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第84話 関係者という事で
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翌日。
カルディアが屋敷に訪ねて来た。
事前に約束はしてないので、何かしら重要な要件があったので来たと直ぐに分かった。
リエリナもそれが分かっているのか、カルディアが訊ねて来たと聞くなり、直ぐに客間の通して身支度を整えた。
その間の相手としてザガードがカルディアの話し相手となった。
「ねぇ、ザガード。聞いてくれる」
「はい。何でしょうか?」
「昨日の一件で使用人の身辺調査をしたら色々な事が出るわ出るわの大騒ぎだったのよ」
「そうですか」
「お蔭で、使用人の殆どが捕まったわ」
「そうですか」
「だから、うちの屋敷には使用人を募集していうの。今なら待遇は応相談で受け入れるつもりなの」
「はぁ」
「だから、貴方も来ない? 今ならわたしの婿になる権利も付くわよ」
猫撫で声で言うカルディア。
甘えた声を出しているが、疲れ切った瞳をしていた。
これは相当困っているんだなと思うザガード。だが、答えは。
「謹んでお断りします」
ザガードはキッパリと断った。
「ええ、この屋敷よりも給金の三倍は出すわよ」
「お断りします」
「じゃあ、四倍っ」
「どれだけ積まれてもお断りします」
その後もカルディアは好条件を出すのがだが、ザガードは首を縦に振らなかった。
歯噛みするカルディア。
其処にリエリナが入って来た。
「あら、何か面白い話でもしていたの?」
にこりと笑うリエリナ。
「別に何でもないわ」
プイっと顔を背けるカルディア。
「あら、てっきり使用人が少なくなったから、これ幸いとザガードを雇おうと勧誘に失敗して機嫌が悪いのだと思ったわ」
リエリナの口から出た言葉を聞いて目を剥くザガード達。
「貴女、聞いていたわね?」
「さぁ? 何の事かしら?」
首を傾げるリエリナ。
その顔を見るに呆けているのかそれとも実は聞いていたのか分からなかった。
「・・・・・・ふぅ、まぁいいわ。今はそれよりも大事な事があるから」
問い詰めても何も出ないと思いカルディアは気持ちを切り替えた。
それを見て笑みを浮かべるリエリナ。
椅子に座るのを見て、ザガードはリエリナの方に身体を向ける。
「それではわたしはこれで」
急に訪ねてきたという事だから、何かしら重要な事を話すのだろうと思い自分が此処に居ては邪魔だと思い部屋を出て行こうとしたら。
「何を言っているの。貴方も聞くのよ」
「わたしもですか?」
「当然でしょう。あの者達を捕縛を指揮したのは貴方でしょう。ザガード」
「それはそうですが」
捕まえたリウンシュハイム家の者達は直ぐにカルディアに引き渡した。
なので、ザガードの中では命令に従っただけという感じしかない。
「まぁ、居てくれると助かるわ。後で頼みたい事があるから」
「頼みたい事ですか」
今度はどんな頼みがあるんだと思いながら、話を聞く事にしたザガード。
カルディアが屋敷に訪ねて来た。
事前に約束はしてないので、何かしら重要な要件があったので来たと直ぐに分かった。
リエリナもそれが分かっているのか、カルディアが訊ねて来たと聞くなり、直ぐに客間の通して身支度を整えた。
その間の相手としてザガードがカルディアの話し相手となった。
「ねぇ、ザガード。聞いてくれる」
「はい。何でしょうか?」
「昨日の一件で使用人の身辺調査をしたら色々な事が出るわ出るわの大騒ぎだったのよ」
「そうですか」
「お蔭で、使用人の殆どが捕まったわ」
「そうですか」
「だから、うちの屋敷には使用人を募集していうの。今なら待遇は応相談で受け入れるつもりなの」
「はぁ」
「だから、貴方も来ない? 今ならわたしの婿になる権利も付くわよ」
猫撫で声で言うカルディア。
甘えた声を出しているが、疲れ切った瞳をしていた。
これは相当困っているんだなと思うザガード。だが、答えは。
「謹んでお断りします」
ザガードはキッパリと断った。
「ええ、この屋敷よりも給金の三倍は出すわよ」
「お断りします」
「じゃあ、四倍っ」
「どれだけ積まれてもお断りします」
その後もカルディアは好条件を出すのがだが、ザガードは首を縦に振らなかった。
歯噛みするカルディア。
其処にリエリナが入って来た。
「あら、何か面白い話でもしていたの?」
にこりと笑うリエリナ。
「別に何でもないわ」
プイっと顔を背けるカルディア。
「あら、てっきり使用人が少なくなったから、これ幸いとザガードを雇おうと勧誘に失敗して機嫌が悪いのだと思ったわ」
リエリナの口から出た言葉を聞いて目を剥くザガード達。
「貴女、聞いていたわね?」
「さぁ? 何の事かしら?」
首を傾げるリエリナ。
その顔を見るに呆けているのかそれとも実は聞いていたのか分からなかった。
「・・・・・・ふぅ、まぁいいわ。今はそれよりも大事な事があるから」
問い詰めても何も出ないと思いカルディアは気持ちを切り替えた。
それを見て笑みを浮かべるリエリナ。
椅子に座るのを見て、ザガードはリエリナの方に身体を向ける。
「それではわたしはこれで」
急に訪ねてきたという事だから、何かしら重要な事を話すのだろうと思い自分が此処に居ては邪魔だと思い部屋を出て行こうとしたら。
「何を言っているの。貴方も聞くのよ」
「わたしもですか?」
「当然でしょう。あの者達を捕縛を指揮したのは貴方でしょう。ザガード」
「それはそうですが」
捕まえたリウンシュハイム家の者達は直ぐにカルディアに引き渡した。
なので、ザガードの中では命令に従っただけという感じしかない。
「まぁ、居てくれると助かるわ。後で頼みたい事があるから」
「頼みたい事ですか」
今度はどんな頼みがあるんだと思いながら、話を聞く事にしたザガード。
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