人形戦争

かお

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姉妹戦争編

第1話 新生活

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あたしの名前は雛形茉莉。

本日めでたく中学生となり、新しい環境に希望を抱いているごく普通の女の子だ。

「茉莉~、何やってるの?入学式遅刻するわよ。」

......なんて。よくある少女漫画の様な入りで遊んでいたらママからお声がかかってしまった。

「こほん。」
改めてあたしの名前は雛形茉莉。

ママの言うとおり、初日から遅刻する訳にもいかない。

あたしは急いで新品の制服に着替え、朝食を食べる為に下のリビングへ向かう。
リビングでは既に母がテーブルに朝食を用意していた。

今日の朝食は食パン、目玉焼きとベーコン、コンソメスープ。
家を出る時間まで後20分、あたしは少し急いで朝食を食べる。

「ふぅ、ごちそうさま。」
朝食を食べ、2階で歯を磨いたらいよいよ新しい中学校に登校だ。

......とその前に「行ってくるね、リュシー。」
リュシーとは私が4歳の頃に祖母に買ってもらったフランス人形だ。

祖母に買って貰って以来、とても大切にしている宝物だ。


※※※


家を出て10分位だろうか。

「茉莉ちゃん!」とあたしに声がかかる。

「おはよう、美咲ちゃん。」あたしもその声に対して返事をする。

あたしに声をかけてきたのは博多美咲。小学生からの私の親友。

「今日からまた一緒だね。」
「うん、またクラスも一緒だといいね。」

美咲ちゃんとはなんと小学生の時は6年間同じクラスだった。

小学生の時、あたしの学年は3クラスあり、3年生と5年生時にクラス替えがあったにも関わらずだ。

あたしはあまり占いとか運命とか信じないタイプの人間ではあるがこれで中学も同じクラスなら本当に見えない手はあるのかもしれない。

そんな事を考えながら美咲と雑談していると、美咲は不意に「そういえば茉莉ちゃん、事前課題やった?」
「.......」
「ん?」
初耳なんですけど!?
彼女は一体何の話をしているの?

「え?まさかその顔茉莉ちゃんやってないの?」
「え~と。美咲ちゃん確認だけど事前課題って何?」
あたしがそう言うと美咲ちゃんは何とも言えない顔をしていた。そして、愚かなあたしに説明してくれた。

「小学校を卒業した翌日位に中学校から茉莉ちゃん宛に事前課題来なかった?」
「......そういえば」
思い返してみるとあったような気がする。我が家では郵送されてきたものはママが仕分けして部屋の前に置いてくれる。小学校を卒業してから今日までの約1ヶ月、あたしに届けられた荷物はそこまで多くない。

その中でやけに重量感があり、目立つ荷物があったことを思い出した。
「あたし何でその時確認しなかったんだろう?」

小学校4年生位からだろうか。
お小遣いをもらえるようになり、ある程度お金の自由が利くようになってからあたしは欲しいものをネット通販で買う癖がついていた。

しかし、買う物の多くがいわゆる「衝動買い」なのだ。

買った当初はものすごく欲しかった商品のはずなのだが届く頃には大抵興味が薄れてしまっていることが多かった。無駄遣いが目立っていたのでよくママにも怒られていた。

そんなこともあり、学校からの課題も禄に確認しなかったのだろう。

「あたしの馬鹿」
こうしてあたしは記念すべき中学生最初の初登校を地獄に突き落とされたような憂鬱な気持ちで歩を進める事となった。

途中、美咲ちゃんが慰めの言葉をくれていた様な気もするけど当のあたしの耳には入ってこない。

あたしが呆けながら歩いているとようやく中学校に到着した。

「ほら、着いたよ。茉莉ちゃん!」
美咲ちゃんの声であたしは我に帰る。

本来は今の美咲ちゃんみたいに目を輝かせながら校門を歩くのだろうが正直今のあたしはそれどころじゃない。

とはいえ、いつまでも憂鬱な気持ちでいるのも精神的に辛い。

どうせ後であたしは事前課題の件で怒られるのだろうが、ここは一旦気持ちを切り替えることにする。

1年生の校舎前までつくとあたし達と同じ新入生がたくさん集まっていた。
どうやら掲示板に新入生のクラスが発表されているらしい。

私達新入生のクラスは全部で5クラスでA組からE組まである。
あたしと美咲ちゃんも掲示板に目を通し、自分の名前を探す。


※※※


......暫く時間が経ち、
「え~とB組のは~ひ~、無いな次!」

あたしは名前順に書かれている掲示板の各組の名前を探すも中々見つからない。

すると美咲ちゃんが
「あったよ!茉莉ちゃん。私も茉莉ちゃんも同じC組みたい。」
あたしが目を向けると確かにC組の欄にあたしと美咲ちゃんの名前がある。

「やった!また同じクラスだぁ!」
「そうだね。また1年宜しくね。茉莉ちゃん。」
「うん。さてクラスも確認したし体育館に向かおうか。」

体育館の中に入ると既に前方ではクラス毎・男女別に整列が行われている。

「今日は各列内の順番については自由とします!新入生は自分のクラスの列に男女別で並んでください。」

体育館前方で一人の男性教員が新入生全体に対して誘導を行っている。

あたしと美咲ちゃんもC組の女子の列に並ぶ。
後ろの方では既に保護者もかなりの人数集まっており、あたしのママやパパの姿も確認できた。時計を見ると後10分位で式が始まる。

式が始まるまであたしも周りの子達同様に美咲ちゃんとの雑談を楽しむ。
ほんの少しの間ではあったけど美咲ちゃんと雑談を楽しんだ後、入学式が始まった。


※※※


最初に校長先生から新入生全体に対して、中学生としての心構えについての話があり、次に各クラスの担任紹介が教頭先生主導で行われた。

あたし達C組の担任は白河先生っていう30代くらいの男の先生で担当教科は理科。体育館の壇上で自己紹介をしている感じ、真面目な堅物そうな雰囲気を感じる。

こりゃこの後の事前課題の件、入学初日からこっぴどく怒られるな。

内心、優しい先生が担任になったら事前課題の件について少なくとも今日は逃れられると踏んでたけどその線は完全に消えた。


※※※ 


入学式が終わり、新入生は各々1年生のクラスに向かい、保護者は体育館に残るという形となった。

あたしと美咲ちゃんが1年C組に入ると黒板に座席表が貼られている。
どうやら座る席が決まっているらしい。
席は名前順で基本、男子と女子が隣同士である。

ただ幸運にもあたしも美咲ちゃんも”は行”なのでお互い席は近い。

自分の席に着いてすぐに担任の白河先生も教室に入ってくる。白河先生は教壇に上がると
「改めて1年C組のみなさん、はじめまして。担任の白河です。今年1年宜しくお願いします。」と自己紹介をし、続けて「今日は初日ですので各教科の教科書を配布します。」

そして、教室全体を見回して
「そこの君とその後ろの君、そして窓際の席の君、悪いんだけど教科書の入ったダンボールが家庭科室に置いてあるから一緒に取りに来てくれ。」

白河先生はそう言って比較的ガタイの良い男子3人に呼びかけ、教科書を取りに行く。

先生達がいなくなり、静寂が訪れる。
あたしは先生達がいない間にこっそりと課題を始めることにした。多分戻って来るのに5分するかどうかだろうが少しでも課題を減らしておこうと考えたのだ。


※※※


算数の計算問題をたったの2、3問解くと、予想通り先生達が帰ってくる。

「結局、これしかできなかったかぁ~」
と、静かに残念に思いながら諦めて課題を机の中に仕舞い、各教科の教科書を受け取る。

そして遂に魔の時間が訪れる。
「教科書は授業が始まる日までに名前を書いておいて下さい。書かなくてもいいですが、無くしても知りませんよ。」と白河先生は話し、続けて「入学前に各自、課題が出てたと思います。今から回収するので机に出してください。」
「机の上に出したら各列の一番後ろの人が列全員の課題を回収して下さい。」
白河先生が課題回収の指示を飛ばしている。

そして、後ろの席の人達が立ち上がった時、「すみません、先生。課題がまだ終わってません。」と、ある男子生徒がそう言った。

私はその言葉を聞いてホッとする。
「よかった。とりあえず忘れたのは私だけではない。」

そして、白河先生はその男子生徒に「あ~そしたら初日早々悪いけど夕方の18時過ぎまでは教室空いてるからこの後残って終わらせてください。」

「他にも今日課題を忘れた人はこの後居残りして終わらせてください。できれば今日中に提出してもらえると助かります。」

......結局このオチか。まあ予想はしていたからそこまでのショックはない。


※※※


ホームルームが終わり、今日はお開きになった。

「......えと。じゃあ茉莉ちゃん、私はこの後お母さん達と合流して帰るけど......その......がんばってね。」
「うん......」

美咲ちゃんを見送り、あたしは居残り組として課題に取り組むことにする。


※※※


課題に取り組み始めて早3時間、気づけばリミットの18時までもうすぐである。
「よし、何とか今日中には終わりそうだ。」

算数の計算問題がやたら多かったから終わるかどうか不安だったけど杞憂に終わりそうだ。


※※※


「おお、雛形は課題終わったのか」

職員室にてあたしは課題を白河先生に提出する。どうやら他の居残り組には課題が終わらず、明日に延長になった人もいたから上出来のようだ。
「ようやく解放される!」


※※※


先生に挨拶をした後、あたしは学校を出て急いで家に帰る。
「まさか初日早々こんな時間に帰ることになろうとは。」
これに懲りて少しは落ち着いて行動しようと思った。まあ、あたしのことなんで3日もすれば今日の反省も頭に無いだろう。


※※※


速く家に帰りたかったから早足になっていた事もあり、思った以上に速く家に着くことができた。
「ただいま。」
「......おかえり。」
家に帰るとママの鋭い視線を感じた。
「あんた、課題をやってなかったんだってねぇ。」
「なぜそれを?」
恐る恐るあたしが理由を聞くと
「保護者会が終わった後美咲ちゃんを見かけたから聞いたのよ。......美咲ちゃん言いづらそうだったけど。」
課題を長時間やらされ、その上説教は勘弁してほしい。
あたしは一目散に自分の部屋へと逃げた。
「あ、待ちなさい!」
ママの怒声を後ろから聞きながらその場を離れる。
「ふう。」
あたしはため息をついてひと呼吸おいてフランス人形のリュシーに挨拶をする。
「ただいま、リュシー。」
あたしはいつもリュシーにも挨拶をしている。「ただいま」、「おかえり」、「おやすみ」。小さい頃から一緒なので今更辞めようにも習慣なので辞められない。無意識に挨拶をするし、何よりも大事にしている。
「やっぱりリュシーを見ると安心する。」
リュシーを眺めて疲れを癒やす。
何をする訳でもなく、ただただ無意味な時間を過ごすのが一番幸せである。


パリパリパリーン!!
「......」
一瞬の幸せでした。
突然あたしの部屋の窓ガラスが割れる。
「てか、え?なんなの?」
突然の事で困惑するあたし。
窓ガラスが割れたと思ったら割れた窓から大量の子ども用おもちゃが雪崩れこんでくる。
おもちゃ達はみんなあたし目掛けて一直線に体当たりしてくる。
いかにおもちゃと言えど猛スピードで積み木が人間に当たれば痛いなんてものじゃない。
あたしは何とか当たらないように避け続ける。
しかし、予想以上におもちゃの数は多い。
段々と疲れて判断力が低下していく。


※※※


「はぁはぁ。もうだめかも。」
おもちゃの攻撃を避け続け、体力はあっという間に限界を迎える。
その様子を見ておもちゃ達はまるで意思があるかのように一斉にあたしに飛びかかってくる。
あたしは覚悟して目を瞑る。
「!?」
しかし、数十秒経っても攻撃された感じがない。
あたしは恐る恐る目を開けて見てみるとそこには大量のおもちゃを相手に闘うリュシーの姿があった。正確にはリュシーとリュシーの仲間?の人形達の姿があった。
その人形達はあたしの部屋にリュシーと同じく飾っていた人形である。
非現実な事態に流石のあたしも呆然としていると、
「大丈夫だった?怪我はない?」
声が聞こえる。
声の方向を見るとリュシーがあたしを心配そうな顔で見ていた。
「え?え?リュシーが喋った?」
人形達が勝手に動き出したことにも正直驚いて目の前の光景が現実と思えない中、更にリュシーまで喋りだすこの状況に頭の整理が追いつかない。
「まつり!説明している暇はないわ!今はとにかくおもちゃ達の暴走を止めるわよ。」
リュシーに言われるも、すぐに頭を切り替えられないでいるあたし。
「まつり!しっかりしなさい!」
リュシーに強めの口調で言われ、おっかなびっくりで立ち上がるあたし。
「この状況、どうしたらいいの?」
複数のおもちゃ相手にあたしはどうしたら良いか分からない。今はリュシーだけがあたしの頼りだ。するとリュシーは言った。
「あのおもちゃ達は皆持ち主に遊ばれなくなり、人間を恨んでいるおもちゃ達よ。」
「人間を恨んでいる?」
「そうよ。あのおもちゃ達はそれぞれの持ち主に裏切られたと思っているから。」
「どうすればいいの?」

「残念だけど彼らの人間に対する恨みはかなり深いわ。こうなってはもう壊して動けなくするしかない。」
「壊すって......そんなこと......できないよ。」
「気持ちは分かるけど同情なんてしてられないわよ。やらないと痛い目見るのは私達よ。」

あたしがリュシーと話している間にも次から次へと色々なおもちゃがあたし達を攻撃してくる。
「でもあたしはできれば傷つける事はしたくない!」
気づけば勝手に体が動いていた。

「まつり!」
リュシーの叫ぶ声を他所にあたしは両手を広げておもちゃ達を受け止めていた。中には角がゴツゴツしていたのもあったから正直かなり痛かった。多分大きい痣になっていると思う。
そしてあたしはおもちゃ達に伝える。

「あたしは絶対あなた達を一人にしない!」
きっとこのおもちゃ達は寂しかったんだと思う。そして、一時はそれぞれの持ち主を信じていた。だからこそ裏切られ、捨てられた時のショックは大きかっただろうし、それによる怒りもどんどん膨れ上がったのだろう。

実際、抱きしめている今も彼らは暴れ続けている。
正直、今も生傷が増えてあたし自身も痛い。
でもあたしはそれでも抱きしめ続ける。
「絶対離さないから!」

※※※

痣だらけになりながらも堪えに耐えていると攻撃が段々緩くなってきた。
見るとあたしの胸の中で攻撃していたおもちゃ達は涙を流している様に見える。
「まつりの想いが通じたようね。」
リュシーが彼らの代弁をしてくれた。

「良かった。傷つけるような事をしなくて済んで。」
「ええ、かなり無茶してくれたみたいだけどね。」
あれ?もしかしてリュシー少し怒ってる?
リュシーの言葉に棘があるような気がする。

「全く、心配かけないでよ。」
どうやらあたしが無茶をした事にご立腹な様子だった。
「心配してくれたんだね!」
そう思うと嬉しくなりリュシーに抱きつく。
「いや、違うし......」
リュシーは照れている様子だった。

リュシーとあたしがイチャイチャした会話を繰り広げ、周りのおもちゃ達も表情が心なしか緩く見える。
「苦しかったけど平和的な終わり方でよか...」
よかったと言おうとした瞬間だった。


※※※


それは一瞬の出来事だった。
あたしもリュシーも何が起きたか分からない顔をしている。
あたしとリュシー以外のおもちゃ達は見るも無残に粉々にされていた。
何者かが窓の外から攻撃してきたのだ。
あたしとリュシーは唖然としながら窓に目線を向けた。
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