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幕間 王都武術大会
14.花の蜜を舐める
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「んぐっ!? ん~~~~!!」
唇を唇でふさがれて、褐色肌の女は両眼を限界まで見開いた。
ジタバタと足をもがいて抵抗するが、両手はふさがれているため俺の身体を押しのけることもできず、されるがままに唇をむさぼられている。
(ここらへんが正念場だな。焦るな焦るな)
いきなり舌を入れてしまえば、やんちゃな女性の歯で噛みちぎられてしまうかもしれない。俺は思い切り舌を伸ばして女の口の中を蹂躙したくなる衝動を抑えて、まずは唇を堪能する。
見た目通りにふっくらとして柔らかな唇はしゃぶっているだけでとても心地が良い感触が返ってくる。
(こういうときは余裕のない男がみっともなく見えちまう。相手は見るからに熟練の女だし、じっくり攻めるとしようか)
女の下唇を俺の唇で挟んでしゃぶり、ときに甘噛みをして、ときに唇の裏を舐めたりして、女の官能をじっくりと溶かしていく。
「んう・・・んんっ・・・」
5分ほど唇を可愛がってやると、肉付きの良い身体から力が抜けてくる。
ほっそりとした腰から力が抜けていく。素晴らしい曲線美を描く肢体を力強く抱きしめて、崩れそうになる身体を支えてやる。
やがて、目元がトロトロになって敵意が消失しているのを確認して、ようやく俺は女の舌に自分の舌を絡め合わせた。
「はふっ・・・あっ・・・やあ・・・」
女の反応は意外なほど可愛らしいものだった。おずおずと伸ばされた舌の動きはつたなく、あまり男性経験が多くないことを匂わせている。
豊満な体つきで踊りの子のような煽情的な衣装を着ており、剥き出しの肌からはとろけるような色気を出している。てっきり大勢の男と関係を交わした百戦錬磨かと思っていのだが、この反応を見る限り、予想外に身持ちが固いのかもしれない。
「ぷはっ・・・うむ、美味美味。思ったのとは違う反応だったけど、これはこれで悪くないもんだな」
俺は十分に女の口腔内をもてあそんで、やがて唇を離して解放する。満足げに息をついて、口の端から流れた唾液を指でぬぐった。
女の反応は見た目とは裏腹に幼稚で初心なものであったが、そこに奇妙なギャップがあって十分に楽しむことができた。
唇を解放された女は魂を抜かれたような呆けた顔で俺のことを見つめており、その瞳には官能と失意、恋慕と絶望、様々な感情がごちゃまぜになったように混乱の色が浮かんでいる。
「キス・・・私の・・・」
俺が手を離すと、女はぺたりと地面に座り込んだ。瞳からはすでに反抗の色は消えている。拘束を解いても襲いかかってくることはないだろう。
俺は女の両腕に巻きついた布をほどいて、自由にしてやった。
「悪く思うなよ? 勘違いして襲いかかってきたのはそっちのほうだからな?」
「勘違い・・・?」
きょとんとした様子で聞いてくる女に、俺は深々と頷いた。
「そうとも、俺を暴漢の仲間と思ったようだが、あんな男が腐ったような連中と一緒にされるのは不愉快だぜ。女は好きだが、群れて囲んで力づくなんてテメエの魅力に自信のない野郎のやることだ」
俺は指先で自分の右肩を指さす。服の上からではわからないだろうが、布槍で打ち抜かれた部分は青アザになっているだろう。
「キスをしたのは悪かったが、一発は一発。こっちだって勘違いでケガをさせられたんだからお互い様だ」
「そう、なんだ・・・」
俺の言葉を理解しているのか、していないのか。女は自由になった右手で奪われたばかりの唇に触れて、左右に視線をさまよわせている。左手はストールを拾って身体を隠すようにしている。その姿は乱暴を受けたばかりの生娘のようであった。
「やれやれ・・・これじゃあ、こっちが加害者みたいじゃねえか。自業自得だってわかってんのかね?」
俺は妙齢の女性が見せる初心な態度に、困ったように頭を掻いた。
正直なところを言うと、キスをしてやった後は目の前の美女を口説き落として、近くの宿にでも連れ込んでやろうと考えていた。
しかし、あまりにも幼い反応を見せる女の姿に毒気を抜かれてしまい、これ以上を求めるのは悪いような気持ちになってしまった。
(この女、本当に20を過ぎているのか? 異常に発育がいいだけで、実は年下だったりしないよな?)
俺は座り込んだ女を上から見下ろして、改めてその全身を目に映した。
唇を唇でふさがれて、褐色肌の女は両眼を限界まで見開いた。
ジタバタと足をもがいて抵抗するが、両手はふさがれているため俺の身体を押しのけることもできず、されるがままに唇をむさぼられている。
(ここらへんが正念場だな。焦るな焦るな)
いきなり舌を入れてしまえば、やんちゃな女性の歯で噛みちぎられてしまうかもしれない。俺は思い切り舌を伸ばして女の口の中を蹂躙したくなる衝動を抑えて、まずは唇を堪能する。
見た目通りにふっくらとして柔らかな唇はしゃぶっているだけでとても心地が良い感触が返ってくる。
(こういうときは余裕のない男がみっともなく見えちまう。相手は見るからに熟練の女だし、じっくり攻めるとしようか)
女の下唇を俺の唇で挟んでしゃぶり、ときに甘噛みをして、ときに唇の裏を舐めたりして、女の官能をじっくりと溶かしていく。
「んう・・・んんっ・・・」
5分ほど唇を可愛がってやると、肉付きの良い身体から力が抜けてくる。
ほっそりとした腰から力が抜けていく。素晴らしい曲線美を描く肢体を力強く抱きしめて、崩れそうになる身体を支えてやる。
やがて、目元がトロトロになって敵意が消失しているのを確認して、ようやく俺は女の舌に自分の舌を絡め合わせた。
「はふっ・・・あっ・・・やあ・・・」
女の反応は意外なほど可愛らしいものだった。おずおずと伸ばされた舌の動きはつたなく、あまり男性経験が多くないことを匂わせている。
豊満な体つきで踊りの子のような煽情的な衣装を着ており、剥き出しの肌からはとろけるような色気を出している。てっきり大勢の男と関係を交わした百戦錬磨かと思っていのだが、この反応を見る限り、予想外に身持ちが固いのかもしれない。
「ぷはっ・・・うむ、美味美味。思ったのとは違う反応だったけど、これはこれで悪くないもんだな」
俺は十分に女の口腔内をもてあそんで、やがて唇を離して解放する。満足げに息をついて、口の端から流れた唾液を指でぬぐった。
女の反応は見た目とは裏腹に幼稚で初心なものであったが、そこに奇妙なギャップがあって十分に楽しむことができた。
唇を解放された女は魂を抜かれたような呆けた顔で俺のことを見つめており、その瞳には官能と失意、恋慕と絶望、様々な感情がごちゃまぜになったように混乱の色が浮かんでいる。
「キス・・・私の・・・」
俺が手を離すと、女はぺたりと地面に座り込んだ。瞳からはすでに反抗の色は消えている。拘束を解いても襲いかかってくることはないだろう。
俺は女の両腕に巻きついた布をほどいて、自由にしてやった。
「悪く思うなよ? 勘違いして襲いかかってきたのはそっちのほうだからな?」
「勘違い・・・?」
きょとんとした様子で聞いてくる女に、俺は深々と頷いた。
「そうとも、俺を暴漢の仲間と思ったようだが、あんな男が腐ったような連中と一緒にされるのは不愉快だぜ。女は好きだが、群れて囲んで力づくなんてテメエの魅力に自信のない野郎のやることだ」
俺は指先で自分の右肩を指さす。服の上からではわからないだろうが、布槍で打ち抜かれた部分は青アザになっているだろう。
「キスをしたのは悪かったが、一発は一発。こっちだって勘違いでケガをさせられたんだからお互い様だ」
「そう、なんだ・・・」
俺の言葉を理解しているのか、していないのか。女は自由になった右手で奪われたばかりの唇に触れて、左右に視線をさまよわせている。左手はストールを拾って身体を隠すようにしている。その姿は乱暴を受けたばかりの生娘のようであった。
「やれやれ・・・これじゃあ、こっちが加害者みたいじゃねえか。自業自得だってわかってんのかね?」
俺は妙齢の女性が見せる初心な態度に、困ったように頭を掻いた。
正直なところを言うと、キスをしてやった後は目の前の美女を口説き落として、近くの宿にでも連れ込んでやろうと考えていた。
しかし、あまりにも幼い反応を見せる女の姿に毒気を抜かれてしまい、これ以上を求めるのは悪いような気持ちになってしまった。
(この女、本当に20を過ぎているのか? 異常に発育がいいだけで、実は年下だったりしないよな?)
俺は座り込んだ女を上から見下ろして、改めてその全身を目に映した。
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