異世界召喚されて捨てられた僕が邪神であることを誰も知らない……たぶん。

レオナール D

文字の大きさ
表紙へ
上 下
3 / 122
1巻

1-3

しおりを挟む
「……困ったな」

 止めるべきかもしれないが……ウータは少しだけ、迷う。
 ここが元の世界の日本であったのならば、誘拐ゆうかいも人身売買も犯罪である。
 だが、この世界では合法という可能性があった。

「となると……一方的に男の人達を責めるのは間違いだ……そもそも、助ける理由があるわけでもないし」
「…………おい」

 男に声をかけられても、ウータは考え続ける。

「でも、絵面はやっぱり犯罪だよね。この人達、ムチャクチャ悪人顔だし。見るからに息も臭そうだし。顔もブサイクだし」
「おい、そこの……おい!」
「やっぱり、どうにかした方がいいのかな……子供を見捨てたのが千花達にバレたら、怒られそうな気がするし……いや、でも関わりたくないなあ。すごい臭そうな顔をしているもの」
「テメエ、いい加減にしやがれ! 聞こえてんのか!?」
「わっ!」

 男達に怒鳴りつけられ、ウータは驚きの声を上げた。
 少女に絡んでいた男達がそろってウータを睨みつけており、怒りの形相ぎょうそうになっている。

「あ、もしかして声に出していたかな?」
「無意識なのかよ! むしろあおってるかと思ったわ!」

 少女をさらおうとしていた男の一人が怒鳴る。
 ひとりごとが多いのはウータの悪い癖である。

「ごめんごめん、今のは僕が悪いね。見た目で人を判断するのはダメだよね。息はやっぱり臭そうだけど、悪人だと勝手に判断して悪かったよ」
「謝罪するふりして、また煽ってるだろうが! ぶち殺すぞテメエ!」

 男達の一人が少女を押さえ込み、残りの二人がウータに向かってズンズンと歩いてくる。拳を振り上げて、いきなり殴りかかってきた。

「ウラアッ!」
「ッ……!」

 ウータはそのまま、無抵抗で殴られた。
 地面に仰向けに倒れる。口の中にさびに似た血の味がした。

「俺達にケンカを売っておいて、ただで済むと思ってんじゃねえぞ、クソガキがあ!」
「テメエも売り飛ばしてやろうか!? それとも、畑の肥料にでもなるかあ!?」

 男達が倒れたウータを踏みつけ、ツバを吐きながら暴言を撒き散らす。
 何度もウータのことを蹴って……気が済んだ彼らは「フンッ!」と鼻を鳴らした。

「ガキが……これにりたら、舐めたマネするなよ!」
「二度とこの辺をうろつくんじゃねえぞ。次に顔を見せたらぶっ殺す!」
「それは怖いね。気を付けるよ」
「「なっ……!」」

 ウータが軽く言って、平然と立ち上がる。
 さんざん男達から暴力を受けていたというのに、その身体に傷らしい傷はない。
 軽くブレザーの制服を叩いて、身体についた砂埃すなぼこりを落とす。

「悪口を言った僕が悪かったから、わざと蹴られたんだ。満足してくれたのなら嬉しいよ」
「テメエ……何者だ?」
「説明すると長くなるから答えられないよ。お腹も空いてきたし、もう行っていいかな?」
「クソが……死ねや!」

 そのしゃべり方が気に障った男達は、再びウータに殴りかかる。
 ウータはやはり抵抗しないが……男達の拳が身体に触れた途端、男達が消失した。

「は……?」
「え……?」

 少し離れた場所にいるもう一人の男と、少女が驚きの声を上げた。
 一度に二人の男が煙のように姿を消したのだから、当然の反応である。

「悪口を言ってしまった分だけ、殴られたし蹴られた。これ以上やるようだったら、抵抗するよ?」
「お、おい! アイツらをいったいどこに……!」
「一人ぼっちは寂しいよね」
「ッ……!?」

 ウータの声は最後に残った男……その背後から聞こえた。
 いつの間にか、ウータは男の後方へと移動していた。

「後を追ってあげるといいよ。友達が待っているから」
「おま……」

 男は最後まで言い切ることができず、姿を消した。
 ウータの力によって、強制的に転移させられたのだ。
 一部始終を見ていた少女が恐る恐るウータに話しかける。

「あ、あなたはいったい……」
「あの人達、町の外に飛ばしただけだから。すぐに戻ってくるだろうし、逃げるのなら早く逃げた方がいいよ」
「あ……」
「僕だって、分別もなく殺したりはしないってことで……じゃあね」

 困惑する少女に軽く手を振ってから、ウータは裏通りから出ていった。


 男達とのトラブルを解決したウータは、そのまま城下町の大通りへと出る。
 すると、そこには賑やかな光景が広がっていた。

「おお、ファンタジーだ」

 そこにあったのはまさにファンタジー作品に登場する街並みだった。
 大通りには中世ヨーロッパ風の三角屋根の建物が並んでおり、大勢の人々が行き交っている。
 普通の人間に混じって、ちらほらとエルフやドワーフと呼ばれるような者達も歩いており、なんとも幻想的な光景が広がっていた。

「安いよ、安いよー! ナップルの実が安いよー!」
「奥さん、こっちの魚も見ていってー。獲れたて新鮮だよー」

 通りに並んだ店からは、店主の客引きの声も聞こえる。
 こうして見ると、ファンタジー世界も日本の商店街とさほど変わらない。
 どちらも大勢の人間が暮らしていて、彼らの生活の営みがあるのだ。

「おっと、ごめんな」
「わっ」

 通りをぼんやりと眺めていたら、誰かがぶつかってきた。
 その誰かは謝罪の言葉を残して、そそくさと人混みの中に消えていく。

「……へえ、治安はそれほどよくないのかな」

 ウータは小さくつぶやく。
 財布をすられてしまった。財布といっても、あの国王から貰った金貨の袋だが。

「えいっ」
「へ……?」

 人混みに紛れて逃げようとしているスリの目の前に転移する。
 スリはなにが起こったのかわからないといった顔をしており、右手にはウータから盗んだ金袋を持っていた。

「ごめんね、これがないと困るから返してもらうよ」
「あ……」

 ウータはスリの手から金袋を取り返し、再びポケットに入れた。
 金さえ戻ってくれば、後はどうでもいい。スリを放置して去っていこうとする。

「あ、おい! 待て!」

 しかし、スリが何故か食い下がってきて、ウータの肩を掴んでくる。

「それは俺の金だ! 返しやがれ!」
「おお、文字通りに盗人猛々ぬすっとたけだけしいなあ。人から盗んだものを自分のものとか言っちゃうんだ」
「う、うるせえ! さっさとそれを……」
「やめておけばいいのにね、この世界も馬鹿が多いよ」
「ッ……!?」

 ウータは再度、力を行使する。
 肩を掴んでいた男の指先からひじまでが、一瞬で塵に変わった。

「今はそれほど機嫌が悪くないから、左手だけでいいよ。右手は大切にしてあげてね」
「ひ……ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」

 悲鳴を上げる男に周囲からの視線が集まるが……ウータは素知そしらぬ顔で立ち去る。
 あのスリは標的にする人間を間違えた……ただ、それだけのことだ。

「とりあえず、腹ごしらえかなー。ご飯を食べよう」

 のんびりと言いながら、ウータは大通りを散策した。
 通りには露店も多くあって、串に刺した肉を焼いていたり、なにかのスープを売っていたりする。この辺りで済ませてしまってもいいが……ふと、スパイシーな匂いが鼻を突いてきた。

「これは……」

 ウータが匂いの方に視線を向けると、そこには小さな食堂があり、スパイスの香りはそこからしていた。

「うん、いいね」

 店構えも綺麗で、それでいて高級店というふうには見えない。ちょっと昼ご飯を食べるには手頃そうな店だった。
 ウータが店に入ると、恰幅かっぷくのいい店主がカウンターの向こうから声をかけてくる。

「いらっしゃい! 空いている席に座ってよー!」
「あ、はい」

 ウータがカウンターの席に座った。
 メニューらしきものが置かれていたので、手に取ってみる。そこに書かれているのは初めて見る文字だったが、不思議と意味は理解することができた。

「カリー……匂いでそうかと思ったけど、やっぱりか」

 予想通り。匂いの正体は『カリー』……つまり、カレーだった。
 どうりで食欲をそそられるわけだ。メニューには『野菜カリー』や『チキンカリー』、『シーフドカリー』などが羅列られつされている。

「それじゃあ、チキンカリーで」
「あいよ、チキンカリー一丁。お飲みものは?」
「えーと、水でいいかな」
「はいよ、お水ね。御代は先払いだよ。五百五十ペイツね」
「あー、えーと……」

 通貨がわからない。ウータは金袋に入っていた金貨を一枚取り出し、カウンターに置いて店主の反応を見る。

「あー、一万ペイツ金貨ね。細かいのはないのかい?」
「すみません。今日はこれしかなくって」
「仕方ないなあ。お釣りを持ってくるから待っていてくれ」

 店主は受け取った金貨を持って、店の奥に消えていく。
 すぐに戻ってきて、ウータに十数枚の貨幣を渡してきた。

「はいよ、確認してくれ」
「どうも」

 ウータは渡されたお釣りを確認する。
 大きな銀貨が九枚、小さな銀貨が四枚、銅貨が五枚。
 そして……先ほど、店主は金貨のことを『一万ペイツ』と言っていた。

(金貨が一枚一万ペイツだから……大きな銀貨が千、小さな銀貨が百、銅貨が十ってところかな?)

 チキンカレー一杯が五百五十ペイツということは、当分食うのには困らなそうだと、ウータは袋の中身を思い返す。

(王様がくれた袋には金貨が百枚くらい入っていたから……百万ペイツってことね。それなりに大金をくれていたんだな……どうせ殺して、奪い返せるからということかもしれないけど……)

 ウータは怯えた表情の国王を思い出す。

(助かったよ、お互いにね。あまりにも少額だったら、お金を取りに戻らなくちゃいけないところだった)

 そうなれば、確実に国王は絶望の底に落とされる。自分を何十年も老化させた悪魔に再び会うことになるのだから、恐怖のあまり我を失うかもしれない。

「はい、チキンカリー。お待ち」
「わっ、美味おいしそう!」

 考えているうちに、料理が運ばれてきた。
 カウンター席に、皿に入ったカレーとナンのようなものが置かれる。
 食欲を誘うスパイスの匂いがさらに強くなり、胃袋が空腹を訴えてきた。

「いただきますっ!」

 これからのことなど考えることは多いが、とりあえず今するべきことは腹ごしらえである。
 ウータはナンを千切って、カレーを付けてから口に運んだ。
 スパイシーな味わいは癖になるもので、一度食べ始めたら手が止まらなくなる。

「フウ……満腹満腹」

 やがて食事を終えて、ウータは満足げに息を吐いた。
 目の前に置かれた皿はすっかり空になっている。
 大衆食堂らしく値段の割に量もあって、味もなかなかのものだった。
 異世界転移もののマンガやライトノベルの中には、異世界は食文化が未発達で苦労させられるパターンもあるが、この世界の料理は十分に美味うまかった。

「ハハッ、気に入ってくれたようでよかったよ! カリーは苦手っていう人もいるからね!」

 太った店主がウータに笑いかけてきた。
 ウータの食べっぷりを気に入り、上機嫌な様子だ。

「これを不味まずいって言う人がいるのかな? 信じられないなあ」

 カレーはインド料理ではあるものの、日本でも愛されている。カレーを気に入らない人間がいるとは納得がいかないことである。ウータは断固として抗議したいと感じた。

「そうなんだよ。ドワーフとかは辛いものが好きなようだけど、エルフなどは苦手という人が多いな」
「フーン、そうなんだ」

 種族が異なれば、味の好みなども異なるということだろうか。
 ウータは水を飲み干して、ふと気になったことを訊ねる。

「ところで……カリーだったよね? この料理はファンブル王国の名物とかなのかな?」

 この国の文化についてはまるで知らないが、カレーはインドのような暑い国の食べ物だ。
 この城下町のヨーロッパ風の街並みからは違和感があった。

「ふぁんぶる……ファーブニル王国のことか?」
「あ、そう。それそれ」
「この国の名前も知らないのかよ。どこから来たんだ、君は」

 店主が呆れた様子で苦笑しながら、ウータの前にある空の食器を回収する。

「これはファーブニル王国東の都市……『魔法都市・オールデン』で生み出されたものだよ。親父がそっちの出身でね。俺は親父から店を継いだ二代目の店主ってわけさ。なんでも、その町にいる大賢者様が故郷の料理を真似して香辛料を生み出し、広めたものだとか」
「大賢者様……?」
「ああ。五百年前、当時の勇者様と一緒に魔王を倒して世界を救った御方さ。この世界とは別の世界から来られた方で、『賢者けんじゃとう』という場所のトップをしている」

 そんな人がいるのかと思った矢先、ふと店主の言い回しに引っかかりを覚えた。

「トップを……している? 五百年前の人なんだよね?」
「ああ。大賢者様……名前はユキナ様というのだけど、彼女は不老不死であられるのさ。今も若々しい姿で生きている。五百年前から生きていて、国王陛下だって頭が上がらない人なんだぜ?」
「…………」

 店主の説明から察するに、その大賢者という人は異世界から召喚された人間なのだろう。
『ユキナ様』という名前から、日本人である可能性が高い。

(これは……いきなり、次の目的地が決まったんじゃないかな?)

 五百年前に召喚されたという大賢者であれば、元の世界に戻る方法を知っているかもしれない。
 どうせアテがあるわけでもないので、とりあえずはそこを目指すのがいいだろう。

「ありがとう。色々と教えてくれて感謝するよ」
「よくわからないが、いいってことよ」
「それじゃあ、ごちそうさまでした」

 ウータは店主にお礼を言ってから、店から出た。
 初日から方針が決まった。幸先がいいことである。
 東の都市……魔法都市オールデンを目指して、そこにいる大賢者ユキナと会う。
 そしてその人から、元の世界に戻るための方法がないかを訊く。

(五百年、生きているような人だったら、なにか知っているかもしれない。それと魔王という存在についても情報を集めておかないとね)
「ひゃっ!」
「え?」

 考えごとをしながら店を出たウータは、すぐそこにいた誰かとぶつかってしまう。
 小柄な人物が尻もちをついて地面に転んでしまった。

「あ、ごめん! 大丈夫かな!?」
「だ、大丈夫です……」
「あれ、君はたしか……?」

 転んでいた人物……小柄な少女に手を差し伸べて、そこで気がついた。
 そこにいたのは先ほど、裏路地で男達に絡まれていた少女だったのだ。

「君は……どうしてここに?」
「え、えっと……」

 ウータの問いに、少女が曖昧あいまいな顔をして目を逸らした。
 しばし考え込む様子で黙り込み、やがて意を決したように口を開く。

「あ、案内はいりませんか!?」
「へ……?」
「お兄さん、この町の人じゃないんですよね!? おかしな服を着てますし……さっき助けてくれたお礼に、この町を案内します!」
「…………」

 やけに圧の強い少女の様子に、ウータは目を白黒とさせるのだった。


     ◇          ◇          ◇


「こっち、こっちですっ。ここが『栄光通り』という場所です!」

 少女の案内を受けて、ウータは城下町を散策することになった。
 望んで来たわけではないが……人として生を受けて、初めてやってきた外国(?)だ。
 いずれは元の世界に戻るにせよ、多少の観光くらいはしておかないともったいない。そう感じたウータは少女の提案を受け入れることにした。
 少女の名前はマリーと言って、城下町の生まれであり、この町にはそれなりに詳しかった。
 マリーは観光スポットなども知っていて、彼女の案内で観光客が必ず訪れるという『栄光通り』という場所にやってきていた。
 レンガで舗装ほそうされた広い道の左右には、たくさんの銅像が並んでおり、道行く人々を見下ろしている。

「通りの左右に銅像が並んでますよねっ。右にあるのが歴代の王様のもので、左にあるのが国のために戦った英雄のものです」

 マリーの説明を受けて、ウータは左右を見渡しながらつぶやく。

「へえ……なかなか立派だね」
「そうなんですよっ! ほら……あっちの奥にあるのが初代国王様。向かい合っているのが、五百年前に魔王を倒した勇者様ですっ!」
「勇者ね……へえ……」

 かつての勇者の銅像に近寄って、下から見上げる。
 台座の上に立っている等身大の銅像は、涼しげな相貌の美男子の姿をしていた。
 剣を高々と掲げており、いかにも勇者といった感じだ。

しおりを挟む
表紙へ

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった

さくらはい
ファンタジー
 主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ―― 【不定期更新】 1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。 性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。 良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~

hisa
ファンタジー
 受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。  自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。  戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?  教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!! ※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく! ※第5章に突入しました。 ※小説家になろう96万PV突破! ※カクヨム68万PV突破! ※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。