だった。北海道はダミーで狙いは佐渡ヶ島のガメラレーダーであった。これは中国の南西諸島侵攻と台湾侵攻を援助するための密約のためだった。同時に北朝鮮は38度線を越え、ソウルを占拠した。在韓米軍に対しては戦術核の電磁パルス攻撃で米軍を朝鮮半島から駆逐、日本に退避させた。
その中、欧州ロシアに対して、東部軍管区ジトコ大将はロシア連邦からの離脱を決断、中央軍管区と図ってオビ川以東の領土を東ロシア共和国として独立を宣言、日本との相互安保条約を結んだ。
佐渡ヶ島侵攻(通称サドガシマ作戦、Operation Sadogashima)の副指揮官はジトコ大将の娘エレーナ少佐だ。エレーナ少佐率いる東ロシア共和国軍女性部隊二千人は、北朝鮮のホバークラフトによる上陸作戦を陸自水陸機動団と阻止する。
※このシリーズはカクヨム版「サドガシマ作戦(https://kakuyomu.jp/works/16818093092605918428)」と重複しています。ただし、カクヨムではできない説明用の軍事地図、武器詳細はこちらで掲載しております。
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
3024年宇宙のスズキ
神谷モロ
SF
俺の名はイチロー・スズキ。
もちろんベースボールとは無関係な一般人だ。
21世紀に生きていた普通の日本人。
ひょんな事故から冷凍睡眠されていたが1000年後の未来に蘇った現代の浦島太郎である。
今は福祉事業団体フリーボートの社員で、福祉船アマテラスの船長だ。
※この作品はカクヨムでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる