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第52話 本当に兄弟なのか?
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ザガード達が人だかりの中心にたどり着いた。
すると、其処にはシオーネを連れたローザアリアが居た。
そのローザアリアを睨むように見ているのは、ライアンであった。
ライアンの傍にはカトリーヌも居た。
ザガード達はそれを一目見るなり面倒そうな事が起こっている瞬時に理解した。
「ローザアリアっ。お前がしている事は分かっているんだっ。早々に止めさせろ!」
「まぁ、殿下。いきなり大声を出して何を言うのかと思えば、何を言っているのかさっぱり分かりませんわ」
ライアンが止めろと言われても、何を言っているのか分からないという顔をするローザアリア。
「この期に及んで白を切る気か?」
「ですから、何を言っているのか教えて頂けますか? そうしたら、わたくしで出来る事があれば何とか出来るようにしたいと思います」
「ふんっ。白々しい。お前がカトリーヌを苛める様に指示しているのは分かっているのだぞっ」
非難するライアンだが、ローザアリアの方は。
「とんだ言いがかりですわ。わたくしはそのような事を指示した覚えはありません」
キッパリとそんな事をしていないと言うローザアリア。
そんなローザアリアをねめつけるライアン。
「では、何でお前の家の縁戚の者達がカトリーヌを苛めているのだ?」
「そんな話、今初めて聞きましたわ」
「嘘をつくなっ」
二人の会話を聞きながら、ザガード達は小声で話し合う。
「どうしてローザアリア様は知らないと言うのでしょうか?」
「縁戚の女子学生達を庇う為よ」
「何故、そんな事をするのでしょうか? 彼女達が勝手にした事と言えば良いのでは?」
「今更だからでしょう。もし、わたしは関わっていません。彼女たちが勝手にした事と言っても信じてもらえないと思ったから、知らないと言ったのでしょうよ」
「成程」
ザガードがリエリナの説明に納得していると。口論の熱がヒートアップしていた。
「では、お前が指示しないで誰がやったと言うのだ⁈」
「知りません。わたくしもカトリーヌ苛めを受けていると殿下の言葉を聞いて初めて知りましたから」
「本当に知らぬと言うのかっ⁈」
「ええ、知りません」
涼しい顔で言うローザアリア。反対に顔をトマトの様に真っ赤にさせるライアン。
そんな二人をどうしたらいいのか分からずオロオロするカトリーヌ。
見ている側としたらこれほど面白い見世物は無い。
のだが、ザガードは内心ムカムカしていた。
(婚約者を公衆の面前で非難するとか、人としてどうなのだ? 仮にも王子だろうに。こんな醜態を晒して誰が喜ぶのだ?)
ザガードは口に出して言いたかったが。身分違いという事もあるし、部外者なので口出す事も出来なかった。
「ええいっ。ともかく、お前の口から苛めを止めさせるようにいうのだぞ。分かったな!」
それだけ言ってライアンはドスドスっと音を立てて離れて行った。
カトリーヌはライアンお後を追い掛けようとしたが、足を止めてローザアリアに頭を下げてからライアンの後を追い駆けた。
ライアン達を見送ったローザアリアは溜め息を吐いた後、シオーネを連れてその場を離れた。
当事者達が離れて行くので、観客であった周りの人達も散って行った。
周りに誰も居なくなると、リエリナは溜め息を吐いた。
「あれが将来の親戚になるのかと思うと正直頭が痛いわ」
「そうですね。イヴァン殿下とはえらい違いですね」
母親は同じ筈なのに、どうしてあそこまで性格が違うのだろうと二人は思った。
すると、其処にはシオーネを連れたローザアリアが居た。
そのローザアリアを睨むように見ているのは、ライアンであった。
ライアンの傍にはカトリーヌも居た。
ザガード達はそれを一目見るなり面倒そうな事が起こっている瞬時に理解した。
「ローザアリアっ。お前がしている事は分かっているんだっ。早々に止めさせろ!」
「まぁ、殿下。いきなり大声を出して何を言うのかと思えば、何を言っているのかさっぱり分かりませんわ」
ライアンが止めろと言われても、何を言っているのか分からないという顔をするローザアリア。
「この期に及んで白を切る気か?」
「ですから、何を言っているのか教えて頂けますか? そうしたら、わたくしで出来る事があれば何とか出来るようにしたいと思います」
「ふんっ。白々しい。お前がカトリーヌを苛める様に指示しているのは分かっているのだぞっ」
非難するライアンだが、ローザアリアの方は。
「とんだ言いがかりですわ。わたくしはそのような事を指示した覚えはありません」
キッパリとそんな事をしていないと言うローザアリア。
そんなローザアリアをねめつけるライアン。
「では、何でお前の家の縁戚の者達がカトリーヌを苛めているのだ?」
「そんな話、今初めて聞きましたわ」
「嘘をつくなっ」
二人の会話を聞きながら、ザガード達は小声で話し合う。
「どうしてローザアリア様は知らないと言うのでしょうか?」
「縁戚の女子学生達を庇う為よ」
「何故、そんな事をするのでしょうか? 彼女達が勝手にした事と言えば良いのでは?」
「今更だからでしょう。もし、わたしは関わっていません。彼女たちが勝手にした事と言っても信じてもらえないと思ったから、知らないと言ったのでしょうよ」
「成程」
ザガードがリエリナの説明に納得していると。口論の熱がヒートアップしていた。
「では、お前が指示しないで誰がやったと言うのだ⁈」
「知りません。わたくしもカトリーヌ苛めを受けていると殿下の言葉を聞いて初めて知りましたから」
「本当に知らぬと言うのかっ⁈」
「ええ、知りません」
涼しい顔で言うローザアリア。反対に顔をトマトの様に真っ赤にさせるライアン。
そんな二人をどうしたらいいのか分からずオロオロするカトリーヌ。
見ている側としたらこれほど面白い見世物は無い。
のだが、ザガードは内心ムカムカしていた。
(婚約者を公衆の面前で非難するとか、人としてどうなのだ? 仮にも王子だろうに。こんな醜態を晒して誰が喜ぶのだ?)
ザガードは口に出して言いたかったが。身分違いという事もあるし、部外者なので口出す事も出来なかった。
「ええいっ。ともかく、お前の口から苛めを止めさせるようにいうのだぞ。分かったな!」
それだけ言ってライアンはドスドスっと音を立てて離れて行った。
カトリーヌはライアンお後を追い掛けようとしたが、足を止めてローザアリアに頭を下げてからライアンの後を追い駆けた。
ライアン達を見送ったローザアリアは溜め息を吐いた後、シオーネを連れてその場を離れた。
当事者達が離れて行くので、観客であった周りの人達も散って行った。
周りに誰も居なくなると、リエリナは溜め息を吐いた。
「あれが将来の親戚になるのかと思うと正直頭が痛いわ」
「そうですね。イヴァン殿下とはえらい違いですね」
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